主題:最近話題の寄生虫症
講師:山田 稔 先生(京都府立医科大学寄生病態学教室)
京臨技微生物検査研究班では毎年3月に原虫に関する実技講習会を開催しており、6回目の今回で最終回となる。実技講習会は4時間で、講義1時間、実習3時間の構成であった。受講生は23名であった。
講義:1)アメーバ赤痢、2)アカントアメーバ角膜炎、3)ランブル鞭毛虫症、4)クリプトスポリジウム症、5)トキソプラズマ症、6)イソスポーラ症、サイクスポーラ症、7)ニューモシスチス肺炎 寄生虫実習:1)赤痢アメーバ(栄養型と嚢子、MF、液浸)、2)虫卵観察(回虫卵、日本海裂頭条虫卵、無鉤条虫卵、横川吸虫卵、ウエステルマン肝吸虫卵)、3)ネグレリア(塗抹、ヘマトキシリン染色、マウス脳切片)、4)アカントアメーバ(角膜由来嚢子、生鮮、墨汁染色、ファンギオールY染色、蛍光観察)、5)ランブル鞭毛虫(嚢子、栄養型、MF、液浸、ギムザ染色標本)、6)クリプトスポリジウム(便、オーシスト、簡易浮遊法と遠心沈澱浮遊法、抗酸染色標本観察)、7)ニューモシスチス・ジロベッチー(肺、ホモジネート、セルフルオール染色、蛍光観察)
原虫は日常の検査で接することが少ないので、このような実技講習会は技能を維持するうえで非常に重要であり、今後の継続が望まれる。
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