主題:感染症診療と検査
講師:小野 保 先生(京都第二赤十字病院)
CUMITECH 2C は尿路感染症領域の検体採取、検体の取扱や搬送、尿路カテーテルの解説などの解説もされており、2009年に改訂版が出版された。今回の研修会ではCUMITECH
2C と一般検査のデータ、グラム染色標本の結果を参考に、尿路感染症をどのように考えるかを講演された。
尿路感染症を学ぶ上で知っておく必要のある解剖学からはじまり、尿路感染症の原因となる微生物、単純性膀胱炎と複雑性膀胱炎の違い、患者情報の必要性などの基礎知識から、より実用的な、グラム染色標本の作成や鏡検の観察方法、培養や感受性検査の判定などが示された。また、細菌検査の領域だけではなく、一般検査の定性法の原理、尿沈査のデータと培養検査や感受性検査を併せて、尿路感染症をどのように診断するかを、第二日赤のデータを示しながら話され、個々の検査室だけでなく、細菌検査室と一般検査室、または他の検査室と横断的にデータを共有し、感染症を考えていく必要性がある。
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