一般社団法人 京都府臨床検査技師会
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会報 理事会議事録 研修会報告
研修会報告(平成22年度)
血液分野

10-036


日時:平成22年10月16日 (土) 14:00〜17:00;キャンパスプラザ京都
参加人数:30(27)人 分類:専-20

講演1:case study 11
講師1:大川 洋毅 技師 (ファルコバイオシステムズ総合研究所)
講演2:小児血液腫瘍疾患の診断と治療
講師2:足立 壮一 先生 (京都大学大学院医学研究科教授)
協賛:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

ケーススタデイ11では、ファルコバイオシステムズの大川氏により、血液疾患の症例提示があった。動画、静止画、検査データを含めて、症例の見方、考え方について話された。形態学的にはリンパ性白血病を疑う疾患であるが、実は骨髄系のマーカーも一部認める、混合型の白血病の症例提示であった。検査センターという、検体の保存が難しい中での、形態検査の難しさを示された。
京都大学の足立先生には、小児血液疾患の診断と治療として、 @小児血液悪性腫瘍疾患の種類と頻度、A小児白血病の診断と治療、 B小児固形腫瘍の診断と治療(総論)、C小児固形腫瘍の診断と治療(各論)、 D晩期障害について順番に講演していただいた。初発時の細胞の保存は、後々検査をしたいということにも対応できるので、マイナス80℃に保存することが重要である。症例数が大人に比べ少ない為、標本の評価は、セントラルレビユーに依頼しているが、非常に時間がかかるので、治療経過中の患者の標本は、各施設での判断が重要であり、個々の検査室のレベルを維持することが大事である。また、小児の血液疾患の治療法は全国的にJPLSGのプロットコールに準じており、治療に地域差がなく、効率よく治療効果をあげている、と述べられた。 さらに、小児がんの神経芽腫についても詳しく説明された。形態検査、病理検査、遺伝子検査、染色体検査等様々な角度からの解説があり、非常に充実した講演会であった。

平成22年10月21日報告:志賀 修一 (京都大学医学部附属病院)

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