主題1:オートプシーイメージングと死後画像
-京都市立病院と京大病院での経験-
講師1:山本 憲 医師 (京都大学医学部附属病院 放射線診断科)
主題2:新たな悪性腫瘍の治療方針のスクリーニングに有用な 病理組織・細胞診材料の免疫染色の標準化
講師2:谷 洋一 技師 (株式会社パソロジー研究所 バイオエスジェイ)
主題3:パパニコロウ染色の精度管理
講師3:今村 真治 技師 (大津赤十字病院 検査部)
主題4:HE染色の精度管理
講師4:川村 敏文 技師 (京都府立医科大学 病理学教室)
主題5:免疫染色の精度管理
講師名:柳田 絵美衣 技師 (神戸大学医学部付属病院 病理部)
今回、前半に講演を2題、後半にパネルディスカッションを行った。講演1では演者の先生より放射線科医としてこれまで経験されたオートプシーイメージング(Ai)についての講演をいただいた。生きている患者と亡くなられた患者の画像上の違いや、Aiを適用してきたときの条件、体制など色々とお話いただいた。昨今日本中で剖検率が下がっており、死因不明が多い現状をお話いただいた。患者家族に解剖は断られても、画像だけならいいというケースもあるということなので、今後ますます増えていくのではないかと考えられた。先生より院内で導入するときの問題点や今後の課題をお話いただき大変参考になった。演題2では演者の先生より免疫染色の話、分子標的治療に関わる染色の話など最新の話題をお話いただいた。特にEGFRやHER2など、現在使われるようになってきた分子標的治療に関わる検査、特殊染色の話は検査をやり始めた又は、今からやり始めたいという施設の方々が多くいると考えられるため、非常に参考になる話であったと思う。
パネルディスカッションでは、パパニコロウ染色、HE染色、免疫染色と現在多くの施施設が行っている染色の精度管理の話であった。これらの染色は毎日のルーチンの中で常に良い状態で染められるとは限らず、うまく染められているかチェックする事が大事であると考えられる。頻繁に行う染色だからこそ、今回の話を参考に日々努力して行きたいと感じた。全体を通して非常に勉強になり、大変有意義な会であった。
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