行事名:第8回 京都CDEの会講習会 『糖尿病と歯周病』
演題1:歯周病と糖尿病および糖尿病合併症の関連
講師1:西村 英紀 先生 (広島大学大学院 医歯薬学総合研究科教授)
演題2:糖尿病患者の口腔ケアの実際
講師2:田村 享子 先生 (京都大学医学部附属病院 歯科衛生士)
後援:京都府看護協会
京都府栄養士会
京都府病院薬剤師会
歯周病は糖尿病の第6番目の合併症といわれ近年注目されており、今回は糖尿病と歯周病をテーマとして、基礎的な歯周病の理解と歯周病予防の実際を歯科医師の西村先生と歯科衛生士の田村先生の講演・実習を行いました。
歯周病は単なる感染症ではなく、遺伝要因と肥満、糖尿病、喫煙、ストレスなどの環境要因が重なり合って発症する生活習慣病としてとらえあえるようになり、糖尿病の合併症というよりも糖尿病、高血圧症、動脈硬化、高脂血症と並ぶメタリックシンドロームの1つの合併症と考えられる。また、歯周病を持つ糖尿病患者の歯周病治療を施せば、TNF-αの産生量が低下し、インスリン抵抗性が改善し、HbA1c値が低下、血糖値のコントロールができ、糖尿病の改善効果もきたいできる。
歯周病を予防するには、正しい磨き方をマスターする必要があり、次に口腔ケアについて、健康な口を保つためには適切なブラッシング、咀嚼、義歯の使用方、プラークコントロール(セルフケア・プロフェショナルケア)の考え、ブラッシングの威力と歯磨きの基本などについての講義後に、二人ペアになり相互に歯垢染め出し液を使用し、歯磨きの実習を行った。デンタルフロスの使用方法も実習した。
糖尿病患者の多く、9割以上が歯周病に罹っており症状が無くとも歯科受診を進めることが重要と教わった。
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