主題:病院で使える手話講習会
座長:増田 健太 技師 (京都大学医学部附属病院)
司会:徳江 真史 先生
副題1:講演『心臓病について』
講師1:平山 順子 先生
副題2:手話実技
講師2:徳江 奏美 先生(実技)
講師2:久保村 利恵子 先生(通訳)
情報システム分野手話実技講習会5回シリーズの第4回の講習会であった。
前半は『心臓病について』という演題にて平山順子先生講演いただいた。心臓病を患って、診察を受けペースメーカを埋め込む手術を受けるという流れを耳の不自由な方の立場としてお話しいただいた。診察では医師との会話は主に筆談で行われたが、専門用語が多く長い文章を理解することが講演者にとっては困難であったが、どう尋ねたらいいかの手段がわからずそのまま分からないままであったという。命に関わる大切な内容が患者に伝わらない可能性が他にもあることが想像され驚いた。医療従事者が少しでも手話を使えることの利点を改めて感じた。質疑応答・休憩の後、第4回の手話実技講習を受けた。
第3回からは病気や身体に関する手話を学習しており、今回がその2回目となる。前回は身体の症状を学んだが、今回は病院内で使われる様々な会話の手話であった。手話が使えることも重要だが、実際の物を見せたり、身振りを活用したりと手話以外にも伝達手段があることが理解できた。今回学習した文の例を以下に示す。
◎採尿 ※コップに受診番号が書かれています ※トイレで尿をとってください ※コップの目盛線まで尿を入れてください
※トイレに採尿したコップを置いてください
◎採血 ※名前を確認してください ※腕を出してください ※左右どちらの腕でもかまいません ※アルコールでかぶれますか ※親指を中に入れて手を握ってください
※針を刺します ※少し痛いです ※手を開いて楽にしてください ※針を抜きます ※血が止まるまで5分くらいかかります ※もまないで、しっかりと押さえてください
◎血圧測定 ※ゆっくり深呼吸してください ※測定中は楽にしていてください
◎身体計測 ※身長・体重・体脂肪を測ります ※ペースメーカーをつけていますか ※軽くあごを引いてください ※自動で測りますのでそのままでお待ちください
◎聴力測定 ※音が聞こえている間はボタンを押し続けてください ※ヘッドホンをつけます
◎視力測定 ※ふだん、眼鏡やコンタクトレンズを使用していますか
◎肺機能検査 ※この筒を半分加えてください ※途中でやめないで頑張ってください
◎心電図検査 ※上半身裸になってベッドに仰向けに寝てください ※電極を両手と両足につけます
◎腹部超音波検査 ※上半身裸でズボンと下着は少し下げてください
◎上部消化管造影 ※バリウムを一口飲んでください
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