一般社団法人 京都府臨床検査技師会
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会報 理事会議事録 研修会報告
研修会報告(平成21年度)
臨床化学分野

09-019


日時:平成21年06月30日 (火) 18:30〜20:30;京都保健衛生専門学校 視聴覚教室
参加人数:32(26)人  分類:専-20

主題1:血液ガス分析における測定原理と注意点
講師2:横山 稔 氏(シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社)
主題2:血液ガスデータ判読のコツ!
講師2:松尾 收二 先生(天理よろづ相談所病院 臨床病理部部長)

@血液ガス分析装置では複数項目が測定できますが、今回はpH・pCO2・pO2項目を中心に、酸塩基平衡の指標である重炭酸イオンとBE、ガス交換の指標である酸素飽和度と肺胞動脈酸素分圧などについて、生体内での代謝反応や参考正常値を交えて基礎から詳細に説明していただきました。後半は血液サンプルの取扱いについて、血液ガス測定に影響を及ぼす因子として特に空気混入を挙げ、空気混入により分圧拡散が進むために、シリンジは振らない、空気はそっと押し出すなど対処法を説明されました。その他検査技師だけが注意するのではなく実際に採取する医師や看護師にも指導していきたい内容もありました。検体保存では30分以内に測定する場合は室温保存が望ましいとされ、これまでの概念を改めさせられました。またメンテナンスが簡便なカートリッジ式分析装置を実演紹介されました。

A 実際の血液ガスデータを例題にあげて講義していただきました。年齢・主訴などの患者情報と酸素投与状況、血液ガスと同時に測定できる生化学項目の数値から予測される病態を丁寧に解説されました。また数値だけでは酸塩基平衡異常を把握しにくいことからPaCO2-〔HCO3-〕チャートに実際にデータをプロットし、治療による酸塩基平衡の経時変化を確認しました。
当日は悪天候で出足こそ鈍かったのですが、時間とともに講義室は満員となり、血液ガス分析に興味のある技師が多いことを実感しました。講義内容も時間内で収まらなかったので、日を改めてまた行いたい演題の1つになりました。

平成21年10月02日報告:和田 香織 (社会医療法人 第2岡本総合病院 臨床検査科)

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