産後ケア施設における安全管理マニュアル作成ワーキンググループ(WG)
産後ケアは育児の課題を抱えるすべての母子を対象に、産後も安心して育児が実践できるよう、育児相談や育児指導を提供するもので、母子保健法に基づく事業です。事業主体は市区町村ですが、少子化対策の一環として2024年度末までに全国展開を目標に国が推進しています。しかし、現状の産後ケアの事業様態は多様であり、不慣れな環境における母子分離が突然死発生の最大の危険因子となることは皆様もご存じの通りです。
2023年6月の当学会理事会において「産後ケア施設における安全管理マニュアル作成ワーキンググループ(委員長:長村敏生、副委員長:小保内俊雅、窪田 満)」の立ち上げが承認され、同WGでは産後ケアが安全に実施されるための“安全対応マニュアル”と“動画資料”の作成を目的として活動を進めてまいりました。その結果、理事会での最終確認を経て、現段階でのマニュアルが完成したことを皆様に報告するとともに、学会ホームページ上で公開することといたしました。
動画資料は「基礎知識編」「実践編」の2部構成となっており、産後ケア従事者の安全意識の向上と知識の啓発を目指して当WG委員がボランティア出演しています。
なお、この資料の作成にあたっては令和5年度こども家庭科学研究「子どもの死を検証し予防に活かす包括的制度を確立さうるための研究」(代表:沼口 敦先生)班と共同制作の形で多大なるご支援をいただいたことを報告するとともに、ここに改めて感謝申し上げます。
産後ケアは総合病院から個人の助産所など実施施設が多様なため、本マニュアルを基本に各施設の状況に則して改変されることが想定されます。しかし、改変にあたっても、その根底に突然死の危険因子を排除することが必須です。本マニュアルの理念が広く浸透することを願ってやみません。
※以下のマニュアルならびに動画データを無断で使用することは固くお断りいたします。