アメリカ心臓協会(AHA)の心肺蘇生法ガイドライン 2005

第5章 電気的治療法

自動体外式除細動器(AED)、除細動、カルディオバージョンおよびペーシング

Part 5: Electrical Therapies
Automated External Defibrillators, Defibrillation, Cardioversion, and Pacing

目次
はじめに(Introduction)
除細動プラス心肺蘇生法:究極の組み合わせ
除細動の波形とエネルギーレベル
自動体外式除細動器(Automated External Defibrillators)
手動式除細動(Manual Defibrillation)
細動波形の解析(Fibrillation Waveform Analysis)
電流ベースの除細動(Current-Based Defibrillation)
「隠れた」心静止と「見かけの」心停止
火災の危険(Fire Hazard)
同期カルディオバージョン(Synchronized Cardioversion)
ペーシング(Pacing)
装置を使用可能な状態に維持すること
まとめ(Summary)
参考文献


[最終更新 070621] [原文へ

■はじめに(Introduction)

 本章では自動体外式除細動器(AED)および手動の除細動器を用いた除細動、同期カルディオバージョンおよびペーシングに関するガイドラインを提示する。AEDは一次救命処置の一部として、一般救助者と医療従事者によって使用されてよい。手動式除細動器を用いた除細動、カルディオバージョンおよびペーシングは二次救命処置である。


■除細動プラス心肺蘇生法(CPR):究極の組み合わせ
(Defibrillation Plus CPR: A Critical Combination)

 早期除細動は(訳者註:以下に示す)いくつかの理由で、突然の心停止(SCA)から蘇生する上で決定的に重要である。(1) 目撃された突然の心停止(SCA)で最も多い初期波形は心室細動(VF)である、(2) VFに対する処置は電気的除細動である、(3)除細動が成功する可能性は時間とともに急速に低下する、(4) VFは数分以内に(within a few minutes)心静止(asystole)へと悪化する傾向がある1

 突然の心停止(SCA)からの蘇生率に関して、除細動までの時間による影響またバイスタンダーCPRの効果について、いくつかの研究で報告されている。もしCPRがなされないならば、目撃されたVFによる突然の心停止からの生存率は、虚脱から除細動が開始されるまでの時間が1分経過するごとに7〜10%低 下する1。バイスタンダーCPRが行われているならば、生存率の低下の程度はもっと緩やかとなり、虚脱から除細動までの1分経過ごとに平均3〜4%の低下となる1,2。CPRが行われると、目撃された突然の心停止から除細動に至るいろいろな時間のほとんどの場合、その生存率を2倍1-3から3倍4に引き上げる可能性がある。

 バイスタンダーがすぐにCPRをするならば、とりわけ除細動が突然の心停止後約5分以内に行われるならば、VFを呈した多くの成人を神経学的機能を損なうことなく蘇生できる5,6。CPRは VFのままである時間(すなわち除細動が可能である時間枠)を延長させ7-9、少ないけれども血流を生じさせ、その間いくらかの酸素と基質を心臓と脳へ供給できる可能性がある10。しかしながら、 基本的なCPRだけでVFを終了させ心拍再開に漕ぎつけることはまれである。

CPR と AED操作を一まとまりの蘇生行為として実施するための新しい提言
(New Recommendations to Integrate CPR and AED Use)

 VF心停止(SCA)を治療するためには、救助者はCPRに続いてすばやく AED操作へと繋ぐことができなければならない。傷病者の生存の可能性を最大にするためには、心停止後すぐに次の3つの行動がとられなければならない。(1) 救急医療サービス(EMS)への通報>、(2) CPRをすること、(3) AEDを操作すること、である。2人以上の救助者がいるときには、EMSへの通報とCPRを始めることは同時にできる。

 CPRと除細動のいずれが遅れても、突然の心停止からの蘇生の可能性は低くなる。1990年代には一部で、地域のAEDプログラムの広範囲な普及でCPRは無用のものにされるだろうとささやかれた。しかしながら、Cobb6はシアトルでは初期応答者(first responders)によるAED技術がより普及するに従い、予想外にも、突然の心停止からの生存率が低下していることに気づいた。彼はこの低下はCPRが強調されなくなったことが原因だと考えた。しかもこの見解を支持するエビデンスが増えている。第4部:「成人の一次救命処置」は効果的な胸骨圧迫をすることと圧迫の中断を最小限にするこ との重要性についてのエビデンスをまとめたものである。

 2005年コンセンサス会議(Consensus Conference)において、除細動とCPRとをどう組み合わせるか(integration of CPR with defibrillation)について、2つの重要な問いかけががなされ、これについて検討がなされた11。第1の問いかけは、除細動前にCPRを行うべきかどうかに関してである。第2は救助者が電気ショックを何回実施した後にCPRを再開するかに関してである。

ショックが先か? CPRが先か?(Shock First Versus CPR First)

 病院外心停止を目撃した救助者は、AEDが現場にあってすぐに使えるならば常に、できるだけ早くAEDを使うべきである。病院あるいは AEDを備え付けてある他の施設において心停止に対処するヘルスケアプロバイダーは直ちにCPRを開始し、準備ができ次第 できるだけ早く AED/除細動器を使うべきである。これらの提言は、とりわけ突然の心停止時に直ちにAEDを用意できるときに は、早期CPRと早期除細動を推奨している。

 救急隊員は、病院外心停止で直接目撃していない場合には、まずCPRを約5サイクル行ってから心電図波形を確認し除細動を行ってもよい(Class IIb)。CPRの1サイクルは、30回の胸骨圧迫と2回の人工呼吸からなる。毎分およそ100回の割合で圧迫すれば、5サイクルの CPRは約2分(約1.5〜3分)かかる。除細動をする前にCPRをするというこの提言は、成人の病院外VF心停止(SCA)における2編の臨床研究(LOE25; LOE36)に裏付けられている。これらの研究では、救急通報(EMS call)から現着までが4分6〜5分5以上かか るときは、除細動をする前に1.5〜3分のCPRを受けた傷病者の方が、VF心停止に対して直ちに除細動をした傷病者よりも、初期蘇生率および退院生存率5,6、1年生存率5が高いことが示された。しかしながら、(他の)1編の無作為研究12によれば、非パラメディックによる目撃された心停止に対する除細動前のCPRには有益性は認められなかった。

 EMSシステムの指導者は、特に、救急応答時間(通報から到着までの所要時間、EMS system call-to-response interval)が4〜5分であるとき、救急隊員によってVFの状態であることがわかった患者に対しては除細動する前に、CPRを約 5サイクル(およそ 2分間)行うよう指導するプロトコルを考慮してもよい。院内での心停止に関しては、除細動の前にCPRをすべきか否かについてのエビデンスは不十分である。

1ショックプロトコルか? 3連続ショックか?
(1-Shock Protocol Versus 3-Shock Sequence)

 2005年のコンセンサス会議の時点では、VFによる心停止の治療として、1ショックと3連続ショックの両プロトコルを比較したヒトや動物における研究は発表されていなかった。しかしながら動物実験では、波形解析13や救助呼吸14,15のために頻回にあるいは長い時間、胸骨圧迫(precordial chest compressions)を中断することは、蘇生後の心筋障害と生存率の低下をもたらした。2編の無作為試験16,17に対する二次的解析では、胸骨圧迫の中断が除細動成功(conversion of VF to another rhythm)の可能性を減らすことを示した。最近の、院外18と院内19におけるヘルスケアプロバイダーによるCPRの2編の観察研究(LOE 4)では、胸骨圧迫は全CPR時間のうちのわずか5118〜7619%しか行われていなかった。

 2005年、市販のAEDを用いて3連続ショックによる波形解析を行ったところ、最初の胸骨圧迫までに37秒までの遅れを生じた13。現在の二相性除細動器で報告されている初回ショックの効果が90%という点を考慮すると、この遅れは受け入れがたいものである20-25。もし 1回のショックで除細動に失敗したならば、次のショックを行う利益は少なく、CPRを再開するほうが次のショックをするより大きな価値があると思われる。このことは、胸骨圧迫の中断が有害であることを示す動物実験でのデータと併せて考えると、直ちにCPRを開始する 1ショックシナリオが妥当であることを示唆している。

 心室細動(VF)/脈なし心室頻拍(pulseless VT)に対しては、救助者は1ショックを与え、まず胸骨圧迫を開始することにより直ちにCPRを再開すべきである(Class IIa)。救助者は波形や脈の再確認のために胸骨圧迫の再開を遅らせるべきではない。CPRを5サイクル(約2分)行った後AEDによる波形解析をして、もし必要ならば次のショックをすべきである(Class IIb)。波形がショック適応でないならば、AEDは救助者に直ちに胸骨圧迫からCPRを再開するように指示するべきである(Class IIb)。 ショック(訳者註:成功)後の血流のある波形に対して胸骨圧迫を行うと心室細動が再発するという恐れには根拠がないと考えられる(does not appear to be warranted)25

 AEDの発する声での誘導(AED voice prompts)は(訳者註:もはや)、どんな時でも市民救助者に患者を評価するように指示してはならない。AEDの製造者は、AEDの操作のために要する胸骨圧迫中断時間を減少させる革新的な方法を探し求めるべきである。市民救助者のためのトレーニングでは、一次(BLS)または二次救命処置(ACLS)を行う専門家がCPRを引き継ぐか傷病者が動き出すまでCPRを継続することが重要であることを強調すべきである。

 単相性波形による初回ショックの効果は、二相性の場合よりも劣る17,26,27。単相性にせよ二相性除細動器にせよどんな波形の除細動でも最適なエネルギー量はまだ決定していないが、専門家のコンセンサスとしては、初回ショックの高いエネルギーによる有害性の可能性とVFが遷延することによる有害性を考慮して、単相性波形を使う場合は高い初回エネルギー量を推奨することに重きが置かれた(recommendation for higher initial energy when using a monophasic waveform was weighed)。 得られたコンセンサスは、単相性AEDを用いるとき救助者は360Jで最初のショックを与えるべきこと、またもし最初のショック後もVFが持続しているならば 2回目とそれ以降も360Jを用いるべきことであった。この、単相性波形でのショックを単一のエネルギー量で実施することは救助者のへ指導を単純化するために推奨変更された(is designed to simplify instructions to rescuers)が、プログラムを変更するために単相性AEDをリコールするよう命じるものではない。もし現在使用されている単相性AEDの最初と 2回目以降のエネルギー量が推奨量(訳者註:360J)と異なる量にプログラムされているならば、その投与量も許容される。

 院外VF心停止に対し175Jと320Jの単相性ショックを与えた場合の効果を比較した1編の研究がある28。175Jと320Jのいずれかの単相正弦波ショックを受けた患者の約61%が初回のショックで除細動されたが、それはEMSが呼ばれて(通報)から平均10.6分後であった。1ショック後に房室(AV)ブロックに進行した患者の割合に有意な差はなかった。房室ブロックは175Jでの2〜3ショック後よりも、320Jでの2〜3ショック後の方がより生じやすかったが、ブロックは一過性で生存退院に影響しなかった28

 ヘルスケアプロバイダーはCPRと除細動を効率的に連携させられるよう訓練するべきである。VFが数分以上続くと、心筋の酸素と基質(metabolic substrates)が枯渇する。短時間の胸骨圧迫でも酸素とエネルギー基質を供給することができ、それによって除細動 (VFの除去)後に心拍が戻る可能性を増大させる29。ショック成功を予測させる特徴的なVF波形についての解析では、(訳者註:最後の)胸骨圧迫からショックまでの時間が短いほど、成功する可能性が高くなることが示された29,30。胸骨圧迫とショックの間をたとえ数秒短くしただけでも、除細動の成功の可能性を高めることができる16

 胸骨圧迫をする救助者は、波形解析とショックを実施するための胸骨圧迫の中断を最小限にし、CPR再開を待ち構え、ショックが施行されるや直ちに胸骨圧迫からCPRを再開するべきである。救助者が2人の時、AEDを操作する救助者は胸骨圧迫担当者(compressor)が傷病者の胸から手を離しすべての救助者が傷病者から離れるやいなや直ちにショックを実施できるように、準備していなければならない。単独の救助者は、AED操作とCPRを効果的に組み合わせられるよう(practice coordination of CPR with efficient AED operation)練習するべきである。


■除細動の波形とエネルギーレベル
(Defibrillation Waveforms and Energy Levels)

 除細動では胸壁を通して心臓へ電気を流し、心筋細胞を脱分極させVFを除去する(Defibrillation involves・・)。除細動器のエネルギー設定は、VFを終わらせる必要最小限のエネルギー量を放出するように設計されている。除細動は電気生理学的な事象で通電後300〜500msecの間に起こり、除細動(ショック成功)という用語は典型的には通電後最低5秒間、VFを停止させることと定義される31,32。VFは通電成功後しばしば再発するが、この再発は通電不成功と同等視されてはならない17,25

 除細動の典型的な定義でいう「通電成功」を蘇生の転帰、例えば心拍再開(restoration of a perfusing rhythm)、生存入院、または生存退院と混同してはならない。生存を含む蘇生の転帰は通電に加え様々な要素に影響されるかもしれないが、除細動プログラムは通電成功ではなく患者の生存率を改善させることを目標に置いて練られなければならない(defibrillation programs must strive to improve patient survival)。

 最近の除細動器は波形により2つのタイプに分類される。すなわち単相性および 二相性の2種類の波形である。 単相性波形の除細動器は最初に導入されたけれども、今日(こんにち)市販されているほとんどすべての自動式(AED)および手動式除細動器には、二相性波形が使われている。エネルギーレベルは機種(type of device)によっ て異なっている。どのような波形(単相性または二相性)も、心停止後の心拍再開率または生存退院 率に関して他方より一貫した優位性があるわけではない。

単相性波形の除細動器

 単相性波形は一つの極性(すなわち、電流の方向)に電流を流す。単相性波形は更に電流パルスが0に減弱する速さで分類される。単相性減衰サインカーブ波形(MDS)は電流が徐々に0になるが、一方単相性切断指数波形(MTE)電流は突然電流 0の基線(切断波形)に戻される。

 単相性波形の除細動器は現在ほとんど製造されていないが、多数がなお使用されている。これらの多くはMDS波形を使用している。上述したように、どのような特定の波形(単相性または二相性)も、他と比較して、心停止後の心拍再開率または生存退院率を高めることに一貫した優越性を示してはいない。しかしながら、諸研究によると二相性波形による通電が単相性で使用されるエネルギー量と同等またはそれ以下のエネルギー量で実施される場合、安全かつ効果的に除細動できることを示している。

二相性波形の除細動器

 研究者達は院外34-36および院内(電気生理学的研究および体内植え込み型除細動器「ICD」の試行と評価)37における研究データを収集した。この研究は全体として、減衰サインカーブ波形または切断指数波形の単相性波形ショックによる連続的な漸増エネルギー(200J, 300J, 360J)での通電と比べ、それより低いエネルギーの二相性波形の通電には、同等 もしくはそれ以上の除細動成功率をもたらす(have equivalent or higher success for termination of VF)ことを示している。異なる二相性波形間の直接的な比較は行われていない。

 二相性波形による初回除細動の成功率が最高となる至適エネルギー量は定まっていない。いくつかの無作為研究(LOE 2)17,24,27および観察研究(LOE 5)26,38では、比較的低いエネルギー量(200J以下)の二相性波形による除細動は、そのエネルギー量と同等またはより高いエネルギーでの単相性波形でのショックに比べ、VFを終息させるのに安全でかつ同等もしくはより高い効力を持っていることが示された(Class IIa)32,39-41

 患者間におけるインピーダンスの違いの埋め合わせはショックの持続時間および電圧を変化させることまたは接触面への残留(エネルギー)分の放出(いわゆる「(エネルギー)げっぷ」、burping)することによって得られる。(二相性波形の)第1相と第2相との期間の最適な比率および最適な断端波形というものがあるかどうかは明らかではない。直接的転帰(除細動)および短期的転帰(心拍再開、生存入院)にとってより効果的である波形が、より良好な長期的転帰(生存退院、1年生存)につながる かどうかは不明である。二相性波形全てが高い効力を示しているので、他の救命要因(例えば虚脱か らCPRまたは除細動までの期間)の方が特定の二相性波形またはエネルギーの問題より重要になりそうである。

固定型エネルギーと漸増型エネルギー

 市販の二相性AEDはエネルギー固定型かエネルギー漸増型である。

 多施設前向き臨床研究(LOE2)27,42および後ろ向き研究17,24,26,38,43,44では、二相性除細動器の初回およびそれにつづくショックの最適なエネルギー量は見出されていない。従って、二相性波形除細動における初回および2回目以降のエネルギー量の選択に関して明確な推奨をすることはできない。

 二相性除細動器は2つの波形のうちどちらかを使用し、そのどちらの波形もある特定のエネルギー量の範囲内でVFを終息させるのに効果的であることが示されている。二相性除細動器に関しては、個々の機種において効果的とされるエネルギー設定量の範囲(one that falls within the range that has been documented to be effective using that specific device)で通電するのが理想的なエネルギー量ということになる。最近の研究により、初回ショックに二相性切断指数波形では150〜200Jを、あるいは矩形性二相性波形では120Jを選択するのが理にかなっていることが立証されている。2回目以降の二相性通電には、同じまたはそれ以上のエネルギーを使用する(Class IIa)。ここで"選択された"というのは操作者により選択された(または AED製造会社 によりプログラムされた)エネルギー量を示す。矩形性二相性波形機種では通常、選択された通電量と(実際に)放出された通電量が異なる。すなわち、(実際の)通電量は通常のインピーダンスの範囲内では概して高くなる。例えば、インピーダンス80Ωの患者では、120Jのエネルギー選択で150Jが通電される。

 これまでのエビデンスからは、二相性波形除細動でのVFの終息に非漸増型と漸 増型エネルギーのいずれに優位性があるか明らかではない。 非漸増型にしろ漸増型エネルギーにしろ二相性波形通電によって、短期間の VFも長く続いたVFもそれを終息させるために安全で効果的に使うことができる (Class IIa)。 各々の二相性波形の安全性と有効性、最も有効な初回ショック のエネルギー量、2回目以降のエネルギー量を漸増させるかどうかなど については、院内院外双方でのさらなる研究が必要である。


■自動体外式除細動器(Automated External Defibrillators)

 AED(自動体外式除細動器)はコンピュータを組み込んだ精巧で信頼できる機器で、市民救助者やヘルスケアプロバイダーが VF心停止(VF SCA)に対して安全に除細動することができるように音声と文字の指示が出るようになっている34,36,45,46。最近の臨床試験18,19においては、改良型AEDを用いて CPR中の胸骨圧迫の回数と深さの情報までも記録した。このような AEDが市販されると、AEDが救助者の CPR技術を向上させる日が来るかも知れない。

一般救助者の AEDプログラム

 アメリカ心臓協会(AHA)は 1995年から、病院外の突然の心停止(SCA)の蘇生率を改善するために市民救助者 AEDプログラムの普及を提言してきた47-49。こうしたプログラムは市民による除細動プログラム(public access defibrillation)、すなわち PADプログラムとしても知られている。これらのプログラムの目標は、VF発症からCPRと電気ショックまでの時間を短縮することである。そのためには突然の心停止(SCA)が起こり得る公共の場には、AEDがあり訓練を受けた一般市民救助者が直ちに対応できる状況を確立する(ensure)必要がある。これらのプログラムの有効性を最大にするために、AHAは組織づくりと企画、訓練、EMSシステムとの連携、継続的に質を向上させる手法の確立などが 重要であることを強調して来た。

 空港52とカジノ53,54での一般救助者のためのAEDプログラムと警察官による第一応答者プログラム26,34,36,44,55-57の研究によると、バイスタンダーによるCPRが直ちに施行され、除細動が虚脱後3〜5分以内に行われると、院外で生じたVF心停止(SCA)の蘇生率が41〜74%にもなった。この高い蘇生率は、しかしながら、除細動までの時間を短縮することができないプログラムでは達成されない。

 AHAと米国国立心肺血液研究所(NHLBI)および数社のAEDメーカがスポンサーとなって実施した大規模前向き無作為試験では、 定められた公共の場において市民救助者CPR + AEDプログラムを実行したところ、(一般的な)迅速なEMS通報と迅速な(訳者註:AEDによる除細動を含まない)CPRを行うプログラムとを比較したとき、院外でのVF心停止(SCA)からの蘇生者数が2倍に引き上げられた。そのプログラムには心停止への対応手順作成と市民救助者訓練、頻繁な再訓練と実践が含まれる。地域の市民救助者によるAEDプログラムには次のような要素が推奨される。

 詳細は AHAウェブサイト(www.americanheart.org/cpr)を参照のこと。トピック「Links on this site」の「Have a question?」に進み、「AED」を選択する。

 市民救助者による AEDのプログラムは、それが突然の心停止(SCA)が起こる可能性のある場所で計画 された(created)とき、突然の心停止(SCA)からの蘇生に関して最も強力なものとなる。NHLBI試験において、プログラムは2年ごとに少なくとも1例の院外心停止事例がある場所、またはこの研究期間(訳者註)中に少なくとも1例の院外心停止(SCA)が予測される場所(すなわち、この期間中に1日16時間と計算して50歳以上の成 人が250人以上利用する施設)で実施された61

訳者註:この「研究期間」は具体的には「from July 2000 through September 2003」すなわち 3年 2ヶ月となっている。

 AEDプログラムは、心停止患者の治療のための総合EMS戦略に組み込まれてこそ有効となる。(従来型および非従来型の)安全保安第一応答者(public safety first responders)による CPRとAED使用は突然の心停止(SCA)からの蘇生率を上昇させるために推奨される(Class I)。心停止が目撃される可能性が相対的に高い公共の場所(例えば空港、カジノ、スポーツ施設)における AED実施プロブラムは推奨される(Class I)。AEDプログラムにおける蘇生率の向上はCPRまでの時間と除細動までの時間に影 響されるので、AEDを配置する場所では対応計画を策定し、CPRと AED使用を実施する可能性のある人々の訓練、機器のメンテナンス、地域 EMSシステムとの調整などが確立されるべきである50,51

 院外心停止の約 80%は住居または私的な環境で発生する(LOE 4)62。(訳者註:しかしCoSTR会議では)家庭に AEDを配置することの有効性を報告している研究を見つけることはできなかった。このため、個人または家庭への AED配置に対し賛成あるいは反対する推奨はなされなかった(Class Indeterminate)。

 AEDはVF/無脈性VTによる心停止でなければ無効であり、またVF消失後に起こるショック無効とされる波形の治療には奏功しない。ショック後、ほとんどの患者では灌流のない波形となり25,26,28,44、灌流のある波形に復するまでは CPRが必要となる。このため、AEDを使用する救助者は心停止の緊急性を認識しAEDを使用できるだけでなく、必要に応じて CPRによる換気と循環の管理(support)もできるように訓練されるべきである。

 AEDがあるというだけでは、突然の心停止(SCA)が起こった際にAEDが使用されるという保証はない。NHLBI試験でさえも、その試験では約20,000人の救助者がSCAに対応するように訓練されたが、市民救助者がEMS到着前に蘇生術を試みたのは目撃された突然 の心停止(SCA)傷病者の半分に過ぎなかった。そして、AEDプログラムを有する地域で心停止となった傷病者でさえ、現場でAEDが使用されたのは34%に過ぎなかった61。これらのことから、市民救助者が緊急時に適切に反応することができるようにす るには頻繁な訓練が必要であることが示唆される。

 市民救助者のための AEDプログラムにおいて、継続的に質の向上を図っていくことは妥当である(Class IIa)。こうした質の改善に向けて、定期的な査察(routine inspections)と事後データ(AED記録と応答者報告(responder reports))の検証により、以下の項目を評価する50,51

波形の自動解析

 AEDには周波数、振幅、そしてこの両者を合わせ処理した二次情報(some integration of frequency and amplitude)すなわち傾きや波形の形態など、心電図信号の多様な特徴を解析するマイクロプロセッサが備わってっている。フィルタは電極のゆるみや電極の接触不良だけでなく、QRS様の信号、無線、50または 60サイクルの交流波による干渉などをチェックし除去する。患者本人の自発的な動きか他者によるものかを検出するようにプログラムされている機種もある。除細動器の試作品が病院外および病院内での CPRの質を評価する、最近の 2つの臨床試験で使用された。それによると、CPRの質を改善するように救助者に促すことができる未来の AEDに期待が持たれた18,19

 AEDは、記録された心電図波形のライブラリーに対する生体外テストと、成人63,64および小児65,66での多くの臨床の実地試験の双方において、幅広くテストされてきた。波形解析に関して、AEDは極めて正確である。AEDは同期性電気ショック(すなわち、脈のある VTに対するカルディオバージョン)には対応していないが、心拍数と R波の形態があらかじめ設定されている値を超えれば、単形性および多形性 VTに対して(非同期性)ショックをすることを使用者に促す(will recommend a (nonsynchronized) shock)。

電極の位置

 救助者はAED電極を、露出させた胸部の、標準的な胸骨―心尖部(前外側)の位置に貼付する(Class IIa)。右胸部(胸骨部)のパッドは右上前胸部(鎖骨下)に、心尖部(左)のパッドは左胸部の下外側部で、左乳房の外側に貼付する(Class IIa)。 許容できる他のパッド位置としては、左右の側胸壁(両側腋窩)、あるいは左のパッドを標準的な心尖部にまた他方を右または左の上背部とする (Class IIa)。

 パッドを貼る通常の部位に医療用の埋め込み器具がある場合、パッドをその器具から少なくとも 1インチ(2.5 cm)離して貼る (Class Indeterminate)。傷病者の埋め込み式除動器(ICD)のショックが作動している(すなわち、体外式除細動中に観察されるように傷病者の筋肉が収縮している)場合、ICDの治療サイクルが完了するまで 30〜60秒間待ち、ICDの治療サイクルが完了した後に AEDを装着する。自動ICDとAEDのそれぞれの解析およびショックサイクルが競合することがあるのだ67

 経皮的薬剤パッチは、電極から心臓へのエネルギーの伝達を妨げ、皮膚に小さな火傷を起こす可能性があるため、AED電極をパッチ(たとえば、ニトログリセリン、ニコチン、鎮痛薬、ホルモン代用薬、降圧薬を含むパッチ)の上には直接貼らない68。薬剤パッチを取り除き貼ってあった部位を拭き取ってから、電極パッドを貼り付ける。

 反応の無い傷病者が水中に倒れていたり、その胸部が水に漬かっていたり、また著しく発汗している場合には、電極パッドを貼り付け除細動を試みる前に、水から引き上げたり、手際よく胸をふき取る。傷病者が雪や氷の上に倒れているときは AEDを用いることができる。ほとんどの傷病者は胸から衣服を取り外す以外には、胸部への特別な処置を必要としない。非常に毛深い傷病者であれば、電極を胸に貼るために胸毛を除去する必要があるかもしれない。これは、電極バッドを勢いよく剥ぎ取る(胸毛をいくらか取り除くであろう)か、胸部の貼付部位を剃ることで果たせるであろう。

小児における AEDの使用

 心停止は小児では成人ほど一般的でなく、その原因もより多様である69-71。VFは小児ではよく見られる不整脈ではないが、小児期および青年期の心停止中5〜15%を占める71-75。これらの患児では、すばやい除細動により転帰が改善する可能性がある75,76

 乳児と小児における除細動の最小有効エネルギー量についてはわかっていない。安全な除細動の上限もわかっていないが、4 J/kgを超えるエネルギー量(9 J/kg程度)では、小児77,78と小児動物モデル79に対して重篤な合併症を伴わずに効果的に除細動ができている。成人の臨床データ17,24や小児動物モデル79-81によると、二相性ショックは少なくとも単相性ショックと同等の効果があり、有害性はより少ないと見られる。手動式除細動(単相性もしくは二相性)の推奨エネルギー量は、初回は2 J/kg(Class IIa; LOE 582,679)、2回目以降は4 J/kg(Class Indeterminate)である。

 多くのAEDは、あらゆる年齢の小児に見られるVFを正確に検知し65,66、ショック適応波形を感度も特異性も高いレベルで正確に鑑別することができる65,66。小児に適したエネルギー量に低減するように、小児用低減システム(例え ば、パッド・ケーブルシステムまたはキー)を備えている機種もある。

 1〜8歳の小児に対しては、使用可能であれば小児用低減システムを用いる78,83,84。救助者が心停止小児にCPRを実施する際、小児用低減システム付きのAEDがなければ標準式AEDを用いる。

 1歳未満の乳児に対してAEDの使用を推奨する、またはこれに反対するための十分なデータはない(Class Indeterminate)。 乳児期におけるVF心停止の危険性についてはよくわかっていないし、ほとんどの心停止は、呼吸不全またはショックの進行に関連していると考えられている。それゆえ、この年齢層では、あまり多くない(uncommon)波形を検出し治療しようとして CPRの中断を繰り返すことは、利益よりも危険性が高いという懸念がある83

 小児を日常的にケアしているシステムや施設でAEDプログラムが確立しているなら、小児のショック適応波形に高い特異性を持ち、小児用低減システム(小児用パッド・ケーブルシステムや他のショック通電量を低減する方法など)のあるAEDを備えるべきである。しかしながら、この文書では、小児のいる特定の場所にAED設置を推奨したり反対したりすることを判断すべきではない。理想的には、心停止の危険が高い小児を日常的にケアしている医療施設では、エネルギー量を調節できる手動式除細動器を準備すべきである83

AEDの院内使用

 2005コンセンサス会議の時点では、AEDと手動式除細動器を比較した病院内での無作為化試験の論文は無かった。AEDが病院内で成人のVFか脈なしVTの治療に使われたとき高い退院生存率を示したというエビデンスが、1つの良質な研究(LOE 4)85と 1つの症例累積研究(LOE 5)86で示された。

 モニターされていない入院中の床上患者や外来や診断検査部門の患者では、突然の心停止が起きたとき除細動が遅れる可能性がある。このような場所では、専門的対応チームが除細動器を持って到着し、それを装着し、ショックを実施するまでに数分を要する(elapse)かも知れない。限られたエビデンスではあるが、早期除細動を容易にするため(目標は虚脱から3分)、病院内へのAED設置を考慮すべきである。スタッフに波形認識の技量がなかったり、除細動器器がめったに使われないところでは、特にそうである。トレーニングと再教育の有効なシステムを整えるべきである。

 病院がAEDを配置する場合、すべての突然の心停止例において虚脱から3分以内に最初のショックを行えることを目標に、第一応答者(first-responding personnel)が AED使用の認可と訓練を受けているべきである。目的は病院でのAED使用の到達目標を病院外で確立されたそれに一致させることである88。早期除細動は入院部門全てにということだけでなく、外来施設 においても可能であるように準備しなければならない。病院は、虚脱から最初のショックが行われるまでの時間と蘇生の転帰についてモニターすべきである(第3部:「心肺蘇生法の概要」を参照)。


■手動式除細動(Manual Defibrillation)

通電エネルギー量

  現在では、低エネルギーおよび高エネルギーのどちらにおいても二相性波形のショックが効果的であることは明らかであるが、すべての器種に共通する初回と2回目以降のショックの推奨エネルギー量は確定していない。なぜなら、各器種の波形や報告 された成功ショックのエネルギー量は様々であるからである。ショックエネルギー量の漸増型および非漸増型の双方の除細動器とも有用であるが、どちらか一方が他方を上回るという推奨を裏付ける十分なデータはない。現時点では、優越性を主張するいかなるものも支持されてはいない。

  すでに述べたように、二相性除細動器は2種類のうちの1つの波形を用いるが、どちらも決められたエネルギー量の範囲内で効果的に VFを終結させ得ことが示されている。二相性器種に関して、理想的な通電量はその特定の器種を使ったときに、効果的であると既に報告されている範囲内にある(is one that falls within the range)。メーカーは、器械の表面にその器種で用いられている特定の波形の効果的なエネルギー量の範囲を表示すべきであり、プロバイダーは除細動を試みるとき、その器種の決められた範囲のエネルギー量を用いるべきである。プロバイダーは、自分が使う特定の波形が VFを終結させるのに効果的であると示されているエネルギー量の範囲について知っているべきであり、除細動を試みる場合にはその器種ごとのエネルギー量を用いるべきである。現在のところ、ある特定の二相性波形が他のものよりも効果的であるというエビデンスは無い。

 二相性除細動器を用いた初回のショックにおいて、二相性切断指数波形では 150〜200J、同直線波形では120Jの、それぞれ選択されたエネルギー量(selected energies)を使用することは妥当である。2回目以降のショックでは、同量あるいはより高いエネルギー量を用いる(Class IIa)。ここでいう「選択された」とは、施行者によって選択された(あるいは、AEDメーカーによってプログラムされている)エネルギー量のことを指す。二相性直線波形を用いた器種に関しては通常、選択されたエネルギー量と実際に放電されたエネルギー量は異なる。典型的には、放電されたエネルギー量は通常のインピーダンスの範囲では選択されたものより高い。例えば、80インピーダンスの患者では、選択エネルギー量が 120 Jのとき 150 Jが放電されるであろう。

 もし、施行者が手動式の二相性除細動器を操作している場合、その器種が効果的にVFを終結させることができるエネルギー量の範囲について知らないならば、救助者はまず200Jのエネルギー量を選択し、2回目およびそれ以降は同量かそれより高いエネルギー量を用いてもよい。200Jという「デフォルト」のエネルギーレベルは、必ずしも最適な量ではないが、初回および2回目以降の二相性波形を用いたショックにおいて効果的なエネルギー量であると報告されている範囲内にあるために、選択されている。加えて、このエネルギー量は、2005年時点でのすべての手動式二相性除細動器で用いることができる。このように、200Jはデフォルトのエネルギー量ではあるが、理想的な推奨量ではない。もし、器械にはっきりと表示があり、施行者が臨床使用の器種に精通しているならば、器種特定のエネルギー量が用いられ、「デフォルト」としての200Jは必要ないであろう。

 単相性除細動器を用いる場合には常に360Jのエネルギー量を選択する。ショックによってVFが一度終結したがその後再発した場合、その後のショックは先に成功したエネルギー量で行う。

 除細動は電流を発生させ一定時間それを維持することによって達せられる。除細動器の操作では、エネルギー量をジュールで選択するけれども、実際には心筋を脱分極させる程度は電流量(アンペアで)で決まる。流れる電流は、一部は選択されたエネルギー量に依存しているが、さらに除細動器の両電極間の胸腔経路(the thoracic pathway)と、その経路における心臓の位置、そして電極間の電流に対するインピーダンスによって影響される。胸腔経路の電流の複雑さは実験的に観察されている89

 成人の VFによる突然の心停止で最も重要な救命の決定的因子は、単相性、二相性のいずれの除細動器を用いるかをに関わらず、早期の除細動である。従って、病院内では単相性または二相性除細動器による 1回のショックの後、直ちに胸骨圧迫から CPRを開始することは妥当である(acceptable)。目標は胸骨圧迫中断からショックまでの時間、そしてショックから胸骨圧迫再開までの時間を最小限にすることである。特殊な状況(たとえば、血行動態のモニタリングがなされるような集中治療室など)では、こうした手順を医師の裁量によって修正してもよい(第7部(2):「心停止の管理」および第12部:「小児二次救命処置」)を参照のこと)。

経胸郭インピーダンス(Transthoracic Impedance)

 成人の平均インピーダンスは70〜80Ω(オーム)である90-92。経胸郭インピーダンスが高すぎると、 低い通電エネルギーの場合十分な電流を生じず、除細動に至らないであろう91,93,94。経胸郭インピーダンスを減らすために、除細動施行者は伝導性のよい材料を用いるべきである。その目的で、ジェルパッドや電極用ペーストをパドルに付けたり、粘 着性パッドを用いたりする。インピーダンスを低下させるためのこれらの方式のどれか1つが他のものより良いということを示すデータは無い(Class Indeterminate)。

 毛深い胸の男性患者では電極と胸の接着が悪い場合があり、胸毛が電極と皮膚との間に空気を取り込む可能性がある。これはパドルの不適切な使用と同様に高いインピーダンスを生ずる可能性があり、場合によっては電流がアークする。非常に稀にではあるが、集中治療室のような酸素濃度の高い環境でもし助燃剤があるときには、アークにより発火する場合があることが知られている(下記参照)。パドルを用いるときには、救助者はパドルがECGの導線と接触しないようにして、ジェルパッドを付けて胸壁に強く押しつける。粘着性パッドを使用することで、アークの危険性は減少するだろう。パッドを貼る部位を剃る必要があるかもしれない。

電極の位置(Electrode Position)

 粘着性パッドの貼付については、先に AEDの章で述べた。パッドの代わりに電極パドルを用いる場合、両パドルを確実に分離し、また胸の上の両パドルの間がパドルと皮膚との間の接着のために使われるペーストまたはジェルで汚れないようにする。両パドルの間がペーストやジェルで汚れると、胸壁の表面を電流が流れ(アークし)、電流が心臓を捉え損なう("missing" the heart)可能性がある。粘着性のモニター/除細動器用パッドは、ジェルパッドあるいはペーストと同様に効果的である (LOE 395-97)。それは、心停止が起こる前に貼り波形をモニタリングすることができ、必要なときはすぐにショックを実施できる98。上記の理由で、通常のパドルに代えて粘着性パッドを、日常的に用いるべきである(Class IIa: LOE 2,4)。

 永久ペースメーカーや植え込み式除細動器(ICD)を植え込んでいる患者に対してカルディオバージョンや除細動を行うとき、電極を植え込まれた器械の上や近くに置かない。除細動によってペースメーカーを誤作動させるおそれがあるからである。ペースメーカや植え込み式除細動器(ICD)はまた、除細動時に心筋への電流をいくらか妨害する可能性があり、その結果心臓への通電エネルギー量を閾値以下にしてしまうおそれがある。除細動による電流の一部はペースメーカーの導線を流れるので、永久ペースメーカーやICDは後に再点検をする99

電極のサイズ(Electrode Size)

 1993年に先端医療器械協会(Association for the Advancement of Medical Instrumentation)は最小電極サイズとして50cm2のものを推奨した100。しかしながら、電極のデザインと化学合成の進歩により、この推奨は間もなく修正を余儀なくされるだろう。

 成人の除細動においては、用手的パドル電極(handheld paddles)、パッド電極ともに直径8〜12cmの電極が効果的である。 ただ、直径12cmの電極では8cmのものよりも除細動成功率が高いかもしれない90,95。小さい電極(4.3cm)は危険であり、心筋の壊死をおこす危険性がある101。用手的パドルをジェルまたはパッドと共に用いるとき、救助者はパドルが(訳者註:ジェルまたはパッドを介して)皮膚と密着していることを確かめなければならない。もっと小さいパッドであっても短時間の VFには効果的102であることがわかっている。しかしながら、最も小さい(小児用の)パッドを用いると、少し大きい小児には容認しがたいほど高い経胸腔的インピーダンスを生じ得る103。重なり合うことなしに胸に貼ることができる最も大きいパッドを用いるのがベストである。


■細動波形の解析(Fibrillation Waveform Analysis)

 いくつかの後ろ向き症例集積研究、動物実験および複数の理論的なモデルは、その信頼性はさまざまであるものの、心室細動の波形を解析することによって除細動の成否を予測できることを示唆している。もし、前向き研究の結果、至適除細動波形並びに至適通電タイミング(即ち、CPRの前に通電するのか、CPR後に通電するのか)を決定することができれば、電気ショックによる心拍再開はより起こりやすくなるであろうし、不必要な高エネルギーを用いて結局は失敗に終わるということを避けられるかも知れない。(しかし)現時点では、心室細動の心電図特性の解析を推奨するにもあるいはそれを否定するにも、それに足る十分なエビデンスは無い(Class Indeterminate)。

 未解決の問題は、心室細動波形を解析することが治療の成果を予測したり、その予測をもとに治療を変更する(modifying therapy prospectively)のに役立つかどうかということである。考えられる応用には、カルディオバージョンの成否を予想することや、最適な波形タイプを選択すること、CPRおよび薬剤投与との兼ね合いで除細動タイミングを最適化することなどがある。


■電流ベースの除細動(Current-Based Defibrillation)

 除細動は充分な電流が心臓を通過することによって達成されると考えられているので、電流ベースの除細動という考え(the concept of current-based defibrillation)は魅力的である。「エネルギー」という語は伝統的な専門用語として定着しては いるが、「除細動」を生理学的に説明する語ではない(is a nonphysiologic descriptor of defibrillation)。電流ベースの除細動は検討されてきた92,122が、除細動の投与量を示すより優れた生理的記述子として臨床的に使用されては来なかった。このコンセプトは、それぞれに異なる電流の流し方を持つ様々な二相性波形が存在することを考慮すれば今後の研究に値する。通電の効果を決定する要素として、ピーク電流の大きさ、平均電流、各相の継続時間、および各相での電流の流れ方 (phasic current flow)について吟味する必要がある。(除細動効果の判定子として)エネルギーを用いることのもう一つの問題は、二相性直線波形(rectilinear biphasic)を用いた場合、操作者が選択したエネルギーと実際に放出されたエネルギーとの間に相違が有ることである。電流ベースの記述へ移行することはタイムリであり、奨められる。

 単相性減衰サインカーブ波形(MDS)を用いて除細動並びにカルディオバージョンをするのに必要な電流の範囲を同定する臨床研究が行われて来た。心室細動に関する至適除細動電流値はMDS波形では30〜40Aであるとみられた92。 これに対応する二相性波形での電流量については未だ研究中である。


■「隠れた」心静止と「見かけ」の心静止
("Occult" Versus "False" Asystole)

 心静止に除細動を行うことに益があるとするエビデンスはない。1989年、Losekは心静止の小児(乳児から 19歳まで)に初期に電気ショックを実施した 49例と実施しなかった 41例を比較した後ろ向き研究123を発表した。そして、ショック実施群において波形の変化や自己心拍再開及び救命率に改善を認めなかった。1993年、9つの都市における高用量アドレナリン研究グループは、初期に電気ショックを受けた 77例の心静止患者と、標準的な治療を受けた117例の心静止患者とを比較した124。(訳者註:その結果、)心静止に電気ショックを行うことによる利益は無かった。実際、自己心拍再開率及び生存率を含む全ての転帰指標において、ショック実施群は非実施群に劣る傾向を示した。最近、胸骨圧迫の中断を最小限にすることが重要であると認識されているので、心静止に対して除細動するために胸骨圧迫を中断することを正当化するのは困難である。


■火災の危険(Fire Hazard)

 酸素が豊富な環境下においてパドルの当て方が不十分であったために発生したスパークによって発火したとする、幾つかの症例報告がある(LOE 5)125-130。深刻な火災は、人工呼吸器の回路が気管チューブから外され、患者の頭部近くに放置されたまま除細動を行った際に酸素が患者胸部に流されていたケースで報告されている(LOE 5)126,128,130

 自己粘着性のパッドの使用は除細動に伴うスパークのリスクを最小限にする、恐らく最善の方法である。手動の除細動パドルを使用する場合は、電極ペーストやジェルを使うよりもジェルパッドを使う方が好ましい。というのは、電極ペーストやジェルは 両パドルの間に広がり、スパークを起こす可能性があるからである(Class IIb)。伝導性の悪いジェルやペースト、例えば超音波プローブ用のジェルなどは使わない。

 救助者は除細動に伴いスパークを起こす危険性を最小限にするよう、注意しなければならない。そして、高酸素濃度下で除細動を行わないように心がける(Class IIa)。除細動のために換気を中断する場合、救助者はショック時に酸素が患者の胸部に向かって流れていないことを確認する。


■同期カルディオバージョン(Synchronized Cardioversion)

 同期カルディオバージョンは QRS波形にタイミングを合わせて(同期させて)行う電気ショックである。同期させることで、相対不応期にショックがかけられ心室細動に移行することを回避する131。同期カルディオバージョンに使用されるエネルギーは、非同期の通電(除細動)に要するものより小さい。これらの低エネルギーショックは、常に同期ショックとして行われなければならない。同期していないショックでは、心室細動を引き起こすことがあるからである。カルディオバージョンが必要で 同期ショックが不可能な場合(例えば患者のリズムが不整であるような時など)には、高エネルギ−を用いた非同期ショックを行う。

 同期ショック (カルディオバージョン)は、まとまりのある(organized)QRS波形を持つ不安定な頻拍症に適応となる。不安定な状態にある患者は、精神状態の変容、継続する胸痛や低血圧あるいはその他のショックの兆候(例えば、肺浮腫など)を含 む低灌流の兆候を呈する。

 同期カルディオバージョンは、リエントリーや心房細動および心房粗動による不安定な上室性頻拍の治療として推奨される。これらの不整脈はすべて、脱分極の波が旋回する異常な回路形成、即ちリエントリーによって起こる。電気ショックは、この旋回パターン(リエントリー)に割り込む(interrupt)ために、このようなリズムを停止させることができる。同期カルディオバージョンは不安定な単形性心室頻拍の治療にも推奨される。その他の情報については、第7部(3):「症候性徐脈と頻脈の管理」を参照のこと。

 カルディオバージョンは房室結節(接合部)性頻拍や、異所性あるいは多源性心房頻拍の治療には無効である。これは、これらの調律が自動性のフォーカス(an automatic focus)を持つためである。自動調律(automatic rhythms)は、局所の細胞が刺激され速いレートで自発的に脱分極するために起こる。洞性頻脈はこの好例である。これは、洞結節内の細胞がカテコラミン等によって刺激され、速いレートで脱分極を起こすことによってもたらされる。接合部頻拍および異所性または多源性頻拍も複数の細胞が速いレートで刺激され脱分極する場合に起こる。電気ショックを与えてもこれらのリズムは停止できない。実際、速い自動フォーカス(automatic focus)を持つ心臓に通電すると、却ってレートが速くなる可能性がある。

 同期カルディオバージョンは、心室細動、脈無し心室頻拍、或いは不安定な多型性(不規則な)心室頻拍の治療には用いられない。これらの波形は非同期の高エネルギーショック(即ち除細動)を必要とする。心室頻拍についての電気的な治療に関する進んだ議論については下記に述べる。付随する情報については第7部(2):「心停止の管理」を参照されたい。

上室性頻脈(リエントリー SVT)

 心房細動に対するカルディオバージョンにおいて推奨される、単相性波形での初回エネルギー量は100〜200Jである。心房粗動と他の上室性頻拍に対するカルディオバージョンでは、一般的にはこれより少ないエネルギーで済み、MDS(単相性減衰サインカーブ)波形での初回エネルギー量は多くの場合50〜100Jで十分である。初回の50Jでのショックが失敗したら、段階的にエネルギーを上げる93。これらの推奨エネルギー量はECCガイドライン2000の内容に一致する50。現在は二相性波形によるカルディオバージョンが可能である132が、至適エネルギー量についてはまだ確定していない(have not been established with certainty)。心房細動に対する直線波形および切断指数波形という2種類の二相性波形を用いた、待機的除細動に関する報告から外挿すると、初回エネルギ−量を 100〜120 Jとし必要に応じて増加させる方法が支持される133,134。この初期エネルギー量は心房細動の停止に80〜85%が有効であることが示されている。更なるエビデンスが得られるまでは、この情報は他の頻脈性不整脈に対する二相性波形によるカルディオバージョンのエネルギー量を推定するために用いることができる135-138

 待機的カルディオバージョンについて最近行われた二相性直線波形(最大200J)とニ相性切断指数波形(最大360J)を比較した 前向き無作為化試験では、この 2つの波形の効果に有意な差は認められなかった134

心室頻拍

 脈のあるVTの治療に用いるエネルギー量とショックのタイミングは患者の状態とVTの形態的特性によって決まる139。無脈性 VTは VFと同様に扱う(
第7部(2)「心停止の管理」を参照)。安定したVTの管理については第7部(3)「症候性徐脈と頻脈の管理」にまとめられている。脈のある不安定な単形性(整な)心室頻拍は同期性カルディオバージョンで治療する。脈のある、もしくは脈のない不安定な多形性(不整な)VTは高エネルギーの非同期ショック(すなわち除細動)で治療する。

 脈のある単形性(形状と心拍数が規則的)VTは初回エネルギー量100Jの単相性カルディオバージョン(同期性)によく反応する。初回通電に反応しなければ、エネルギー量を段階的に上げる(すなわち、100、200、300、360Jへと)。これらの推奨は ECCガイドライン200050のそれと一致している50

 同期性カルディオバージョンはまとまりのある心室調律(an organized ventricular rhythm)の治療に好ましいが、ある種の不整脈には同期させることができない。多形性の心室頻拍を構成する多彩な QRSの形態や心拍数が不整であるのために、確実に QRSに同期させることは困難か不可能である。さらに、多形性VTが持続する患者では、おそらく長時間にわたって灌流や脈拍を維持することはないので、多形性VTが脈のあるものか無いものかを鑑別するどのような試みも急速に意味を失ってしまう。経験的には、視覚的にQRSに同期できなければ(if your eye cannot synchronize to each QRS complex)除細動器にもできない。不安定な患者で多形性または単形性VTがあると少しでも疑われる場合は、波形を詳しく解析することでショックを遅らせない。すなわち、高エネルギー量での非同期性ショック(除細動)を行う。

 二相性あるいは単相性除細動器による高エネルギー非同期性ショック(除細動)に際しての推奨エネルギー量はこのセクションの初め(「手動式除細動、「通電エネルギー量」を参照)に記されている。ショック後、ヘルスケアプロバイダーは直ちに CPR(胸骨圧迫から始める)を行えるよう、また心停止になれば ACLSの心停止アルゴリズムへ移行できるよう備える(詳細は第7部(2)「心停止の治療」を参照)。

 多形性(不整な)VTの治療に関するデータは限られている。ヘルスケアプロバイダーは不整脈管理の専門家に相談することを考慮するべきである。多形性 VTの患者の治療は第7部(3)「症候性徐脈と頻脈の管理」に記載されている。


■ペーシング(Pacing)

 ペーシングは心静止の患者には推奨しない。ペーシングは症状を伴う徐脈患者に対して考慮することができる。

 良質な3つの無作為化試験(LOE 2)140-142と追加試験(LOE 3〜7)143-149では、病院外または病院内(救急部)でパラメディックあるいは医師が心静止患者にペーシングを行っても、入院率や退院生存率を改善させないことが示されている。胸骨圧迫(の回数)を最大限に増やすことの重要性に関する最近の認識と、心静止にペーシングが有効と示されていないことを考えると、心静止患者にペーシングを行うために胸骨圧迫を中断することは推奨されない(Class III)。

 症状を伴う徐脈で脈がある場合の治療として、経皮的ペーシングが推奨される。ヘルスケアプロバイダーはアトロピン(あるいは決定的な処置に遅れを生じないのであれば次善の薬剤も試す)に反応しない患者に対してはペーシングを開始できるように準備する。重篤な症状を伴う場合、特にブロックがプルキンエのレベルかそれ以下であれば、迅速なペーシングが適応となる。患者が経皮的ペーシングに反応しなければ、経静脈的ペーシングが必要である。詳細については第7部(3)「症候性徐脈と頻脈の管理」 を参照。


■装置を使用可能な状態に維持する事
(Maintaining Devices in a State of Readiness)

 装置の故障や操作者の誤りを減らすためにユーザーチェックリストが開発されてきた。報告された機能異常の大多数は、除細動器あるいは電源装置を適切にメンテナンスしていなかったことに起因する。チェックリストはこのような不備を特定し防ぐように考案されていれば有用である。


■まとめ(Summary)

 この章で述べた電気的治療に関する新たな推奨は突然の心停止や致死的不整脈からの生存率を改善するために策定された。どの心停止傷病者においても適切な CPR(強く押す、速く押す、胸郭が完全にもどるように、そして胸骨圧迫の中断時間を最少に)が不可欠である。VFによる突然の心停止患者の中には、除細動前に短時間の CPRを行うことで良い結果が得られることがある。除細動を試みるときは常に、除細動と効果的な CPRとのタイミングをはかり(coordinate good CPR with defibrillation)、胸骨圧迫の中断時間を最少にし、またショック後には胸骨圧迫が直ちに再開されるようにしなければならない。新たな二相性波形除細動器によって高い初回成功率が得られることから、これまでVFの治療に際して推奨されていた3連続ショックの代わりに、1回のショックとすみやかなCPRをという推奨になった。電気的治療、とりわけ二相性波形の使用に関する推奨をより洗練されたものとするためには更なるデータが必要である。


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