ごあいさつ

この度、第47回日本消化器がん検診学会近畿地方会を担当させていただくことになり、誠に光栄に存じており、皆様には深く感謝申し上げます。 2018年8月4日(土)、5日(日)滋賀県大津市「ピアザ淡海」にて開催予定です。

今回のテーマは「適切な消化器がん検診をより多くの人に」といたしました。がん対策として検診による早期発見・早期治療を目指すとともに、一次予防を見据えた視点、ハイリスク群の概念の重要性が高まっております。つまり住民を一律に対象とする考えから個々のリスクに配慮するべき時代となっています。集団から個別への変化です。また、健康な人を対象とするのががん検診ですが、高齢化に伴い多様な疾患を持つ(つまり安全性の面からリスクを持つ)対象者が増えていることも課題です。「適切ながん検診」とは、方法が適切であるとともにその人にとって利益・不利益の面からも適切であるという意味です。そして、方法がすぐれていて有効性が証明されているとしても、それは高い受診率のもとでのことです。がん検診は受けてもらわなければ始まりません。受診勧奨の努力はされていますが、世界の先進国に比べて受診率が低いのは事実です。個々人に適切な検査を勧めて一人でも多くの人に受けてもらわなければなりません。

今回の近畿地方会は二日間の開催とさせていただきました。一日目午後には、がん検診を受けていただくいわば主役である一般の方々を対象とした「公開講座(消化器がんを予防する、早く見つけて治す)」とともに、関連する「啓発ブース」を設ける予定です。同時に医療従事者対象の「研修会」を開催いたします。二日目は、全日にわたる消化器がん検診学会であり、シンポジウムは、午前中に「近畿地方における胃がん内視鏡検診の課題と解決策」、午後に「適切な消化器がん検診をより多くの人に」を予定しております。消化器がん検診の正しい理解とより多くの方に受けてもらえる方策について、がんの予防・検診に携わる多くの方々による活発な議論の場となればと思います。

会場は、大津市琵琶湖岸にあります「ピアザ淡海」です。夏休み中の暑い時期ではありますが、ご参加を心よりお待ち申し上げます。

第47回日本消化器がん検診学会近畿地方会
会長 水田和彦
公益財団法人滋賀県健康づくり財団専務理事

会長 水田和彦