Gene Reviews著者: Leslie G Biesecker, MD and Julie C Sapp, ScM.
日本語訳者:佐藤康守(たい矯正歯科)、櫻井晃洋(札幌医科大学医学部遺伝医学)
GeneReviews最終更新日: 2023.5.25. 日本語訳最終更新日: 2023.12.15.
原文: Proteus Syndrome
疾患の特徴
Proteus症候群(PS)は、骨格、皮膚、脂肪、中枢神経系に強く現れる分節状あるいは斑状の進行性過成長を特徴とする疾患である。大多数のPS罹患者は、出生段階では全く症状なしか、わずかな症状を示すのみであるが、幼児期に症状が発現して急速に進行し、小児期を通じとどまることなく進行し、重度の過成長と外見上の変形を引き起こすに至る。本疾患では、さまざまな腫瘍、肺合併症が現れると同時に、深部静脈血栓症と肺塞栓症の素因が明確にみられる。
診断・検査
発端者におけるPSの診断は、3つの全般的基準(病変のモザイク状分布,散発性の発生,進行性の経過)のすべてを満たすことに加え、AKT1の病的バリアントをモザイクで有している例については、陽性-陰性判定基準の臨床スコアが10点以上、分子遺伝学的検査でAKT1の病的バリアントのモザイクがみられない例については同15点以上であることをもって確定する。AKT1関連過成長スペクトラムの診断は、AKT1の病的バリアントをモザイクで有していることに加え、臨床スコアが2-9点のときに確定する。
臨床的マネジメント
症状に対する治療:
過成長の管理として、大多数の例で以下の対応が必要となる。
定期的追跡評価 :
モニタリング計画は、個々の例にみられる症候の現れ方に合わせた形で作成される。必要に応じ、整形外科的、リハビリテーション医学的、理学療法的、作業療法的、呼吸器科的、皮膚科的、発達的評価を行う。病歴と身体の診査を通じて、腫瘍の発生に関する定常的モニタリングを行う。定期的な画像診断は適応とはならない。
避けるべき薬剤/環境:
深部静脈血栓症のリスクを高める薬剤や、凝固促進作用のある薬剤、成長を増加させるような薬剤(例えば、アナボリックステロイド,成長ホルモン)を避ける。
遺伝カウンセリング
PSならびにAKT1関連過成長スペクトラムは、遺伝性疾患ではない。垂直伝播や同胞への再発の例は確認されていない。わかっている範囲では、罹患者の子はリスクを有しないものの、実際に生殖にまで至った罹患者の数はきわめて少ない。すなわち、罹患児の両親がリスクを有しているということはなく、罹患者が生殖を行ったとしても、負うリスクが一般集団よりも高いということはない。PSやAKT1関連過成長スペクトラムは継承されるわけではないので、出生前検査が適応になることはない。
GeneReviewの視点:ここに含まれる疾患 |
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|
Proteus症候群(PS)に関するコンセンサスを得た臨床診断基準がすでに公表されている[Sappら2019]。
本疾患を示唆する所見
以下を伴う発端者については、PSを疑う必要がある。
診断の確定
発端者におけるPSの診断は、まず、次の3つの全般的基準のすべてを満たすこと:
これらに加え、次にあげる臨床的陽性-陰性判定基準を用いることをもって確定する(表1参照)。
注:AKT1関連過成長スペクトラムの診断は、AKT1の病的バリアントをモザイクで有していることに加え、臨床的判定基準のスコアが2-9点であることをもって確定する。
* AKT1の病的バリアントのモザイクがみられない例は、AKT1関連Proteus症候群(AKT1-PS)ではなく、Proteus症候群(PS)とする必要がある。ただ、臨床的判定基準(表1参照)は、あくまで臨床的基準に照らし、信頼性をもってPSの診断が行えるようにとの意図をもって作られたものなので、この臨床的判定基準に合致する例は、AKT1-PSと同列の扱いをする必要がある。
表1:Proteus症候群の診断に用いられる臨床的陽性-陰性判定基準
陽性の臨床的判定基準 | 点数 | |
---|---|---|
大脳状結合織母斑 |
5 | |
非対称性で不均衡性の過成長 |
四肢 |
5 |
頭蓋骨の骨増殖症 |
||
外耳道の骨増殖症 |
||
巨大脊椎異形成症,脊柱側彎,肋骨の骨増殖症 |
||
器官/内臓の過成長 |
中枢神経系 |
5 |
泌尿生殖器系 |
||
眼 |
||
脾 |
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腎 |
||
肝 |
||
扁桃,アデノイド |
||
歯肉,舌 |
||
肺のブラ,嚢胞 |
2 | |
脂肪組織の調節異常 |
脂肪腫 |
2 |
脂肪異栄養症 |
||
中隔心筋脂肪腫 |
||
線状疣状表皮母斑 |
2 | |
脈管奇形 |
毛細血管奇形 |
2 |
静脈奇形 |
||
リンパ管奇形 |
||
特異的腫瘍 |
女性の尿路性器嚢胞腺腫(11歳未満) |
1 |
耳下腺単形腺腫(11歳未満) |
||
髄膜腫(髄膜細胞性・移行性の各サブタイプ) |
||
精巣の嚢胞腺腫,もしくは嚢胞腺癌 |
||
顔面症候 |
長頭症 |
2 |
長顔 |
||
眼瞼裂斜下ないし軽度の眼瞼下垂 |
||
低い鼻梁 |
||
幅広で上向きの鼻孔 |
||
安静時の口唇閉鎖不全 |
||
深部静脈血栓症ないし肺塞栓症 |
2 | |
陰性の臨床的判定基準 | ||
頭蓋以外の過成長が出生前にはっきりと認められること |
-5 | |
風船状過成長 |
-5 |
分子遺伝学的検査
遺伝子標的型検査については、臨床医の側で関与が疑われる遺伝子の目星をつけておくことが必要となるが、ゲノム検査の場合、その必要はない。PSを示唆する所見を有する例、ないし、臨床的判定基準のスコアが10点以上の例については、遺伝子標的型検査(「方法1」を参照)で診断がつく可能性が高いが、表現型からはその他数多く存在する過成長疾患と判別が難しいような例については、ゲノム検査(「方法2」を参照)で診断がつく可能性が高いと思われる。
方法1
標的解析
可能であれば、まず初めに、罹患組織を用いてAKT1のc.49G>A(p.Glu17Lys)の病的バリアントを調べる標的解析を行う。
注:(1)AKT1の病的バリアントを検出するには罹患組織を調べることが必要で、通常は皮膚の罹患部位のパンチ生検を行う。現在までに報告されているAKT1の病的バリアントはすべて体細胞性のモザイクであるため、診断をつけるには複数の組織サンプルを採る必要があろう。
(2)末梢血サンプルでAKT1の病的バリアントが検出された例は、わかっている範囲ではわずか2例に過ぎない。したがって、末梢血サンプルで病的バリアントがみられなかったとしても、それは本疾患の可能性を否定するに十分な材料ではなく、罹患組織のDNAを用いた分子遺伝学的検査が強く推奨される。
AKT1の配列解析が考えられる。配列解析でバリアントが検出されないときは、通常、次のステップとして、エクソン単位あるいは遺伝子全体の欠失や重複を検出するための遺伝子標的型欠失/重複解析が行われる。ただ、現在のところ、本疾患の原因としてそうしたバリアントが関与した例は知られていない。(訳注:この記述は、表2の脚注7や「遺伝形式」の項の記載と矛盾する。脚注7にある2021年の報告に従って本文が書き改められるべきところを失念したミスであるように思われる。)
現況の表現型と直接関係のない遺伝子の意義不明バリアントや病的バリアントの検出を抑えつつ、疾患の遺伝学的原因の特定につなげる手段として、AKT1その他の関連遺伝子(「鑑別診断」の項を参照)を含むマルチ遺伝子パネルも検討に値する。
注:(1)パネルに含められる遺伝子の内容、ならびに個々の遺伝子について行う検査の診断上の感度については、検査機関によってばらつきがみられ、また、経時的に変更されていく可能性がある。
(2)マルチ遺伝子パネルによっては、このGeneReviewで取り上げている状況と無関係な遺伝子が含まれることがある。
(3)検査機関によっては、パネルの内容が、その機関の定めた定型のパネルであったり、表現型ごとに定めたものの中で臨床医の指定した遺伝子を含む定型のエクソーム解析であったりすることがある。
(4)ある1つのパネルに対して適用される手法には、配列解析、欠失/重複解析、ないしその他の非配列ベースの検査などがある。
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方法2
表現型からは、その他数多く存在する過成長疾患と判別がつかないといった場合は、網羅的ゲノム検査が検討されることになるが、この場合は、臨床医の側で関与の疑われる遺伝子の目星をつけておく必要はない。エクソームシーケンシングが最も広く用いられているが、ゲノムシーケンシングを用いることも可能である。
網羅的ゲノム検査の基礎的情報についてはここをクリック。
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注:検査に用いる手法は、モザイクのバリアント(変異アレル頻度が50%未満)を検出できるデザインにすることが必要である。AKT1-PSの中には、変異アレル頻度が1%未満の例もみられ、そうした場合は、一部のアッセイでは検出が難しい(あるいは、不可能な)ことがある。
表2:Proteus症候群で用いられる分子遺伝学的検査
遺伝子1 | 方法 | その手法で病的バリアント2が検出される発端者の割合 |
---|---|---|
AKT1 | c.49G>A(p.Glu17Lys)の標的解析 | 50%近く3。 |
配列解析4 | 脚注5参照。 | |
遺伝子標的型欠失/重複解析6 | 1例の報告あり7。 |
臨床像
Proteus症候群(PS)は広い重症度の幅をもつ疾患である。ごく軽微な例もあれば、かなり重症の例もみられる。NIHのAKT1関連Proteus症候群(AKT1-PS)コホートでは、20歳までの予測死亡率が25%となっている[Sappら2017]。
大多数の罹患者は、出生時には症候がほとんどあるいは全くみられない。本疾患の最初の症候が現れるのは、ふつう、生後6ヵ月から18ヵ月の間で、非対称な過成長の形で現れる。部位的には手足に多くみられるものの、体のどこにでも現れる可能性がある。例外的ながら、PSの症候が片側巨脳症の形で最初に出現するような例もみられる(おそらく5%未満)。その場合は、中枢神経系の細胞移動障害に起因し、その後、知的障害が現れることが多い。こうした例での症状の現れは出生前である。出生前に全身性過成長と診断されていた例が1例だけ報告されているものの、こうした形で症候が現れるのはごく例外的である[Abellら2020]。それ以外の一般的な例では、出生段階でみられる症候はごく軽微で、問題なしとされるか、見逃されるかのいずれかである。見逃されるものの例としては、ごく軽微な非対称や、かすかな線状母斑がある。
過成長
PSでみられる過成長は、他の多くの分節状過成長疾患と違い、重症度と進行の速さの点で目を見張るものがある。PS罹患者でみられる過成長は、骨格に生じるもののうちのほとんど(先天性の半側巨脳症は例外)が、出生時にはみられないかごく軽微で、通常、生後6ヵ月から18ヵ月になって初めて出現する。中には12歳で発症した例もみられる。過成長を呈する部位における過成長の進行度合は、通常、1歳では15%増、3歳では30%増、6歳で100%増に達する。単純X線写真では、PSの影響を受けた骨、特に四肢の長管骨、椎体、頭蓋骨は、変形が強く、奇異で、不規則に石灰化した過成長を示し、経時的に、骨とは認識しがたい状況を呈するに至ることがある。過成長は急速かつ重度で、整形外科的管理は困難である。小児期に過成長が急速に加速することも珍しくなく、20cmに達する脚長差が報告されている。脊柱側彎も90°に達することが珍しくない。影響はどの骨にも現れる可能性がある。
PS罹患者の多くに、扁桃/アデノイドの過成長(片側性であることが多い)がみられる。
PS罹患者には、脾過成長や非対称性の腎・精巣の肥大がみられることも珍しくない。
皮膚所見
大脳状結合織母斑(CCTN)がPSの大多数の罹患者にみられ、これはほぼ疾患特異的と言える所見である。CCTNは乳児期にはほとんどみられず、通常は小児期に発症し、思春期を通じて進行を続ける。CCTNは、足底、手、腋下、耳、涙点などに多く発生する。CCTNは硬く、脳溝・脳回に似た特有のパターンを呈する(そのため、「大脳状」の名がある)。これを、他の過成長疾患で顕著にみられる足底や手掌の皺と混同してはならない(CCTN類似の病変の写真については、Sappら[2007]を参照)。成人期にCCTNが進行するようなことはほとんどない[Beachkofskyら2010]。思春期後期にはCCTNの溝が非常に深くなることが多く、清潔保持、悪臭といったことが問題となる。
線状疣状表皮母斑は、縞状で色素の沈着したざらざらした母斑で、Blaschko線に沿った分布を示すことが多い。これは体のどの部位にでも生じる可能性がある。これは、生後1ヵ月以内の段階で現れることがほとんどで、経時的には安定であることが多い[Twedeら2005]。
それより少ない皮膚科的所見としては、Blaschko線に沿ったパターンで現れる多毛症や面皰がある[Cartronら2020,Pithadiaら2021]。皮膚にみられるこうした所見は、PS特異的に近く、臨床診断上、重要な指標となる。
脂肪腫性組織の過成長/脂肪萎縮
乳児期を中心に、脂肪組織の過成長を示す例が多くみられる。脂肪組織の過成長の新たな部位への発生は、小児期から成人初期にかけて続くことがある。これと同じく、PS罹患者の多くは、局所性の顕著な脂肪萎縮を示し、多くの例では局所性の脂肪腫性過成長と脂肪萎縮の両方が現れる。PS罹患者は、高齢者で多くみられるような典型的な卵円系、被包性の脂肪腫ではないため、「脂肪腫」という用語は科学的には正しくないものの、実際は広く用いられている。心筋、特に心室中隔の心筋への脂肪浸潤が、心臓の機能的問題を伴わないPSの多くの子どもや成人で確認されている[Hannoushら2015]。
脈管奇形
PS罹患者の多くは皮膚の毛細血管奇形と目立つ静脈パターンもしくは静脈の拡張蛇行を有する。そして、一部には大規模で複雑な脈管奇形を呈する例もみられる。脈管奇形が認められるようになるのは、生後1ヵ月以内であることが多く、経時的には安定なのが一般的である[Twedeら2005]。リンパ管奇形は、リンパ管が分布する組織であれば、どこにでも発生する可能性がある。リンパ管奇形は進行性のことがあり、しばしば脂肪腫性過成長部位に現れる。そして、それにより脂肪腫に対する外科的処置が難しくなるようなことがある。
PSにおいて最も急を要し生命に危険が及びうる合併症は、深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PE)であろう[Slavotinekら2000]。DVTを有する例では、触知可能な皮下の縄状腫瘤、腫脹、紅斑、疼痛、静脈遠位の鬱血、がみられることがある。また、PEでは、息切れ、胸痛、咳嗽がみられ、喀血を伴うこともある。一般小児の集団でDVTやPEがみられることはほとんどないため、発見が遅れる場合がある。
PSでは、脈管奇形のみられない部位に、骨格その他の過成長が出現する(この点がその他のいくつかの過成長疾患と異なる点である)。
PSでは、動静脈奇形(AVM)はほとんどみられない。この点は重要である。
胸部の画像で肺静脈拡張が多くみられる[Mirmomenら2021]。胸の画像でみられるその他の所見としては、ブラ、線維性病変、腫瘤などがある。
腫瘍
腫瘍のほとんどは良性で、これまでに複数の例で確認されているものとしては、髄膜腫と卵巣嚢胞腺腫がある。ただ、PSでは、その他にも数多くの腫瘍が認められている。他の症候群ではごく限られた特定の腫瘍が現れるのに対して、PSでは、多種多様な腫瘍が、突出した形ではないものの有意に増加すると考えられている。こうした腫瘍の一部(特に卵巣腫瘍)は、良性と悪性の両方の属性を示す境界線上の組織像を示すことがある。そうしたものについては、悪性腫瘍とProteus型過成長の両方の知識をもった専門家による詳しい評価が不可欠である。
ブラ性肺疾患
ブラ性肺疾患はそれほど多くはないものの、小児期後期から思春期を中心に、確実に、一部のPS罹患者には現れる[Limら2011]。PSにみられる他の症候と同様、これも驚くべき速さで進行することがある。これは、運動時の持久力の低下がきっかけで見つかるか、もしくは胸の画像診断で偶然見つかるといったことが多い。肺の画像でみられる肺の瘢痕化と透過性亢進をもって、特定可能である[Mirmomenら2021]。
顔の変形
顔の変形は、小児期に現れることが一般的で、出生時にははっきりとは認められない。報告されている顔面症候としては、長頭症、長顔、眼瞼裂斜下ないし軽度の眼瞼下垂、低い鼻梁、幅広で上向きの鼻孔、安静時の口唇閉鎖不全などがある。
婦人科的症候
悪性腫瘍との区別が難しいような子宮、子宮頸部、卵巣の重度で複雑な過成長が、一部の罹患者で報告されている[Leoniら2019,Severino-Freireら2019,Bieseckerの未公表データ]。
心理社会的問題
PSで現れる骨格や結合組織の過成長は、一部の罹患者に顔の変形をもたらす結果となり、機能の問題だけでなく、これが多くの家族にとって重大な懸念材料になる[Turnerら2007]。この疾患は進行性で、かつ罹患者間で重症度に大きなばらつきの幅がみられるため、臨床医にとっても家族にとっても、先を見通すことが難しい。PSのような超稀少で慢性の疾患への対応は、本人や家族に対し難しい課題を投げかけている。
予後
予後は、罹患者のもつ過成長の位置とその程度、ならびに、ブラ性肺疾患、半側巨脳症、肺塞栓症などの大きな合併症の有無により決まってくる。PSは、ばらつきの幅が非常に大きい疾患である。寿命の平均値を算出することは困難であるが、大人より子どもが多いことは明白である。ただ、適切な管理を行えば、軽症の罹患者の予後は良好である。
AKT1関連過成長スペクトラム
PSはモザイク疾患であり、原因としてのバリアントを内包する組織が罹患者それぞれで異なることから、罹患者間で表現型に大きなばらつきの幅が生じることは自明である。症候の内容のばらつきも大きければ、症候の重症度のばらつきも大きい。こうしたばらつきのスペクトラムは連続的であるため、Proteus型表現型に関する最小診断基準を決めようとすれば、それはどうしても恣意的なものにならざるを得ない。診断基準に関する箇所ですでに述べたように、Sappら[2019]は、点数を基準にして線を引く方法を提唱している。ここで引かれた線は、臨床医にとって意味あるものであり、かつ有益でもあるようにとの意図からのものであるが、それぞれの区別を過度に厳格に捉えることは控える必要がある。境界線の上にある例も下にある例も、合併症として重大なものが現れる可能性があるという点では同じであり、個人をあくまで個人として評価した上で、それぞれに現れた症候に沿った形でモニタリングや治療計画の立案を行う必要がある。
遺伝型-表現型相関
AKT1-PSでは、2例の例外を除き、他はすべてAKT1にp.Glu17Lysという同一の病的バリアントをモザイクで有する例である。例外の2例は、c.49_50delinsAG(p.Glu17Arg)のバリアントをモザイクで有することがわかっている[Buserら2020,Bieseckerの未公表データ]。(訳注:この記述も、表2の脚注7や「遺伝形式」の項の記載と矛盾する。脚注7にある2021年の報告に従って本文が書き改められるべきところを失念したミスであるように思われる。)一般的なp.Glu17Lysのバリアントをもつ例について詳細な剖検を行った研究によると、肉眼的、組織学的に過成長(肥大あるいは過形成)が存在することと変異アレル頻度との間には全体として相関がみられはするものの、この相関は絶対的なものではなかった[Doucetら2016]。過成長が存在する組織でバリアントが検出されないということもあれば、逆に、見かけ上、問題がないと思われる組織でバリアントが検出されるという例もみられた。ある組織や器官がPSの影響を受けていないと判断するに際して、臨床医は十分な注意を払う必要がある。
浸透率
継承によらないモザイクの遺伝学的疾患については、不完全浸透の評価は実質的には不可能である。非罹患組織中にも原因となったバリアントが内在している可能性があることが判明していることから考えて、変異アレル頻度の低い例が無症状であるという可能性は、理論上、十分考えられる。ただ、そうした例についてバリアントを探し出し検出するという状況は想像しがたいため、その可能性はあくまで学術的興味にとどまる。
疾患名について
他の名称として、エレファントマン病がある。この名称は、この不幸な疾患を背負ったMr Joseph Carey Merrickという人が実在し、それがPSであったと現在では考えられている[Cohen 1987]事実に由来する。しかし、歴史を語るという目的以外でこの名称を用いることは控えるべきである。
発生頻度
PSはきわめて稀な疾患である。発生頻度の数字を挙げることは困難であるが、著者自身は約100人の罹患者を把握している[L Bieseckerの個人的データ]。きわめて大雑把な推定ながら、PSの発症は1,000,000人から10,000,000人に1人とされる。
AKT1の体細胞性病的バリアントに関連して生じるその他の表現型は、ごく一部にAKT1のp.Glu17Lysの体細胞性病的バリアントをもつものがある腫瘍(主として乳癌)と、Proteus症候群で現れる過成長と同様、良性病変と悪性病変の境界に
ペクトラムがまたがるsclerosing pneumocytomaと呼ばれる稀な病変[Bolandら2021]のみである。
生殖細胞系列におけるp.Glu17Lysあるいはp.Glu17Argの病的バリアントは、発生初期致死性であろうとする考え方がある[Happle 1986]。動物実験のデータでは、生殖細胞系列におけるAkt1のp.Glu17Lysの病的バリアントは胚発生初期致死性であることが示されている[Lindhurstら2020]。
Proteus症候群(PS)に関しては、診断上の大きな混乱が存在する。以下に挙げる各疾患はPSといくつかの症候を共有するものの、PSの示す自然経過(すなわち、発症時期がほぼすべて出生後であること)や、症候(例えば、不均衡型で進行性の変形を示す骨格過成長)など、臨床診断の際のヒントになりうる重要な違いが存在する。
PHTSは、非対称性の過成長、大頭症、皮膚の血管奇形、腫瘍の素因等を呈する異質性をもった疾患である。この興味深く特徴的な疾患の全体像は今もって明らかになっていないものの、PSとは容易に鑑別可能である。この疾患の表現型上の1サブタイプであるCowden症候群は、PTENの生殖細胞系列病的バリアントのほかに、体細胞性でモザイクのPTENの第二のバリアントが同時に生じることで、表現型に分節的属性が加わったものである。
PHTSでも線状母斑と血管奇形を伴う成長の異常がみられるものの、それらは臨床的にも分子的にもPSとははっきり異なっている。
PHTSが常染色体顕性の継承を示すのに対し、PSは遺伝性ではない。このように、これら2つの疾患の遺伝学的背景ははっきり異なっており、PS罹患者とPHTS罹患者とを明確に見分ける上でのもう一つの材料となっている。
PIK3CA関連過成長スペクトラムでは、多様な臨床所見がみられるが、その中核となる症候は、同様の罹患者をもつ家族歴のない(すなわち、家系内で唯一の発生例の)先天性あるいは幼児期発症型の分節状/局所性過成長で、これに細胞異形成を伴う場合と伴わない場合がある。PIK3CA関連過成長スペクトラムを構成する臨床上の症候群には次のようなものがある
CLOVES症候群は、本質的には均衡を保った過成長が、出生前に非対称性に生じる疾患である。罹患者には裾広がりの足と足趾が多くみられる。脈管奇形で最も多いのは、複合性リンパ管-静脈奇形で、皮膚は水疱形成と浸出液流出を示す。脂肪腫性の性格をもつ過成長は、正常な脂肪をもつ筋膜面内の脂肪の過成長と、線状疣状表皮母斑が特徴である。一部に、中枢神経系の異常を有する罹患者もみられる。
単独所見として現れる場合も、その他多種多様な症候と同時に現れる場合(レビューについてはCohenら[2002]を参照)も含め、半側過形成についてはPSとの鑑別が必要である。そして、半側過形成が特異的にみられる疾患の1つに半側過形成多発性脂肪腫症[Bieseckerら1998]がある。この疾患でみられる先天性で主として非進行性の半側過形成は、時にPSと混同される。この疾患は、現在では、PIK3CA関連過成長スペクトラムを構成する一部分とみなすのが最も適切と考えられている。
Klippel-Trenaunay症候群は、過成長と脈管奇形の両方を示す疾患である。ただ、この疾患では、過成長は一般に同側性で、脈管奇形と重なる部位に生じ、通常みられる脈管奇形は体側の静脈奇形で、かつ、そこでみられる骨格の過成長は、PS罹患者でみられる歪の強い進行性のそれとは全く異なっている[Ullerら2014]。この疾患も、現在では、PIK3CA関連過成長スペクトラムを構成する一部分とみなすのが最も適切と考えられている。
PIK3CA関連過成長スペクトラムは、ヘテロ接合性でモザイク(稀に非モザイクもあり)のPIK3CAの機能獲得型病的バリアントに起因して生じる。
今のところ垂直伝播や同胞への再発の例は報告されていない。
今のところ、Proteus症候群(PS)に関する臨床的管理のガイドラインとして公表されたものは存在しない。
表3:Proteus症候群:最初の診断に続いて行うことが推奨される評価
系/懸念事項 | 評価 | コメント |
---|---|---|
筋骨格 |
|
|
明らかな脊柱側彎のみられる例については、CT検査(可能なら3D再構成も) | 椎体の変形は進行性のため、この検査は手術計画の立案上きわめて有益。 | |
リハビリテーション医学的評価 | 過成長の機能面での影響に対処するための特注の履物や装具に向けた評価を含む。 | |
呼吸器 |
|
|
胸の高解像度CT検査 | ブラ性肺疾患を疑わせる徴候や症候がみられる例について。 | |
発達 | 発達評価 |
|
その他 | 臨床所見に基づき、その他の画像診断技術(例えば、CT,MRI,超音波)を検討。 | |
遺伝カウンセリング | 遺伝の専門医療職1の手で行う。 | 医学的、個人的な意思決定の用に資するべく、本人や家族に対し、Proteus症候群の本質、遺伝形式、そのもつ意味についての情報提供を行う。 |
家族への支援/情報資源 | 以下の必要性に関する評価
|
症候に対する治療
PSは、複雑な多系統疾患であることから、患者個々のニーズや症候に合わせた治療を多職種が調和をもって提供することが、罹患者の利益にかなう(表4参照)。
表4:Proteus症候群:症候に対する治療
治療 | 考慮事項/その他 | |
---|---|---|
骨格の過成長 |
|
著者らは、これまでの経験から、PS罹患者に対して正常な(短い)肢のほうに骨延長術(Ilizarov法)を用いることは有害であると考えている2。 |
|
PSでは、骨格の過成長により、生体力学的、機能的に重大な問題が生じる。 | |
脊柱側彎 |
|
PS罹患者については、脊柱側彎の手術は高リスクである。予防的抗凝血療法を行っていたとしても、深部静脈血栓症や肺塞栓症により死亡に至る場合がある3。 |
大脳状結合織母斑(CCTN) |
|
CCTNの外科的切除に成功した例が、少なくとも2例存在する。 |
脂肪腫性組織の過成長/脂肪萎縮 | 脂肪吸引より観血手術が好んで用いられる。 その理由は、非常に脈管の豊富な脂肪腫性過成長だと、出血やリンパ液流出のコントロールが困難な場合があるからである1。 |
脂肪の過形成部は被覆や分離がなされていない(脂肪腫とは対照的)ため、管理は難しく、切除困難なことがあり、また、減量術後の再拡大も多くみられる。 |
深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PE) | DVTの徴候/症候(例えば触知可能な皮下の縄状腫瘤,腫脹,紅斑,疼痛,静脈遠位の鬱血)とPEの徴候/症候(例えば、息切れ,胸痛,咳嗽,喀血)に関する緊急の評価。
|
|
腫瘍 | 外科医ないし腫瘍科医による腫瘍の治療1。 | |
ブラ性肺疾患 |
|
脊柱側彎の絡んだブラ性病変は、適切な管理上、重大かつ複雑な課題を投げかける。 |
発達遅滞 | 発達遅滞を有する例については、特別支援教育をはじめとする発達支援、教育支援を行う。 | |
心理社会的問題 | 必要に応じ、心理社会的カウンセリング。 | PSはきわめて稀な疾患ながら、しっかりした支援グループが存在し、多くの家庭がこれを高く評価している(「情報資源」の項を参照)。 |
定期的追跡評価
骨格、肺、軟部組織、その他に現れるPSの症候に関する追跡評価の計画は、個人個人のニーズに合わせた個別的なものとする必要がある(表5参照)。
表5:Proteus症候群:推奨される定期的追跡評価
系/懸念事項 | 評価 | 実施頻度 |
---|---|---|
筋骨格 |
|
年に1度、あるいは進行度に基づく必要性に応じて。 |
肺 |
|
必要に応じて。 |
皮膚 | 皮膚科的評価 | |
発達 | 発達評価 | |
腫瘍 |
|
6-12ヵ月に1度。 |
避けるべき薬剤/環境
深部静脈血栓症のリスクを高める薬剤、凝固促進作用をもつ薬剤の使用は避ける必要がある。
成長を促進する薬剤(例えば、アナボリックステロイドや成長ホルモン)の使用は避ける必要がある。
リスクを有する血縁者の評価
PSは遺伝性ではないため、血族にリスクの高まりはみられず、したがって、再発に関する評価も不要である。Proteus症候群罹患者の血縁者であるか否かを問わず、Proteus症候群を引き起こす体細胞性変異が生じる可能性は、誰もが同じ確率で有している。
妊娠に関する管理
PS罹患女性の妊娠管理に関するデータは存在しない。理論上ではあるが、妊娠には各種リスク、特に、骨盤の静脈に血栓症が生じるリスクが考えられる。
研究段階の治療
ミランセルチブ(以前の名称はARQ-092)の第0/Ⅰ相薬力学パイロット試験が終了し、良好な安全性プロフィールと、有効性を示唆するいくつかのデータが得られている[Keppler-Noreuilら2019]。この試験が行われた6人中の1人が臨床的有用性を自覚して治療継続を選択し、5年間の治療を行った後の長期フォローアップでも、効果の持続が報告されている[Oursら2021]。現在、第Ⅱ相の有効性試験が進行中で、参加者の募集が行われている(NCT04316546)。
さまざまな疾患・状況に対して進行中の臨床試験に関する情報については、アメリカの「Clinical Trials.gov」、ならびにヨーロッパの「EU Clinical Trials Register」を参照されたい。
「遺伝カウンセリングは個人や家族に対して遺伝性疾患の本質,遺伝,健康上の影響などの情報を提供し,彼らが医療上あるいは個人的な決断を下すのを援助するプロセスである.以下の項目では遺伝的なリスク評価や家族の遺伝学的状況を明らかにするための家族歴の評価,遺伝学的検査について論じる.この項は個々の当事者が直面しうる個人的あるいは文化的、倫理的な問題に言及しようと意図するものではないし,遺伝専門家へのコンサルトの代用となるものでもない.」
遺伝形式
Proteus症候群(PS)やAKT1関連過成長スペクトラムが継承されることはない。
家族構成員のリスク
発端者の両親
PSあるいはAKT1関連過成長スペクトラムの診断基準を満たす子どもの親が、PSあるいはAKT1関連過成長スペクトラムに特徴的な症候をはっきりとした形で有していたという例は、これまでに知られていない。また、本疾患のメカニズムが体細胞変異であるということから、そうした例がありうるとも思われない。PSの家族歴の有無にかかわらず、すべての胎児はこうした変異イベントを有するリスクを等しく有しているものと考えられる。
発端者の同胞
PSとAKT1関連過成長スペクトラムは変異のメカニズムが体細胞性であることから、同胞の有する罹患リスクは、一般集団と同じであると思われる。
発端者の子
PSやAKT1関連過成長スペクトラムをもつ成人の生殖結果に関するデータはごく限られている。PSやAKT1関連過成長スペクトラムの垂直伝播の例は存在しない。
他の家族構成員
他の血縁者に対するリスクは、一般集団と同じである。
関連する遺伝カウンセリング上の諸事項
家族計画
出生前検査ならびに着床前遺伝学的検査
Proteus症候群あるいはAKT1関連過成長スペクトラムの家族歴ありの場合
PSやAKT1関連過成長スペクトラムは遺伝性ではないため、出生前の分子遺伝学的検査や着床前遺伝学的検査は適応とはならない。
Proteus症候群あるいはAKT1関連過成長スペクトラムの家族歴なしの場合
超音波検査で半側巨脳症(出生前発症の非定型PSでこれがみられる場合がある)がたまたま見つかったような場合は、AKT1の病的バリアントのモザイクに関する出生前検査が検討対象になりうる[Abellら2020]。出生前に半側巨脳症がみられたとする報告は多数存在するものの、報告例の大多数はPS以外の疾患(最も多いのは、PIK3CA関連過成長スペクトラム)であったということに注意されたい。
GeneReviewsスタッフは、この疾患を持つ患者および家族に役立つ以下の疾患特異的な支援団体/上部支援団体/登録を選択した。GeneReviewsは、他の組織によって提供される情報には責任をもたない。選択基準における情報については、ここをクリック。
分子遺伝学
分子遺伝学とOMIMの表の情報はGeneReviewsの他の場所の情報とは異なるかもしれない。表は、より最新の情報を含むことがある。
表A:Proteus症候群:遺伝子とデータベース
遺伝子 | 染色体上の座位 | タンパク質 | Locus-Specificデータベース | HGMD | ClinVar |
---|---|---|---|---|---|
AKT1 | 14q32.33 | RAC-alpha serine/threonine-protein kinase | AKT1 database | AKT1 | AKT1 |
データは、以下の標準資料から作成したものである。
遺伝子についてはHGNCから、染色体上の座位についてはOMIMから、タンパク質についてはUniProtから。
リンクが張られているデータベース(Locus-Specific,HGMD,ClinVar)の説明についてはこちらをクリック。
表B:Proteus症候群関連のOMIMエントリー(内容の閲覧はOMIMへ)
164730 | AKT SERINE/THREONINE KINASE 1; AKT1 |
176920 | PROTEUS SYNDROME |
分子レベルの病原
PI3KCA/AKT経路には、腫瘍形成や過成長に関与するその他数多くの遺伝子産物が含まれる。この経路は、受容体チロシンキナーゼ成長促進因子、アポトーシス抑制因子からのシグナル伝達に関し、鍵となるメディエーターである。AKT1以外には次のような遺伝子がある。
AKT2の病的バリアントは、脂肪調節不全と低血糖を引き起こす[Hussainら2011]。
AKT3の病的バリアントは、半側巨脳症を引き起こす[Poduriら2012]。
PTENの病的バリアント(これが最もよく知られている)は、Cowden症候群や分節型過成長表現型を引き起こすことがわかっている。後者は、Proteus症候群(PS)と表現型が重なるものの、臨床的に全く別個の疾患で、2型分節型Cowden症候群、SOLAMEN症候群とも呼ばれる[Cauxら2007]。
PI3KCAの病的バリアントは、CLOVES症候群[Kurekら2012]、線維脂肪過成長[Lindhurstら2012]、単発性の巨指趾症、半側過形成、Klippel-Trenaunay症候群など、臨床的に大きな幅をもったさまざまな過成長症候群において同定されている。「PIK3CA関連過成長スペクトラム」のGeneReview、ならびにKeppler-Noreuilら[2014]を参照されたい。
AKT1におけるp.Glu17Lysの病的バリアントは、AKT1キナーゼの細胞膜への病的局在化を通じてAKT1キナーゼの活性化を引き起こし、PI3KCA/AKT経路を活性化させる[Carptenら2007]。
疾患の発症メカニズム
機能獲得型である。
AKT1特異的な検査技術上の考慮事項
用いる検査の手法は、モザイクのバリアントを検出しうるデザインにすることが絶対条件である。これまでにAKT1関連Proteus症候群罹患者で、変異アレル頻度が1%未満という例も確認されている。そうしたものは、検査手法によっては検出が難しい(あるいは検出不能の)ことがありうる。成果を得る上では、組織の選択が決定的に重要である。臨床的にはっきりと病的と言える状態にある組織(例えば、線状疣状表皮母斑や大脳状結合織母斑)であれば、高い変異アレル頻度を有しているものと考えられる。PSの疑われる例の分子遺伝学的検査にあたっては、末梢血を使用しないことが強く推奨される。
表6:AKT1の注目すべき病的バリアント
参照配列 | DNAヌクレオチドの変化 | 予測されるタンパク質の変化 | コメント[参考文献] |
---|---|---|---|
NM_005163.2 NP_005154.2 |
c.49G>A | p.Glu17Lys | AKT1関連Proteus症候群で最も多くみられる病的バリアント |
c.49_50delinsAG | p.Glu17Arg | これまでに2例で確認されている。 |
上記のバリアントは報告者の記載をそのまま載せたもので、GeneReviewsのスタッフが独自に変異の分類を検証したものではない。
GeneReviewsは、Human Genome Variation Society(varnomen.hgvs.org)の標準命名規則に準拠している。
命名規則の説明については、Quick Referenceを参照のこと。
Gene Reviews著者: Leslie G Biesecker, MD and Julie C Sapp, ScM, CGC.
日本語訳者: 吉村祐実(翻訳ボランティア),和泉賢一(札幌医科大学医学部遺伝医学、文部科学省NGSDプロジェクト)
Gene Reviews 最終更新日: 2012.8.9.日本語訳最終更新日: 2017.8.18.
Gene Reviews著者: Leslie G Biesecker, MD and Julie C Sapp, ScM.
日本語訳者:佐藤康守(たい矯正歯科)、櫻井晃洋(札幌医科大学医学部遺伝医学)
GeneReviews最終更新日: 2023.5.25. 日本語訳最終更新日: 2023.12.15.[in present]
原文: Proteus Syndrome