活動報告

» 令和8年熊本地震で被災された皆様へ
2026/07/31
令和8年熊本地震で被災された皆様へ

 令和8年7月28日に発生した熊本県熊本地方を震源とする地震により亡くなられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げますとともに、負傷された方々、被災されたすべての皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 今もなお地震活動が続き、避難生活や生活環境の変化、今後への不安など、落ち着かない時間を過ごしておられる方が多くいらっしゃることと存じます。まずは、ご自身とご家族の安全を最優先にしていただき、休息、食事、水分、服薬など、からだを守るために必要なことを、できる範囲で大切にしてください。今は十分にできないことがあっても、ご無理はなさいませんようにお願い申し上げます。

 熊本県をはじめとする地域には、2016年の熊本地震を経験された方も少なくありません。今回の強い揺れや繰り返す地震によって、当時の記憶や感覚がよみがえり、怖さやつらさを感じている方もいらっしゃると思います。

 災害の後には、眠れない、食欲がない、落ち着かない、涙が出る、物音や揺れに敏感になる、頭がうまく働かない、何も感じられないといった変化が生じることがあります。一方で、目立った変化がない方もいます。心身の反応や回復の歩みは一人ひとり異なり、どのような感じ方も、その人なりの自然な反応です。つらい体験について、無理に話したり、気持ちを整理したりする必要はありません。それぞれの方の感じ方、過ごし方、支援を受ける時期や方法が尊重されることが大切です。
 
 つらさが長く続くとき、生活に大きな支障が生じているとき、もともとの病気が悪化しているときには、ご家族や身近な方、地域の相談窓口、保健・医療・福祉の支援者に相談することも選択肢の一つです。うまく言葉にできなくても構わないと思います。相談して気持ちが楽になることもあります。

 また、お子さん、高齢の方、からだやこころの病気をお持ちの方、持病のある方、妊産婦さん、日本語による情報を受け取りにくい方、社会的に孤立しやすい方などに、必要な情報と支援が途切れることなく届くことを願っております。また周囲の方々はこの方へのご配慮、お声がけ、政策への提案を何卒よろしくお願いいたします。

 被災地で救助、医療、保健、福祉、心理、教育、行政、生活支援、復旧活動などに携わっておられるすべての皆様に、深い敬意と感謝を申し上げます。ご自身やご家族も被災する中で、地域を支えておられる方もいらっしゃいます。支援にあたる方々が疲労やつらさを抱えることは、決して弱さではありません。個人の献身だけに頼ることなく、交代、休息、相談、仲間同士の支え合いを確保し、組織として支援者の安全と健康を守ることが重要です。支援者支援が早い段階から必要です。

 支援を検討されている専門職や関係機関の皆様には、被災地域の声と必要性を丁寧に受け止め、自治体や現地の保健・医療・福祉の支援体制と連携していただきたいと思います。災害直後から心理的支援を一律に勧めたり、体験を詳しく語るよう求めたりするのではなく、まずは安全、生活、正確な情報、医療の継続、人とのつながりを支えることが大切です。そして、地域の文化やこれまで培われてきた力を尊重しながら、急性期だけでなく、生活再建と地域の回復に寄り添う息の長い支援が求められます。

 筑波大学災害・地域精神医学は、これまでの災害支援の経験と科学的知見を踏まえ、被災された方々と支援にあたる方々に役立つ情報を発信してまいります。また、現地の支援体制と地域のご意向を尊重し、関係機関と連携しながら、私たちにできる支援を続けてまいります。

 被災された皆様の安全が守られ、少しでも安心して休める時間が増え、日常の暮らしが一歩ずつ取り戻されますことを、心より願っております。

令和8年(2026年)7月30日

筑波大学 医学医療系臨床医学域
災害・地域精神医学
茨城県災害・地域精神医学研究センター
教授 高橋 晶
» 【人道援助コングレス東京2026】災害・紛争下におけるメンタルヘルス―見えない傷にむきあう
2026/07/06
【人道援助コングレス東京2026】災害・紛争下におけるメンタルヘルス―見えない傷にむきあうMental health in disasters and armed conflict: Addressing invisible wounds において、高橋教授が「災害後のMHPSS、DPAT活動と支援者支援」について解説しております。是非ご覧下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=_FmTgpkWVwk&t=1925s

» 論文「Characteristics of mental health needs following the 2024 Noto Peninsula Earthquake: Comparison with the 2016 Kumamoto Earthquake」が掲載されました
2026/06/22
厚労科研の研究協力者である岩手県立大学社会学部の高木善史准教授の執筆した、2024年能登半島地震後のメンタルヘルスニーズの特徴に関する論文がPCN Reportsに掲載されました。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/pcn5.70336
» 論文「A scoping review on the mental health of disaster responders for natural disasters in Japan」が掲載されました
2026/06/22
大学院博士課程の伊藤結加里さんが執筆した、日本における自然災害対応従事者のメンタルヘルスに関するレビュー論文がPCN Reportsに掲載されました。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/pcn5.70346
» 高橋教授が創設に関わった日本支援者支援学会が、2026年5月に創設されました
2026/06/03
激動する現代社会において、対人・対生命の支援に携わる多くの方々が、人々を支援しています。「支援者」は、社会の基盤を支える大切な存在です。
 しかし、その支援の現場は、共感疲労やバーンアウト、二次的外傷性ストレス、倫理的葛藤、さらには専門職としてのアイデンティティの揺らぎなど、深刻な課題が広く指摘されています。
 本学会は、これらの課題に正面から向き合い、「支援者支援」を中核概念とする新たな学術領域の構築を目指して設立されました。
 日本支援者支援学会は、支援者支援という新たな学術的・実践的領域を切り拓き、日本社会のみならず国際社会における支援文化の成熟に貢献していくことを志しています。

ご興味のある方は是非ご覧下さい。

https://shienshashien.org/

» 高橋教授が書籍を出版しました
2026/06/01
医学書院「被災者・支援者のための災害時こころのケア実践ガイド 101の疑問とその解説」という本です。より実践的な101の質問に答える形で、気になったところから読める新感覚の災害時のメンタルヘルスケアの実践書を作ってみました。
是非ご覧下さい。

https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/116871
» 高橋教授が人道援助コングレス東京2026で発表します
2026/05/20
人道援助コングレス東京2026
Online Session 3
May 26th (Tue) 17:00-18:30
Mental health in disasters and armed conflict: Addressing invisible wounds
災害・紛争下におけるメンタルヘルス―見えない傷にむきあう

詳細はこちらをご覧下さい。視聴の申し込みもこちらのURLからどうぞ
https://www.msf.or.jp/congress/
» シンポジウム『「個立」社会の実現に向けて~社会的孤立と孤独について考える』を開催します
2025/09/10
このシンポジウムは、社会的孤立・孤独をテーマに、孤立や孤独との向き合い方や、健康な「個立」生活とは何かを専門家と共に考えるシンポジウムです。ひきこもりの研究や支援を行う専門家や元当事者を迎えてのディスカッション、映画上映なども行います。
研究者や支援者、一般の皆様を対象としております。ご関心のある方はぜひお気軽にお申し込みください。

開催概要
日 時:2025年11月8日(土)10:00~15:15(開場9:30)
会 場:つくば国際会議場 Leo Esakiメインホール (茨城県つくば市竹園2-20-3)
参加費:無料
定 員:会場参加:450名/オンライン参加:500名(*先着順)

お申し込みは下記のURLまたはQRコードから
https://e-ve.event-form.jp/pages/6156/ECA075LE54

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» 当グループの研究について、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の広報誌に掲載されました
2025/06/04
太刀川教授が研究代表者を務める「社会的孤立の生成プロセス解明と介入法開発:健康な「個立」を目指して」の研究について、「ネガティブな孤立から前向きの「個立」へ中学生向けプログラム「e-BOCCHI」を展開」が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の広報誌の特集に掲載されました。

JSTnews Webサイト

特集2「ネガティブな孤立から前向きの「個立」へ中学生向けプログラム「e-BOCCHI」を展開」
» 論文「Association Between Occupational Stress and Mental Health in Healthcare Workers During the Coronavirus Pandemic in 2019」がプレスリリースされました
2025/03/24
本学大学院博士課程の綿谷恵子さん(太刀川教授指導)が執筆した、2019年のコロナウイルスパンデミック時の医療従事者の職業上のストレスとメンタルヘルスの関連性についての論文がプレスリリースされました。

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