ここ4−5年で大きく変わった臨床情報【消化器疾患領域】

はじめに

Twitterでフォローしている @3naiblood さんが「ゆる募:ここ4-5年で大きく変わった臨床情報」とやったところ多くの情報が寄せられました。ご本人がブログで大まかにまとめてくださっています。それを眺めながら、気になるところを調べたものをメモっていこうと思います。


消化器疾患領域

急性膵炎ガイドライン改定(2021)

(蘇生輸液は行うが、volume statusをみて・蛋白分解酵素阻害薬❌広域抗菌薬❌抗潰瘍薬❌・早期経腸栄養)

急性膵炎の初期輸液として,細胞外液(乳酸リンゲル液など)を用いることを推奨する。(推奨度 1,エビデンスレベル C)

軽症から中等症の急性膵炎における RCT(RCT)31)では,ブプレノルフィン(初回投与 0.3 mg 静注,続い て 2.4 mg/日の持続静脈内投与)は除痛効果に優れており,以前より非麻薬性鎮痛薬に指摘されてきた Oddi 括約筋の収縮作用による病態の悪化も認められず,Oddi 括約筋弛緩作用をもつアトロピン硫酸塩の併用も必 要なかったと報告されており,急性膵炎の疼痛コントロールに有用と考えられる。

軽症例に対しては感染性合併症の発生率・死亡率は低く,予防的抗菌薬は必要ない。 推奨度 1,エビデンスレベル A

重症例や壊死性膵炎に対する予防的抗菌薬投与は,発症早期(発症後 72 時間以内)の投与に より生命予後を改善する可能性がある。 推奨度 2,エビデンスレベル B

急性膵炎に対する,蛋白分解酵素阻害薬(ガベキサートメシル酸塩)の経静脈的投与による生命予後や合併症発生に対する明らかな改善効果は証明されていない。重症例に対する大量持続点滴静注の効果については,さらなる検討が必要である。現時点で明確な推奨度を決定できない,エビデンスレベル B

ヒスタミン H2 受容体拮抗薬(シメチジン)には,急性膵炎に対する直接的な有効性は認めら れない。膵炎合併症発生率は改善せず,疼痛の持続期間を増悪させる恐れがあるため,消化 管出血のリスク等がなければ使用すべきではない。 推奨度 2,エビデンスレベル A

軽症例では,中心静脈栄養を行うことは推奨されない。 推奨度 1,エビデンスレベル B

重症例でも,完全静脈栄養(経口または経腸栄養を併施しない)は可能な限り回避すべきで ある。 推奨度 1,エビデンスレベル B

・DAAの登場でC型肝炎がなおる時代になった。

C型肝炎治療ガイドライン

・ピロリ陰性の胃底線型胃がんへの注目。

 

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