B型肝炎の進行と抗原抗体検査(乳幼児感染)

B型肝炎の進行のステージを整理しました

 

B型肝炎の検査、多いのですがこれを少し整理しました

 

B型肝炎治療ガイドライン(第四版2022.6 日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会 編)

学会ガイドライン掲載の図を引用します

 

これを検査の推移が見やすい様に少し整えました(矢印は太いもののみ採用)

 

ガイドラインによると

非活動性キャリアの診断には注意が必要であり、慎重な判断を要する。まず、ALT 値がいくつ以上の場合を異常とするかという問題がある。ALT の正常値についての明らかなコンセンサスは存在せず、国内・海外の臨床研究のほとんどがその施設における基準値を正常値と定義している。欧米において、男性 30 U/L 以下、女性 19 U/L 以下を正常値とするという提案がなされたが 、B 型肝炎における妥当性は検証されていない。近年では治療適応となる ALT の基準値は下がりつつあり、より積極的な治療介入を推奨する傾向にある。一方、わが国においては厚生労働省研究班により、2008 年から ALT 値の治療適応基準が 31 U/L 以上と定義されており 34、本ガイドラインにおいても、慢性肝炎における ALT 正常値を 30 U/L 以下と定義し、31 U/L 以上は異常として治療対象とする。なお、脂肪肝、薬剤、飲酒など、B 型肝炎以外の原因が ALT 値上昇の主因であると判断される場合は、抗ウイルス治療の対象としない。

ガイドラインでは、治療適応のない HBe 抗原セロコンバージョン後の非活動性キャリアを、抗ウイルス治療がなされていない drug free の状態で、以下を満たすものと定義した

  • 1 年以上の観察期間のうち 3 回以上の血液検査で以下のすべてを満たす
    • ①HBe 抗原が持続陰性
    • ②ALT 値が持続正常(30 U/L 以下)
    • ③HBV DNA 量 が 2,000 IU/mL(3.3 LogIU/mL)未満

 

治療対象は次の通り

 

 

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