プログラム
特別講演1

「ヒトiPS 細胞小腸オルガノイドを用いた食品科学研究の展開」
【講師】 佐藤 隆一郎 先生(東京大学大学院 農学生命科学研究科・特任教授)

特別講演2

「小児腸管(小腸)不全に対する治療(腸管リハビリテーション)の進歩と課題」
【講師】 和田 基 先生(東北大学小児外科 教授)

シンポジウム
シンポジウム1 小腸内細菌異常増殖症(SIBO)の病態と臨床
小腸は消化・吸収を担う臓器であり、健常人では消化酵素の存在、小腸の消化管運動や回盲弁による大腸内容物の逆流防止、粘膜バリア機構などにより小腸内の細菌増殖は抑制されている。しかしながら、それらの機構の破綻により小腸内細菌異常増殖症(small intestinal bacterial overgrowth: SIBO)を生じるとされる。また、SIBOは吸収不良やLeaky gut症候群、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などともオーバーラップすることが報告されている。本シンポジウムではSIBOの診断、病態、関連する検査や疾患などを幅広く取り上げ、活発な議論を進めていきたい。
シンポジウム2 小腸マイクロバイオームが紡ぐ病態生理

腸管内に生息する共生細菌叢(マイクロバイオータ)は、その菌体成分や代謝産物を介して腸内環境(マイクロバイオーム)を形成することにより、生体の生理機能や病態生理に多大な影響を及ぼしていることが明らかになりつつある。大腸マイクロバイオーム研究に比較して、小腸マイクロバイオーム研究の知見は十分とは言い難い状況ではあるが、本邦では小腸内視鏡検査が盛んに行われており、臨床的にも小腸マイクロバイオーム研究を世界的にリードする環境にある。本セッションでは小腸マイクロバイオータ・マイクロバイオームが彩る様々な病態生理について基礎的のみならず、臨床的アプローチからの演題も期待しており、活発な議論を進めていきたい。

シンポジウム3 小腸内視鏡による診断・治療の最前線
バルーン内視鏡やカプセル内視鏡が、血管性病変、炎症性疾患、腫瘍性病変などの小腸疾患の診断・治療において非常に重要な役割を果たすようになってきた。小腸内視鏡検査の適応としては、血管性病変に対しては小腸内視鏡診療ガイドラインにおいて原因不明の消化管出血の診断アルゴリズムが作成されている。炎症性疾患、腫瘍性病変の診断・治療に対しても小腸内視鏡を用いた診断・治療戦略が必要となってきている。本シンポジウムでは、小腸内視鏡診療に関する現在のデータをご発表いただき、最新の知見と今後の展望を議論したい。
シンポジウム4 小腸の生理・病態に迫る基礎研究の最前線
小腸における基礎的研究は、吸収機構の解明に始まり、薬剤による粘膜傷害、粘膜バリア機構の解明を経て、近年ではオルガノイドを用いた上皮機能の解析、さらに難治性疾患における粘膜免疫機構の解明など、新規手法にもとづいて大きく発展を遂げている。全身の栄養バランスや免疫機能、代謝調節などの生理機能のみならず、全身疾患の病態と小腸の関連も近年明らかとなりつつあり、小腸における基礎的な研究は、消化管の分野において最も注目されている領域の一つと言える。本シンポジウムでは、小腸の生理・病態に迫る基礎研究を幅広く議論することで、新たな知見が生まれることに期待したい。

 会長特別企画、一般口演など

会長特別企画
小腸を標的とした
新規診断法、治療法
会長特別企画1

シングルバルーン小腸内視鏡と小腸疾患診療の変遷

会長特別企画2

日本のクローン病診療の現状と難治化させない治療戦略

会長特別企画3

ヒト疾患とモデル動物から究明する亜鉛シグナリングの重要性

会長特別企画4

下部消化管機能疾患に対する栄養療法の可能性
~特にLow Fodmap食・水溶性食物繊維について~

会長特別企画5

消化管出血の血栓止血マーカー管理

会長特別企画6

小腸出血に対するマネージメントと内視鏡的止血術の進歩

会長特別企画7

小腸出血性病変に対する新たなカプセル内視鏡の可能性
〜ハイド症候群の病態を交えて〜

会長特別企画8

クローン病分子標的治療時代における成分栄養療法のポテンシャル

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