第41回日本がん看護学会学術集会

プログラム

※日程表・プログラムは随時更新いたします。ページ更新を行い、ご確認いただきますようお願いいたします。
更新日:2026年10月14日

日程表

日程表
※11月中旬公開予定

プログラム

指定演題

会長講演

原点回帰 ~がん看護の未来に向けた新たな価値を創造する~
講  師
平松 貴子
(川崎医科大学附属病院 看護部長 がん看護専門看護師)
座  長
片岡 純
(愛知県立大学 看護学部 成人慢性期看護学教授)
日  時 2027年2月27日(土)9:30~10:00
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信

特別講演

特別講演1

ナイチンゲールに学ぶ看護のアイデンティティ  
講  師
秋元 典子
(甲南女子大学 学長)
座  長
平松 貴子
(川崎医科大学附属病院 看護部長 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)10:00~11:00
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 秋元典子先生は、がん看護をご専門とされ、ご著書『看護のアイデンティティ』(ライフサポート社)、『看護の約束』(照林社)において、看護職の本質を深く問い直してこられました。 先生は戦後日本の看護の歴史を検証し、医師の指示に従属する存在として揺らぎがちな看護職に対し、「看護のアイデンティティ」という確かな指針を示されています。また『看護の約束』では、社会に向けて「看護はこういうことができる」と自ら語ることこそが看護職の責務であると説かれ、命を守り暮らしを支える専門職としての独自性を明らかにされています。
本講演では、看護の専門性と主体性について改めて見つめ直します。さらに、学会テーマ「原点回帰~がん看護の未来に向けた新たな価値を創造する~」と重ね合わせ、歴史的背景と現代的課題を踏まえながら、がん看護が未来に向けて果たすべき責務と新たな価値の創造を探究するご講演をいただきます。まさにナイチンゲールが示した看護の原点を手がかりに、現代のがん看護が社会に対して新たな価値を創造していく道筋を探る示唆をいただけると考えています。

特別講演2

アートと医療の融合 ~生命(いのち)に向き合うデザイン~                    
講  師
横田 ヒロミツ
(川崎医療福祉大学 医療福祉マネジメント学部 医療福祉デザイン学科 学科長、
特任教授)
座  長
渡邉 眞理
(湘南医療大学 保健医療学部 看護学科 臨床看護領域 教授)
日  時 2027年2月28日(日)9:00~10:00
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 横田ヒロミツ先生は、医療福祉デザインの領域から「アートと医療の融合」を探究し続けてこられました。 先生はibis Paintの取材を通じて、デジタルアートが持つ創造性と表現力を医療の現場にどう生かせるのかを語られています。医療は科学的合理性に基づく営みである一方、患者や家族の体験は感情や感性に深く結びついています。
本講演では、イラストやデザインといった視覚的表現が、医療者と患者・家族をつなぐ重要なツールとなる価値についてのご講演をいただきます。科学的合理性に基づく医療に感性や創造性を取り入れることで、治療の場は「治す」だけではなく「支える」「共に生きる」場へと拡張されます。デジタルアートツールを活用した医療福祉デザインの実践を通じて、がん看護が社会に対して創造的な価値を発信する道筋を探る示唆をいただけると考えています。

教育講演

教育講演1

エクセサイズ・オンコロジーとQOL                                 
講  師
辻 哲也
(慶應義塾大学 医学部リハビリテーション医学教室 教授)
座  長
矢ヶ崎 香
(慶應義塾大学 看護医療学部 教授)
日  時 2027年2月27日(土)11:15~12:15
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 辻哲也先生は、慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室教授として、長年にわたりがんリハビリテーションの臨床・研究の第一人者としてご活躍されています。 先生は国内外でエクセサイズ・オンコロジー(Exercise Oncology)の普及に尽力され、がん患者の身体機能回復や生活の質(QOL)向上を目的とした運動療法の体系化に大きく貢献されています。 著書として『がんのリハビリテーションマニュアル』などをご執筆され、医療従事者への教育・啓発活動にも積極的に取り組まれています。
近年、がん医療において「治療成績」だけでなく「生活の質(QOL)」の向上が重要視されています。 エクセサイズ・オンコロジーは、がん患者に対する運動療法を科学的に位置づけ、身体機能・精神的健康・社会的参加を支える新たなアプローチとして注目されています。
本講演では、最新のエビデンスと臨床実践を踏まえ、がん患者のQOL改善における運動療法の最前線についてのご講演をいただきます。 患者のQOLを高めるための具体的な実践知と先進的な視点について示唆をいただけると考えています。

教育講演2

2040年問題へ看護職はどう立ち向かうのか ~がん看護への期待~                         
講  師
秋山 智弥
(公益社団法人日本看護協会 会長)
座  長
藤田 佐和
(高知県立大学 名誉教授/高知県立大学大学院看護学研究科 研究員)
日  時 2027年2月27日(土)13:45~14:45
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 日本看護協会は看護職の専門性を社会に示し、政策提言や人材育成を通じて国民の健康を守る重要な役割を担っています。 特に、がん医療においては、患者中心のケアを推進し、看護職が意思決定支援や生活の質(QOL)の維持に主体的に関わるための環境整備も進めています。 医療資源の制約が強まる中、がん看護には地域包括ケアや在宅医療との連携を強化し、患者と家族が安心して療養できる体制を構築することが求められています。
本講演では、協会長秋山智弥先生から2040年に向けて予測される人口減少と高齢化の進展に伴い、がん罹患者数の増加や治療の長期化・複雑化がもたらす課題についてご提示いただき、 がん医療の動向や国内政策の展望を踏まえ、看護職が専門性を深化させ、チーム医療の中で主体的に関わる方向性をご講演いただきます。 看護の原点を再確認しつつ、職能団体と看護職が協働して新たな価値を創造し、2040年問題に立ち向かうがん看護の未来像について示唆をいただけると考えています。

教育講演3

網羅的ながん治療の歴史的変遷                              
講  師
石塚 賢治
(鹿児島大学 医歯学総合研究科 人間環境学講座 血液・膠原病内科学分野 教授)
座  長
名越 恵美
(岡山県立大学 保健福祉学部 看護学科 准教授)
日  時 2027年2月27日(土)10:00~11:00
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 石塚賢治先生は、成人T細胞白血病・リンパ腫を中心に血液がん治療の研究と臨床を牽引してきた第一人者です。 米国Dana-Farber Cancer Instituteでの研究経験を持ち、分子標的薬や免疫療法など新しい治療法の開発にも携わってこられました。 先生には、外科手術・放射線治療・化学療法といった昔の治療法を振り返りつつ、血液がんや固形がん双方における最新の分子標的薬や免疫療法の進歩をご紹介していただきます。さらに、治療効果の個人差や医療費、地域格差といった現代的課題をご提示いただき、患者の尊厳を守りながら「治す医療」から「生き方を支える医療」へと転換する新たな価値創造の方向性についてご講演をいただきます。
本講演は、看護職にとって過去から未来へと続くがん医療の流れを理解し、看護の役割を再定義する契機となると考えています。

教育講演4

がん治療の進化と課題 ~ゲノム医療の最前線~                                 
講  師
永坂 岳司
(川崎医科大学 先端腫瘍医学 主任教授)
座  長
宮脇 聡子
(四国がんセンター 緩和ケアセンター/がんゲノム医療センター
がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)11:15~12:15
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 永坂岳司先生は、がんゲノム医療の研究と臨床応用において、FIT陰性大腸がんの分子特性解析、便中DNA検査との比較検討、マクロビーズ技術を活用した肺がんスクリーニング法の開発、大腸がんにおけるバイオマーカー探索、さらに周術期治療による再発・転移抑制の検討など、分子診断と治療最適化に資する多岐にわたる研究を展開されています。 これらの成果は、がんの発症機構や治療反応性の理解を深め、個別化医療の実現に向けた臨床応用の可能性を広げています。
本講演では、がんゲノム医療の最新動向と臨床実装における課題について、科学的根拠に基づく知見をご紹介いただきます。 ゲノム医療の進展に伴い、患者が高度な医療情報を理解し、意思決定を行うための支援体制の整備が求められており、看護職には心理社会的側面を含めた包括的支援が期待されています。 ゲノム医療の進化ががん看護にもたらす新たな価値と実践の方向性について考える機会となると考えています。

教育講演5

グローバルヘルスと看護 ~異なる文化・宗教の理解に向けて~              
講  師
近藤 麻理
(関西医科大学 看護学部 教授)
座  長
荒尾 晴惠
(大阪大学大学院 医学系研究科保健学専攻 教授)
日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:15
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 近藤麻理先生は、国際看護学をご専門とされ、災害看護、人道援助、HIV/AIDSとスティグマ、そして文化的能力を基盤とした国際看護教育に長年取り組んでこられました。 国内外の多文化社会における看護のあり方を探究される中で、先生は一貫して「看護の出発点は対象を知ることにある」と述べておられます。 その対象理解には、文化・宗教・生活習慣といった「その人を形づくるもの」を丁寧に捉える姿勢が不可欠であり、これは外国から来た人たちに限らず、日本人同士の間にも存在する、多様性を前提とした看護の基盤であると強調されています。
本講演では、先生がこれまで研究・実践・教育の中で示してこられた「対象を理解することが看護の原点である」という視点をもとに、多様化が進むグローバル社会において看護職がどのように対象を知る姿勢を育み、ケアの質を高めていくことができるのかをお話しいただきます。

教育講演6

がん看護における倫理とAI:課題・リスク・今後の方向性
Ethics and AI in Oncology Nursing: Challenges, Risks, and Future Directions
【逐次通訳あり】
講  師
Janet Delgado
(Professor of International Nursing (Special mission) Faculty of Health Sciences Yamaguchi University Graduate School of Medicine)
座  長
伊東 美佐江
(山口大学 大学院医学系研究科 教授)
岡田 淳子
(県立広島大学 保健福祉学部保健福祉学科看護学コース 教授)
日  時 2027年2月28日(日)10:45~11:45
会  場 第3会場(神戸国際展示場2号館 2階 2A会議室)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 人工知能(AI)は、電子カルテを含む大量の医療データを分析するためにますます活用されており、診断支援やケアの推奨を通じて臨床意思決定を支援しています。がん看護の領域においても、AIの応用は症状マネジメント、セルフケア支援、患者相談、情報提供などへと拡大しており、ケアの質の向上や看護師の業務負担軽減につながる可能性があります。しかしながら、データバイアスやアルゴリズムの不透明性、説明可能性の限界、責任の所在の曖昧さといった倫理的課題を内包しています。特に、意思決定能力が揺らぎやすいがん医療の文脈では、AIの推奨が無意識のうちにパターナリズムを強化し、患者の自律性や尊厳、共有意思決定のプロセスに影響を及ぼす可能性があります。また、機微性の高い医療情報を扱うことから、プライバシー保護や情報セキュリティの確保も不可欠です。
本講演では、AI活用の利点とリスクを倫理原則の視点から整理し、看護師がAIを単なる「使用者」ではなく、批判的に評価し補完・監督する主体としてどのように専門職責任を果たすべきかを検討します。AI時代におけるがん看護の倫理的基盤とガバナンスの方向性について考察します。

教育講演7

臨床試験と日常診療の両側面から見たがん医療の課題と可能性                                    
講  師
秦 明登
(神戸低侵襲がん医療センター 呼吸器腫瘍内科 副院長、呼吸器腫瘍内科主任部長)
座  長
鈴木 久美
(大阪医科薬科大学 看護学部 教授)
日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:15
会  場 第3会場(神戸国際展示場2号館 2階 2A会議室)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 近年、がん医療においては、新規薬剤の開発や臨床試験の成果が次々と報告され、治療選択肢は飛躍的に広がっています。しかし、臨床試験に参加する対象者と日常診療における患者層にはしばしば乖離が存在します。臨床試験では年齢や併存疾患、全身状態などに一定の条件が設けられる一方、実臨床ではより多様な背景を持つ患者が治療を受けています。このギャップは、看護実践において特有の難しさを生み出します。例えば、臨床試験で得られたエビデンスをそのまま適用できないケースや、患者の生活背景や価値観に応じた支援が求められる場面が少なくありません。そのため、看護師は科学的根拠と患者個別性の間でバランスをとりながら、最適なケアを模索する必要があります。
秦明登先生は、呼吸器腫瘍内科領域における臨床試験と実臨床の双方に深く関わり、治験・臨床研究の推進と日常診療の橋渡し役を担ってこられました。
本講演では、臨床試験と実臨床の対象者の違いから生じる臨床現場における課題を具体的にご提示いただき、看護師が直面する「エビデンスと現場のはざま」をどのように乗り越えるかについて示唆をいただけると考えています。

教育講演8
※日本がん・生殖医療学会合同企画

今からでも遅くない!がん患者の妊孕性をめぐる意思決定を支える看護
~温存する・しない・できない、その選択に寄り添う~
講  師
髙井 泰
(埼玉医科大学総合医療センター 産婦人科 教授/
一般社団法人日本がん・生殖医療学会 理事長)
座  長
渡邊 知映
(昭和医科大学 保健医療学部 教授)
日  時 2027年2月28日(日)10:45~11:45
会  場 第6会場(神戸国際会議場 メインホール)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 生殖期にある男女のがん治療では、婦人科・泌尿器科・血液・消化器など臓器別に妊孕性への影響が大きく異なり、治療開始前の適切な情報提供と意思決定支援が不可欠です。 しかし、精子・卵子・受精卵の保存方法や保存期間、治療による生殖機能への影響など、生殖医療に関する看護師の知識は十分とは言えず、結果として支援が不十分となる場面が散見されることが現状の課題となっています。 日本がん・生殖医療学会理事長でいらっしゃる髙井泰先生は、生殖医療の理解促進と普及に長年尽力され、臨床・研究・学会活動のいずれにおいても中心的な役割を担われている先生です。 本講演では、①臓器別がんの妊孕性影響と最新ガイドラインの要点、②生殖細胞の保存方法・保存期間に関する基礎知識と患者説明の実際、③治療開始前の限られた時間での意思決定支援と多職種・他科連携における看護師の役割について整理し、臨床で求められる視点をご講演いただきます。 さらに、来年度からのがん診療連携拠点病院等の整備指針において情報提供・意思決定支援体制の強化が求められる点にも触れていただき、看護職が果たすべき役割をご教示いただきます。 知識向上と支援体制の充実に向けた具体的な示唆を得られる内容となることを期待しています。

座談会

何ができたら「よい看護ができた」と感じるのか
~若手とベテランの対話からひもとく、がん看護の原点~
講  師
井沢 知子
(京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 先端中核看護科学講座 准教授
がん看護専門看護師)
千﨑 美登子
(総合相模更生病院 看護部 看護部長補佐 がん看護専門看護師)
5名若手看護師登壇予定。
ファシリテーター
府川 晃子
(兵庫医科大学 看護学部 教授)
三本 芳
(高知大学医学部附属病院 緩和ケアセンター がん看護専門看護師)
安田 千香
(日本赤十字広島看護大学 看護学部 講師 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)10:00~12:00
会  場 第3会場(神戸国際展示場2号館 2階 2A会議室)
開催方法 現地開催
企画意図 近年、若手看護師のキャリア形成において、看護の喜びややりがいを実感しにくいという声が聞かれます。がん看護においても例外ではなく、がん治療の高度化、看護師の役割の複雑化や多忙さなど、さまざまな要因が影響していると考えられます。
一方で、ベテラン看護師は長年の経験を通して、患者・家族との関わりから得られる深い学びやケアの本質を体験し、それを言語化することができます。ですが実際には、ベテランの経験知や暗黙知は今の若手世代へと十分に継承されていない現状があります。
本セッションでは、若手看護師とベテラン看護師が対話を通じて「よいがん看護とは何か」「がん看護の原点はどこにあるのか」をともに語り、再発見することを目的としています。世代を超えた対話によって、若手とベテランがそれぞれの経験を言語化・共有でき、がん看護の未来を支える若手を育成するヒントが得られることが期待されます。

シンポジウム

シンポジウム1

病院から在宅へとつながる移行ケアの価値創造                             
シンポジスト
丸山 典良
(まるやまホームクリニック)
松岡 由江
(医療法人倚山会 田岡病院 看護部管理室 緩和ケア認定看護師、
がん看護専門看護師)
杉原 弘記
(尾道市立市民病院 薬剤部 専門員 医療薬学指導薬剤師、
がん薬物療法専門薬剤師、緩和薬物療法認定薬剤師)
岩本 大希
(WyL(株)ウィル訪問看護ステーション 代表取締役 在宅看護専門看護師)
座  長
上田 伊佐子
(徳島文理大学 看護学研究科 教授)
渡辺 陽子
(川崎医療福祉大学 保健看護学部保健看護学科 助教 がん看護専門看護師、
緩和ケア認定看護師)
日  時 2027年2月27日(土)13:45~15:15
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 がん患者の療養の場が病院から在宅へと広がる中で、医療モデル中心の支援から生活モデルを重視した包括的ケアへの転換が求められています。移行期においては、治療の継続と生活の質の両立をいかに支えるかが重要であり、病院・訪問看護・在宅医療・相談支援が連携して患者と家族を支える体制が不可欠です。
本セッションでは、がん看護の原点である“患者の生活を支える”という視点に立ち返り、移行ケアの本質を再考したいと考えています。
講師には、地域に根差した在宅医療を実践し続けてきた丸山典良先生、急性期病院において在宅への意思決定支援に取り組む松岡由江先生、急性期病院から地域に向けて多職種連携の経験のある杉原弘記先生、そして在宅療養者の生活を支える訪問看護の現場から岩本大希先生をお迎えし、それぞれの立場から移行ケアの現状と課題を提示していただきます。
病院から在宅へとつながるケアの連続性を多角的に検討し、がん看護の原点に立ち返りながら、移行ケア/包括ケアにおける価値創造の方向性を探る場としたいと考えています。

シンポジウム2

CGA・ACPを『やる』から『活かす』へ 高齢がん患者にとっての最良のアウトカムを支える実践    
シンポジスト
津端 由佳里
(岐阜大学大学院医学系研究科 呼吸器内科学分野 教授)
吉岡 佐知子
(松江市立病院 総合支援センター 副院長、センター長 老人看護専門看護師)
井関 千裕
(社会福祉法人大阪暁明館大阪暁明館病院)
座  長
宮脇 聡子
(四国がんセンター 緩和ケアセンター/がんゲノム医療センター
がん看護専門看護師)
府川 晃子
(兵庫医科大学 看護学部 教授)
日  時 2027年2月27日(土)15:30~17:00
会  場 第4会場(神戸国際展示場2号館 3階 3A会議室)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 人口の高齢化に伴い、多様な併存疾患、機能低下、認知機能障害など複合的な課題を抱える高齢がん患者は増加しています。 高齢がん患者にとって治療のアウトカムは単なる延命にとどまらず、生活の質(QOL)や価値観、人生観を含めた極めて個別的なものです。 そのため、高齢がん患者の意思決定においては、医療者が身体機能や生活状況、社会的背景などを的確にアセスメントし、その上で患者の価値観を踏まえた意思決定支援を行うことが重要となります。 高齢者総合機能評価(CGA)やアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を活用した支援の重要性が認識されつつある一方、 多忙な臨床現場では評価や介入の実施自体が目的化し、治療やケアの選択、意思決定支援に十分に活かされていないという課題も指摘されています。 
本セッションでは、CGAやACPを一時的な評価にとどめず、高齢がん患者にとっての「最良のアウトカム」を目指した治療・ケアに結びつけているがん看護実践に焦点を当て、 具体的な取り組みと今後の課題について検討する機会とします。

シンポジウム3

DNP(Doctor of Nursing Practice)はがん看護の未来をどう変えるのか          
シンポジスト
林 直子
(聖路加国際大学 大学院看護学研究科 教授)
三浦 里織
(東京都立大学 健康福祉学部・看護学科 准教授 がん看護専門看護師)
千葉 みゆき
(国立健康危機管理研究機構 国立国際医療センター 副看護師長
がん看護専門看護師)
中野 真理子
(順天堂大学医学部附属順天堂医院 がん治療センター がん看護専門看護師)
座  長
掛屋 純子
(川崎医療短期大学 看護学科 准教授 公認心理師)
森田 公美子
(香川県立保健医療大学 保健医療学部 看護学科 准教授 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)10:00~12:00
会  場 第6会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 米国では、DNP は実践の最高学位(博士)コースが普及し、そのプログラムは患者のアウトカムの改善と組織の変革、エビデンスに基づいた高度実践の看護リーダーを育成するもので、多くの高度実践看護師が活躍しています。わが国においては、2017 年度に聖路加国際大学、2023 年度には北里大学、 2024 年度には国際医療福祉大学、2025 年度には亀田医療大学、愛知医科大学に設置される等、高度な実践力と研究能力を併せ持つ博士号を持った高度実践者育成が始まり、その活躍は看護実践のみならず、医療全体しいては社会への貢献が期待されます。がん看護においては、1996 年より、がん専門看護師の資格認定が開始され今年で 20 年目の節目を迎えます 2024年 12 月末時点でその登録者数は 1000 人以上を超え、全国でがん看護のリーダーシップを発揮しています。
今回は、がん専門看護師取得後、専門看護師にとっても魅力的な DNP コースの紹介、実際の修了生の学びと実践を紹介し DNP ががん看護の未来をどう変えるのかを考えるためのシンポジウムを企画します。DNP コースでの学びと臨床に根差したプロジェクト研究は、将来的に実際のがん看護の現場でどのような変化をもたらすのか、参加者の皆様とともに共有し、高度実践看護師によるがん看護の未来についてディスカッションの機会を作りたいと思い企画いたします。

シンポジウム4

放射線療法の進化と看護:原点に立ち返る                         
シンポジスト
木村 智樹
(高知大学 医学部放射線腫瘍学講座 教授 放射線治療専門医)
岩波 由美子
(広島がん高精度放射線治療センター 看護師長 がん放射線治療看護認定看護師)
石井 しのぶ
(国立研究開発法人国立がん研究センター東病院 看護部
がん放射線療法看護認定看護師)
橋本 瑞樹
(鳥取県立中央病院 看護局 放射線治療室 がん放射線療法看護認定看護師)
座  長
三本 芳
(高知大学医学部附属病院 緩和ケアセンター がん看護専門看護師)
森田 公美子
(香川県立保健医療大学 保健医療学部 看護学科 准教授 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)15:30~17:00
会  場 第6会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 放射線療法は、2040年に2025年比で24%増加することが見込まれています。 今後放射線療法は、より短期間での照射が推進され、通院回数を減らすことで患者負担を軽減させる取り組みを進めることが重要とされています。 強度変調放射線治療(IMRT)や画像誘導放射線治療(IGRT)など寡分割照射が増えてくることが予想され、緩和照射においても1回照射が推進されつつあります。 そのため放射線療法に携わる看護師は、最新の治療の知識や技術を獲得していくことが求められてきます。
その一方で、放射線療法への意思決定や、放射線療法の経過の応じた有害事象へのセルフケア支援など今までと変わらないケアが浸透していないことが課題と考えます。
本セッションでは、今後集約化されるにあたり必要となる体制や複雑化する放射線療法看護の中でも変わらぬ看護の基本についてご講演いただきます。 とくに臨床での困りごとに焦点を当てて、具体的なケア方法や取り組み、目から鱗な知識や情報を得られる場とし、明日からの実践や教育活動につなげられると考えます。

シンポジウム5
※日本骨転移研究会合同企画

看護師が悩む骨転移患者への対応―疼痛と骨折リスクのジレンマを読み解く―
シンポジスト
牧野 佐知子
(独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター 看護部 副看護師長
がん看護専門看護師)
大島 和也
(社会医療法人大阪国際メディカル&サイエンスセンター 大阪警察病院
脊椎・脊髄センター センター長/整形外科 部長)
江島 泰生
(獨協医科大学病院 放射線治療センター 教授 日本医学放射線学会(治療)専門医)
余宮 きのみ
(広島市立広島市民病院 緩和ケア科 主任部長)
座  長
上杉 和美
(医療法人聖愛会松山ベテル病院 看護部長室 がん看護専門看護師)
鈴木 久美
(大阪医科薬科大学 看護学部 教授)
日  時 2027年2月28日(日)9:00~10:30
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 近年、がん治療の進歩により長期生存が可能となっている一方で、骨転移を有する患者は増加し、疼痛や病的骨折、麻痺などに加え、薬剤関連顎骨壊死など多様な問題が臨床現場で顕在化している。これらは患者のQOLやADLに重大な影響を及ぼし、日常的に関わる看護師にとって重要な課題である。とりわけ、骨転移患者の疼痛緩和を図りつつ、骨折リスクを踏まえて活動範囲をどのように判断するのかは、臨床現場で看護師がしばしば苦慮する問題である。これらの課題には、整形外科、放射線治療、緩和ケアなど多職種の専門的知見が不可欠であるが、それらが看護実践に十分に統合されているとは言い難い。
本セッションでは、看護師が直面する具体的事例を起点として、多職種がそれぞれの視点から実践的な判断のポイントと介入の工夫を提示し、明日からのケアに活かせる知識の共有と連携のあり方を考える機会としたい。

パネルディスカッション

パネルディスカッション1
※日本がんサポーティブケア学会合同企画

がんゲノム医療における意思決定支援を捉えて未来を拡張させる                   
パネリスト
平沢 晃
(岡山大学学術研究院医歯薬学域 臨床遺伝子医療学分野)
奥川 喜永
(三重大学医学部附属病院 ゲノム医療部 教授
臨床遺伝専門医、がん薬物療法専門医、緩和医療専門医)
荒木 もも子
(島根大学医学部附属病院 臨床遺伝・ゲノム医療センター 副看護師長
認定遺伝カウンセラー)
西村 裕美子
(兵庫医科大学病院 看護部/がんセンター 看護師長
がん看護専門看護師、がん化学療法看護認定看護師)
蓮岡 佳代子
(岡山大学病院 総合患者支援センター がん看護専門看護師)
座  長
今井 芳枝
(徳島大学大学院医歯薬学研究部 がん看護学分野 教授)
日  時 2027年2月27日(土)15:00~17:00
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 医療技術革新が進み、遺伝子関連検査でがんに関する遺伝子の病的バリアントを見付けることが容易となりました。令和元年からがん遺伝子パネル検査が保険適用となり、今後もがんゲノム医療は急速に発展することが予測できます。遺伝子パネル検査の対象は、現時点では標準治療が終了となった者などに限られていることや、検査を受けたとしても、治療に結び付く割合が1割程度であること、遺伝子関連検査の結果に随伴して遺伝子の病的バリアントが発覚する場合があることなど、がんゲノム医療における意思決定支援は必要不可欠です。
本セッションでは、がんゲノム医療における意思決定支援に関わる他職種を演者として、いまの実臨床を踏まえつつ、がんゲノム医療における意思決定支援の最善は何であるのかを明らかにし、がんゲノム医療を牽引する看護師の役割を描き出したいと考えております。
本セッションでは、日本がんサポーティブケア学会との合同企画として、がんゲノム医療における意思決定支援を多角的に検討する必要があることから、5名の講師による構成といたしました。多職種が関わる領域の特性上、医師、専門看護師、コーディネーターの多職種の視点を過不足なく取り上げるためには、複数の専門家がそれぞれの立場から議論を展開することが不可欠と考えています。

パネルディスカッション2
※リレー企画1

看護の原点とデジタルテクノロジー~プロローグ~今どうなっとん?              
パネリスト
坪田 康佑
(一般社団法人日本男性看護師會 代表理事)
川島 有沙
(名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻)
澤田 優香
(株式会社OPERe 代表取締役)
座  長
小澤 桂子
(国立がん研究センター がん対策研究所サバイバーシップ研究部/
中央病院がん相談支援センター がん看護専門看護師)
佐藤 まゆみ
(順天堂大学大学院 医療看護学研究科 教授)
日  時 2027年2月27日(土)15:30~17:00
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 医療における2040年問題の解決策の一つとして、DX(デジタル・トランスフォーメーション)が注目され、診療報酬改定においても医療DXの推進が取り上げられています。
看護においても、より質の高い看護ケアの提供や看護業務の効率化などを期待し、AIやICT等のデジタルテクノロジーを現場で活かす取り組みが少しずつ進んでいます。
本セッションでは、まず坪田先生から総論的なお話をいただき、次いで川島先生と澤田先生から臨床現場におけるデジタルテクノロジーの活用についてお話いただき、「デジタルテクノロジー〜今どうなっとん?」を皆様と共有したいと考えています。
さらに、避けて通れない医療DX推進のなか、看護の原点を見失わずにDXを推進できているだろうか、看護の原点から考えたときの医療DX推進の課題を明らかにし、「看護の原点とデジタルテクノロジー~これからどうなるん?」へのプロローグとしたいと考えています。

パネルディスカッション3

がんサバイバー支援の源流とセルフアドボカシーを高める新たな取り組み       
パネリスト
近藤 まゆみ
(北里大学病院 看護部 がん看護専門看護師)
中川 真仁
(株式会社 電通 1CRP クリエイティブ・ディレクター、コピーライター)
吉村 慶子
(大阪府済生会中津病院 乳腺外科顧問・がん診療支援センター副センター長 /Camacケア&サポートクリニック 院長)
座  長
上杉 和美
(医療法人聖愛会松山ベテル病院 看護部長室 がん看護専門看護師)
北田 なみ紀
(地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター 緩和ケアセンター 副主幹 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)13:45~15:15
会  場 第3会場(神戸国際展示場2号館 2階 2A会議室)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 Mullanによると、がんサバイバーとはがんの診断を受けてから死を迎えるまでのすべての人、さらにはその家族や支援者も含めた「がんとともに生きる経験者」を指します。私たち看護師は、がんサバイバーの不安や生きづらさ(治療終了後の社会生活や再発への恐怖、人間関係、ライフスタイルなど)に強い関心を寄せてきました。しかしその一方で対象があまりに広範囲であるがゆえにどのような関わりができるのか実は明確な指針が持てていないのが現状ではないでしょうか。
そこで今回は、日本におけるがんサバイバーシップと支援の変遷を再認識するため、北里大学病院のがん看護専門看護師である近藤まゆみさんからお話しをいただきます。さらにその視点を踏まえ、セルフアドボカシーを引き出す先駆的な試みとしてがんサバイバーが勤務する企業の試みをLAVENDER RINGの中川様、そして医師の立場で新しい外来を創生されているCamacケア&サポートクリニックの吉村慶子医師にご登壇いただき、がんサバイバー支援の最新情報をお話しいただきます。
それぞれのお話を通して、新たな知見や気づきを得るとともに、「自分が何をすべきなのか」を再考する場になると期待されます。
がん看護に従事している私たちにとって、明日からがんサバイバーへの看護をより意識して働くことができるプログラムとなれば幸いです。

パネルディスカッション4

がん薬物療法における晩期有害事象への長期的ケアの視点
~急性期からサバイバーシップへつなぐ支援体制の構築~                  
パネリスト
青儀 健二郎
(NHO四国がんセンター 乳腺外科 医師)
今村 牧夫
(一般財団法人倉敷成人病センター 診療支援部 副院長、部長
日本医療薬学会がん指導薬剤師、がん専門薬剤師)
淺野 耕太
(京都第二赤十字病院 看護部 副部長 がん看護専門看護師)
田村 翼
(県立広島病院 看護部 看護専門員 がん化学療法看護認定看護師)
座  長
原 恵里加
(公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 外来化学療法センター
がん看護専門看護師)
安田 千香
(日本赤十字広島看護大学 看護学部 講師 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月27日(土)15:30~17:00
会  場 第3会場(神戸国際展示場2号館 2階 2A会議室)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 がん薬物療法の進歩により、生存期間は延長し、治療対象もAYA世代から高齢者まで広がっています。一方で、治療終了後数か月から数年を経て発現する晩期有害事象(Late Effects)が、患者の生活機能やQOLに長期的な影響を及ぼすことが課題となっています。末梢神経障害、不妊、心機能障害、内分泌障害などは、急性期治療を終えた後も継続的な評価と支援を必要とします。晩期有害事象への対応には、急性期から将来を見据えたモニタリングと多職種連携による支援体制の構築が不可欠です。特に看護師には、症状を予測し見逃さない観察力、長期フォローアップの視点、生活再構築を支える実践力が求められます。
本セッションでは、医師・薬剤師・看護師の立場から晩期有害事象への対応を共有し、急性期からサバイバーシップ期へとつなぐ長期的ケア(Long-Term Care)のあり方を多職種で検討します。

パネルディスカッション5

AYA世代がん体験者支援の新しいかたち:社会とつながるデジタルテクノロジーと看護の役割   
パネリスト
長谷井 嬢
(岡山大学学術研究院医歯薬学域 医療情報化診療支援技術開発講座 教授)
加藤 由香
(静岡県立こども病院 看護部 がん相談支援センター がん化学療法看護課長
がん化学療法看護認定看護師、認定がん・生殖医療ナビゲーター)
齊藤 太樹
(国際医療福祉大学市川総合病院 がん相談支援センター 看護師長
がん看護専門看護師)
座  長
太田 佳男
(岡山大学病院 看護部 腫瘍センター 副看護師長 がん看護専門看護師)
山内 栄子
(愛媛大学大学院 医学系研究科看護学専攻 教授)
日  時 2027年2月27日(土)13:45~15:15
会  場 第6会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 本セッションでは、AYA(思春期・若年成人:Adolescents and Young Adults)世代がん体験者の社会とつながる支援におけるデジタルテクノロジーの可能性と看護の役割を検討します。従来、AYA世代がん患者が社会とつながる支援は十分ではありませんでしたが、近年、メタバースなどの技術活用により新しい支援が始まっています。
本セッションでは、3名のパネリストにご登壇いただきます。メタバースを活用した支援の開発者である長谷井嬢先生には、プロジェクトの背景、具体的な取り組み内容と成果をご紹介いただきます。看護実践者の加藤由香先生には、臨床での支援の実際や、そこで得られた成果や課題をお話しいただきます。さらに、同じく看護実践者の齊藤太樹先生からは、AYA世代が抱える心理社会的課題を踏まえ、社会とつながる支援の重要性と、看護職として支援に取り組む際に感じられる課題についてご紹介いただきます。
多様な立場からの知見を共有し議論を深めることで、看護の原点に立ち返りながら、AYA世代がん体験者が社会とつながることの意義を再確認し、デジタル時代における看護の新たな役割と今後の支援のあり方を探ります。

パネルディスカッション6

マルチモビディティ時代の多職種連携 ~複雑性を生きる患者を共に支える~           
パネリスト
濵本 千春
(YMCA訪問看護ステーション・ピース)
大浦 誠
(南砺市民病院 総合診療科 部長)
櫻下 弘志
(広島大学病院 薬剤部 副薬剤部長 がん専門薬剤師)      
佐藤 宏樹
(川崎医療福祉大学 リハビリテーション学部理学療法学科 助教
理学療法士、サルコペニアフレイル指導士)
座  長
小野 美穂
(岡山県立大学 保健福祉学部看護学科 教授)
山口 眞由美
(広島大学病院 看護部 がん看護専門看護師)
日  時 2027年2月28日(日)10:15~11:45
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 医療の進歩と高齢化により、がん患者が複数の慢性疾患を同時に抱える「マルチモビディティ」への対応は、看護のみならず医療・保健・福祉全体で取り組むべき重要課題となっています。マルチモビディティは治療方針の調整、副作用管理、生活機能の維持、意思決定支援に大きく影響するため、患者の病状だけでなく生活背景や価値観を含めた全体像を多職種で共有し、統合的に支える視点が不可欠です。しかし臨床では、がん治療が優先され併存疾患の管理が不十分になることや併存疾患が影響し推奨されるがん治療の強度が制限され、診療科や職種間で治療方針が十分に統合されず、患者が迷いや負担を抱える状況も少なくありません。また、看護師を含む医療者が複雑な健康課題を共通言語で評価する枠組みが十分に整っていないことも課題です。
本セッションでは、がん看護におけるマルチモビディティの意義を多職種の視点から整理し、個別性の高いケアを実現するためのアセスメント、連携のあり方、意思決定支援について議論します。患者の複雑性を理解し、より質の高い実践と研究の方向性を見出すことを目指します。

パネルディスカッション7
※リレー企画2

看護の原点とデジタルテクノロジー 〜エピローグ〜 これからどうなるん?      
パネリスト
村岡 修子
(NTT東日本関東病院 品質保証室 室長 認定看護管理者、医療情報技師/
NTT東日本 総務人事部医療センタ医療DX部門(兼務) 担当部長)
亀井 智子
(聖路加国際大学大学院 学部長)
八木 街子
(自治医科大学 看護師特定行為研修センター 准教授)
座  長
黒田 寿美恵
(県立広島大学 保健福祉学部保健福祉学科看護学コース 教授)
西村 裕美子
(兵庫医科大学病院 看護部/がんセンター 看護師長
がん看護専門看護師、がん化学療法看護認定看護師)
日  時 2027年2月28日(日)14:30~16:00
会  場 第1会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール北)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 ICT・DXが急速に進むいま、がん看護の現場や教育は大きく変化しています。
本セッションでは、シンポジウム1で見えてきた課題を受け止めながら、「看護の原点」と「これからのがん看護のあり方」を共に考えるエピローグの場とします。
村岡修子先生には、DXの目的を「看護師が患者に寄り添う時間を創出すること」と捉え直し、現場を動かす管理的視点から看護の本質を見つめ直していただきます。
亀井智子先生には、テレナーシングと人財育成の観点から、ICTを活かした支援の可能性と今後の方向性をご提示いただきます。
八木街子先生には、教育・臨床の課題提起として、テクノロジーで「変えられること/変えられないこと」を整理していただき、ICT・AI時代に「看護のマインドをどのように育むか」を基礎教育および現任教育の視点から共有していただきます。
さらに身体的アセスメントおよび臨床判断能力の維持・発展、ケアリングや意思決定支援への還元、デジタルテクノロジーによって創出された時間の再配分等を多角的に議論し、デジタルテクノロジー時代のがん看護における価値創造や将来展望を一緒に考えていきたいと思います。

パネルディスカッション8
※日本慢性看護学会合同企画

慢性疾患を併発しているがん患者への新たなアプローチを考える
 ~連携・協働が創出するPractice~ 
パネリスト
木村 有里
(神戸大学医学部附属病院 緩和ケアセンター)                      
武田 千津
(愛媛県立中央病院 看護部)
藤井 利江
(兵庫医科大学病院 看護部 慢性疾患看護専門看護師)
座  長
水川 真理子
(神戸市看護大学 いちかん看護開発センター 准教授 慢性疾患看護専門看護師)
太田 浩子
(川崎医療福祉大学 保健看護学部保健看護学科 准教授)
日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:45
会  場 第2会場(神戸国際展示場2号館 1階コンベンションホール南)
開催方法 現地開催+オンデマンド配信
企画意図 がん患者の高齢化に伴い、糖尿病・心疾患・腎疾患・呼吸器疾患などの慢性疾患を併存する例が増加しています。これらの併存疾患はがん治療の選択肢を制限し、治療効果や生活の質(QOL)に影響を及ぼします。また、近年の治療の高度化により、治療過程で新たに糖尿病や間質性肺炎などの慢性疾患が発症するケースもみられます。こうした状況から、がん治療と慢性疾患管理を統合的に捉え、患者の生活を包括的に支える看護の構築が求められています。しかし、慢性看護とがん看護の間では、評価視点や支援アプローチが十分に共有されておらず、両領域の専門知と実践知を統合することが課題です。
本セッションでは、第20回日本慢性看護学会学術集会で得られた慢性疾患を併存するがん患者、がん治療過程で新たに慢性疾患を発症した患者における共通課題と実践知を基に、がん看護と慢性疾患看護のエキスパートが連携すべき時期や方法の明確化、慢性疾患とがんを併発する患者へのベストプラクティスの検討します。2学会で得られた示唆を統合し、そのために必要な体制整備やジェネラリスト教育の方向性を提示します。

パネルディスカッション9

看護の原点を大切にする看護職をどう育てるか                         
パネリスト
吉岡 さおり
(京都府立医科大学 大学院保健看護学研究科 教授)
冨永 知恵子
(福井赤十字病院 がん診療センター 看護師長
がん看護専門看護師・がん化学療法看護認定看護師)
岩木 亜季
(川崎医科大学附属病院 緩和ケアセンター)
座  長
西本 仁美
(岡山大学病院 看護部管理室 副看護部長 がん化学療法看護認定看護師)
森本 美智子
(岡山大学 学術研究院保健学域 教授)
日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:45
会  場 第6会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)
開催方法 現地開催
企画意図 看護に求められる役割は社会情勢の変化、患者・ニーズの多様性など、時代を経て様々に変化し拡大し続けてきています。 その中で、時代を超えても変わらない看護の原点とは何でしょうか。対象者を一人の人間として関心を持ちその人らしさを支えること、 五感を使って観察し生命力を最大限に発揮させることなど、原点を顧みつつ未来に向けて看護職はどうあるのがよいのか、自分はどうありたいのか、 未来を担う看護師をどう育成していくのか、などについて教育者、がん看護のスペシャリスト、若手リーダー看護師の3名の方からお話しいただきます。 体験を交えてご自身の看護観や後輩育成のために実践していること等お考えをお話しいただいたのちに、フロアの皆さんとディスカッションをしたいと思います。 ディスカッションを通して参加者の皆さんが自身の看護の原点を見つめる機会となり今後の看護実践に活かす示唆が得られることを期待します。

展示

展示1

フローレンス・ナイチンゲール展                                  
会  場 神戸国際展示場3号館
企画意図 本学術集会では、学会テーマ「原点回帰~がん看護の未来に向けた新たな価値を創造する~」に沿い、看護の原点を見つめ直す企画としてフローレンス・ナイチンゲール展を実施いたします。ナイチンゲールは近代看護の礎を築き、患者中心のケアや看護教育の発展に大きな影響を与えました。その精神は、がん看護においても患者の尊厳を守り、専門性を高める私たちの活動に通じています。ナイチンゲールゆかりの品々や関連資料を展示紹介し、参加者の皆様に看護の原点を直に感じていただきたいと考えます。
展示を通じて、看護の歴史的意義を再認識するとともに、未来のがん看護に新たな価値を創造する契機となることを期待します。学術集会に集う多職種の皆様にとって、看護の精神を共有し、臨床・教育・研究の発展につながる場になればと考えています。

交流集会 

※交流集会のオンデマンド配信はございません。

日時・会場は各タイトルをクリックしてご確認ください。

交流集会

交流集会1

あなたの施設ではどうしてますか?~造血細胞移植看護の「当たり前」を語り合う~

日  時 2027年2月27日(土)10:00~11:00
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会2

みんなどうしてる?Ⅳ期非小細胞肺がん治療の副作用マネジメント
―患者・家族のセルフケア支援と多職種連携の工夫を語り合おう―

日  時 2027年2月27日(土)11:15~12:15
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会3

SIGスキンケア企画 終末期がん患者のスキントラブルに向き合う
ー褥瘡、失禁関連皮膚炎に対するケアー

日  時 2027年2月27日(土)13:45~15:45
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会4

“親ががん”をどう伝える?どう支える?
~YA世代がん患者と子どもへの家族支援を一緒に考えてみませんか?~

日  時 2027年2月27日(土)16:00~17:00
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会5

その人らしさを支えるアピアランスケア

日  時 2027年2月27日(土)10:00~11:00
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会6

その人が大切にしているものは、どこにあるか
―「患者の力」をその人らしさから問い直す、看護の原点―

日  時 2027年2月27日(土)11:15~12:15
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会7

「家族がいるから大丈夫!」と思っていませんか?
―がん患者・家族を支える看護を地域連携の視点から問い直す―

日  時 2027年2月27日(土)13:45~15:45
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会8

外来化学療法患者を支える地域連携の輪~病棟・外来・連携室・訪問看護で語り合う仕組みと課題~

日  時 2027年2月27日(土)16:00~17:00
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会9

人生を支える看護をどう育てるか
―ACP教育を通して考える学部教育・臨床実践・在宅ケアの連続性―

日  時 2027年2月27日(土)10:00~11:00
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会10

若年世代に届く子宮頸がん予防とは? ~大学生と看護職がともに考える支援のヒント~

日  時 2027年2月27日(土)11:15~12:15
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会11

がん相談員と外来・病棟看護師で繋ぐ就労支援-困っていませんか? がん患者の就労支援-

日  時 2027年2月27日(土)13:45~14:45
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会12

実践を埋没させない!がん看護における「調整・倫理的対応」をコンピテンシーとして可視化する方策

日  時 2027年2月27日(土)15:00~16:00
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会13

SIGがん精神看護企画 がん患者と看護師の双方向のコミュニケーションと効果
~会話のロールプレイを見て意見交換をしましょう~

日  時 2027年2月28日(日)9:00~10:00
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会14

がんサロンやサポートグループのファシリテーションの戸惑う場面

日  時 2027年2月28日(日)10:15~11:15
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会15

ケアの原点:患者‐医療者間の意思決定を支える対話と質問リスト

日  時 2027年2月28日(日)13:15~15:15
会  場 第11会場(神戸国際会議場 5階501)

交流集会16

低位前方切除後症候群(LARS)とはー直腸がん肛門温存術後の排便障害を有する患者の苦悩とケア

日  時 2027年2月28日(日)9:00~10:00
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会17

リフレクションで日々のがん看護実践の意味を問い直してみよう
~RMPを活用してもっと身近にリフレクション~

日  時 2027年2月28日(日)10:15~11:15
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会18

一般外来看護とゲノム・遺伝性腫瘍外来をつなぐ看護実践

日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:15
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会19

倫理コンサルテーションを支える対話の力―がん看護の現場から考える

日  時 2027年2月28日(日)14:30~15:30
会  場 第12会場(神戸国際会議場 5階502)

交流集会20

QOLを支えるための緩和的放射線療法

日  時 2027年2月28日(日)9:00~10:00
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会21

明日からできる!高齢者機能評価を実践してみよう
~VTR事例で学ぶ高齢がん患者へのGAに基づくアセスメントと看護実践~

日  時 2027年2月28日(日)10:15~11:15
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会22

患者の声をケアに活かす ―PRO評価を支援につなぐ看護の役割―
~SIG乳がん看護&治験・臨床研究看護 共同企画~

日  時 2027年2月28日(日)13:15~14:15
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)

交流集会23

皆で考えよう!子育て中のがん患者と家族・子どもへの支援Part7
~日常会話にある看護師の小さな気がかりから始まる親子への支援~

日  時 2027年2月28日(日)14:30~15:30
会  場 第13会場(神戸国際会議場 5階504+505)