ご挨拶
プライマリ・ケアの ホップ・ステップ・ジャンプ

大会長 吉田 伸
(飯塚病院 総合診療部/頴田病院 総合診療科)
第18回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会を、《プライマリ・ケアのホップ・ステップ・ジャンプ》というテーマで、2027年5月21日(金)~23日(日)に福岡国際会議場、マリンメッセB館で開催いたします。
福岡での開催は2012年に第3回学術大会を開催して以来、15年ぶりとなります。
福岡県は比較的医療資源が潤沢な地域ではありますが、周辺部には医療過疎地域や人口減少地域もあり、国内外の人々が流入する福岡市とは対極的な様相を呈しています。そんな福岡県の地方にある飯塚市で、わたしは21年の医師人生の全てを過ごしてまいりました。
駆け出しの初期研修医の頃から、人として、かかりつけ医として、指導医として、病院の管理者として、そして地域医療の担い手になりたいと願い続け、そして患者、家族、同僚、そして地域の皆様に、優しく厳しく育てていただきました。
それと同時に、本学会でたくさんの先達や仲間に出会い、若手医師部会、日英交流、WONCA(世界家庭医機構)、ICT診療などの仕事をさせてもらい、さまざまなアイデアや最先端の取り組みを感じ続けることもできました。
今回福岡で開催するにあたり、テーマを《プライマリ・ケアのホップ・ステップ・ジャンプ》としました。
いま、我が国の医療は超高齢社会の進展、地域間の医療資源の偏在、そして医療提供体制の持続可能性という重大な課題に直面しており、プライマリ・ケアには各地域における医療・介護・生活資源を統合して住民に届ける役割が求められています。
そのためには、プライマリ・ケアの担い手たちが地元でコツコツと経験とチームワークを積み上げていくキャリアを助走として、広い視点で最先端の取り組みや学問を知り、時代にあった地域医療へと改変するための挑戦で飛躍するストーリーを共有していくことが大切です。
そこで本学術大会では、テーマのホップ・ステップ・ジャンプを以下のように定義し、会場を区分けして整理した学び方を参加者が体験できるようにいたします。
■ Hop(自分を支える基盤づくり)
― ウェルビーイングとキャリアを支える実践知の共有と“人に向き合うためのDX”の実装 ―
■ Step(患者と家族を支える構造化)
― 全世代診療の深化と人材育成、質改善と持続可能な医療運営の統合 ―
■ Jump(地域医療を支える展開)
―地域を支え、学問として発信し、世界とつながるプライマリ・ケアの展開―
また、マリンメッセB館のインタラクティブゾーンでは、知恵と議論で白熱した心身を休められるよう、「関わっても良いし、眺めても良い」を合言葉に、まちやくらしと医療の関わり、本学会の内包するさまざまなグループのお披露目も行い、子連れのかたや学生、初期研修医も含めた参加者同士がリラックスして交流できる空間をつくります。
前日祭やおもてなし企画では、地元福岡の医療・ケアの提供現場を体験いただくとともに、自慢の美味しい料理や楽しいお土産も堪能いただけるよう力を入れてまいります。
学びも、語らいも、お祭りのような熱気も――。
ぜひ福岡のまちで、皆さまとお会いできますことを心より楽しみにしております。
