第38回夏セミ セッション概要&講師紹介

セッション1コマ目 

「患者中心って実際どうやるの?」を体験してみませんか? 外来で感じる“患者さんとのすれ違い”をテーマに、Patient-Centered Clinical Method(PCCM)をロールプレイ形式で学ぶ参加型セッションです。患者さんの思いをどう引き出し、一緒に治療を考えるのかを、実際のケースを通して体験します。明日からの実習や将来の診療に役立つコミュニケーションのヒントを、亀田家庭医と一緒に楽しく学びましょう!

<代表講師>
井桁 龍平 先生
<共同講師>
竹内 映梨子 先生
卜部 真輝 先生
市川 聖也 先生
佐藤 政史 先生
江藤 謙吾 先生
志村 優至 先生
松本 航平 先生
祐徳 美稀子 先生
渡辺 絢香 先生
岩間 秀幸 先生
岡田 唯男 先生

医学教育の多くは、今目の前にある疾患という「点」の理解に集中します。しかし、地域で生きる人々を支える家庭医には、人生を「線」すなわち時間軸で捉える技術が求められます。そのひとつが、成長と老いを生物・心理・社会の各側面からとらえる手法であるライフサイクル論です。背景にある家族の成長と老いのプロセスが見えるようになると、診察室での景色は劇的に変わります。
本セッションでは、人が生まれてから成長し、成熟し、老い、そして死を迎えるまでの各段階で直面する「発達課題」を学びます。本気で家庭医療学を学びたい人、家庭医の診察技法を理論的に習得したい人におすすめです。

<代表講師>
因間 朱里 先生
<共同講師>
谷村 亮輔 先生
村上 純一  先生
森 悠太朗 先生
春日 みわ 先生
曽根 久智 先生
羽尾 貴明 先生
三浦 閲子 先生
楪 雄太郎 先生
金子 博光 先生
永野 心 先生
渡邉 隆将 先生
熊坂 耕平 先生
芦野 朱 先生
藤沼 康樹 先生

皆さんこんにちは!北海道家庭医療学センターです。外科医における手術と同様に、家庭医にとって医療面接は専門家としての勝負所で、長年かけて研鑽を積むべき領域です。熟達者の面接は芸術のようです。しかし、どうすれば熟達できるのか、何が良い医療面接なのでしょうか?本セッションでは、『Inner Consultation』というモデルを通じて、家庭医の医療面接を解説します。内容をブラッシュアップした本企画で、「医師の思考と医療面接」のヒントを提供いたします。初めての方には目から鱗の発見を、リピーターの方には自身の成長を再確認できる深い学びを。家庭医の“コア”である医療面接の面白さを皆様にお届けします!

<代表講師>
吉田 裕一 先生
<共同講師>
石塚 浩暉 先生
中村 諒 先生
鈴木 智之 先生
今江 章宏 先生
長谷川 優 先生
阿部 賢人 先生
野村 太一 先生

このセッションでは「BPS(生物・心理・社会)モデル」を学びます。皆さんはこれまで授業で生物医学的知識(病名、病態、診断、検査、治療など)を勉強してきたと思います。しかし実際の臨床の現場ではどんなに検査しても異常が見つからず、薬を色々と試しても一向に良くならない患者さんがいます。イヤーノートや病気がみえるでは解決できない問題です。家庭医だからこそ解決できる、しかもこの講座を学べば皆さんでもすぐにできるようになる臨床技法がBPSモデルです。このセッションではそんな生物医学的知識だけでは対応できない事例をもとに、実際にBPSモデルを使い皆さんの手で解決してみましょう!家庭医療学の考え方を通じて、家庭医療のおもしろさを体験していただけたら嬉しいです。さあ皆さんも多摩病院の家庭医スタッフ・研修医と一緒に家庭医だからこそ出来るBPSモデルを楽しく学びましょう!

<代表講師>
赤池 隆 先生
<共同講師>
加藤 優一 先生
石黒 優奈 先生
田宮 俊夫 先生
満尾 有沙 先生
飯塚 康哲 
先生
山田 祐揮 
先生
渡邉 洋章 
先生
武市 鈴夏 
先生
井上 勇 
先生
池田 大雅 
先生
福士 瑠奈 
先生
松本 カンナ 
先生

 健康とはどのような状態を指すのでしょうか? 病気がない状態が健康であるとすると、治らない病気がある人は不健康となってしまいます。しかし、治らない病気があっても、元気で「健康」に暮らしている人もいます。
 「なぜ病気になるのか」ではなく、「人はなぜ健康を保てるのか」に目を向ける考え方が健康生成論です。健康生成論では、その人が持つ強みや支え、これまでの困難の乗り越え方に着目します。
 本セッションでは、グループワークを通して、患者の「健康を保つ力」をどのように見出し、臨床で活かすかを学びます。家庭医療学の初心者から、さらに学びを深めたい方まで歓迎です。

<代表講師>
橋本 康史 先生
<共同講師>
梅木 悠希 先生
宮田 潤 先生
鯨津 雄貴 先生
鋸崎 翔太 先生
濵田 航一郎 先生
鳥巣 裕一 先生
長浦 由紀 先生

「地域志向ケア(コミュニティへのアプローチ)」って、イメージできますか?  本ワークでは、あなた自身の歩みから、地域志向ケアの本質を紐解きます。まず「ライフラインチャート」を用い、自分の心を動かした出会いや、自分が周囲に変化をもたらした経験を再発見します。次に、地域診断の枠組みを援用し、自分を支える要素を「地域とのネットワーク」として可視化します。その中で、一人の人間としての誠実な関わりが、いかに周囲を動かす力へと繋がるのかを体感します。この様に私たちの人生(キャリア)は、地域というシステムと深く「響き合って」います。そしてこれらの「響き合い」を学術的に体系化し解説します。

<代表講師>
賀來 敦 先生
<共同講師>
飯島 研史 先生
川口 満理奈 先生
里見 なつき 先生
東本 晃尚 先生
渡部 健 先生
田中 亜紀子 先生

セッション2コマ目 

皆さんは「意見が合わない人」との関わりに悩んだことはありますか?医療現場では価値観の違いから、しばしば医療チーム内での信念対立が生じます。家庭医には医療チームが信念対立状態に陥った時に、異なる価値観を対話の中で調整しながら意思決定を行うことが求められます。本セッションでは、漫画に登場する『悪役』の構造を手がかりに、対立する人物をどう理解できるのかを考えます。そして、この視点をチーム医療に応用することで、対立を「排除すべき問題」ではなく「理解を深める契機」として捉え直す可能性を参加者とともに探ります。多職種連携や家庭医療の思考プロセスに関心のある方はぜひご参加ください。

<代表講師>
小原 亘顕 先生
<共同講師>
井上 和興 先生
中井 翼 先生
奥谷 はるか 先生
山田 龍之介 先生
浦田 恵里 先生
並河 陽 先生

ACPについて「胸骨圧迫をどうするか」「人工栄養を行うかどうか」といった手段に固執した議論は、時に対立を生むことがあります。「その人らしく生きるとはどういうことか」を理解し共有しておくことが大切です。
本セッションではロールプレイ・グループワークを通して、ライフヒストリーを聴く実践を行い、それが意思決定にどのように関わるのかを体験的に学びます。患者さんの人生の語りに耳を傾け、「その人らしさ」を理解することが医療の選択にどのような意味をもたらすのかを、参加者とともに考えます。
患者さんの語りに興味がある人・意思決定でモヤモヤした経験のある人にぜひ受けてもらいたいです。

<代表講師>
中島 梨沙  先生
<共同講師>
淺沼 ほのか 先生
樋口 智紀 先生
伏見 沙時 先生
山口 美月 先生
大谷 英伸 先生

「退院したら、この患者さんはどう暮らしていくのだろう?」
病院では“退院”として一区切りになったとしても、患者さんの生活はその先も続いていきます。しかし、医学生や初期研修医の段階では、退院後の生活や在宅医療を具体的にイメージする機会は決して多くありません。
本企画では、「これから病棟主治医として患者さんを在宅に繋げる」という視点で、退院前カンファレンスを体験します。退院後に生じる“ズレ”や、多職種それぞれの視点を通して、患者さんの生活を想像する視点を学びます。
在宅医療に詳しくなくても大丈夫です。「患者さんの生活まで考えてみたい」「総合診療の視点に触れてみたい」。そんな方におすすめのセッションです。

<代表講師>
東本 晃尚 先生
<共同講師>
高橋 秋穂 先生
鈴木 新 先生
花房 徹郎 先生
野口 愛 先生

日々の診療や実習で「生活習慣を改善してほしいが、なかなか行動が変わらない」と悩む医学生や若手医療従事者に向けた実践型ワークショップです。事前資料として一般的な行動変容技法(LEARNアプローチ、TTMなど)を共有・解説します。当日は事前資料を簡単に振り返りながらグループワークとロールプレイを行い、事例を通じて実践的に学びます。患者指導で「正論を伝えても響かない」と葛藤した経験がある方や、患者との対話に関心がある方に向いているセッションになります。明日からの現場ですぐに活かせる技術を体得しましょう!

<代表講師>
熊谷 知博 先生
<共同講師>
瀬戸 悠介 先生
髙橋 真奈 先生
横田 将大 先生
松島 里帆 先生

「診断」と聞くと、病名を特定するための検査や身体診察を思い浮かべるかもしれません。しかし近年提唱されているMedical Generalismでは、症状だけでなく、患者さんの心理社会的背景や人生の文脈も含めた「診断」の重要性が指摘されています。本セッションでは、家庭医の実際の事例を追体験しながら、生物医学的診断を超えた新たな「診断」のあり方を学びます。家庭医が、患者さんの語りをどう解釈し、共に物語を構築しながら、病いとともに生きる過程をどのように支えるのかを一緒に考えましょう。

<代表講師>
北川 景都 先生
<共同講師>
加藤 光樹 先生
宮地 純一郎 先生
今江 章宏 先生
長谷川 優 先生
鈴木 智之 先生
野村 太一 先生
村上 廣一朗 先生
福島 宥平 先生

医学部では「正解を導くこと」を中心に学んできた一方で、実際の臨床現場では診断が確定しない症例や複雑な背景を持つ患者など、“答えがすぐには出ない状況”に日常的に直面します。

本セッションでは、不確実性の高いケースを題材に、「何が分からないのか」「どこに迷いが生まれるのか」を参加者同士でディスカッションします。その上で、「ネガティブケイパビリティ」や「エフェクチュエーション」といった考え方もヒントにしながら、総合診療における意思決定や、不確実性との向き合い方について一緒に考えます。臨床だけでなく、キャリアにも通じる“正解がない状況”を体験的に学べるセッションです。

<代表講師>
毛利 公亮 先生
<共同講師>
根本 清正 先生
坂本 菜月 先生
玉津 優斗 先生

セッション3コマ目 

大学での学習で触れる研究は、ほとんどが「誰の目から見ても変わらない明らかな真理を探究する」量的な研究(≒数字を使う研究)であろうと思います。このセッションで扱う「質的研究」とは、「ことば」を使って、「誰かの体験・経験した世界を深く理解しようとすることで、自分の世界の見方を広げる」ような研究です。複雑で個別的な事象(例:「この患者さん、いったいどんなことを考えているのだろう?」)を扱うことの多い家庭医療学をより深く探究しようと思えば、質的研究について学ぶことはとても大事です。このセッションでは、実際の分析過程を経験していただくことで、質的研究がどんなことをしているのかを味わってもらいます。

<代表講師>
水本 潤希 先生

本セッションでは、健康と地球環境の関係性を紐解く「プラネタリーヘルス」をエキサイティングに学びます。近年、医学・看護教育のカリキュラムに「気候変動と医療」が追加されましたが、実践的に学ぶ機会はまだ十分ではありません。
そこで今回は、プラネタリーヘルスをアクティブに学ぶために、頭と体を総動員するプログラムを用意しました。救急医療のシミュレーション「メディカルラリー」の要領で、チームで複数のセクションを巡りながら体感的に学びます。ラリーを終える頃には、次世代の医療者に必要なマインドが最高潮に高まっているはずです!

<代表講師>
太田 知明 先生
<共同講師>
松本 一希 先生
大石 和美 先生
中山 久仁子 先生
竹内 あずさ 先生
松田 そら 先生
松本 こずえ 先生
小柴 美月 先生

EBM (根拠に基づく医療)は,エビデンスだけでなく,患者の意向と行動,病状と周囲を取り巻く環境,医療者の経験をもとに最適な医療を選択する方法論です。
本セッションでは,EBMの5ステップを症例ベースで学び,明日から実践できるようになることを目指します.多職種連携にも焦点をあて,医師・薬剤師・看護師がそれぞれの視点で意思決定にどう関わるかを体験.学生EBM勉強会「pES club」出身の若手医療者も登場し,現場でのEBM実践を共有します.EBMを「知っている」から「使える」へ,実践力を一緒に育てましょう!

<代表講師>
井上 勇 先生
<共同講師>
齊藤 紗紀 先生
沖中 郁実 先生
長谷川 優 先生
篠田 和 先生
岡田 直樹 先生 
加藤 暖菜 先生
髙田 知花 先生
曽根 健太郎 先生
奥澤 聖文 先生
鈴木 海斗 先生
中田 可奈 先生
南郷 栄秀 先生

本セッションは、2026年2月の冬期セミナーで実施したワークショップを再編したものです。思春期の月経トラブルは、疼痛に加え、貧血やメンタル不調、不登校など多様な問題と関連しますが、医学生や初期研修医が体系的に学ぶ機会は限られています。本セッションでは、①月経相談への初期対応、②低用量ピルの基本的理解と説明、③実践的な対応力の習得を目的に、レクチャーとロールプレイを組み合わせ、明日から臨床で活かせる力の習得を目指します。

<代表講師>
栗原 史帆 先生
<共同講師>
緒方 理子 先生
石田 裕也 先生
篠崎 萌 先生
三島 就子 先生
戸田 さや香 先生
梅木 悠希 先生
橋本 康史 先生
鳥巣 裕一 先生
根本 清正 先生

『救急外来』、どんな場面をイメージしますか?
鳴り止まないサイレン、モニターのアラーム音、そんな慌ただしい状況を想像すると思います。しかし実際は、それとは異なる状況を多く経験します。
それぞれに理由を持って患者さんは来院しますが、その理由を正確に把握するのが難しいことがあります。
“この患者さん、結局なんで来院したのかな?“
また、帰宅になる場合も多くあります。
“入院の適応はないけれど、このまま帰宅にして大丈夫なのかな?”
救急外来でこうしたモヤモヤを抱えた場合、家庭医療的アプローチが役に立つことがあります。今回のセッションでは、そんなモヤモヤする症例をもとに家庭医療的アプローチの方法を一緒に考えていきます。

<代表講師>
岩浪 悟 先生
<共同講師>
梅田 開 先生
齊藤 琢真 先生
竹内 結 先生
尼崎 雄大 先生
近藤 龍太郎 先生
前田 祐希 先生
吉井 ひなの 先生
城戸 初音 先生
武井 友花 先生
渡邊 真帆 先生
小島 恵明 先生
垂水 詩子 先生
佐藤 祐 先生
中西 貴大 先生

「今この地域で大きな地震が起きたら、地域医療をどう守りますか?」本セッションでは、自分の地域医療を守るために知っておきたいことを、災害シミュレーションで学びます。発災直後からグループで追体験し、要配慮者の把握、情報収集、BCP、スタッフや住民のこころのケア、外部支援の受け入れを考えます。災害時の地域医療は、特別な救急対応だけでなく、平時からの患者さんとの関係や地域連携の延長にあります。災害医療が初めてでも大丈夫。地域医療や総合診療に関心がある方、災害時に自分が何をできるのか考えてみたい方におすすめです。講義だけでなく、「自分ならどう動くか」を試せる100分間です。

<代表講師>
香田 将英 先生
<共同講師>
原田 奈穂子 先生