はじめに
『日本プライマリ・ケア連合学会学生・研修医部会(旧日本家庭医療学会学生研修医部会)』は1999年10月に発足しました。当時は「家庭医療」という言葉も今日ほど浸透していない時代で、総合診療部門がない大学も今より多く、大学での講義もありませんでした。その中で、家庭医療に関心を持ち、家庭医療を学びたいと強く願う学生たちによって部会はその歩みを始めました。部会発足の礎にあるのは「家庭医療について正しい知識を得て、気軽に情報交換ができ、家庭医療学の将来を考える場所を作ろう」という想いでした。
現在は、日本プライマリ・ケア連合学会の正式な下部組織として、家庭医療学に興味のある学生と初期研修医によって構成されています。部会が企画する活動への参加に制限はなく、だれでも活動に自由に参加することができます。
主な活動内容は次のとおりです。
- 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーの開催
- ワークショップ、勉強会の開催(PCs各支部活動)
活動の中心を担うものが『学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー』(通称夏セミ)の企画・運営です。セミナー開始当初は、学生・研修医に家庭医療学に関心を持ってもらうことを目的として家庭医療学研究会(旧日本家庭医療学会の前身)が主催したものでした。夏セミの第1回は『若い人に家庭医療学を知ってほしい』という想いから、当時の家庭医療研究会のコアメンバー(旧家庭医療学会理事に相当)がセミナーを作るという形で企画したもので、第12回までは旧家庭医療学会各理事が企画運営していました。学生・研修医部会の発足を契機に第13回からは、その企画を学生へ委譲する形となりました。夏セミの変わらぬ伝統は「学生と研修医、そして家庭医療を実践されている医師の先生方とが交流し、それぞれの医療に対する熱い想いをぶつけ合い、共有し合い、そして明日の医療に希望を抱く場所」であるということです。毎年、多くの熱い想いを持ったセミナースタッフによって、毎年運営しています。
また、全国各地から集まる年に一度の夏セミが終わった後も、各地域でその熱を絶やさず持ち続けよう、という想いから各支部ごとにワークショップや勉強会も開催しています。こちらは学生が支部長を担い、通年で定期開催しています。北は北海道から南は九州・沖縄まで、それぞれの地域で活動される先生方を中心に、特色を活かした勉強会を行っています。学生・研修医が各地域のやり方で、家庭医療・総合診療を楽しく学び、人の輪を広げたり、将来を考えたりする場所を提供するため、日々活動しています。
活動内容の詳細
プライマリ・ケア、家庭医療、総合診療などに関する内容を幅広く扱っています。
1、学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー
毎年8月に、学生や研修医が300人集まる2泊3日の勉強合宿(第32回からは新型コロナウイルスのためオンライン形式)を開催しています。家庭医療・総合診療の初心者から上級者まで楽しく参加できるコンテンツが盛りだくさんです。
約40のセッションの中から自分の好きなものを選択する少人数制の講義や、参加者全員で楽しむ企画、先生ともお話しできる懇親会など、多彩なプログラムから構成されています。SNSやHPでの情報発信も活発に行っています。
「学び、つながり、未来が広がる。家庭医療と総合診療のお祭り、夏セミ!」を提供するため、学生スタッフが1年間かけて一生懸命楽しく準備をしています。
詳細につきましては、当サイトのページをご覧ください。
2、ワークショップ、勉強会の開催(PCs支部活動)
PCsはPrimay Care studentの略称で、全国の多くの学生・医療従事者にはたらきかけ、各地方で気軽に来られる支部勉強会をいくつも開催しています。
北海道、東北、関東、中部、関西、中国四国、九州沖縄支部が存在しそれぞれ地域ごとに独自の勉強会や企画運営をおこなっています)。まずは、自分の住む地方支部で開かれる勉強会を調べてみてください。実際に足を運んでみると、素晴らしい出会いや発見があるはずです。
各支部では勉強会を開催する他、他団体と共同で活動したり、同学会の医学生・若手医師支援委員会のジェネラリスト82大学行脚プロジェクトの共催の勉強会も開いていたりします。
詳細につきましては、当サイトのページをご覧ください。