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NLF_53

前頁  次頁(示説発表)
  第53回大会報告一覧 印刷用PDFファイル【地域・環境保健】

【地域・環境保健】(一般演題口演F)まとめ

座長:日置敦巳(岐阜県西濃保健所)

地域・環境保健の4題は,日常の規制行政から一歩踏み出した「攻めの行政」とでも言うべき発表で,参加した関係者は元気づけられたものと考える。

F−1「県民参加で実現するけしクリーンアップ運動」

不正けしが多数自生する三重県において,薬剤師会,保護司会,自治会,ロータリークラブなどの民間団体との協働により不正けし撲滅体制が構築され,効果がみられているという報告であった。市町の広報での協力や保健所職員の活躍が基盤となっていた。本運動を契機として,薬物乱用防止運動も活発化したことは特筆すべきである。

F−2「三重県における災害時医薬品等確保・供給対策について」

地震・台風等の災害に備えた医薬品備蓄体制の見直しと図上訓練による課題の抽出結果が報告された。県は民間の物流システムを把握し,災害拠点薬局,医療機関等とのネットワークを強化することが課題とされた。定期的な図上訓練も必要と考えられ,対象医薬品を無理のない範囲とすることで,期限切れの問題は解決できるとのことであった。

F−3「動物介在教育の実施結果と今後の課題」

小学校において,児童に犬との接し方を学び,体験してもらうことにより,咬傷事故防止に繋がっていることが報告された。地域の愛犬家グループの協力が推進力となっていた。より多くの学校で開催されることが望まれるが,受け入れ態勢に温度差があることが課題とのことであった。PTAへの情報提供等により事業が拡大することが期待された。

F−4「地域住民との協働により開催した「愛犬クイズラリー」」

名古屋市内の犬の散歩コースにおいて,犬のフン放置防止等,飼主のマナー向上を目指したクイズラリーを保健所が住民と協働で実施した。開催前後には,地区役員との打合せや反省を行い,啓発に幟を活用するなど,内容や時間帯に工夫をしているとのことであった。本事業が住民のコミュニケーション向上やまちづくりに繋がることが期待された。

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