トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

67Taikaihoukoku

第67回東海公衆衛生学会学術大会の報告

(印刷用PDFファイルのダウンロードはこちら)

 1. 大会概要


第67回東海公衆衛生学会学術大会は令和3年7月3日(土)に愛知県長久手市の愛知医科大学本館たちばなホールと看護学部棟で開催した。学術大会長は愛知県瀬戸保健所長澁谷いづみが務め、大会顧問を愛知医科大学理事長の祖父江元学長が務めた。昨年から続く新型コロナウイルス感染症のパンデミックの為、当学会史上はじめてのWeb を導入しての対面とのハイブリッド形式での開催となった。日常生活の中で人々の健康を見守っていく公衆衛生の役割を考え、今現在の評価、将来の予測、過去の反省を議論できる場とすべく大会メインテーマは「それぞれの新型コロナウイルス感染症対策の軌跡」とした。一般演題は39題(口演24、示説15)の応募があった。参加者は学会ホームページより事前登録、参加費事前振り込みとした。
午前の口演は会場対面と同時配信、示説は7月17日までオンデマンド配信(コメント欄対応含)とした。午後の大会顧問のあいさつでは、「パンデミックの中AI、地域社会資源、サーベランスの活用など新たな公衆衛生活動の展開に期待する」と公衆衛生従事者を激励された。特別講演は愛知医科大学病院感染症科三鴨廣繁教授が「COVID−19感染症対策〜これまでに分かったこと、これから解決すべきこと〜」という演題で講演された。
シンポジウムは鈴木まき三重県伊勢保健所長、坂本真理子愛知医科大学看護学部教授の座長で4名のシンポジストがそれぞれの新型コロナウイルス感染症対策の軌跡を発表した。稲葉静代岐阜県岐阜保健所長のほか、最前線で対応した保健師として日高橘子元名古屋市中保健センター保健予防課長、高齢者施設の管理栄養士として感染症対策と食の役割について小島三枝氏が報告、新型コロナウイルス感染症への公衆衛生対応の俯瞰と題して尾島俊之浜松医科大学医学部健康社会医学講座教授が発表、ポストコロナの地域保健を検討する必要性をまとめられ、大会顧問のあいさつに通じるものがあった。会場およびチャットから活発な議論が行われた。
大会参加者は170名(現地参加51名、オンライン参加119名)と近年の参加者数としては最多であった。愛知県95名、名古屋市29名、岐阜県20名、三重県6名、静岡県13名、他7名であった。
学術大会の運営にあたり日本公衆衛生学会からの助成および認定専門家「認定地方公衆衛生学会」出席15ポイントが認められた。また社会医学系専門医協会の講習の受講K単位
3ポイントが認められた。

 2. 参加者へのアンケート調査結果

回答数は57(会場用紙23、Web34)で、全体として今回の大会は、良かった51(89%)、普通5(9%)、会場参加とオンラインによるハイブリッド形式による開催については良かった48(87%)、普通6(11%)であった。約7割は日本公衆衛生学会員で、認定専門家及び認定を目指すもの16であった。

(文責 第67回東海公衆衛生学会学術大会長 澁谷いづみ)

Logoに使った写真の使用については東海4県の観光連盟などの許可をいただいています