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!!!第60回東海公衆衛生学会学術大会の報告
(印刷用PDFファイルのダウンロードは[こちら|http://plaza.umin.ac.jp/~tpha/cgi-bin/wiki3/wiki.cgi?action=PDF&page=59TaikaiReport])
(印刷用PDFファイルのダウンロードは[こちら|http://plaza.umin.ac.jp/~tpha/cgi-bin/wiki3/wiki.cgi?action=PDF&page=60TaikaiReport])

!!1. 大会の概要

第60回東海公衆衛生学会学術大会は、「健康寿命の延伸をめざして 〜健康づくり活動の新たな展開」をメインテーマに、平成26年7月19日(土)、名古屋市立大学医学部において開催した。大会長は纐纈敬吾名古屋市健康福祉局長、大会事務局は名古屋市健康福祉局健康部保健医療課が担当した。
午前は一般演題発表と教育講演を開催した。一般演題の口演発表は3会場で行い、「成人保健・難病」、「高齢者保健・メンタルヘルス」、「母子保健・アレルギー」、「結核・感染症制御・救急」、「環境衛生・食品衛生」、「医療廃棄物・教育・その他」の6分科会で23題の発表を、示説発表は1会場で21題の発表をいただいた。いずれも活動実践者や研究者が集い、互いの立場から活発な議論が展開された。教育講演は名古屋市立大学大学院医学研究科医学・医療教育学分野の早野順一郎教授に、「地域と育む未来医療人『なごやかモデル』」と題して講演をいただいた。住み慣れた土地で豊かに老いを迎え、その人らしく暮らすことのできる社会作り(エイジング・イン・プレイス、AIP)と、質の高いAIPを支える医療人材の育成を目的として、超高齢化の先行する名古屋市緑区鳴子地区で進められている「未来医療研究人材養成拠点形成事業」についてわかりやすくご紹介いただき、高齢社会における地域保健・地域医療を考える上で、たいへん参考になった。
午後は、総会、特別講演、シンポジウムを開催した。特別講演は地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター アドバイザーの岩永俊博先生に「住民との協働による健康づくり 〜誰もが健やかに暮らせる地域をめざして〜」と題して講演をいただいた。熊本県の保健所長や国立保健医療科学院研修企画部長を歴任された岩永先生に住民との協働による健康づくり活動の考え方や進め方について問題提起をして頂き、今後の実践活動について考える貴重な機会となった。シンポジウムは「健康づくり活動の新たな展開」をテーマに、4県1市の5人のシンポジストに発表していただいた。藁科仁美氏(静岡県藤枝市健康福祉部健康企画課)から「ふじえだ健康マイレージの取り組み  健康・予防日本一ふじえだプロジェクト」、水野靖子氏(岐阜県多治見市市民健康部保健センター)から「たじみ健康ハッピープランにおける健康づくり活動の新たな取り組み 〜 脇之島モデル地区の試み〜」、島田晃秀氏(三重県松阪保健所)から「三重県松阪地域におけるソーシャルキャピタルを醸成する取り組みの紹介とその課題について」、岡田恵子氏(名古屋市瑞穂保健所保健予防課)から「住民主体の健康づくり 〜「健康ささえ隊」の育成〜」、仲田はるえ氏(株式会社豊田自動織機安全健康推進部健康管理室)から「企業における健康づくり活動 〜自助努力支援〜」についての発表がなされた。それぞれの地域や職域で、健康づくり活動に積極的に取り組まれた好事例の紹介であり、とても参考になる点が多かった。発表の後、特別講演の講師をお務めいただいた岩永先生にコメンテーターとして加わっていただき、意見交換を行った。
大会参加者は169名であり、内訳は学会員112名、非学会員33名、学生9名、その他15名、地域別では愛知県69名、岐阜県22名、三重県7名、静岡県9名、名古屋市59名、その他3名であった。
なお、大会の開催にあたっては日本公衆衛生学会から助成をいただくとともに、多くの方々にご尽力、ご支援を賜った。


!!2. 参加者へのアンケート調査結果

45名から回答を得た。大会全体の評価は「良かった」58%、「普通」24%、「良くなかった」0%(無回答18%)と概ね良好であり、公衆衛生活動・研究に対する「知識が向上した」と回答した者が96%、「意欲が向上」が89%、「自信が向上」が76%等であった。回答者の73%が本学会の学会員、69%が日本公衆衛生学会の学会員であり、日本公衆衛生学会の認定専門家、あるいは認定を目指している者は11%であった。