活動報告-インターン報告-

学外インターンシップ体験談一覧

平成29年度
平成28年度
平成27年度
平成26年度

学外インターンシップ体験談

平成29年度
氏 名 先山 慧
所 属 医学部附属病院 初期研修医
インターン先 第一医科株式会社 MEDICA(ドイツ)
インターン期間 2017年10月18日~2017年10月30日(10日間)
2017年11月12日~2017年11月16日(5日間)
本プログラムでは、第一医科株式会社での2週間のインターンシップと、3泊5日で世界最大級の国際医療機器見本市MEDICAに参加する、貴重な機会をいただきました。
今回のインターンシップを希望した目的は、医療機器開発における企業側の視点や価値観、特にビジネスの考え方を知ることにありました。企業には医療機器の生産販売を通して社会に貢献する使命がある一方で、その営みが持続可能であること、すなわちビジネスとして成立していることが重要です。医工連携、産学官連携などと言われていますが、研修医・医学生が企業にインターンシップに参加できる機会はほとんどありません。企業側の視点や価値観を学ぶことは、将来の臨床および研究開発を行うにあたって必ず生きてきますし、何よりも俯瞰的立場をとれる橋渡し人材は、まさに医療界が必要としている人材ではないでしょうか。その点で、今回は大変貴重な機会をいただいたものと思います。
前半のプログラムでは、第一医科株式会社でインターンシップをさせていただきました。第一医科株式会社は本郷三丁目に本社を置く、耳鼻咽喉科領域の老舗医療機器メーカーです。
インターンシップでは期間の多くを社長に同行させていただき、社内業務だけでなく多くの対外的活動を経験しました。社内をまとめて意思決定を行うだけでなく、海外企業やベンチャー企業社長とのトップ同士の交流などにも参加させていただき、組織マネジメント、リーダーシップについても非常に貴重な学びをすることができました。
それと同時に、多くの社内の業務にも横断的に従事させていただきました。マーケティング、営業、製造、開発、納品などの各部署をまわり、現場で活躍されている方々と情報交換を行いました。研究開発費補助金の申請書作成業務にも携わり、これはアカデミアでの予算獲得プロセスと相通じるものがありました。文京区界隈で行われた展示会では、200社以上の医療機器関連企業を束ねる日本医療機器協会の方々と協力するなど、多くの業務に積極的に関わらせていただきました。
企業の業務を通して見えてきたことは、医療機器販売をビジネスとして成り立たせることがいかに大変かということです。研究開発費を確保しつつ少量多品目の販売を維持することは並大抵のことではありません。アカデミアにとって理想的な製品を開発できたとしても、その後のビジネスモデルまで考慮できていなければ片手落ちであるということは、重々理解しておく必要があります。一方で臨床的に優れた製品をいかに普及させて軌道に乗せるかは、ビジネスの醍醐味であるとも言えます。
後半のプログラムでは、ドイツ・デュッセルドルフで開催されたMEDICAに、第一医科株式会社国際課の方々と参加し、医療機器販売の世界戦略について学びました。MEDICAは世界最大級の国際医療機器見本市の1つであり、世界中の医療機器関連企業がブースを出展しています。参加者は企業関係者、代理販売業者、病院経営者などで、学会とは大きく内容が異なるビジネス目的の集まりです。日本の医療現場では当然のように日本製品に囲まれていますが、海外では果たしてどうなのかというところを海外企業と話をしたり、JETROの方々とも交流したりしながら考える機会がもてました。
今回のインターンシップでは、企業活動に網羅的に従事するという、臨床医としては稀有な体験ができました。医療機器開発における企業側の視点や、組織におけるリーダーの役割など、将来有用な知見を得られたことは大きな成果です。さらに、各方面で医療の向上のために邁進されている方々とお会いできたことは、とてもありがたいことでした。
インターンを受け入れてくださった第一医科株式会社の皆様と、サポートしていただいた未来医療事務局の皆様に深く感謝申し上げます。
平成28年度
氏 名 山本 悠佳 山本悠佳
所 属 医学系研究科 医科学専攻
インターン先 Nestlé Health Science
インターン期間 2017年2月13日~2017年3月10日(26日間)
During my study, I grew increasingly interested in using this research in the real world. My internship at Nestlé Health Science (NHS) was a perfect opportunity for me to connect science with the global business of health food. NHS is a company that deals with functional food. My internship program was 4 weeks at the head quarters in Switzerland, working on dysphagia marketing. Dysphagia is the symptom of difficulty in swallowing foods and liquids. It causes malnutrition, dehydration, aspiration, and, in the worst cases, death. My internship project included: 1. An update of Japan market 2. A US healthcare service report 3. A brief summary of a global report. (or: A brief global report summary) In four weeks, I had various opportunities to expand my knowledge of NHS and marketing. This included inductions from employees, global meetings and conferences (or: 'and a conference'), events in the office, and interacting with the many people who work there. My own goals for this internship are:  1. Explore the interaction between science and business 2. Understand more about global careers 3. Learn by example from Nestle’s excellent marketing strategy.
From marketing viewpoints, the most emphasized things are “unmet needs” and “emotional journey”. Even the people don’t realize their own needs, therefore they don’t directly explain it. In order to know what the real unmet needs are for them, it is necessary to put myself in their shoes. To reach the customer, the products need to be innovative, attractive, and differentiated from other competitors’ products. When the product can find solid unmet needs and be sufficiently innovative, attractive, and differentiated, the company can create a new market. “Be innovative” is one of the key words to describe their working attitudes. Since it is the global head quarters, people there have their own fields of speciality. During the discussions, each person has their own role there and actively engage in the discussions [to create the best ideas]. There is, in the words of my colleague, a “pressure to always be excellent” when I asked her about whether she felt any pressure to achieve high goals in this growing company. In order to achieve the goal of delivering real value to society, I found this endogenous motivation makes the company stronger and more competitive. Several languages apart from English are used at the office, French, German, Spanish, and Portuguese, to name a few. Most people working in the office speak at least 3 languages, and choose which to use based on the situation. Seeing this really motivated me to acquire another foreign language in addition to English.
During my internship program, I could feel the interaction between science and business. It helped me to shape my ideas of what I will do in the future, and it reaffirmed my belief in the strong potential for innovation. The multicultural and multilingual environment encouraged me to acquire more skill to discuss things in English, and to learn another foreign language. I believe my experiences, together with my drive and enthusiasm for the better life of human being, will enable me to make a positive impact in the future.

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氏 名 髙野 滉平 髙野滉平
所 属 薬学系研究科 修士1年
インターン先 日本イーライリリー株式会社
インターン期間 2016年11月14日~2016年12月2日(3週間)

私は、本プログラムのプログラムを利用し、11/14-12/2までの3週間で日本イーライリリーにてインターンシップを行ってきました。
インターン実施前に電話にて行われた事前面談を通して、私は以下の目標を設定しました。
・本プログラムを通して、製薬企業にどのような職種が存在し、それらの人々が創薬プロセスにどのような形で関わっているのかを知る
・社内の方々のキャリアについて聞き、今後の自分のキャリア選択の参考となるような情報を集める
・中国訪問を通して、グローバル企業の経営体制や海外展開の実情を知る

プログラムは大きく分けて4つのパートからなり、第一週はおもに西神の工場にて製造ラインに直接入り、製造部の職務について学ばせていただきました。第一週の終わりから第二週の前半は三宮にある本社オフィスにて、座学を中心に開発からマーケティングまで様々な職種の方のお話をいただく機会を得ました。その後3泊4日の日程で中国の蘇州工場、および上海のR&Dセンターを訪問しました。最終週は主に西神工場に存在しているQCラボ(品質管理試験のためのラボ)に入って業務に携わりました。加えて、うち一日を使ってMRの方の外回りに同行し、MRの業務の実際の場面に立ち会わせていただきました。最終日には様々な部署の方にお集まりいただいた中でインターンシップのまとめのプレゼンを英語で行わせていただく機会にも恵まれました。
今回のインターンでは、最後のプレゼンでの発表課題として、工場製造ラインの現状の問題点に対する改善点をプロポーズすることが含まれておりました。私は製造部の業務やラインの詳細について事前には一切知識のない状態で望んだため、なかなか現実的な提案を上げることができず、非常に苦労しました。しかしながら、インターン中にお世話になった製造部の方々それぞれに、その方の専門とする部分についてお伺いすることで、知識を多少なりとも自分の中で組み立てていくことができるようになり、なんとか最後のプレゼンを形にすることができました。実際に仕事に就いた後にも、自分が専門としない分野や部門に携わることになる事があると思いますが、そうした時には周囲の専門家の力を恥じることなく借り、そしてそれを自分の中でうまく活用することがそうした場面でパフォーマンスを発揮する鍵であると感じました。
上に述べた製造部の仕事に限らず、本プログラムを通して創薬プロセスに関わる仕事のほぼすべてを一気通貫に概観させていただけたのは、今後の自分のキャリアパスを決めていく上で大変ためになる経験であったと思います。日本にある開発部門から販売部門の営業の現場までを直接体験させていただいただけでなく、中国にある工場、研究施設を見せていただいたことは、外資製薬企業という非常に大きな集団の下で働くことのスケールやその意義について学ぶ良い機会となりました。
本インターンで学んだことを今後の就職活動における自分の軸として生かしていくとともに、日々の研究室での生活、今後の社会人生活での行動一つ一つに落とし込んでいきたいと思います。

氏 名 福島 正哉
所 属 東京大学医学部附属病院
インターン先 アルケア株式会社
インターン期間 2016年8月19日~2016年8月26日(6日間)
2016年8月19日から26日までの6日間、アルケア株式会社(以下アルケア)でのインターンシップ参加した。 これまで私は大手外資製薬企業の中央研究所での基礎研究や、大手国内企業での診断薬事業の市場開発に携わったことはあったが、 医療機器メーカーで具体的な研究開発に従事した経験はなかった。 本プログラムに参加した大きな目的は、医療機器の具体的な開発プロセスに触れること、現場からのニーズをどのように吸い上げているのかを知ることの2点であった。
まず前者に関して、今回のインターンシップは6日間と短期間であり、かつアルケアが複数領域多品目を扱う会社であったが、 集中的なプログラムを組んでいただくことで様々な開発領域や開発・販売プロセスに触れることができた。 研究開発部門、製造部門、事業部門の事業内容や製品を短い期間で知ることができ、またディスカッションの時間も十分に確保していただけた。 これまで参加した製薬企業や診断薬メーカーでのインターンシップの経験を元に比較すると、今回アルケアで行っている研究開発は自らの手ですぐに試作・評価できる点が大きく異なった。
求められる製品機能を比較的容易に実装し試行錯誤できる点は、機能と構造に必ずしも明確な相関がなくかつ時として治験を経てもヒトでの製品機能がはっきりしないこともある医薬品と比較して開発上の大きなメリットであると感じた。 逆に、特に医療機器でない製品に関しては、必ずしもエビデンスが明確でない中で製品の開発や改善を行っていく必要があることが、難しい点と思われた。 次に後者に関して、近年アルケアはニーズに重点をおいて開発しているとのことであった。アルケアで取り扱っている製品のうち、粘着テープ、ストーマ用品、スキンケア用品などは必ずしも医師がメインに使用するものではなかった。 これらの製品は日ごろ医師としてしばしば目にするものの、実際に使用する患者やケアする医療従事者・介護者が何に困っているのかということを意識したことはなかった。しかし使用者の中では確実にニーズは存在し、それを開発に生かしていることを知った。診療において医師は最大の意思決定者であるが、必ずしも診療のすべてを把握しているわけではないということを再認識した。この点も、医師が処方するかどうかが最大の鍵となる医薬品とは一線を画するところであった。また、実際の製品については、患者はもちろんのこと医師を含む医療従事者、企業、自治体などすべてのステークホルダーにメリ
ットがあることが望ましい。適切なニーズを見つけることのみならず、早い段階から製品性能や市場性、販売戦略などを全面的に考慮してプロジェクトを推進する必要がある。その点に関しても、適切なニーズを拾い上げて魅力的なプロジェクトを提示すれば、企業としてそれを効率的に実現するための仕組みが存在することを知った。
最後に、今回タイトな日程の中でインターンシップを受け入れていただきご指導いただいたアルケアの皆様に感謝したい。今回の経験を今後の診療や研究開発に生かしていきたい。

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平成27年度
氏 名 郭 遠芳 郭遠芳
所 属 薬学系研究科 修士2年
インターン先 Nestlé Health Science
インターン期間 2015年10月12日~2015年11月13日(33日間)
This autumn, I set my foot on the land of Europe for the first time, to start a 5-week marketing internship with Nestlé Health Science. As an international student who was born and raised in China and now is in the eighth year in Japan for her master degree, I began to realize my strong desire to have a chance walk out of Asia and work for a global organization in a more diversified environment. I have a real passion for human health, also a personality looking forward to go from strength to strength. So when I heard there would be a possible internship opportunity from Nestlé Health Science, I submit my application without hesitating even more than one minute.

NHS’s internship is designed for the students who are looking to prove themselves as suitable leaders in the future health-care industry. It lasts about one month and involves the intern completing a real-life project - Dysphagia Project. People with dysphagia have difficulty swallowing and may even experience pain while swallowing, finally resulted in insufficient nutrition condition. NHS developed some innovative nutritional therapies for dysphagia patients and Mixppro is one of their nutritional solutions to improve the quality of life of people, providing nutritional care as personalized as possible. My main task there is to identify potential customers and other catering/food service solutions providers - the early part of the project which was the insight generation and landscape description. At the end of the internship, the intern may have a chance to present his or her results and recommendations to the whole team including senior managers. NHS also offer students exposure to some of the world’s biggest and best-known brands, and many different opportunities to learn, develop and progress. Both individuals and teams embrace leadership, make important contributions and support each other’s professional development.

My biggest learning thus far is that there exists limitless opportunity in every industry. But where there is an open mind, there will always be a frontier. As everyone knows that marketing research is about gathering and assessing all available intelligence (primary market research data, social and traditional media intelligence, customer feedback and call center data, secondary research, etc.) The appearance of Internet makes all these resources easy to be accessed by common people, but the question is how to make sense of this information. My supervisor, a really professional marketing manager who has been working for Nestle Group for more than ten years, said that he had never stopped learning during these years. He loves providing high-quality products that are essential to living well and is still looking for possibilities to deliver differentiated value propositions to help people around the world through every phase of life.

What I have also learnt from him is that marketing research is a blend of art and science. A good marketing manager must be an excellent story teller based on customer insight. By this, he can raise interest and desire through emotional elements and reassure and loyalize customers through rational facts and delivered promises. In a word, every detail in a successful marketing project counts – from insight generation, value proposition development until commercial execution.

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氏 名 上村 成章 上村成章
所 属 薬学系研究科 修士2年
インターン先 Proteus Digital Health Inc.
インターン期間 2015年8月10日~2015年8月27日(10日間)
Proteus is one of the most innovative healthcare companies in the world. I experienced an internship at Proteus from 10th to 27th August, 2015. Before starting this internship, I set my goal in this chance as follows: (1) to understand how regulatory affairs works in getting the approval of brand new technology (2) to understand how people at the venture company in the US think about their careers (3) to accomplish some work or create values for Proteus. Based on these purposes, I will explain what I experienced during this internship.
First, I belonged to department of regulatory affairs and compared procedural differences between Japan and US in applying Proteus technology to the regulatory authorities(PMDA and FDA respectively). Proteus was considering seeking regulatory review in Japan following EU and the US, and employees were assessing how non-clinical and clinical trial would go on in the approval process in Japan next.
Next, I got chances to talk with many employees at most kinds of departments. I asked them about career history and vision and why they chose to work at Proteus. Many of them ansewered my question mentioning about their dream and passion to achieve in their lives or specialty they had had through their career. Many people had Ph.D or had experienced a certain kind of work for many years, which means to be a specialist in a specific field is significant to be highly evaluated and do a responsible work.
There are mainly two learnings through the internship. One is the way of work in different countries. Of course there are some barriers in terms of language, cultural background, and regulation, but fundamental principals seemed to be almost similar. The other learning is career perspective. Their career is quite flexible and people go back to graduate school even when late 30’s and go to a big company from a venture company. High flexibility of talents can lead to advancement of science and technology and producing innovation.
Though it was a short-term internship, I could experience and learn many things on Proteus itself, regulatory affairs, and career.I thank all Proteus members and mirai staff.

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所 属 医学部附属病院 初期研修医
インターン先 MSD株式会社
インターン期間 2015年7月28日~2015年8月6日(8日間)
2015年7月28日から8月6日までの合計8日間MSDにて夏期インターンシップを行いました。メディカルアフェアーズ、臨床開発、政策、マーケティング、ワクチンなどの多くの部署を見学させていただき、巨大製薬企業がどのような部門から成り立っているのか、各部署がどのように連携し製品化を進めていくのかについて学ぶことが出来ました。8日間のほとんどをone-to-oneの講義とディスカッションという形式で現在進められている臨床試験の概要や進捗をご紹介いただき、各フェーズのプロトコール作成、データ解析、マネージメント、治験患者の経過フォローなどに関わる方々それぞれから仕事内容をご説明いただき、トラブルシューティングを含めた現場の様子を知ることが出来ました。
製薬企業の全体的な構造と各部署の連携を含む戦略的な仕事の進め方を学びたい、という目標を達成することが出来たのみならず、インターンシップ中に出会った多くの方々からキャリアパスの多様性を学びました。MDの社員の方にも何人かお会いしましたが、臨床、基礎、行政などそれぞれ違ったバックグラウンドがあり、それまでのキャリアが様々な形で現在の仕事に活かされていることを教えていただき、大変勉強になりました。
普段目にする薬剤がどのような経緯で開発され、上市に到るまでにどのような試験が行われ、それぞれのプロセスにどのような部署、人が関わっているのか、という一連の流れを学ぶことが出来た8日間であり、短い期間ではありましたがインテンシブなプログラムを組んでいただいたおかげで大変有意義な時間を過ごすことができました。
最後になりましたがインターンシップのコーディネートをしてくださったMSDの皆様、未来医療事務局の皆様に心より感謝申し上げます。
氏 名 菅原 皓
所 属 薬学系研究科 博士4年
インターン先 Biomedical-Innovation and Entrepreneurship Training course in Taipei
インターン期間 2015年8月2日~2015年8月15日(14日間)
Through the SPARK workshop, I acquired the fundamental knowledge and skills for establishing and managing biotechnology startups. I also experienced international multidisciplinary exchanges with participants from the United States, Australia, Taiwan and Japan.
This course consisted of three parts: lectures, workshops and the final seminar. In lectures, we acquired essential knowledge to start up biotechnology companies. The topics of the lectures were: mindset and skillset for making an innovation in scientific field; how to protect intellectual properties, including patents, trademarks, copyrights and trade secrets; the way to design and demonstrate proof-of-concept; how to build up a big business in pharmaceutical market; and the effective way to attract funding from venture capitalists.
For workshops and the final seminar, 26 students were divided into seven teams. Each team worked on its own project to create an innovative product and to build a business plan for the final presentation. In the beginning of the workshops, each team discuss about the problem to tackle with. After selecting the problem, we started working on seeking the way to solve it by looking for the latest papers and patents. Based on the problem and the solution, we designed proof-of-concept, demonstrating that the solution is enough safety and effective for solving the existing problem. At the same time, patentability for the product was assessed in terms of novelty, utility and nonobviousness. We also considered financial issues to make an appeal to the venture capitalists, which include the assessement of the market size and how much funding will be required to develop the product. Through workshops, I learned not only the process for building biotechnology startups but also how to communicate with team members from various countries and various backgrounds.
On the final day in the course, each team had a presentation to share the company and the product to audiences, including the professors and the students in the SPARK program and venture capitalists. It was a valuable experience for me to make a presentation and to receive feedbacks from the experts about the plan we created.
I would like to express my sincere appreciation to participants in the SPARK workshop and Medical Innovation Initiative, the University of Tokyo for their support.

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    Discussion(1)
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    Final seminar
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氏 名 高澤 慎也 大橋開智
所 属 医学系研究科 博士4年
インターン先 Intuitive Surgical Inc.
インターン期間 2015年10月1日~2015年11月2日(33日間)
During my Ph.D. study, I experienced firsthand the difficulties involved in the development process of medical devices. I attended a program produced by Medical Innovation Initiative to study medical device development in a structured manner, and after taking a biodesign class taught by Dr. Yujiro Maeda, I completed an internship with Intuitive Surgical Inc. (ISI), the organization responsible for production of the surgical robot da Vinci Surgical System. My purpose in accepting the internship was to discover how ISI succeeded and grew into a major surgical robot company, and how medical doctors had contributed to its medical innovation. I visited the Tokyo training center on October 1st and 2nd, and the headquarters in California from October 5th to November 2nd.
In the first week of my internship, I interviewed many of ISI’s staff, including the CEO and vice presidents. For the following three weeks, I observed the Clinical and Sales Training (CAST) program for the sales staff to learn about the robot. As part of CAST, I visited a factory and a training laboratory, and I observed robotic surgery in the hospital near the company. Through lectures and demonstrations, I learned about both the latest and second-latest versions of the robot, da Vinci Xi and Si. When redesigning the robot, the company determines sufficient necessary development based on market research and surgeons’ own requests. Mr. Gary S. Guthart, the CEO of ISI, notes that it is important to hold direct discussions with surgeons, engineers, and businesspersons, allowing members to easily understand issues and leading to effective solutions.
I was particularly interested in the network between ISI and surgeons. Of course, a few medical doctors are employed by the company directly; they have a lot of clinical experience and thus work as leaders in each department. But ISI also believes in the importance of building strong relationships with expert surgeons rather than simply hiring numerous medical doctors. Because ISI maintains a global network of surgeons engaging in robotic-assisted surgery, they can introduce experts to one another, and search within their network to discover unmet needs. For example, ISI makes an effort to support surgeons beginning to conduct robotic-assisted surgery; and CAST, which I observed, trains new sales staff. Beginner surgeons are first taught the basics of robot manipulation by salespersons. When they start clinical cases after basic training, they have access to teaching from an expert surgeon introduced by ISI. I was very impressed by these practices by a top surgical robot company—they took responsibility for surgeons’ proper acquisition of operation technique and the security of patients.
During my internship, I learned about ISI, practiced manipulating the robot, and met numerous people. It was great experience for me. I will pursue my goal of becoming an expert pediatric surgeon and continue to engage in surgical device development and robotic-assisted surgery. I would like to thank all the members of Intuitive Surgical Inc., the office of Medical Innovation Initiative, and the department of pediatric surgery at the University of Tokyo.

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氏 名 大橋 開智 大橋開智
所 属 工学系研究科 修士2年
インターン先 アルケア株式会社
インターン期間 2015年10月5日~2015年10月20日(10日間)
派遣先のアルケア株式会社は国内で医療機器・医療製品の製造販売を行う中小企業です.日本の医療機器企業のうち65%は中小企業ですが,そのような企業について何も知らず興味を抱いたことが志望した最大の理由です.派遣期間では研究開発・生産・営業・経営の“現場”を横断的に観察することとなり,自主課題として以下の点を意識して臨みました.
① 中小企業としての役割を考える
② 仕事へ取り組む姿勢や思いを聞き出す
③ 医療を担う上で,あるべき意識を考える

研究開発見学は都内の研究所と実験棟で行い,材料の評価や試作品の作製を体験しました.開発現場の主なはたらきは,使用者のニーズや価値をもとに既存製品の改善・改良を続けることでした.広くニーズを収集し,製品の開発フローを体系化することで継続的かつ安定的な成長を促しており,特に,単なる「モノづくり」ではなく使用者にとっての「価値づくり」をするよう意識していました.
千葉県の工場では大型装置を用いた大量生産や品質管理方法を見学しました.生産現場のはたらきは,大量生産における工程設計・設備技術・品質管理・材料調達を通して作業工程の高効率化に加えて,国内に工場を設置することで地域雇用を創出して社会への貢献を図ることでした.生産現場の方は人材の確保と生産管理の徹底により出荷製品のばらつきを抑え,供給を絶やさないという使命感を持って取り組んでいました.
営業同行では車で都内近郊を回り,ディーラーや病院を訪ねました.営業の使命は製品の使用現場との良好で長期的な関係を構築し,価値の抽出や解決策の提案であると学びました.自社の製品を売り込むのではなく,情報を共有することが最大の目的だと知りました.営業先では単にモノを売るだけだと思っていたけれど,コーディネーターとしてのはたらきが大きいと感じました.
都内本社では,経営現場として開発者や営業が収集した価値を見極め,有効な自社の技術に資源を集中投資することで,必要とされる商品の上市を後押ししていました.資源投資を集中させることには一つの強みを深化させていく狙いがあるのだと感じました.

現場見学を経て課題に対する自分なりの答えを持ちました.中小企業の重要な役割は,小規模でも高い技術力やノウハウを生かして製品の多品種・少量生産を行い個別化医療に対応することだと感じました.医療製品に関して,使用者は信頼があるものを長く採用する傾向があり需要がなくなりにくいため,中小企業は不可欠な存在です.それから,働く方々は様々な立場から顧客の価値を満足するように努め,目先の利益や自分の拘りに固執することがないように仕事に取り組んでいたように思います.この感覚こそ医療には大切なのだと身に染みて感じました.サービスである前に医療は公共事業なのであり,人命にかかわる仕事をする上では常に情報を収集し,他人の要望に耳を傾ける姿勢こそ重要だと思います.

10日間の短い期間でも学びの動機づけとなり働くことを考える貴重な契機となりました.授業にはない緊張感と経験が出来てとても満足したことが一番の報告です.

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  • 膝サポーターの試作・開発
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    製品の開発,中小企業としての役割について議論
氏 名 岡 実穂 千葉 幸介 宮田 陽司
所 属 薬学系研究科 修士2年 薬学系研究科 修士1年 薬学部薬学科 5年
インターン先 日本イーライリリー株式会社
インターン期間 2015年8月3日~15日、8月24日~28日(18日間)
私たちは新薬の創成を通じて医療に貢献したいという思いから、この東京大学医療イノベーションイニシアティブのプログラムに参加した。その授業を受け、これまで大学で基礎研究を行っている中ではほとんど触れることのなかったトランスレーショナル・リサーチという分野や、リーダーシップ論などを学んでいくうちに、自分たちの視野の狭さに気付かされることが多く、学生のうちにもっと実際の現場で必要とされている考え方やリーダー像を学び、感じたいと考えるようになり、このインターンシッププログラムを志望した。

今回は3週間にわたって神戸本社、西神工場、中国の蘇州工場、上海R&Dセンターを回り、糖尿病をメインテーマとしたプログラムを組んでいただいた。
神戸本社では製薬会社内の様々な職種とその職種が新薬創出の過程で果たす役割について、職員の方からお話を伺う形式で学ばせていただいた。今回人事、開発、メディカル、薬事、デバイス開発、マーケティング、ファイナンス、製造、安全品質管理など様々な部門の方のお話を伺うことができ、また実際にMR同行を体験したことで、新薬創出の過程には様々な貢献の仕方があることや、実際の現場でのやりがいや苦労、そこで必要な能力を学ぶことができた。
西神工場では製造工場や品質管理部門の研究室の見学を行い、部門内の各職種の役割や自分たちが気付いた工夫、改善点などをそれぞれの部門の方々にプレゼンテーションを行った。
中国では、蘇州のインスリン充填工場と上海のR&Dセンターを見学させていただいた。技術部門の担当の方に各装置の役割や装置の役割や品質管理のための設備、制度作り、世界で同じ基準の製品を作るための工夫など、グローバル企業ならではの取り組みを学んだ。
上海R&Dセンターでは実際に研究に携わっている方やCEO、人事の方とお話し、これからの新薬創出に必要な取り組みや課題などについて、学ぶことの多い有意義なディスカッションを行うことができた。

今回のインターンシップを3人で振り返り、共通して学び感じたことは大きく3つある。
まず、キャリアパスの多様性だ。外資企業ということもあり、1つの職種で専門性を掘り下げている方もいれば、様々な職種を経験して視野を広げている方もいた。様々な考え方や職種に触れる中で、自分自身の視野や選択肢を広げる非常に有意義な経験をさせていただくことができた。
次に、挑戦することの面白さである。中国訪問や最終日のアメリカ本社の部門長への英語でのプレゼンテーションなど、チャンスに飛び込み挑戦するという機会を多く与えていただいた。この経験を通じて、グローバルな視野や考え方というのは実際に自分で現地に行ってみないと学べないことも多いということや、思い切ってチャンスに飛び込みそれを達成したときの面白さを実感することができた。
最後に、共通の価値観を持って働くことの大切さだ。 “Integrity, Excellence, People”という『リリーバリュー』と「患者さんにより良い薬を届ける」という思いを全ての職種の人が共有し、自分の仕事に誇りを持って働いている様子は非常に印象的で、自分たちも将来この業界で新薬創出に貢献したいという思いを新たにすることができた。

このような貴重な機会を与えてくださった日本イーライリリー株式会社の皆様、未来医療事務局の皆様に深く感謝申し上げます。

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平成26年度
氏 名 福島 正哉 福島正哉
所 属 医学部医学科 6年
インターン先 味の素株式会社
インターン期間 2015年2月16日~2015年3月13日(26日間)

私は今回2月16日から3月13日まで4週間の日程で味の素株式会社研究開発企画部にてインターンシップを行うことができました。インターンシップに参加する当初の目的は、医薬品や医療機器の開発を俯瞰的に理解すること、特に開発に関する意思決定がどのように行われて研究開発や販売が行われるのか知ることでした。インターンシップ期間中、シンガポールにおけるアミノインデックス®がんリスクスクリーニング(「AICS®」)の展開可能性の検討を行いました。
ウェブ上での調査内容は、シンガポールのマクロ経済指標、医療行政、法規制、検診の市場調査など非常に多岐に渡りました。今回のインターンシップでは、特定の製品を中心としてそれに関連する市場要件や規制、消費者心理などを調査するという、business developmentに近いアプローチを取りました。このような手法により、普段は自らの扱う技術や製品に関連しない部分はなかなか知ることがないという課題を感じる中で、今回、様々な問題を主体的に突き詰めて考えることができました。その結果、当初の目的のひとつであった、意思決定の判断要素を知りたいという点について、かなり踏み込むことができたと感じます。
現地調査では、現地病院、保険会社、味の素現地支社、そして現地検査企業の経営者の方々とお会いし、インタビューを実施しました。3週間目に行ったこの現地調査では、それまでの調査内容に基づき現地の医療者や受診者、検査会社の視点を直接うかがいました。製品に関する印象を直接聴取できたことに加え、文化的背景や医療行政、所得レベルの違いが医療に対する考え方に大きく影響を与えることを痛感しました。
今回体外がんリスク検査としての「AICS®」の海外事業検討を行うにあたり、事前知識はかなり乏しかったというのが正直なところでした。またオミックス解析を活用したアルゴリズムによるリスク評価という製品コンセプトはそもそも世界的にも新しいものです。そのような状態からのスタートだったため最初は基本的な事項に関する調査が必要でしたが、固定観念なしにそれぞれの要因の特性を検討することができました。体外診断薬は、医薬品と異なり安全性について考慮すべきはサンプル採取時のリスクが主であると思われ、そのため比較的安価かつ早期にヒトサンプルを用いることができます。また、特に「AICS®」のようなオミックス解析では、パラメータとする検査値を適切に選ぶことでひとつの検査で複数の疾患に応用できる可能性があります。さらに、市場の特性は各国で大きく異なり、日本に限定せずに展開を模索することでチャンスは大きく広がります。これらの特性が合わさり、今回は事業仮説を立てる上で非常に自由度が高く検討を行うことができました。テーマ自体に加えて、インターンシップの環境についても、毎日ディスカッションに時間を割いていただき、かつ私のような学生の意見に対して真摯に耳を傾けていただけました。このようなフラットな議論の場があったからこそ、私が医学生としての知識や発想を存分に発揮することができたように感じます。  

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氏 名 松井 和洋 松井和洋
所 属 工学系研究科 博士1年
インターン先 Intuitive Surgical, Inc.
インターン期間 2015年1月19日~2015年3月2日(43日間)

Intuitive Surgical, Inc. (ISI) is the one the most innovative company, where the headquarter is located in Silicon Valley, providing the robotic surgical system called “da Vinci (dV)”. I am currently involved in and very interested in innovative medical device engineering. My motivation for this internship was that learning the mindset and skillset to creat medical innovation.
Duration of my internship was 6 weeks. In the first three weeks, in Japan, I participated in sales training to learn overview of dV system, surgical procedures, and process of training surgeons. In the remaining three weeks, in Silicon Valley, I visited various departments (R&D, manufacturing, marketing, sales, regulatory, reimbursement) and did interview with the people in charge, vice presidents, and CEO.
Though the internship, I realized two things: importance of unmet needs for innovation, and the dynamism of people in Silicon Valley. Regarding unmet needs, I asked CEO about the secret of creating medical innovation. He answered that “Needs is the first, technology is the second. It is easy to think of technology first, but we should start from clinical problem and give appropriate questions to find unmet needs.”Regarding people, workers are highly motivated to create the best products for patients, and have pride in their work. I witnessed that careers in Silicon Valley is very dynamic. It is common for highly educated people to change their jobs for career advancement.

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氏 名 朴 恵林 朴恵林
所 属 薬学系研究科 博士3年
インターン先 Nestlé health science
インターン期間 2015年 3月2日~2015年3月27日(26日間)

Within my research in the area of drug informatics, I am extremely interested in elderly health care issues and hope to contribute to improving their health based on science. Malnutrition is a serious health problem in elderly. I would like to learn more about nutritional products for elderly and thought that the internship at Nestlé health science will be a great opportunity for me to understand the care foods and global health care industry. Nestlé Health Science is a global health science company engaged in advancing the role of nutritional therapy to change the course of health for consumers, patients in healthcare. The headquarters is located in Vevey, Switzerland and there are 3000 employees worldwide.
I worked at the global marketing team of dysphagia platform in headquarters. Dysphagia is difficulty in swallowing solids or liquids and caused by underlying diseases like stroke, alzheimer, head & neck cancer or simply through aging. Serious complications commonly occur in individuals with dysphagia including malnutrition, weight loss, dehydration, aspiration, pneumonia and death. To ensure compliance and patient safety, dysphagia products must offer cover the entire daily food and beverage needs of a dysphagia patient. My internship was focused on the research of the Japanese dysphagia market and sharing information between global and Japan teams. I was afraid that I did not have any knowledge about dysphagia market so could not be sure what I can do something for them. Fortunately, I had great support by my colleague. My supervisor always encouraged me by telling me that “If you do not know something you can always ask, do not be hesitate” and “Never be afraid to speak in English”. We had many discussions and I could get great advices from him. The research that I conducted during internship was quite interesting. I could acquire a knowledge about the marketing strategy of health care products and realized that the most important thing for starting business is understanding the unmet need of customers.
It was very interesting to see their work place and work style, too. They took a communication very freely and brought humor in a prat of their hard work life. The professional work in global company involved a lot of meetings and overseas business trips. They were tremendously busy, but they understood and satisfied their working environment. Through the internship, I have found what I can do in the global company and got enthusiastic about my career as a researcher who is able to play a role in the global healthcare industry.
For me it was a tremendous experience to work at Nestlé health science, in Switzerland. I met many new people from another culture and gained new knowledge and skills that I could not get in the university. I would like to thank all members of Nestlé health science and the office of medical innovation initiative in the University of Tokyo.

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氏 名 清水 啓介 清水啓介
所 属 医学部医学科 6年
インターン先 イーピーエス株式会社
インターン期間 2014年7月22日~2014年8月1日(9日間)

私は夏季休暇を利用して約2週間、イーピーエス株式会社(以下、イーピーエス)でインターンシッ プを行う機会をいただきましたのでそのご報告をいたします。
イーピーエスは大手の医薬品開発受託機関の一つであり、製薬会社から依頼された治験のサポート(モニタリングやデータ解析など)を請け負っている会社です。
もともとこの未来医療のプログラムを受講した当初から、豊富なインターンシッププログラムには魅力を感じていました。というのも、医学部に所属していると、メーカーやイ ―ピーエスのような会社にインターンシップに行くことができる機会は数少なく、将来医者を行うにあたって開発の分野の知識や経験は必ず生きてくると確信していたからです。もっとも私自身、将来 は創薬や医薬品の臨床試験、臨床研究などの分野を強みにできるような医学者になりたいと思っておりましたので、その意味でも今回にインターンシップは非常に有意義でした。
インターンシップで は2週間中、モニタリング部門、データ解析部門など、色々な部署で業務を体験したり、そこで活躍されている方のお話を伺うことができました。
モニタリング部門では、ロールプレイングとしてモニター役をやらせていただきましたが、医師が実臨床で記載するカルテと、治験で用いられる症例報告書とでは、求められる精度、使われる言葉、重点の置き方に違いを感じ、その違いを認識し互いの立場を尊重することが医療者として大切なのだと感じました。また、患者さんの臨床所見を治験で用いるデータに還元するまでには、何重もの厳しいチェックが入り、データの信頼性が担保される仕組み になっていました。その意味でも、実際に患者さんの生データを扱う医師の役割はとても大きく、患者さんに不利益を与えないためにも、データは正確にかつ慎重に扱う必要があるのだと感じました。
このインターンシップでもう一つ学んだこととして、実際の企業でどのようにマネージメントが行われているのか肌で感じることができました。未来医療のプログラムでは一年を通して、マネージメントとは何か考える講義がありました。インターンシップで短い期間ながらも本場の会社に身を置いて 、円滑な業務運営のためのトップダウン・ボトムアップの企業体制、新卒の方々に通底している「お客様のために」という企業理念、社員の方々のキャリアアップの考え方などに直接触れることができました。
私にとって今回のインターンシップは、異分野に触れることができたこと、自分が将来進みたい分野の見識を深めることができたこと、そして何より患者さんのために熱意をもって働く素晴らしい社員の方々に出会えたこと、すべてが有意義なものでした。
私のために初めてインターンシップを受け入れてくださったイーピーエス様に感謝申し上げ、ご報告とさせていただきます。

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氏 名 石崎 美穂 石崎美穂
所 属 薬学系研究科 修士1年
インターン先 MSD株式会社
インターン期間 2014年8月4日~2014年8月20日(12日間)

新薬を創りたいという思いから薬学部に進学し、研究室で活動するなかで、このような基礎研究がどのようにして企業での創薬などの応用につながっていくのかを上手くイメージできずにいた。そのようなときに基礎研究とその応用とをつなぐトランスレーショナルリサーチ(TR)に興味をもった。講義を通してTRについて学ぶ中で、実際の新薬開発の現場である製薬企業でアカデミアの基礎研究が応用へとつながっていく様子を目にし、TRへの理解を深めたい、また、創薬を通した社会貢献のありかたについて考える機会としたいと考え、今回インターンシップへの参加を志望した。
インターンシップ期間中は医薬政策部門・グローバル研究開発部門・メディカルアフェアーズの三部署にお世話になった。講義やワークショップ、会議聴講や外部組織の訪問などの様々な経験を通して、製薬会社が社会で担う多岐にわたる役割やそれを担う社員の方の思いを知ることができた。
また、インターンシップ参加にあたって知りたいと感じていた企業のTRへの取り組みに関しては、グローバル研究開発部門で社員向けオープンセミナーに参加する機会をいただいた。このセミナーでは企業側がTRにどのように取り組んでいるのかを実例に触れながら学ぶことができた。製薬企業がアカデミア発の基礎研究成果を積極的に創薬へと応用しようとしている様子を知ることができたのは大きな収穫である。それと同時にアカデミアが企業に提供したいと考えるものと、企業がアカデミアに求めるものとの間にはギャップが存在するのが現状であり、TR機構をはじめとする企業とアカデミアとの間でサポートをする機関の必要性を実感した。
今回のインターンシップで最も印象に残っているのは社員の方全員に共通してみられた”patient first”という姿勢である。製薬会社の担う役割は多様であるものの、いずれの部署ではたらく方も患者さんを第一に考え、患者さんの力になりたい、医療現場のニーズに応えたいという強い思いをもって日々仕事に取り組まれていた。今求められていることは何かを適切に把握し、自分には何ができるのか考え行動にうつしていくことの大切さを改めて実感した。また、利益のことを考えつつも患者さんの視点に立つことを第一に優先して仕事をすすめていくことのむずかしさも感じ、企業における創薬について現状や課題をさまざまな角度から学ぶことができたと思っている。
卒業後の進路は未だ決まっていないが、今回のインターンシップで学んだことを生かし将来医療を通して社会に貢献したい。
非常に貴重な経験をさせていただきました。最後になりましたが、このインターンを通してお世話になりましたみなさまに深く感謝申し上げます。

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    グローバル研究開発部門でお世話になった社員の方と
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    メディカルアフェアーズでの
    ワークショップ
氏 名 伊藤 直樹 伊藤直樹
所 属 薬学系研究科 修士1年
インターン先 MSD株式会社
インターン期間 2014年8月4日~2014年8月20日(12日間)

私は12日間、MSD株式会社にてインターンシップ実習を行いました。
私は将来的に医療を先導できるだけの知識と力を身につけたいと考えており、そのために「現場」での体験を通じて、学生時代から医療業界のアンメットニーズや課題について考える機会を持つべきだと考えました。そこで、薬学人として医療に携わる方法の1つである、製薬企業を選択し、世界的な製薬企業であるMSD株式会社でのインターンシップを希望しました。
私はこの12日間を医薬政策部門、グローバル研究開発本部、メディカルアフェアーズの3つの部門で過ごしました。まず、医薬政策部門では各課の方々から仕事内容についてお話して頂き、さらに日本製薬工業協会、日本保険薬局協会、薬害エイズの患者団体を訪問し、それぞれの立場からお話を頂きました。 製薬企業として患者さんとどのように関わっていくのか、行政当局に対してどのような政策提言をしていくのかということを絶えず考えなければならないと知ることができたことは非常に大きな学びであったと考えます。
続いて、グローバル研究開発本部にて実習を行いました。1つの新薬の臨床開発に非常に多くの人が関わっていること、それに伴う具体的な費用について学びました。さらに、本年度の新入社員の方々、若手社員の方々との座談会を開いて頂きました。 なぜMSDなのか、臨床開発のやりがい、どんなことを意識して医師の方と接しているか、そしてキャリアについて話し合いました。また本部長の方と1対1で面談を行い、自分のキャリアについて考えを深めるきっかけを頂きました。 臨床開発には元々興味がありましたが、CRA以外の業務のこと、その大変さややりがい、自他のマネジメントをする力の重要性を認識できたことは、さらに未来医療プログラムの講義へのモチベーションを高めることに繋がったのでは、と感じています。
最後にメディカルアフェアーズにてお世話になりました。本実習で、私が最も仕事内容を学びたかった部門です。メディカルアフェアーズでは仕事内容のレクチャーから、個人ワーク、社員の方とのワークショップ、そして統括の方との面談、米国メルク社の方との電話会議、その上、財務部門、マーケティング本部、経営戦略部門の部門長の方々との面談と、非常に盛り沢山な内容でした。 実際のメディカルアフェアーズの業務を体験し、どのようにして「サイエンス」でKOLを納得させるか、患者さんのQOLをよりよくできるかを考えることの難しさ、やりがいを学べたと思います。
この12日間の実習を通じて、各部門の業務内容、やりがい、社員の方々の思いなどを俯瞰的に見ることができました。その上、各部門のリーダーの方々の人柄、考え方を垣間見ることができたことは、自分のリーダー像を構築する上でのヒントになると信じています。

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氏 名 中村 優介 中村優介
所 属 工学系研究科 修士2年
インターン先 Intuitive Surgical, Inc.
インターン期間 2014年8月16日~2014年9月13日(29日間)

医療機器のスタートアップの創成期のメンバーであった私は、医療機器ベンチャーが今や約2,500億円を売上、手術支援ロボット業界のフロントランナーとして成長していったのか、その秘密を知りたいと思い、da Vinciサージカルシステム(以下、da Vinci)という手術支援ロボットの製造販売をしているIntuitive Surgical, Inc.(以下、ISI)でマーケティングインターンシップを希望しました。
実際のインターンシップの内容は、CAST (Clinical And Sales Training)、da Vinciのデモ、社内や病院見学、様々な部門の方とのディスカッションでした。ISIのセールスは大きく2種類あり、da Vinci本体を販売するセールスとda Vinciを用いた手術件数を増やすために、医師へアプローチするセールスがあります。CASTは後者を目的としたプログラムで、どう医師にアプローチして関係を築き、手術にda Vinciを使ってもらうかを、実際の現場を想定した実践的なトレーニングの中で学びます。このCASTが私のインターンシップの主なプログラムで、何かを学ぶためのプログラムの中では、今までの人生の中で最も優れたプログラムだと感じましたが、臨床におけるかなり専門的な内容を学んだ上での実践的トレーニングでしたので、内容を理解が全然できませんでした。また、私が想定していたマーケティングの内容とも異なっていました。
ところで、シリコンバレーに着いた初日、Cal Train (San Franciscoからシリコンバレーを突っ切って、Gilroyまで行く鉄道)に乗るため、駅の券売機で切符を買っていると、どこからどう見ても日本人の私が、どう見てもアメリカ人の若い男性から、「駐車券ってここで買えるの?」と聞かれた経験から、この街が自由であることを知っていた私は、CAST以外の機会を作ってもらうようにしました。そして実際に、社内の施設や病院の見学(世界最大のda Vinciのトレーニングラボの見学やda Vinciを用いた実際の手術の見学など)やマーケティング、セールス、R&D、薬事、トレーニングラボなど、様々な部門の人たちとのディスカッション、マーケティングの講義の機会が得られ、私の希望を叶えていただけました。
多くのものに触れてきた中で、私のインターンシップでの大きな学びは3つあり、社会的意義のあるミッション、ミッションを達成するための情熱、尊敬できる人たちです。ISIのミッションはMinimally Invasive Surgery (MIS)の追求と提供であり、今までとは全く異なる手術の提供により、ミッションを達成しようとしています。このミッションは、社会貢献に直結しており、社会的意義の大きいからこそ、みんなが情熱をもって取り組めるのだと思います。
MISにより世の中に貢献したいと社員の方々は本気で想っており、そのミッションの実現に取り組んでいます。Product DevelopmentのVice PresidentであるPaul Millman氏は、10年以上前からISIにいて、その当時は今ほど社員もおらず、資金的にも厳しく、先が見えない暗闇を進んでいるような気分だったそうですが、それでも、MISを実現するべく取り組んできて、今のようにISIは大きく飛躍したそうです。苦しい環境下でも、達成したいと思えるミッションを立てること、達成のための情熱を持つことが必要なのだと感じました。
インターンシップの期間中、上述の通り、私は様々な部門の役職のある方からそうでない方まで非常に多くの人たちとお話する機会をいただきましたが、みなさん優秀なのはもちろんですが、その上でどの方々も人として尊敬できる方々ばかりでした。これがどの人もMISを追求している根幹にあるのだと思いました。面白かったのは、どの方もCEOを尊敬しているとおっしゃっていたことで、1000人規模の会社でそう言ってもらえるCEOというのはなかなかいないように思います。これは末端にまで会社の思想が伝わっていることとやはりCEOの人柄の良さによるものでしょう。
将来、私はスタートアップをまた始めたいと考えています。そのときは、ISIのように、社会的意義のあるミッションを立て、本気でミッションを達成しようという情熱を持てる環境を作り、尊敬できる人たちとミッションの実現に取り組みたいです。
貴重な機会を与えてくださいました、未来医療の先生方、Intuitive Surgical, Inc.の方々にこの場を借りて厚く御礼を申し上げます。
最後に、紙幅の関係でここには書けませんでしたが、仕事だけでなく、プライベートでも様々な経験をしており、生活の立ち上げから、ショッピングに観光、お祭や釣り、ヨット、GoogleやApple、evernoteの見学にも行きました。公私ともに充実した日々を送ることができるIntuitive Surgical, Inc.シリコンバレーに、みなさんも行ってみてはいかがでしょうか?

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