靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

韓国の印象

10月25日,韓国のソウルで,「2008年大韓韓醫學原典學會國際學術大會」という,いささか仰々しい名前の学会に参加してきました。
20081025X.jpg
中国からは北京の翟双慶、賀娟,長春の蘇穎,そして台湾の王志玲の四氏の発表がありました。
私の話は,2006年の秋に北京でした,「杏雨書屋所蔵の『太素』巻21を見ればこんなに分かる」というのを拡張して,「巻21と27を見ればこんなにわかる」としてみたまでのことです。急な招待で,資料集めから始めるわけにはいかないから,致し方ないでしょう。翻訳したものを学会誌に掲載する許可を求められたから,そんなに評判は悪くなかったんじゃないかと,自己満足しています。
発表は朝の9時から,夕方の6時まで,昼食とコーヒーブレイクを挟んで,延々と19題だか20題だか。
実は台湾の王志玲さんは,2歳のお嬢さんを同伴していて,最初に見たときにはびっくりしたけれど,長時間の発表に倦んだ時には,お嬢さんの愛嬌と跳舞が一服の清涼剤でした。王さんの夫君である翁宜徳さんも来てたけれど,今回は論文の提出だけで口演はなく,もっぱらお嬢さんのお世話役です。
で,かんじんの学会の内容なんだけれど,今回もやはり韓国や台湾の『黄帝内経』研究のレベルが良く分からない。いや,私の語学力のせいだと思うけれどね。

翌日からは一泊旅行で,済州島へ連れて行ってくれました。
20081026X.jpg
最近の一番人気の観光地だそうですね。まあ,いろいろ楽しいことも疲れること(階段を登らされて,泰山の苦難を思い出しました)も有ったけれど,ここでも翁さん王さんちの小姐が大活躍。けっこう活発だとは思うけれど,機嫌の良い,聞き分けの良い子でね,ほとんどダダをこねるようなことは無かったはず。名前を尋ねたら下の一字は嵐でした。でも,漢語本来の意味では暴風雨ではないそうです。(多少の「あらし」はハラんでいそうで,それがまた楽しみです。)

済州島からの帰りに,一波乱有りました。往復の航空券を予約済みだったので,帰国便を変更するわけにもいかず(とんでもないキャンセル料が生じる),済州島からソウルへ戻って,それから改めて帰国するという段取りで,予定が組んであったんだけど,済州島から金浦空港への飛行機が,案の定,遅れ気味。乗り継ぎに不安を生じるので,一泊旅行に同伴してくれていた韓国の先生が交渉して,着陸間際にエグゼクティブクラスの席に移動し,着陸と同時に飛行機を素早く降り,行李はソウルに置きっぱなしていたから,空港の出口付近で待機していた人がさっと手渡してくれ,一緒に済州島へ行っていた院生が付き添って,目の前のリムジンに飛び乗って,仁川空港へと無事に乗り継ぎました。結果的には乗り継ぎに支障を来しそうなことにはならなかったけれど,多少とも免税品を購入する時間の余裕が有ったのは,彼らの融通無碍かつ機敏な対応のおかげです。私一人で対応していたら,良くても空港内でかけっこして,しかも飛び乗りで,土産物を気にするどころじゃなかったろうと思う。

Comments

Comment Form