靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

溼而下歸

『太素』巻10経脉根結に「發於秋冬,陽氣少而陰氣多,陰氣盛而陽氣衰,則莖葉枯槁,溼而下歸,陰陽相移,何補何寫?」とある。

銭超塵・李雲の新校正p.182の脚注は:
溼而下歸:原鈔『溼』字殘甚,辨其剩筆,當作『溼』。《靈樞》作『濕雨下歸』;《甲乙經》作『溼而下歸』。按,『濕』與『溼』同。蕭注《太素》作『溼而下㴆』,蕭延平云:『考「㴆」與「浸」同,漬也。』日本摹寫本作『□而下㴆』。按,原鈔「歸」字左旁筆形連草,細辨之,實即「歸」字。蕭本、日本摹寫本作『㴆』者,疑誤。
王洪図・李雲の重校p.281の脚注は:
溼而下歸:仁和寺原鈔"溼"字殘甚,辨其剩筆,當作"溼"(濕)字。蕭本作"溼而下㴆";小曾戸摹寫本作"□而下㴆",闕"溼"字。按,仁和寺原鈔"歸"字左旁筆形連草,細辨之,實即"歸"字。蕭本、小曾戸摹寫本作"㴆"者,皆誤,今從原鈔作"歸"。《靈樞》、《甲乙經》均作"濕雨下歸"。
私の抱いている疑惑がどんなものかはわかるでしょう。それにそもそも,この脚注は誤解なんです。原鈔に書かれているのは,『玉篇』に「歸」の籀文として載る「㱕」です。

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