靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

宴席

中国料理というと,テーブルの中央の大皿から,各自の箸で取り分けて食べるものと,なんとなく思っていたけれど,これは違うかも知れない。少なくともより上等のより正式な宴席では違うらしい。明末の張岱『陶庵夢憶』の泰安州客店という記事に,泰山に香を進めた後の,いわば精進落としの宴会について,「賀亦三等:上者專席,糖餅、五果、十餚、果核、演戯;次者二人一席,亦糖餅、亦餚核、亦演戯;下者三四人一席,亦糖餅、餚核、不演戯,用彈唱。」とあります。専席であれば,当然ながら料理は一人分づつ,めいめいの卓まで給仕してくれるはずである。絵は『清俗紀聞』のもの,つまり右ページが上と次,左ページが下に相当する。
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『陶庵夢憶』の文も,『清俗紀聞』の絵も,以前から見ていたのだけれど,気がそこに無ければ気付かないということ。

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