句読に苦闘
- 医経
- by shenquzhai
- 2007/05/02
『太素』巻8経脈病解
所謂邑邑不能久立坐,起則目𥇀𥇀无所見者,萬物陰陽不定,未有主也,秋氣始至,微霜始下,而方煞萬物,陰陽内奪,故曰目𥇀𥇀无所見也。王洪図、李雲重校も銭超塵、李雲新校正も,上のように句読するが,これにはいささか疑問が有る。楊上善注に「故從坐起目𥇀无所見也」と言う以上は,「久立」の下で断句,「坐起」云々と続けるべきだろう。重校も新校正も楊注原鈔の「從坐起」の「從」は「久」の訛ではないかなどと言うが,言語道断である。ましてやこの経脈病解が解釈の対象としている経脈連環には「坐而欲起,起目𥇀𥇀,如无所見,」(下の「起」は原鈔では代替符号であり,また『霊枢』および『甲乙経』には無い。)とある。その楊注にも「今少陰病,從坐而起,上引於目,目精氣散,故目𥇀𥇀无所見也。」と説明するが,これについては重校も新校正も何ら疑問を呈していない。
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