靈蘭之室 茶餘酒後

   ……休息している閑な時間

浮沈

『霊枢』の邪気蔵府病形篇に緩急小大滑濇が有って、浮沈が無い。一番の可能性は五蔵の脈がすなわち浮沈である、ということですよ。言うまでも無いと思うけれど。極めて浮いていれば肺、極めて沈んでいれば腎という具合にそれぞれ配当する。肺は毛、腎は石なども、突き詰めて言えば浮沈でしょう。問題はそれと緩急小大滑濇は本当に両立しうるかということで、他の可能性も探っているんです。

それに腎の脈は沈と言ったところで、沈であれば腎というわけにはいかない。腎の脈は沈石であるべきだけれど、今診ると弦浮である、だからこれは腎の不足と判断する、なんてことがあちこちに出てくるでしょう。やっぱり、腎の診処の脈が云々、でないと具合が悪いでしょう。で、どこだ!となる。六部定位というわけにはいかないでしょう、歴史的に。

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