後期研修医より一言 (入局1年目を振り返って)

 入局 3年目(2019年卒業) 鍵渡 洋樹 永井 淳

 入局 4年目(2018年卒業) 小野田 凌 清矢 陽右


入局3年目専攻医(医師5年目)鍵渡 洋樹

 令和3年度より杏林大学脳神経外科に入局いたしました鍵渡洋樹と申します。脳神経外科医に憧れて医学部を志し、そのまま当科へ入局することになりました。

 昨年度までは、脳神経外科と脳卒中科を半年毎にローテーションする体制でしたが、今年度から3か月おきのローテーションとなり、脳神経外科の最初の3か月は吉田先生、後半の3か月は岡田先生のもとで、手術・周術期管理を学びました。

 入局以前の目標はとても漠然としたものでしたが、術前の手術計画や手技、その後の管理に直接触れたことで、自分に何が足りていないのかを明確にわかるようになりました。しかし、人数が少ない中で膨大な仕事をこなし、その中の時間で自身の課題を一つ一つ修正していくことは、かなり根気と時間のかかる作業であると感じております。もう少しで入局してから1年がたつと考えると、時間が過ぎるのがとても早く感じますが、優秀な先輩方と肩を並べて診療が行えるよう、日々精進していく所存です。

 現在は脳卒中科で研修を行っており、発症初期の対応や内科的管理などを学んでおります。特に脳梗塞に関しては普段診察で行わない内容であるため、診療、治療、内科的リスク管理など、今回のローテーション中に身に付けなくてはならない内容かと思います。また脳以外の異常所見に関しても目を向けることが多いため、今後の周術期管理にも役立つ知識が身に付くと感じております。

 来年度からは脳神経外科の悪性脳腫瘍チームに配属となる予定です。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。


入局3年目専攻医(医師5年目)永井 淳

 脳神経外科に入局し、脳卒中科と脳神経外科を3か月おきに交互に研修しました。環境の変化に困惑する部分があるものの、脳卒中科では臨床医としての基礎の部分から徹底的かつ詳細に学び、脳神経外科では手術のセッティングから学びました。それぞれの科で考え方や雰囲気は異なり興味深いものがありました。

 医師3年目として未熟者ながらも学生や研修医に教える立場になり、自身の知識不足に痛感するとともに自らの学びにも繋がりました。

術者としての手術件数は多くありませんが、経験するたびに緊張感と高揚感を実感し、脳神経外科に入局して良かったと思いました。知識と技量を日々増やしながら精進していきたいと思います。


入局4年目専攻医(医師6年目)小野田 凌

令和2年度より杏林大学医学部付属病院脳神経外科に入局いたしました小野田凌と申します.長野県生まれ,埼玉県育ち,杏林大学卒業で,産まれた病院である長野県の飯田市立病院で初期研修を修了しました.地域唯一の三次救急病院で脳卒中や頭部外傷を診療するなかで次第に脳神経外科に興味が湧き,脳血管内治療に参加した際には脳神経外科の分野の範囲を知るとともに,これらの治療を行う医者になりたい,と思いました.

 入局してから6ヶ月間は吉田先生のもと手術,周術期管理を学びました.毎回異なるのではないかと思うほど幅広い術式に触れ,繰り返し経験できないことへの不安を覚えましたが,手術ビデオでの復習がいかに有用であるかを感じた半年間でした.

 令和2年10月からは脳卒中科での研修を行っております.脳卒中の初期対応,急性期治療の判断,内服薬を含む内科的リスク管理などを学んでいます.地方病院であった初期研修先と比較して精査の奥深さに感銘を受けています.定時の脳神経外科手術に参加することは通常の業務もあるためなかなか難しいですが,勤務が許せば血腫除去術や減圧開頭術などの緊急手術や持ち患者の予定手術に参加させていただいております.令和3年4月からは脳神経外科へ戻り悪性腫瘍チームで研鑽を積ませていただく予定です.

 本年は新型コロナウイルスの蔓延により親交を深める機会がなくなってしまったことはとても残念ですが,この場をお借りして御礼を申し上げるとともに,今後ともご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願い申し上げます.


入局4年目専攻医(医師6年目)清矢 陽右

 入局して、医師3年目となり1年が経とうとしています。最初の半年間は脳卒中科に出向という形で始まりました。研修医の時から脳外科では救急当番など様々なことを経験させて頂きましたが、3年目と研修医では責任感やプレッシャーなど大きく異なるものを当初は感じました。

 脳卒中科では救急当番は最初の2,3回以外は初期対応(診断、治療方針)を一人で行うという精神的負荷は最初はすごかったと思います。他の科では3年目が矢面に立って業務をすること自体ないですから、脳卒中科ローテーションは自分にとってはとても有意義であったと思います。また救急という現場で診断を一人で行うという作業は自ずと画像を良く診る訓練にもなったと思います。脳外科に戻ると、業務内容がやはり異なっていて、外科手技に触れなかった半年間をやや後悔することもありましたが、術前で手術戦略を練るのに画像読影が確実に必要であることを感じ、画像の勉強になった脳卒中科でのローテーションは自分にとっては必要なものだったと感じます。最初から脳外科だと手術だけに力を注いでいたと思います。脳外科で業務して4か月が経過しました。術前で想像してたことが実際どうなるか、手術で答え合わせが出来る意味でとても面白い分野であると思います。手術も執刀させて頂く機会も多く、まだ器具の使い方や手術のコツを掴めないところも、まだまだ勉強することが多く、とても時間が過ぎるのが早く感じます。手技一つ一つに理由があり、奥の深い分野とも感じます。

 知識や初期対応、手術などまだまだですが、はやく戦力の一つになれるよう精進したいと思います。

<お問い合わせ先>

杏林大学医学部 脳神経外科学教室(内線2883)

主任教授 中冨 浩文 hirofumi-nakatomi@ks.kyorin-u.ac.jp

医局長 小林 啓一 kyorinn@ksot.kyorin-u.ac.jp