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こだまの世界

2003年1月下旬号

節制もできずにハンバーガーやフライドポテトを食べ過ぎた責任は 自分にはない、世間が悪い、他人が悪い、企業が悪いとする風潮は、 "戦後民主主義"の典型のようなものである。

---産経抄2003年1月25日

いつも思うんだけど
大切なものって失くしてみるまでわからないのよね
人間は天国を舗装して駐車場を作ってしまった

---Joni Mitchell, `Big Yellow Taxi'

あらゆることが人民のために、しかしなにごとも人民によってなされるべきでない。

---フリードリッヒ大王


主な話題


21/Jan/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

晩ごはん。いかなごの佃煮、ほうれん草のごま和え、その他。 もちろん自分で作ったわけではない。

早く授業の準備をせねば。

真夜中2 (午前)

眠い。

夜明け前

準備が終わってないけど、ちょっと寝かせて。

メモ。the unencumbered selfって、「なんのしがらみもない自我」 って訳したらどうかな。

あわわ、やばい、遅刻する。

昼下がり

MKタクシーのおかげで遅刻せずに済んだ。

授業は今日で最後。遺伝子治療と倫理学の未来みたいな話。 某教授が言うような、家族主義的倫理というのがやってくるんだろうか。 そもそも家族制度が崩壊しつつある気がするんだが…。 って、それは言いすぎか。

バスで帰宅。途中でパンを買って帰る。ひどく眠い。

The Flaming Lipsの`Yoshimi Battles the Pink Robots'がBBCラジオで ヘヴィーローテ中。`Yoshimi'(好美?)は最初のうち、 `Your semen'と聞こえていた。「君の精液がピンクのロボットと闘う」 というのはシュールだ。

このバンドはオクラホマ出身なんだそうだ。けっこういい。

夕方、高野の郵便局で某大の成績表などを郵送。 本屋で芥川龍之介『或る阿呆の一生・河童』(新潮文庫、1968年)を購入し、 買物をしてから帰宅。


22/Jan/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中 (午前)

ちょっと自分の生き方について来し方行く末を考える。 誠実に生きること。ユーモアを忘れないこと。 この二つが大切だ。 一方だけだと堅物でつまらないし、 他方だけだと軽薄で信じるにたりない。

遅い晩ごはん。千枚漬、酢物、ごま豆腐、納豆、アジのみりん焼、 その他。腹がふくれて気分が悪くなったところに、 とどめとばかりによもぎ餅。死ぬ。

真夜中2 (午前)

寒い。

夜明け前に寝る。朝起きてちょっと大学へ。寒い。

以下、先日から訳したいと思っていたラトルズの曲。 `Dear Prudence'のパロディだが、 人間が従うべき規範を自然に求めるストア派の考えのパロディとも言える。 そういうのは抜きにしても、美しい曲。

Let's Be Natural

時は過ぎさる、みんな知ってる
自然なことさ
人は出会って、そして別れる
自然なことさ

自然になろうよ
世界の始まりからずっと
自然になろうよ
女も男も区別なく
自然になろうよ
自然の摂理に従ってきた
自然になろうよ

お星さまは頭上に輝く
自然なことさ
別れたと思えばまた恋に落ちる
自然なことさ

自然になろうよ
世界の始まりからずっと
自然になろうよ
女も男も区別なく
自然になろうよ
自然の摂理に従ってきた
自然になろうよ

あらゆるものはあらゆるもの
自然なことさ
泣いて、笑って、そして歌う
自然なことさ

自然になろうよ
世界の始まりからずっと
自然になろうよ
女も男も区別なく
自然になろうよ
自然の摂理に従ってきた
自然になろうよ

みんな自然になろう
みんな自然になろうよ

---The Rutles

昼下がり

お昼前、某ルネに本を買いにいくが、欲しいものが見つからず。 中央食堂でサンドイッチを買い、某所でハムハムと食べる。

そのあと、再び某ルネに行き、新幹線の切符を購入。 発券のあいだに某ルネ南館に行き、 コンピュータの廃棄処分をしてくれると聞いたので、 思い立ったが吉日、切符をもらっていったん研究室に戻ったあと、 研究室に置かせてもらっていた2台のコンピュータを 文学部に借りた手押し車に乗せて運んでいった。 けっこうお金を払わされたが、 ちゃんと処分してくれるのかな。

某学振に電話してみる。 科研費は来年度から上がるそうだ。

夕方

部屋探し。つてに頼らずに自分で探すのはむずかしい。 しかしまあインターネットがある時代でよかった。

それにしても、マンションとアパートってどう違うんだろう? 木造はアパート、鉄筋だとマンションなのかと思ったが、 どうもそうではないようだし…。

あ、どうも三階立て以上はマンションと呼ぶようだ(ここここなど参照)。 やはり基本的には木造か鉄骨かという区別があるようだ。 鉄骨造も鉄筋コンクリートでなければ防音防振性は木造と変わりないとある。 気をつけよう。

アパートとマンションでは値段が違うっていう区別は、 高いアパートもあれば安いマンションもあるだろうから、 特徴付けとしてあまり適当とは言えない気がするが…。

賃貸アパート・マンションでは次のような点に注意すべきだそうだ。

真夜中

夕方に帰宅。その後も部屋探しを続ける。 Yahoo! JapanのReal Estateのページなどを参考にした。 とりあえずある程度当たりをつけたら、 今週末に部屋を見に行くつもり。 なんとかなるといいけど。


23/Jan/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中 (午前)

昨日の新聞をようやく読む。猛烈に眠い。

ビートルズのアビーロードの煙草の話もあるが(知らない人は2chのビートルズ板に 逝くべし)、 先日マジソンスクウェアガーデンでライブをしたストーンズにも同じような話が。 キースとロン・ウッドがステージ上でタバコを吸っていたことが ブルームバーグ市長の逆鱗に触れたそうだ。まさに喫煙者受難の時代だな。

夕方

お昼すぎに起きてから部屋さがし。大変。レポートの採点もしなきゃいけないし、 運送会社にも連絡取らないといけないし…。う〜ん。

ネットでいくつかの引越し会社に見積りのお願いを出す。 さらに部屋さがし。新聞も読む。ニューヨークのマクド訴訟は、 とりあえず原告側の論拠が不十分ということで棄却されたそうだ。 南海地震だなんとか言いながら、 メキシコの地震についての記事が小さいのはどういうことか。 縁遠い国の人々の生死には無関心ということだろう。

眠い。


24/Jan/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

昼下がり

お昼前に起きる。だいぶ寝たらしい。洗濯、昼ごはん、新聞。 レポートの採点をして、明日の予定(不動産巡礼)を立てねば。

いつも泊まってる某旅館が受験シーズンでいっぱいとのこと。 仕方ないので蒲田のビジネスホテルに泊まることに。

研究する人生をちょっと読んでると、 学振の身分を不動産屋や家主が理解せず、 フリーター扱いされる可能性があるらしい。う〜ん。 源泉徴収票を持っていけば大丈夫だろうか。

なんか最近、新曲にいいのが多いな。Supergrassのアルバム、買ってみるか。

夕方

`Must Like Cases Be Treated Alike?'、読むこと。


25/Jan/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

昨夜の夕方から四条で6時間近く飲み食いする。 餞別をいただいたり。感謝。

雪。下宿の外ではすでに積もりはじめている。

真夜中2 (午前)

レポートの採点。あれ、終わらない。

寒い。助けて。

朝、血迷う。

数時間寝たあと、早朝に起きてシャワーを浴び、 歩いて某駅に行く。着いたらすでに電車が一本出ていた。 次の電車は6時56分発で、JR京都駅までは18分かかる。 新幹線が出るのは7時23分。ということは。…。

寝ぼけていたせいで頭が回らず、 「あれ、寝る前に調べたときはこれでも間に合うはずだったのにっ」 と心の中で叫ぶ。 しばらく考えたあと、 ひょっとしたらタクシーなら間に合うかもしれないと思い、 改札の駅員の前に切符を叩きつけて駅を出る。

タクシーが来ない。待てども来ない。 どうしよう、と考えていると ようやく二台続けてやってくる。車の中に入り、 「23分ひかり京都駅なんですけど、 間に合いますか」と尋ねると、 安請け合いして間に合わないと後で訴訟を起こされるとでも思ってるのか、 「どうですかねえ」としか言わない。 しかし、発進してしまったのであともどりはきかない。

と、しばらくしてフロントボード(っていうんだっけ?)のデジタル時計を 見つめていると、どうもまだ新幹線が出るまで20分以上あることに気付く。 「あっ、やっぱり計算間違えてたっ」と心の中で叫ぶ。 6時56分+18分は7時14分なのに、7時24分と勘違いしていたのだ。 あほか。しょ、小学校のときにもっと公文でもやっていれば。

などと激しく後悔する。 最寄りの地下鉄の駅で降ろしてもらおうかとも思ったが、 乗り降りしていて間に合わなくなると困るので、 タクシーで行くことにした。 道が空いていたのでタクシーでも十分速く、 7時7分には京都駅に着き、駅弁を買って余裕で新幹線に乗ることができた。

しかし、せっかく国民の税金をたくさんもらってるのに、 なんでこんな無駄な使い方しかできないんだろう。 いやまあ、京都のタクシー会社に利益を還元したとは言えるかもしれないが。 あー、反省反省、要反省。

節制もできずにハンバーガーやフライドポテトを食べ過ぎた責任は 自分にはない、世間が悪い、他人が悪い、企業が悪いとする風潮は、 "戦後民主主義"の典型のようなものである。

---産経抄2003年1月25日

そういえば、最近の業績では、 マクドは初の赤字、スタバは9%の成長率と、 新旧明暗の分かれる結果になったらしい。 この訴訟もなにかマクドの行く末を暗示しているように思える。 少なくてももう一度はメディアで取り上げられ、 マクド→肥満のティーンエイジャーというイメージが広まるだろうから、 おそらく勝っても負けてもマクドとしては負け戦になるだろう。

まだ新幹線。新聞を読んでからレポートの採点。

科学の客観性と倫理の主観性についての人々の見解。 「科学については、他人に意見を押しつけることができるが、 倫理については、他人に意見を押しつけることはできない」 「科学は事実であり、倫理は意見である」

しかし、疑う余地のない事実もあればそうでない事実もあり、 もっともらしい意見もあれば、もっともらしくない意見もある。

夕方

お昼は、新横浜から桜木町に行って安いタイ料理。 それから自由ヶ丘に来て、不動産屋を何件か回る。 シーズンのせいか、忙しいところが多く、よく待たされる。 もっとコンピュータを入れて、みんながネットで部屋を探したり、 ひまなときにはコンピュータゲームでもできるようにしておけばいいのに。

それにしても部屋探しは大変。 いい部屋はみんなさっさと取っていくしなあ。 運がものを言う気がする。

夕方、蒲田駅構内の立ち食いそばを食べてみる。今ひとつ。 メニューを間違ったか。

夜、安い寿司を買って食べたり、ファーストキッチンでトラッシュフードを 買って食べたり。食べすぎだ。

食事の話ばかりになったので、ちょっとロマンチックな曲を訳してみる。 ガーシュインだったかな。

The Nearness of You

あの青白い月じゃない
ぼくの心をかきたてるのは
ぼくの心をときめかせ
悦びを与えてくれるのは
そうじゃなくって
きみがそばにいることさ

きみの甘いささやきじゃない
この心地良さのみなもとは
そうじゃなくって
きみがそばにいることさ

腕の中にはきみがいて
すぐそばにいるのを感じる
叶うべくもなかった夢が
今宵すべてかなえられる

たとえ優しい月がなくても
いつでもその気になるだろう
ぼくに許してくれさえすれば
きみをしっかり抱きしめて
月のあかりに照らされながら
きみのそばにいることを

---Sung by Norah Jones


26/Jan/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

ようやくレポートの採点が終わりそう。

インフォームド・コンセント
不動産屋では判子を押す前によく契約の内容を聞くことが当然とされているが、 病気の治療については医者に丸投げすることがこれまで多かった。 この背後にある考えは、 医者も不動産屋も知識量は圧倒的に客のそれを上回るという点で同じだが、 不動産屋は自己利益のために客をだます可能性があるのに対し、 医者は患者のためになることをやってくれるだろうという想定だと 思われる。 今日、医者も不動産屋とそれほど変わることはない、 あるいは医者は患者それぞれの価値観、QOLについての見方を 考慮に入れることができるわけではないことに気付いた賢明な患者は、 医者はいくつかの治療法をわかりやすく提示し、 患者の決めた治療法を実行するのが役目で、 治療法を決定するのはあくまで患者であるという風に考えるように なっている。パターナリズムの項を参照せよ。

起きてシャワーを浴び、ホテルを出る。それからまた自由ヶ丘へ。

「左翼とは世界は不正義が支配していると信じている人々のことであり、 右翼とは世界(あるいはすくなくとも自分のまわりの世界)は正義が支配していると 信じている人々のことである」

東急東横線にて。若い男が隣の知らないおばさんの肩を借りて寝ていると、 MP3プレーヤーでTravelin' Wilburiesの`Handle me with care'がかかる。 `Everybody got somebody to lean on.'

ほほえましい光景。おばさんはいやがっていたが。

夜2

しまった。 新横浜のみどりの窓口で帰りの新幹線の予約をしようとしたら、 次のひかりは喫煙席しか残っていないというので、 じゃあのぞみでいいですと言ったところ、 どうもまた「禁煙席」のつもりで「喫煙席」と言ってしまったらしい。 のぞみに乗ってから気がついた。く、くそ。となりの中年が チェインスモーカーなんで苦しい。

席は空いてるみたいだから ゴネたら変えてくれるかな。それにしても「キンエン」と「キツエン」 はまぎらわしい。今後は「禁煙」とは言わず、 「ノン・スモーキング」で通そう。く、くそ。

(その後…)
席はなんとかなった。よかった。

それはともかく、お昼から兄夫婦に手伝ってもらって部屋を探したおかげで、 少し高くて自由ヶ丘駅からも遠いが2DKの良い部屋が見つかった。 ちょっとオレ一人で住むには豪華すぎる感じだが、 まあ本をたくさん入れて勉強しよう。

兄夫婦と夕食を一緒する。手伝ってもらって感謝。

さあ、あとは引越しだ。

夜3

もうすぐ京都。レポートの評価。

メモ。「ある有名人が安楽死を選ぶと国民全員が嘆き悲しむという理由で 禁止することが功利主義的に許されるか」検討すること。

メモ。Treat like cases alikeと整合性について。 ブリダンのロバ。moral relevenceの説明には不動産の部屋探しの例が使える。

真夜中

帰宅。

入居審査のために学振からの源泉徴収票が必要なのだが、 まだ来てないので明日催促すること。


27/Jan/2003 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

どうもイラク戦争反対署名のチェインメールが流行しているようだ。 本気でやるんならこんな安易なのではなく、街に出てデモをしてくれ。

真夜中2 (午前)

眠い。新聞をよんだり、ちょっと勉強してみたり。

お昼前

朝、源泉徴収票のことが気になった目覚める。 某情報によれば、すでに金曜日に入手している人もいるようなので、 朝から某横国大に電話したり学振に電話したりして、 引越しで書類が火急に必要なんだけど来てないかと尋ねたおす。

結局文学部のポストにすでに入っていたようで、 某さんのご協力によって無事入手、 ファクスで不動産屋に送った。 さて、うまくいくといいが…。

夕方

ちょっと寝る。レポートの評価。

今日の英語: financial-phobia

預金残高を知らせるために銀行から送られてくる手紙を見るのを恐れること。 英国ではとくに若者を中心に、この手紙を開けられず、開けようとして 気分が悪くなったり頭痛がしたりする人が増えているとのこと。

夕方、郵便局で成績表を発送。某ミスドによって某所へ。新聞を読む。 Googleでちょっと調べたいことがあったのだが、 ネットの調子が悪いのであきらめていると、 何を調べたかったのか忘れてしまう。う〜ん、 何か大事なことだった気がするのだが。

そのあと中央食堂で食事。いくら丼など。

夜2

某所で頼まれもののコピー。


28/Jan/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中 (午前)

ちょっと外に出てラーメンを食べる。 さらにポテトチップスを二袋買ってバリバリ食べる。 トラッシュフード・デー。

Green Political Thinking (環境保護主義政治思想?)の二大特徴は、 資源の有限性の強調と、自然に内在的価値を認める点だそうだ。 それに、自給自足型の地方自治にもコミットするとのこと。 BBCのHistory of Political Philosophyより。

真夜中2 (午前)

某友人にもらった漫画を高野の某コミックショックに持っていく。 名前のとおり、ショックな値段で買いとられていった。

4月のオレ宛のメモ: 4月分の給料は5月に入るので、注意すること。

先週号のガーディアン・ウィークリーにあった、中国における売春の流行について。 社会主義的福祉政策の崩壊と市場の開放によって、 「資本主義の悪徳」である売春が黙認・公認状態になっているそうだ。 喫茶店で読んでてちょっと涙が出たくだりを訳しておく。

売春は経済的価値を持つため、中国政府はそれを黙認している。 たとえば、売春に携わる女性の多くは、 困窮している農村部で暮らす家族の生計を支えている。

シェンチェンは香港のすぐ隣にあり、 新しい高層ビルが立ち並ぶ活気のある街である。 そこにあるクラブ・バタフライというカラオケ・バーにいる24才の女性・パンは、 大学で勉強することをあきらめ、 彼女の故郷である西方の都市・重慶を去り、シェンチェンで売春の仕事をはじめた。 彼女がそうしたのは、弟に学業を続けさせるためである。 いま彼女は故郷に毎月300ドルもの仕送りをしている。 両親には、ウェイトレスとして働いていると言ってある。 「中国では、娘はあんまり重要じゃないんです」と彼女は言う。 「重要なのは息子です。わたしがここに来て仕事を見つける以外には、 弟が学業を続ける方法はないのです」

`Sex trade thrives in freewheeling China' in The Guardian Weekly, Jan. 16-22 2003 (33).
(元はThe Washington Postの記事)

女性差別の事実を受け入れて弟のために犠牲になっている姿が悲しい。 はたしてこれを自己決定と呼ぶことは正しいのか。

「ジェンダーフリー教育」を支持するわけではないが、 そもそもジェンダーフリー教育の目的は男女の社会的平等を達成し、 このような女性を出さないことではないのか。 揚げ足とりのようにジェンダーフリー教育を批判し、 女性の社会進出を妨害しようとする日本の保守層は、 下らないことにかかわってないで、 好きで売春(専業主婦・その他)をやっているわけじゃない日本人、 中国人を助ける方法を考えてほしい。

あれ、またBBCラジオで音が出なくなったそうだ。 音楽がかからなくなって困っている。

夜明け前

アイ・アム・サム

某氏から借りていた『アイ・アム・サム』 のDVDを見る。ちょっと長いが感動的。泣かせる。 ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、味がある。 子役もかわいい(と書くとペド狩りされそうだが)。

(今、ペド狩りという言葉を自分で作ってみたが、 Googleで調べるとすでに造語されていたようだ。)

離婚したミシェル・ファイファーがショーン・ペンと結婚して 親権を取り返すという終わりかと思ったが、 そうではなかった。 やはり辣腕弁護士はそういう人生は選べないのか。

ダグ・ハッチソンはどこかで見たと思ったら、 『グリーン・マイル』に出ていたいじめられ役の俳優だった。

俳優も音楽もカメラワークもよい。若干長いので中だるみする感があるが、 よくできた映画。というわけでB+。

今日の英語: shrink

精神科医(psychiatrist)のこと。 妄想で大きくなった頭を縮めて(shrink)してくれるそうだ。 他にもhead shrink, head shrinkerという言い方もある。

上の映画を字幕なしで聞いていたら、 どうしても聞き取れずに困った単語の一つ。 pro bonoで「無料」というのもはじめて知った。 原義はpro bono publicoで`for the public good'。

起きた。 シャワーを浴びてからちょっと郵便局に行き、昨日の某コピーを発送。

お昼

某アリさんが引越しの見積りにくる。 ネットで見積りを出した引越し会社のうち、 すぐに連絡をくれたのはここだけ(ネコさんやサカイは今だに連絡がない)なので、 ここに頼もうかなと思っている。

しかしそれにしても、この引越しで貯金が底をつきそうだ。 というか、来月の給料日まで暮らしていけるかも心配。 新しい部屋で餓死してるかも。引越しはするものではない。

お昼すぎ

いくつかの引越し会社に電話してみる。貨物列車で運んでもらうとかなり安く 上がるようだ。う〜ん、どうなんだろうか。

昼下がり

寝ていると不動産屋から電話。 とりあえず入居申込みが認められたようで、引越先は決定した。一安心。

昼下がり2

引越しもアリさんに決定。 とりあえず目黒区の方に荷物を全部入れてもらうことにした。 大学の研究室はすぐに研究ができる環境にあるのかどうかわからないためと、 当面の引越し代を節約するため。

引越しが決まったのでさっそく転出届を入手。 そのあと、ついでに散髪に行く。 徒弟を育てるためにカットモデルになってくれと頼まれたので、 ヒゲ剃りと洗髪代をpro bonoにしてもらった。 すごく時間がかかったけど。

中央食堂で食事。鯖の生姜煮など。 ライフステージのセメスター制についての記事を読む。

書くのを忘れていたが、昨日、家計簿をつけるのを正式にやめた。 ロンドンに行く前からつけていたが、 めんどうだというのが一番の理由で、 募金をするときにも家計簿のことが気にかかるというのも一つの理由。 ただ、 クレジットカードで購入した場合だけは、 使いすぎないように今後も記録を付けるようにした方がよさそうだ。

今日は日記をたくさん書いたので、重要なところは強調しておいた。 あとですぐにわかるように。

夜2

帰宅。引越しの準備をせねば。

Guardian Weekly, The Philosopher's Magazineなどに住所変更を知らせておく。


29/Jan/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中 (午前)

「売春はなくならない」とか「貧困はなくならない」 とか言って何もしないのは、 「交通事故はなくならない」と言って何もしないと同じだ。 交通事故はゼロにはならないが、 実際に日本では警察や法律の改善で減少している。 世界の貧困もゼロにはならないだろうが、 われわれの努力しだいで減らすことはできるだろうし、 逆に何もしなければますます貧困は増大するかもしれない。 売春も同じだ。 マルクスじゃないが、単に指をくわえて見てるだけでなく、 変えていかなきゃいけない。

たしかに売春が難しいのは、売春の原因は貧困だけでなく、 女性に社会進出をさせない男性(と女性)の意識もその原因となっていることだ。 売春には一定の需要があり、この需要を低くすることは簡単ではない。 また、そもそも 「いかなる意味でも強制されておらず好きでやっている[成人間の]売春は悪か?」 という問題もある。 しかしいずれにせよ、半分強制の売春を減らすには、 貧困を削減するだけでなく、 女性が社会進出しやすい環境をつくる必要がある。

ということを長電話しながら考えた。

お昼前

朝、某大学の事務からの電話で起こされる。

風呂、洗濯。

NTT166に電話をして電話の移転を届け出る。 YahooBBにもメールで連絡。 引越してしばらくはネットにつなげなさそうだ。 新聞も手続き済。

寒い。うどん。

今日の英語: supergrass

組織犯罪や汚職を警察に通報する人のこと。 強力なマリファナという意味もある。

`grass'が密告者なので、`supergrass'は大物の密告者。

昼下がり

某ニューズレター編集委員会の準備。もう行かねば。

夕方

昼下がりに銀行に行ったあと、大学へ。某ニュースレター編集委員会。

そのあと中央食堂でフカヒレ雑炊。どこにフカヒレが入ってたのかは大いなる謎。

郵便局に行って転居届を提出。一年間転送してくれるそうだ。 さらにルネと中央購買部を冷やかしてからふたたび某所へ。

大学で雑用。眠い。

さんにいろいろ手伝ってもらう。感謝。


30/Jan/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

お昼すぎ

昨晩はちょっと飲み会。ごちそうさまでした。

お昼前に起きる。部屋が寒い。

今日は勉強会に参加したあと、 下宿に戻って引越しの準備を絶対に始めること。

不動産屋に電話したところ、電気と水道はすぐに使えるそうだ。

夕方

お昼すぎに某所でパスタを食べたあと、 大学にて某メタ倫理研究会。レイルトン。 六人寄れば文珠の知恵という感じで、 何とか理解を深める。

文閲に本を返しに行く。長い間ありがとう。

読書会を終えて、本を抱えて帰宅。今夜こそは引越しの準備を開始せねば。

ふと、「鼻もしたたるいい女」というフレーズを考えてみた。 しかし、グーグルで調べるとすでにすくなくとも一件ある。 オリジナリティを持つことはかくも難しいものか。

お湯をわかして紅茶を入れる。水道が凍っていたのかどうか知らないが、 蛇口からしばらく茶色の水が出てくる。紅茶?

夜2

とりあえず、ダンボール5箱分、本を片付けてみたが、 一向に減る気配がない。大丈夫なんだろうか。

昨日某氏に餞別としてもらった本。感謝。

真夜中

10箱ほど積めたところで、晩ごはんを食べに某パスタ屋へ。 死ぬほどピザを食べ、気分が悪くなる。無理をしてはいけない。


31/Jan/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

真夜中 (午前)

眠いので早々に挫折。まだまだ本がある…。

夜明け

なぜか早起き。さて、荷作りを再開せねば。

早朝

早朝に朝刊を読み終える。めずらしい。

寒い。コートを着て荷作りをするか。

やっと15箱。死ぬ。

朝2

やっと25箱。死ぬ。

BBC World Serviceで、`Tokyo Tokkyo Kyokakyoku' (Tokyo Invention Registration Office)という歌を知る。 「東京特許許可局です。東京特許許可局です。東京、特許、許可、局、です」 と女性ヴォーカルが繰り返すパンクというかニューウェーブの曲。 おもしろい。

新居の契約金を振り込んだ。 うう。2月は暮らしていけるのだろうか。

昨年7月から仕切り直したカウンタがそろそろ3万。6ヶ月ちょっとだから、 一月5000ぐらいか。いくつかアンテナを貼られているようだから、 実質的にはもっと少ないだろうけど。 禁止されるまでここで書き続けるつもり :)

寒いよ〜。

お昼

コタツとフトンにもぐってちょっと寝る。 やることがたくさんあるせいか、すぐ目が覚めてしまう。

今日の英語: belligerence

攻撃的なこと。形容詞形は`belligerent'。 ブッシュ政権やシャロン政権がしばしばこのように非難される。 発音は「ベジェランス」のような感じ。

語源となるラテン語のbellumは「戦争」という意味で、 同義語に`bellicose'がある。

昼下がり

某所でパスタ。食べながら芥川の「河童」を読む。終わり方に味がある。B+。 ひさしぶりに小説を読んだ気がする。

それからちょっと買物をして、大学へ。 ようやく研究室にあった荷物を全部片付けた。 あ、カギを返さないとな。

本屋で立ち読み。女性のツキを失くす男性は、 「仕事は副食、あなたは主食」というタイプの男なんだそうだ。 逆に女性が求めるべきなのは、 「仕事は主食、あなたは副食」という男性らしい。 仕事と家庭の両立というのは永遠の課題の気がするが、 この「主食・副食」という区別は納得が行かない。

そもそも「副食」って何だ? なくても生きてられるってことか? 仕事は人生のごはんで、家庭は人生のおかずなのか? たしかに恋愛にかまけて仕事をないがしろにしている人は非難すべき かもしれないし、 またきちんとした仕事が人にアイデンティティとか生き甲斐を与えるというのは おそらくその通りだろうが、 だからといって仕事=主たる生き甲斐、 家庭あるいはパートナー=副たる生き甲斐ということになるだろうか。 もっと「相手(家族)のために仕事をバリバリやる」 というような相互作用も考えられるのではないか。

ま、上の「仕事は副食、あなたは主食」で目の敵にされているのは、 仕事は適当で、 女性をもてあそぶことを人生の主たる目的にしている男性のようだが。 それにしてもこういう断定調の説明の仕方には疑問を感じる。

その他にもこの本には「運はみなに平等に与えられている」 とか、とても正気の沙汰とは思えない発言などが載せられていて (100人、いや、10人の人生を追跡調査すればこの発言が間違っていることが わかるだろう。 「平等に与えられればいいなあ」という願望を述べているのなら許せるが)、 20代の女性に有害な情報が流されているのを確認。とかいって。

夕方

教授のところに挨拶に立寄ってから、 帰宅。引越しの作業の続きをせねば。今夜は徹夜か。

コンビニで電話代を払う。 レジをしていたバイトの店員のジーパンのチャックが開いていた。

新聞の集金。今日で新聞は終わり。明日から新居の方に産経が入っているはず。

ようやく本をすべて詰め終わる。

まんせー。

まんせー。

まんせー。

結局本だけで35箱ちょっとになった。 こんなにあってどうするんだ。一生読まなさそうな本も入ってるし。

とにかくまだまだ荷物はあるので油断はできない。がんばろう。

真夜中

CD、服を詰める。あれ、ダンボールが全然足りない。やばい。


何か一言

your name:

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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Sat Jan 28 00:28:12 JST 2006