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KODAMA'S (NEW) WORLD

飛行機が空中爆発したときに生き残る方法

1. 深呼吸したあと、体をピンと張った状態で宙返りを3000回する。

2. お尻の筋肉をぎゅっと締め、大事な部分を両手で押さえる。 足の先から海に飛び込んだあと、1000マイル泳いで安全を確保する。

from The Worst Case Scenario Survival Handbook
by Joshua Piven and David Borgenicht (Chronicle Books)


昨日 / 明日 / 2016年12月 / 最新 / はてな

この日の出来事


15/Dec/2016 (Thursday)

午前中

少し早めに起きて某翻訳。終わらぬ。ゴミ捨て、朝刊、朝食、髭剃り。

朝、娘を保育園に送り、一旦帰宅してから大学へ。寒い。 午前中は雑用と某予習。進化論の勉強。おもしろい。

夜中

お昼、少し遅めに某コレクション。ガーリックライスを頼むと 鳥皮入りのバターライスが出てきて困ったが、止むなく完食する。

昼下がり、某会議。途中、某研修会。

夕方、少し某先生と打ち合わせしたあと、某査読作業。

夜、少し遅めに帰宅して夕食。そのあと、散歩がてら娘とコンビニへ。

夜中、娘と風呂。もう寝るべし。


15/Dec/2013 (Sunday/dimanche/Sonntag)

帰国、機内で映画など

早朝に起きてシャワー。ホテルを出て予約していたタクシーを待つが一向に来 る気配がなかったので大通りでタクシーを拾って空港へ。流しのタクシーが多 い地区で助かった。

朝、メルボルンからシドニーへ。シドニーの空港で少しおみやげを買い足す。 それから成田へ。機内ではほとんど寝ずに勉強もせず映画を見ていた。 『パシフィック・リム』 『ジョブズ』 『ローン・レンジャー』『大統領の料理人』など。

『大統領の料理人』:ミッテラン大統領の料理人になった女性の物語。クライ マックスと言うべきところがない感じだったが、美しい映像でところどころ泣 かせる演出もあって楽しめた。若いときに見ていたら料理人を志していたかも しれない(ということはないだろうけど)。B

夕方に日本に戻ってくる。成田エクスプレスで東京に出て、そこから京都へ。 東京駅では成田からの切符が見つからず少しパニックになったが、何とか夜中 に無事に帰宅。娘(と某妻)が歓迎してくれる。それからすぐに就寝。


15/Dec/2012 (Saturday/samedi/Sonnabend)

生田で某会議など

少し遅めに起床。朝食、朝刊、シャワー。

午前中、少し娘の相手をしてから生田に移動。たまたま某先生と一緒になった のでスクールバスで某大学に行き、学食でお昼を食べる。

お昼すぎから夕方まで某会議。夜、懇親会。

夜中、帰宅して風呂。遅くまで外に出かけていたので某妻の不興を買う。懇親 会も仕事の一部だと思うが、そうではないというのが某妻の意見。わたしも某 妻も普遍化可能な主張のつもりで言っているわけだが、現実にはわたしが圧倒 的に楽をさせてもらっているのであまり文句も言えない(言うけど)。明日は育 児に励もう。

万年筆を使って礼状を書いていると真夜中になる。字が汚なくていやになる。


15/Dec/2011 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

風邪で自宅療養

定時起床。ゴミ出し、朝食。風邪が悪化しているので、今日は終日仕事を休ん で自宅にいることに。すみません。妻も仕事を休んで娘を病院に。午前中は雑 用。

お昼すぎ、病院に行こうと思って近くのクリニックに行ったが、ちょうど閉ま るところだったので果たせず。外に出たついでに少し用事だけ済ませる。

午後、雑用したり、布団で寝たり。メールで送られてきた某院生の論文も見る。

夜、夕食。そのあと、娘を早めに風呂に入れる。

夜中、雑用。別の某院生の論文も見る。明日が提出〆切。

いろいろしないといけないことがあるが、明日のためにもう寝よう。


15/Dec/2010 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中

定時起床。ゴミ出し、シャワー、朝食。

定時出勤。午前中、某研究会。某院生が発表。

お昼、某ランチョンセミナー。某医科研と朝日の話について。

お昼すぎから夕方まで、 某院生の論文に積極的介入する作業 (=プロジェクタで原稿を映させて一文ずつ指導)。

夕方、病院の某会議に出席。つつがなく終了。

それからまた夜まで某論文の指導。もう時間がないので、 明日も集中的にやる必要あり。

帰宅して夕食。夜中、ソファで死んだように寝る。

真夜中、食器を洗って新聞。一日は短い。もう寝ないと。

『健康格差と正義』の二刷りが決まったそうだ。関係者各位に感謝。


15/Dec/2009 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中

朝、早起き。シャワー。朝食。

今日も歩いて大学へ。午前中は功利主義アワー。

お昼すぎから夕方まで、某集中講義二日目。ベンタム、ペイリー、ゴドウィン、 オースティン、父ミル、子ミル、シジウィックを4時間半で。

夜、某歓迎会。ワイン。楽しく飲ませていただく。感謝。

夜中、二次会。早々に切り上げて、タクシーで仮の住処まで。 帰宅して風呂。もう寝よう。


15/Dec/2008 (Monday/lundi/Montag)

真夜中

朝、定時起床(少し遅め)。シャワー、朝食、定時出勤。午前中は雑用。

お昼は後楽園の某ホテルのレストランで某外国人家族とランチ。

昼下がりから夕方まで、某仕事。

夜、某政治哲学研究会。税と正義。少し飲みながらいろいろ議論。累進課税と相続税。

夜中、本三で楽しく飲む。日付が変わる前に帰宅。酔っぱらい。


15/Dec/2007 (Saturday/samedi/Sonnabend)

お昼すぎ

朝、ゴミ出しのために一度起きたあと、二度寝。よく寝る。

お昼前に起きて、シャワー、シリアル、昨日の新聞と今日の新聞。

真夜中

今日のこと。

昼下がり、巣鴨で某後輩と某氏と会い、某喫茶店でいろいろ相談。 勉強になる。

そのあと、自宅で一服したあと、某妻と某後輩と三人で歩いて春日へ。 某イタメシ屋で、忘年会。ひたすらワインを飲んで酔っぱらう。歓談。 参加していただいた方々に感謝。

そのあと、さらに一杯だけ飲んでから、終電に乗って帰宅。


15/Dec/2006 (Friday/vendredi/Freitag)

よく寝て起きる。非常勤の準備を終わらさねば。

午前中は、(無事に)飯田橋で某非常勤。産業保健。年内はこれにて終了。

お昼、弁当を買って大学へ。昼下がりから某テキストの相談。 他人の人の文章を読んで勉強になる。

夕方、明日の発表について某院生に少し相談に乗ってもらう。助かる。

夜は研究室の方々と大学側の中華料理。雑談。 研究室に戻ってから少し寝る。そろそろ帰るか。

真夜中

結局、終電まぎわまで大学で勉強。帰宅して仕事をしようとしたら、 研究室にいろいろ忘れてきたことに気付く。いかん。


15/Dec/2005 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

お昼すぎ

わ、早起きするつもりが、寝すぎた。仕事をせねば。

昼下がりは某院生の指導。 これから授業の手伝い。

夜2

某生命倫理と功利主義のゲラを見直す。

非常に良くない思考法だと思うのだが、 原稿の〆切前には 「とりあえずここはちょっと問題があるけれども、 このままにしておいて、ゲラになってからちゃんと考えよう」 などと考え、いざゲラが送られてきたときは、 「とりあえず体裁は整っているから、 てにをは以外はあまり手を入れないようにして出版社に送り返そう」 などと考えてしまう。いかん。これではいかん。 あとで恥をかかないように、 もうちょっと厳しくやるようにしよう。

真夜中

夜、某授業の手伝いをしたあと、 急いでいたのでタクシーに乗って春日へ行き、 米国から一時帰国中の某氏に初めてお会いし、 夕食を食べながら歓談。楽しくお話を伺う。 二人で赤ワインを一本開ける。

いったん帰宅したあと、歩数が足りなかったので大学に行き、 しばらく学内を散歩。銀杏の落葉を踏みながら歩く。

真夜中2

まだ起きてる。

今日のニュース


15/Dec/2004 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中 (午前)

昨日のこと。

つかれたのでそろそろ帰って寝よう。

夜中

今日やったこと。朝、起きて大学へ。某朝の勉強会に出席。 昼下がりは某卒論の指導。そのあと、某翻訳作業。 夜、某氏が来られたので、 某密談。

今日もジムに行けなかった。う〜ん。いつ行こうか…。

明日から別の翻訳と、某報告集用の原稿の仕事をやること。 いいかげんやばい。

(できれば)今日やること


15/Dec/2003 (Monday/lundi/Montag)

早寝早起き。洗濯、朝食。そろそろ行かねば。

『ニモ』に出てくるカモメがなんと言っているかは、 英語圏でも議論になっているようで、 一部の人は`Mine. Mine. Mine.'と言っていると主張し、 他の人々は`Mate. Mate. Mate.' (オーストラリア英語では「マイト」と聞こえる)と 言っていると主張している。 双方にもっともらしい理由付けがあるので、どちらが正しいのかわからないが、 オフィシャルなDVDでチェックするのがよさそうだ。 う、これもディズニーの商売戦略か。

お昼すぎ

なんとか午前中に大学。某書店から数冊本が届いていたので、 それに目を通していたらお昼すぎになってしまった。

昼下がり

お昼は某弁当屋のノリ弁当。

眠い。シエスタが必要だ。

昼下がり2

ちょっと不動産屋へ。 医学部のすぐそばにある部屋を勧めてもらったが、 相場がわからなくて困る。もう少し比較調査を行なわねば。 なるべく合理的に行動しよう。

大学のそばの郵便局に行くついでに、もう一軒不動産屋に行ってみようと思ったが、 すでに閉まっていた。ついでなので定食屋で食事してから戻ってくる。ひさしぶりに 『モーニング』をちょっとだけ読む。

戻ってきて少し居眠り。今夜はもう少し勉強せねば。

夜2

不動産について呻吟したり、生命倫理学の勉強したり。

夜中

ひー。必死で勉強したが、今日のノルマはこなせず。 金曜日の発表がやばくなってきた。 帰宅してから布団に入って勉強しよう。


15/Dec/2002 (Sunday/dimanche/Sonntag)

お昼すぎ

よく寝る。休日という感じ。洗濯。

昼下がり

新聞、シャワー、昼食(チンゲンサイ、ガーリックライス)。

「新しいボンド映画が北朝鮮と韓国の批判を受けているようです (BBC News)。 朝鮮半島を舞台にしており、ボンドが寺院でセックスするシーンもあるそうですから、 さもありなんという気もしますね」

「まったくもって配慮が足りん。 仮に、ボンドが教会でセックスしたら、 キリスト教信者はどう反応する? イスラム寺院でセックスシーンを撮ったら ピアズ・ブロズナンは間違いなく暗殺されるだろう。 いくら仏教が寛容だからって、ハリウッドは何を考えているのか。けしからん」

「あれ、なんか論調が産経抄のようになってきましたね」

「うむ、最近産経新聞を読んでいるせいか、保守化してきてな…」

昼下がり2

ひさしぶりに日記の整理。最近忙しくて整理が遅くなっている。 なぜこんなに生活に余裕がないのだろうか。

夕方

しまった、読書会をひとつすっぽかしていた。 スケジュール管理をもっとしっかりすること。

すこし寝る。それから某所に行き、タコ焼きを食べながら人工妊娠中絶の勉強。 寒いので某ユニクロで下着を購入。買物をしてから帰宅。

こないだのEU会議ではトルコ加入が問題になっていたが、 EUにおける大問題は加盟国の言語をすべて平等に扱おうとしていること。 現在はすべてのEU関連の書類は各国語に訳されており、翻訳のための 人件費は膨大なものになっているという。 さて、仮にトルコが加入することになると、 EUの書類はトルコ語にも翻訳されることになるだろうか。

机に向かっている時間…4.5hr
今日の勉強時間…2.0hr
マルクス係数…0


15/Dec/2001 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

「シャワーを浴びる。 昨日、電気屋が来て巨大な電気湯沸器を設置して行ったのだ」

「どのぐらい大きいんですか、それは」

このくらい大きい。 この写真ではわかりにくいが、だいたい1.5メートルくらいある。 電気代も相当かかると思われるぞ」

「そういえば、昨日某君に頼んで買ってもらった本が届きました。

某君の見えない力のおかげで両方新品を半額で購入することができました。 某君に感謝。いつも感謝しています」

「わ、知らないうちにポンドが185円台になってる。すごいなこれは」

「ドルも127円台ですしね。円はほんとに弱くなってますね」

夜明け前

「もう起きてしまった」

「もう起きてしまった」

「腹減った」

「もう行かねば、某関空へ」

「某関空」

「ムニャムニャ」

「合評会遅刻」

「ポッター」


15/Dec/2000 (Friday/vendredi/Freitag)

円とポンド

げ。またポンドが165円台になってしまった。 一週間前まで155円ぐらいだったのに。 もうちょっと新聞の経済面を注意して読まないといけないな。

買った本

ULU (University of London Union: 生協みたいなもの) で毎週金曜日に小さな古本市がやっているので、 ひさしぶりに立寄って本を数冊購入。

News Memorandum

from today's Guardian


12/15/99 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中

研究室に残って某作業をしながら、 某先生の論文を読んだり、 マンガを読んだり。なんとも気合いが入らない。 ステートメントも書かねばならないのだが。

というわけで、ちょっとシジウィック先生と対話してみよう。

シジウィック先生「そこで、 神学者の合意するところによれば 神がそれだと考えられているような存在者が存在することを仮定してよいのなら、 功利主義者が、 功利主義的基礎の上に建てられた社会的義務の法規に対して 神によるサンクション(制裁)が存在することを推論することは正当だと思われる」

こだま「ええ、シジウィック先生、 ちょっとわかりにくい日本語ですが、よく読めばその通りのように思われます」

シジウィック先生「そしてそのようなサンクションがあれば、 当然、自分の知りうるかぎりで普遍的な幸福を促進することが いつでも各人の自己利益になるように取り計らわれるであろう」

こだま「功利原理に従って社会の幸福を増大させることが、 神さまのおかげでつねに自己利益の促進につながるんですね」

シジウィック先生「しかしながら、結論を述べるまえに、 上の仮定が倫理学的根拠のみに支持されるかぎりで妥当といえるかどうかを 注意深く検討することが望ましいと思われる」

こだま「ん、倫理学的根拠のみに支持されるかぎりで、とはどういうことですか」

シジウィック先生「というのは、そのような検討の結果によって、 これから見るように、倫理学という学問が独立の基礎の上に建てられうるのかどうか、 という重要な問いが決定されるからである」

こだま「ああ、なるほど、 神学的な議論抜きで神のサンクションの存在が保証されないと、 倫理学の議論は神学に依存することになるわけですね」

シジウィック先生「いいかえれば、倫理学が根本的で不可欠の前提を神学または 何かそれと似た源泉から借りて来ざるを得ないのかどうか、という問いである」

こだま「ああ、ごめんなさい。先走ってしゃべっちゃいましたね」

シジウィック先生「この検討をうまくやるために、 われわれの道徳的直観の中でも最も明晰で最も確実なものについて反省してみよう」

こだま「了解しました」

シジウィック「わたしが見いだすのは次のことである。 すなわち、 わたしが算術や幾何学の公理を明晰確実に理解するのと同様に、 自分が似たような状況にいたなら扱ってもらいたいと思う仕方で他人を扱うことや、 普遍的な善ないし幸福に究極的に役立つとわたしが信じる事柄をなすことが、 「正しい」ものであり「合理的な」 ものであると知覚することは疑う余地がないと思われる、ということである」

こだま「前半の黄金律はたしかに直観的に自明っぽいですよね。 後半の功利主義的な命題についてはほんとにみんながそんな直観を持ってるのか どうかわかんない気もしますが。まあそういうことにしときましょう」

シジウィック先生「しかし、わたしは、 これらの義務の規則に従うならばわたしに適切な報いを与え、 それらに違反した場合にはわたしに適切な罰を与える至高の存在者が実際に存在する という認識が、先の確信と不可分に結びついているとは思えないし、 その認識が単なる反省的な直観によって同じように獲得できるとも思えない」

こだま「直観的には神のサンクションが道徳的規則に伴なっているとは思えない、 というわけですね。ぼくもそう思います」

シジウィック先生「あるいは、 --上の命題の中の厳密に神学的な要素を省略して言うならば--、 わたしは自分の道徳的意識の中を見てみても、 義務をなすことが適切に報いられ、 義務に違反することが適切に罰せられるといういかなる直観も --明晰で確実と言えるようないかなる直観も--、 見つけだすことできないと言ってもよい」

こだま「なるほど、そうですか。内省してもそのような直観は見いだせない、と」

シジウィック先生「実際、わたしは、 わたしの道徳的意向moral sentimentsと明らかに不可分な、ある欲求を感じている。 その欲求とは、この結果がわたしに場合に限らず、 普遍的に実現されてほしい、という欲求である」

こだま「この結果、というのは、義務をなしたら報われて、 義務に違反したら罰されるということですよね」

シジウィック先生「しかし、単に欲求が存在することによって、 その実現の蓋然性が確立されることはまずないのであり、 それは人間の欲求の多くが、経験の示すところによると、 失望に終わることからも知られるとおりである」

こだま「おっしゃるとおりです。 そういえば、ベンタム先生も、 ある行為をする法的権利があればなあ、という欲求を持つ人が 自分はある行為をする自然権を持っていると主張することについて、 同じことを言っています。 曰く、パンが欲しいと思うことは、 パンが存在することとは別のことである。 飢えはパンではないHunger is not bread.」

シジウィック先生「わたしはまた、 ある意味ではこの結果が実現すべきだとも判断する」

こだま「なるほど。ぼくもそう思います」

シジウィック先生「しかし、この判断においては、 「すべし」は厳密に倫理学的な意味では用いられていない」

こだま「え、そうなんですか」

シジウィック先生「それが言い表わしているのは、 われわれの実践理性が一貫性を持てるためには、 徳と自己利益のこの結びつきが証明されるか要請されなければならないという、 われわれの実践理性が感じている死活的な必要性のみである」

こだま「ふうん、そうですか」

シジウィック先生「というのは、 この結びつきを否定するなら、 われわれは、行動において何が合理的かについての一見自明な直観の中に、 究極的で根本的な矛盾が存在することを認めざるをえなくなるからである」

こだま「道徳に反して利己的に行為することも、 道徳的に行為することも、両方合理的であると認めざるをえない、 というわけですね。 そういえばシジウィック先生は同じことをクラークの学説の検討においても 述べてましたね」

シジウィック先生「このことを認めてしまうならば、 次のことが帰結するように思われる。 すなわち、 これらの矛盾した判断において見い出される実践理性の一見直観的な働きは、 結局のところ、幻想にすぎないということだ」

こだま「直観を生みだす実践理性の存在は、 直観同士が矛盾しないことによって保証されているわけですね。 ぼくなんか直観が矛盾するのは当然じゃないかなんて思うわけですけど、 シジウィック先生がそう言わないのは、 先生の主張する倫理学の根本的原理が直観によって支持されるものだから なんでしょうね」

シジウィック先生「とはいえ、わたしは、 もしわれわれがこの根本的な矛盾に対して、 世界の道徳的秩序に関する正当に得られた結論や要請を通じて実践的な解決を得る、 という望みを捨てたからといって、 道徳を全部放棄してしまうことが合理的になると言っているのではない」

こだま「そうですか」

シジウィック先生「しかし、 道徳を完全に合理化しようという考えを放棄する必要があるようには思われる」

こだま「そうですよね。えらく長くなってきましたが、 もう少し話を聞かせてもらいましょう」

シジウィック先生「われわれは、自己利益からだけではなく、 共感や社会の福利を保護しようとする感情 --これらは教育によって分け与えられ他人との交流によって保持される-- を通じて、 一般幸福に役立つ規則を一般に遵守しようとする欲求を依然として感じるだろうという ことは疑いがない」

こだま「ふむふむ」

シジウィック先生「また、実践理性は依然として、 義務と考えられる事柄と適切に理解された自己利益とが調和する より普通の場合においては、義務の遂行をわれわれに決然として迫るであろう」

こだま「なるほど」

シジウィック先生「しかし、自己利益と義務の衝突が認められる よりまれな場合においては、 実践理性は、二つに引き裂かれてしまい、 どちらの側に対する動機でもなくなってしまうであろう」

こだま「そうっすねえ。 この場合には道徳に従うことも自己利益を追求することも どっちも合理的に見えちゃうんでしょうねえ」

シジウィック先生「この衝突は、 二つの組の非合理的な衝動の一方か他方のいずれが比較的に優勢であるかによって 解決されねばならないだろう」

こだま「結局、道徳的判断に合理性が失なわれるんですね。 困りましたね」

シジウィック先生 「そこで、 もし義務と自己利益が調停されることが、 われわれの思考の主たる部門の一つにおける根本的矛盾を避けるために 論理的に必然的な仮説として見なされるならば、 どの程度この必然性がこの仮説を受けいれる十分な理由となるかについて 問わなければならない」

こだま「合理性が破けちゃうので、 破けないように仮説で繋ぎとめる必要があるんですね。 ええとその仮説は、道徳はつねに自己利益の促進に役立つことが保証されている、 という仮説ですか」

シジウィック先生 「しかし、これは相当困難で論争の余地のある問いであり、 倫理学の方法についての著作よりも一般哲学の論考に属するものである」

こだま「そうですか」

シジウィック先生 「というのは、この問いに満足に答えるためには、 真なる信念と偽なる信念の基準について一般的検討を行なう必要があるからである」

こだま「なるほど、 プラグマティック(実用的)な観点から真偽を決定することが許されるかどうかを 考えなきゃいけない、ということですね」

シジウィック先生 「自然科学という建造物が自明な前提から論理的に推論された帰結によって 本当に建てられていると考える人は、 哲学的確実性を持つと称する実践的判断も等しく堅固な土台に基づくべきだ、 と合理的に主張することができる」

こだま「その通りです」

シジウィック先生 「他方、もしわれわれが、 自然の世界についての知識と称されるもののうちで、 普遍的に真であると普通考えられている諸命題が、 実はわれわれがそれらを受けいれる強い傾向性を持ち、 またそれらがわれわれの信念の体系的整合性のために不可欠である、 という以外の根拠を持たないと思われるのであれば、 ----倫理学において同様の仕方で支持される仮定を否定することは、 普遍的な懐疑主義への扉を開くことになるので、より困難になるであろう」 (以上、The Methods of Ethics 7th ed., 506-9頁から)

こだま「なるほど。 真理の基準いかんによっては徳と自己利益の調和の仮説が 宗教的次元ではなく学問的次元においても受け入れられる可能性がある、 ということですね。 しかしまあ、それが学問的に真だ、 と言われても正直言ってあんまりありがたくないです。 まだ宗教的に保証されている、 と言われた方がなぐさめられるような気がします」

こだま「英国の近代道徳はシジウィック先生が考えているように、 この『道徳と自己利益の調和』、 もっと言えば『一般幸福を促進することは自己利益に適っているか』 という問いをめぐって議論がなされていたように思われますが、 宗教を持ち込まないかぎり結局なかなかうまくいかん、 というのがシジウィック先生の結論のように思われます。 どうにも行き詰まっちゃったわけですね。 そもそもの問いが悪かったんでしょうか。 そんな気もしますが、もうちょっとよく考えてみます。ではまた」


早朝

『蒼天航路』を読んだりしていると朝を迎えてしまう。 生協で朝食とってから下宿に戻るか。勉強しなきゃなあ。


朝、下宿に戻る。途中、北大路の某書店で図書券を消費する。

あと、『ぼのぼの』第18巻も買った。

それから下宿に戻ってさっそく寝ようと思ったら、 電話がかかってきた。 応対すると、文学部閲覧室からで、 農学部から借りている本をさっさと返せという内容だった。 連絡が来ないので延滞しても大丈夫かと思っていたが、 そうでもないようだ。さっさとコピーして返さねば。

夕方まで寝る。洗濯物を干し、シャワーを浴びてから大学へ。 腹が減った。


中島義道の本を途中まで読み、中央食堂で夕食。

某教授室に行くと、 今夜某教授に推薦状を書いてもらわないと当分書いてもらえないことがわかったので、 いそいで研究室に戻ってくる。 すぐにステートメントをでっちあげないと。


某教授に推薦状の依頼をする。 それから農学部図書室に返さなければならない本をコピー。 3冊もあるから大変だ。


12/15/98 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中

以下は、とある机の上にあった英会話の本から抜粋。 カタカナだけを読んでいたらあまりに可笑しかったので引用するが、 悪意はないので怒らないで下さいね。ね。 < 誰に言ってるのでしょう?

エメリカンノァ ブリティシュ ロック ミューズィクイズ ェリィ ピュラァ アマング ヤング ピープウ。

デァラァ メニ ォーリン ミューズィク コンサァツ。

ダ メイン ダイエト インジャペン イズライス。

スモウ レスリング イズワンノヴ ダ トラィシュナウ スポーツ。 ゥァナメンツ アァ ヘウド スィックスタイムス ァ イァ。


早朝

修論進まず。心理的快楽説の説明を先にするか、 それとも、心理的快楽説と功利原理が両立しないという批判を検討しながら 心理的快楽説の説明をするか、悩む。 読む方としては後者の方がおもしろいか。


夕方

さっき目覚める。あかんがな。

修論関係の夢を見ていた。


12/15/97(Monday/lundi/Montag)

・朝・

・わ〜ん、寒いよ〜。

・倫理学の基本問題は、「やっていいこと・あかんこと」をどうやって 知るのか、だと思う。


12/15/96(日)

記載なし。


Satoshi KODAMA
email: satoshikodama-tky[at]umin.ac.jp
All rights undeserved.
Last modified: Sun Mar 26 17:53:17 JST 2017