世話人
東京慈恵会医科大学名誉教授
新村眞人
慶應義塾大学医学部先端医科学研究所教授
佐谷秀行
第3回 学術大会の様子(学会当日の様子)
平成23年11月13日に、東京慈恵会医科大学に於いて第3回の学術大会がおこなわれました。
プログラム
第3回 学術大会プログラム こちらからご覧になれます。
特別講演
特別講演
演者:Dr.Vincent M Riccardi(米国: The Nuerofibromatosis 研究所)
Dr.Riccardiによる特別講演がおこなれました。" Does deffective Neurofibromin alone explain NF1 pathogenesis? " という演題で、レックリングハウゼン病の病態生理がニュロフィブロミン蛋白質の異常だけで説明できるものなのか?という問題提起がなされ、これまでの研究の結果と医師が眼前に接する多くの患者の抱える病状との間にあるギャップと病態生理学、病因病理学的に依然として未知の点、今後の研究に期待される事などの貴重な解説がありました。
招待講演
招待講演
演者:Dr.J.M.Friedman (カナダ: ブリティッシュコロンビア大学)
Dr.Fridemanによる招待講演がおこなれました。レックリングハウゼン病の症状としての骨病変、血管病変についてその病変と病態との関係、治療における治療戦略の考えかたなどに関しての判りやすい解説をして頂きました。
ワークショップ:Genetic Testing in Japan,Current status and future prespectives in NF
ワークショップ
演者:小崎健次郎(慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター)
指定発言: Dr.Riccardi(NF研究所)、Dr.Freidman(ブリティッシュコロンビア大)、 Dr.Kroese(UK Genetic Testing Network)
今年度は、ワークショップとして、レックリングハウゼン病の遺伝子診断をいかに進めて行くかという課題で慶応義塾大学臨床遺伝学センター、小崎教授を中心として今後の展望についてお話いただきました。討論では、遺伝子診断の分野では先行している欧米の事情を踏まえて、米国からはDr.Riccardi、カナダからは、Dr.Freidman、英国からは、Dr.Kroeseの各先生がたからそれぞれの国情と日本における今後の課題や寄せる期待についてお話いただきました。参加された先生方からは、遺伝診断という問題の難しさを実感したという意見が多く聞かれました。
大会会場の当日の様子
学術大会会頭である(筑波大学医学部専門学群)より、大会の開会の挨拶があり、大会が始まりました。今回の学会では、海外から多くの参加者を迎え、今後の遺伝診断のありかたと問題点やその難しさについての討論がされました。また、若手の先生方からは多くの症例を呈示していただき、対応に苦慮した症例や今後の治療に繋がる貴重な経験を解説頂きました。
また、埼玉医大、倉持先生からは、レックリングハウゼン病診療ネットワークの立ち上げに付いてお話があり、今後、全国にいる患者さんにとってより理想的な病診体系の創設に向けてのネットワークの構築とそれに期待されること、課題や問題点について有益な討論がありました。
大塚会頭(筑波大学皮膚科教授)から挨拶があり、第3回の学術大会は始まりました。海外からは米国、カナダ、英国からトップレベルで研究や診療に携わっておられる著名な3名の方に参加頂きました。
最新の知見や症例の報告が行われました。学会会長の新村先生(東京慈恵会医科大学)からは、今後、学会の遺伝診断に対する提言や今後の方針、若手の研究者・医師への貴重なメッセージを頂きました。
また、学会の休憩時間の合間のロビーでも活発な意見交換が行われました。
倉持朗先生(埼玉医大)NF1診療ネットワークの構築
埼玉医大皮膚科教授の倉持先生からは、レックリングハウゼン病の診療ネットワーク構築の話がありました。
まだまだこれから解決しなければならない多くの難問が立ちはだかっています。
レックリングハウゼン病の治療における大きな課題である、整形外科的な対応に付いても専門的な発表がありました。
次回の第4回の日本レックリングハウゼン病学会の大会は、平成24年11月に行われる予定です。詳しいことは決り次第掲示します。また、今後も多くの先生方が、診療ネットワークに参加していただき、より良い診療や治療へ発展させることできることを期待したと思います。
第3回の学術大会について
平成23年度の第3回 学術大会は終了しました。プログラムがご覧になれます。
次年度の学術大会については、後日掲示いたします。
ご質問がございましたら、こちらへ。 jsrd3@md.tsukuba.ac.jp