第24回日本臨床モニター学会総会

第24回日本臨床モニター学会総会

日本学術会議

日本臨床モニター学会 会長挨拶

 2018年度から札幌医科大学医学部麻酔科学講座内への事務局移転に伴い,事務局長を務めさせていただきます山蔭道明と申します。一言挨拶申し上げます。
  日本臨床モニター学会も1990年に発足して以来,四半世紀を超え,まさに30年の歴史を刻もうとしています。福島県立医科大学名誉教授 奥秋 晟先生のお声がけによって医療の場でのモニターを開発,利用し,そして本会の趣旨に共感する多くの医師が集まり発足しました。多分野の医師が一堂に会し,「臨床モニター」というものを中心に活発に討議,議論してきましたが,最近では,周術期管理という概念が強くなり,麻酔・集中治療・外科医療,そして救急医学に集約されてきたように思います。その一方で,パルスオキシメータ,脳波モニター,麻酔ガスモニター,低侵襲な循環モニターなど,医療の質と安全性を格段に向上させた臨床モニターのブレイクスルーに合わせて,それらモニターを管理,利用する医療関係者は,医師のみならず看護師や臨床工学技士,さらに歯科医師などに広がってきており,本学会が主催する学術集会もそれら職種を対象とした講習会なども広く行われるようになってきました。
  これからもわれわれが利用する臨床モニターは,めざましい医用工学の発展や奇想天外な創意工夫によって,低侵襲・高感度・高信頼性を追求した様々なものが開発されていくことでしょう。この学会ならびに学術集会が,その発展や普及に今後も関与していくことは間違いのないことと信じています。
  福島県立医科大学,順天堂大学,東海大学,そして札幌医科大学へと事務局は移転してきましたが,本会が臨床モニターを中心に議論する学術団体であることは変わりがありません。今後事務局は,役員の改変にはじまり,時代に合わせた会則の変更,そしてさらなる会員の増加を目指して活動していきます。また,年に一度本会の趣旨に賛同して集まる学術集会がより実りの多い大会となるよう,そして本学術団体が会員の益に,ひいては医療の質の向上に寄与できるよう,事務局として尽力したいと考えております。
 今後も多くの関係者のご支援,ご協力を何卒よろしくお願いいたします。

2018年10月吉日

札幌医科大学医学部麻酔科学講座

教授 山蔭 道明