本会の研究領域について

学会の役割

てんかんおよびそれに関連する脳神経外科的問題の研究の促進と、その成果の普及を図ることを目的としています。

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てんかん外科とは?

耳慣れない“てんかん外科”とは何でしょうか?

てんかんは薬(抗てんかん剤)を服用して治療するのが基本です。でも、8割の患者さんは薬剤で発作を止めることができますが、2割の患者さんはうまく薬で発作を止めることができません。このような場合に外科手術を考えるのです。これがてんかん外科。

てんかん外科の対象となるのは、薬をしっかり飲んでも月に1回以上の発作が繰り返す患者さんです。

てんかん外科治療のなかで最も早くから、また最も多く行われてきたのが側頭葉てんかんに対する手術です。
1886年のてんかん国際会議での集計では、1985年以前には3400例のてんかん手術が行われ、その後1992年の同会議での集計では1986年から1990年のわずか5年間に実に8000例以上のてんかん手術が行われたことが分かりました。
外科の症例数は急速に増加しているのです。そのうちの約60%が内側側頭葉てんかんに対するものでした。
この形のてんかんは、海馬や扁桃核を切徐することでとてもよく発作を抑えることができるのです。

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学会の歴史

日本てんかん外科学会(Epilepsy Surgery Society of Japan, Founded as W. Penfield Memorial Symposium)は1978年に発足したペンフィールド記念懇話会( W. Penfield Memorial Symposium)を母体に2000年に発展したものです。年に一度学術総会が全国規模で行われています。

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活動・社会貢献

学会開催履歴

 
開催日 回数 会長 場所
2017/01/26〜27 第40回 中瀬 裕之 大阪
2016/01/21〜22 第39回 前原 健寿 仙台
2015/01/15〜16 第38回 中里 信和 東京
2014/02/06〜07 第37回 有田 和徳 大阪
2013/01/19〜20 第36回 鈴木 倫保 岡山
2012/01/19〜20 第35回 川合 謙介 東京
2011/01/20〜21 第34回 西澤 茂 広島
2010/01/21〜22 第33回 冨永 悌二 千里
2009/01/22〜23 第32回 加藤 天美 東京
2008/01/24〜25 第31回 橋本 信夫 浜松
2007/01/25〜26 第30回 森岡 隆人 福岡
2006/01/19〜20 第29回 大槻 泰介 大宮
2005/01/20〜21 第28回 栗栖 薫 大阪
2004/04/21〜22 第27回 星田 徹 奈良
2003/09/28〜29 第26回 渡辺 英寿 仙台
2002/09/29〜30 第25回 亀山 茂樹 松本
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現在の状況(どのくらいの手術が行われているのか?)

手術数:

我が国でのてんかん外科の年間の手術数は2005年から2010年まで489、 620、 600、 553、 595件と少しずつ増加している。しかし、この数字は欧米の統計から人口割で推定すると、年間3000件の手術が必要と考えられるが、実際には500件程度であり、いまだ手術できていない症例が多く存在しているようである。

焦点の分布:

前頭葉:94、頭頂葉:15、後頭葉:5、側頭葉内側:186、側頭葉外側:46、多脳葉:29、広汎性(半球性):27、その他31で、圧倒的に側頭葉内側が多い。
年齢分布は0-19歳113例(35%)、20−39歳174例(55%)40-59歳32例(10%)、70歳以上1例(0.3%)で、比較的若い成人に多い。

手術成績:

結局は手術で発作が消えるのかという点が肝心である。
内側側頭葉に焦点のある患者さんでは、90%の方が術後に発作がまったくなくなったか、ごくたまにしか起こらない状態が得られた。
しかし、後頭葉に焦点があった例では、発作回数があまり減らなかった患者さんが70%を占め、後頭葉焦点の焦点の困難さが見て取れる。

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将来の展望

海馬に関してはanterior temporal approach, transsylvian approach(Yasargil), trans T2 approach, trans-T1 sulcal approach、subtemporal approach など枚挙に暇がないが、手術手技的には成熟した分野である。言語野、運動野など、切除手術で重篤な後遺症を起こす領域にある焦点に対しての治療法の開発が必要である。

また、近年ようやく新しい治療法として植え込み型迷走神経刺激装置の認可が下り、今後の臨床応用が期待されている。

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より詳しく学ぶには

文責:渡辺英寿

近年、薬剤に抵抗性のてんかんに対して外科的な治療が行われる機会が増加しています。外科治療の実際とともに手術適応を決めるにあたって検討すべき事項につき、説明します。

つづきを読む
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