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第8期理事長挨拶

 アディクションが多様な価値観をもって変化するなか、アディクション看護自体の深化と拡充が求められています。日本アディクション看護学会が平成14年(2002年)4月1日付で発足し、今年で節目の20年目になりました。 紆余曲折ありましたが、これまで以上の変革が求められていることは間違いありません。例えば法律関係では、平成26年(2014年)6月にアルコール健康障害対策基本法が施行され、令和3年(2021年)9月1日にはギャンブル等依存症対策基本法が施行されました。 また ICD-11の作成においては、ゲーム依存症に対する新たな認識が共有され(ゲーム等がアディクションの対象として明記)、アディクションに対する共通認識を得ることができました。
精神看護学の分野のみならず、救急医療、消化器などの一般科の看護、母子保健、助産、地域医療など幅広い看護・保健の分野にアディクションは存在しています。
 そうした中で、アディクション看護がアディクションの早期発見・早期治療に向け、リハビリテーションに向けて具体的にどのように動いていくのかを共有することが必要です。 また、すべての依存症問題の根底にある共依存 の問題も家族看護の観点からとても重要です。最終的には、新しい方法論を開拓、実践、評価し、現場にフィットしたものに書き換えていくことが求められます。
 最後に学会誌の件ですが、投稿件数も増え充実してきています。学会の存続は学会誌が左右すると言えます。 より多くの方が、アディクション看護の研究に臨み、その成果を現場にフィードバックし、さらなる成果の吟味に励むことが求められています。 本学会の発展のためにも、会員の皆様には積極的なご投稿、ご支援をお願い申し上げます。 尚、令和4年(2022 年) 11月 26日(土)・27日(日) に第20回アディクション看護学会学術集会が東都大学(埼玉県深谷市)の辻脇先生のところで開催されます。 「共に生きる多様性の未来へ、一歩踏み出す」をテーマにしておりますので、是非ご参加ください。

2022年4月  理事長 松下年子(横浜市立大学)

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