痛みと神経痛: 帯状疱疹は発症した領域でヘルペス後神経痛(PHN)に至ることがある。 この状態は激しい痛み、火の上にいるような感覚、ピンと針に似た感覚を招く。 適応するために、人によっては鎮痛剤を服用したり、眠れなくなったり、ペインクリニックを受診しなければならなくなる。 PHNは結果的に関節炎型の症状になる恐れもある。関節炎のための環境整備に関する追加情報については、SOARの関節炎のための環境整備案(Accommodation Ideas for Arthritis)を参照のこと。 追加の情報源として、睡眠障害の人のための職場での環境整備案(Work-Site Accommodation Ideas for Individuals with Sleep Disorder)及び慢性痛の人に環境整備案(Accommodating People with Chronic Pain)も参照のこと。
疲労:疲労はしばしば帯状疱疹と関連する。 考えられる解決案として、勤務スケジュールを減少する、断続的に休憩を認める、身体的な負担の少ない職種に配置転換する、柔軟な休暇取得を認める、などがあげられます。 人間工学の原理を導入することからも利益を得られる。 人間工学に関する追加情報については、職場内での人間工学: リソースガイドを参照されたい。
ストレスの管理: 帯状疱疹に罹った人は、しばしばストレスの軽減や排除から恩恵を受ける。 具体的には、現ポジションのストレスを削減すること、ストレスの少ないポジションへの配置転換、職場ストレスを原因とする効果から回復するためのフレキシブルな勤務体制、職場のストレスを避けるための自宅勤務を含む。 従業員援助プログラム(EAP)の利用も有益である。
抑うつの管理:帯状疱疹の人は以前の活発な生活スタイルを維持することが困難になるため、鬱病になることがある。 事前に問題解決の計画を立てておく、同僚の意識向上のため講習を行う、勤務中に医師などに電話して相談することを認める、カウンセリングや労働者支援プログラムについての情報を提供するといったことが効果的です。
皮膚過敏症: 帯状疱疹の人は、特に帯状ヘルペス・ウイルスが活性化した領域で、重い皮膚過敏症になることがある。 個人はしばしば重い皮膚アレルギーに(例、日光、ゴム、植物、化学物質)かかりやすい。 一定の危険な化学物質を避けるために、防護服が必要になり、以前の仕事が屋外での作業を伴う場合は、配置転換が必要になる。
聴力低下: 帯状疱疹の人は、ウイルスが耳の部位で活性化したときは、聴力低下を経験する。 聴力低下のための環境整備に関する追加情報については、SOARの聴力障害の人のための環境整備案(Accommodation ideas for individuals with Hearing Impairments)を参照のこと。
頭痛: 片頭痛は帯状疱疹のひとつの長期的影響である場合がある。 片頭痛のための環境整備に関する追加情報については、 片頭痛の人のための環境整備案(Accommodation Ideasfor Individuals with Migraine Headaches)を参照のこと。
麻痺: 帯状疱疹の人は、神経が損傷を受けた領域に短期的または長期的に麻痺を経験することがある。 ほとんどの場合、これは顔面神経麻痺として発症する。 顔面神経麻痺は、結果的に音声言語を弱く不明瞭にする。 環境整備として、コミュニケーション支援用具、コンピュータに情報を打ち込むこと、音声出力(スクリーン・リーディング・ソフト)と音声増幅器を使うことが有益である。
接触伝染病: 帯状疱疹の人は、水疱瘡になったことがない人や水疱瘡のワクチン接種(1995年以降利用可能)を受けていない人に水痘・帯状ヘルペスウイルスを感染させ、それによって水疱瘡を発病させる可能性がある; しかしながら、帯状疱疹は人には感染しない。 個人はウイルスが伝染しなくなるまで、仕事を休む必要がある。
関連機関・組織
注意:復員軍人援護局、国立アレルギー感染病研究所、Merck&Co.は、水疱瘡に罹ったことのある60歳以上の帯状疱疹を防ぐことができるか否か決定することを目的に、5ヵ年の臨床研究を実施している。 この研究に関するさらなる情報については、次のウエブサイトを参照のこと: http://www.niaid.nih.gov/shingles/