頚椎症・頚椎椎間板ヘルニア

頚椎症と頚椎椎間板ヘルニアは、よく似た病気です。いずれも、頚部の脊椎のところで、手や腕に行く神経が圧迫されることにより、手のしびれや痛みの症状が出現する病気です。重症の場合には、歩行障害や、足のしびれなど、下肢まで症状が出る場合もあります。二つの違いは、頚椎症では、首の骨や椎間板が年齢による変化で長い年月をかけて少しずつ変形し、神経を圧迫するのに対し、椎間板ヘルニアでは、椎間板の中心部の髄核と呼ばれる部分が、椎間板の亀裂を通って、突然外側に突出し、それが神経を圧迫することによって起こる点です。

診断は、詳細な問診と、神経所見の診察に加えて、頚椎のレントゲン、CTスキャン、頚椎のMRIなどの検査を行うことにより、確実につけることができます。

治療は、症状の重症度にもよりますが、まず、薬や、リハビリ、安静などの保存的治療を試し、2ヶ月ほど経過しても症状に改善がない場合は、手術による治療を考慮します。

手術は、頚椎前方固定術、あるいは、頚椎椎弓形成術のいずれかが、選択されます。どちらを行うかは、病変の範囲などによって、ここの症例で判断されることになります。詳しくは、それぞれの手術のページをご参照ください。

当院では、頚椎前方固定術、頚椎椎弓形成術のいずれも、年間、あわせて100例程度の手術が行われ、ほとんどの患者様で、合併症もなく、症状の十分な改善を得ています。


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