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<軸索反射のメカニズム> 侵害(痛み)刺激によって生じるインパルスは、侵害受容線維を介して脊髄後角に達し、視床を経由して大脳皮質体性感覚野に到達した時、痛みの感覚が生じる。 痛み刺激によるインパルスは、軸索反射により、軸索分岐部から逆行性にも伝わり、無髄C侵害受容線維末梢終末部からも、脊髄内終末から放出されるのと同じ伝達物質:CGRPPや物質などが遊離され、血管が拡張する。
研究の内容 サーモグラフで軸索反射性皮膚温の上昇を記録することによって、無髄C侵害受容線維を介して脊髄後角で生じる現象を、間接的にモニターしている。サーモグラフを使って、実験中に刻々と変化する皮膚温の変化を面で観察し、実験終了後に綿密な解析を行う。
この研究のユニークなポイント
- これまで、軸索反射の研究には、肉眼的フレアの観察とレーザードップラー血流計の記録であった。前者は、軸索反射の広がりが記録でき、後者はポイントの軸索反射の量的変化が記録できる。サーモグラフィーでは、その両者が解析できる。
- メリチン(ハチ毒主要成分)などによる痛みのメカニズムを解明する。
(蜂に刺されると痛いのは誰でも知っているが、ハチ毒を使った痛みの研究はこれまでほとんどなかった。ハチ毒は副作用を伴うが、メリチン単独ではハチ毒全体では生じる副作用がほとんど生じない。)
- ニューロパチーによる痛みの他覚的診断に取り組む試みをしている。
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