日々のことなど
2020年12月28日(月)
今日から公式には冬休み。もちろん休めるわけもなく...。しかし一週間時間があるとずいぶん助かるな。
以下の一節、色々と考えさせられるな。私たちが街の問題を解決しようと活動するとき、私たちはその問題を、常に「自らのことがらとして捉え」ているのだろうか?
[アメリカの]連邦議会の政治家の水準にはいささか失望気味であったトクヴィルですが、タウンシップ[アメリカにおける基礎自治体]で出会った名もなき人々の声には驚かされます。いずれの市民も地域の諸問題をよく理解し、政治的見識という点でもみるべきものがあります。トクヴィルはこのときにはじめて民主主義の力を見出したのです。その原動力にあるのは自治であり、人々は自らの地域の問題を自らのことがらとして捉え、それゆえに強い関心をもっています。政府の力が弱い分、学校、道路、病院などについても、自分たちの力でお金を集め、あるいはそのための結社(アソシエーション)を設立して事業を進めて行く姿に、トクヴィルは民主主義の可能性を見出したのです。…トクヴィルは、人々が自らの地域的課題を自らの力で解決する意欲と能力をもつことを、民主主義の最大の可能性と考えました。
宇野重規『民主主義とは何か』, 講談社現代新書, 2020年, 109-110頁.
2020年12月25日(金)
ひたすら他人の文章を確認する作業。もうほんと、限界は近いな...。
2020年12月24日(木)
何度も自分を救い、これからも救うであろう文章。
哲学者が、自分の時代に生じている問題のいくつかを筋道立てて解決することに対して貢献することができたとしたら、それは決して小さな成果ではない。また、そのさいに哲学者が考えたことが、将来において修正を施されることは避けられないであろうし、場合によっては放棄されることさえ当然のこととして覚悟しなければならない。哲学者としてのわれわれに課されているのは、「不朽の名声」を得ることではないのである。...われわれが具体的な悪や、この世界を台無しにしかねない飢餓や暴力や不平等に対処する方法を改善することができるのであれば、たとえその対処法から、未来の全世代を過つことなく導くことができる、普遍的な倫理的真理が記載された教科書を作成することができなくても、われわれは失望する必要はないのである。
ヒラリー・パトナム『存在論抜きの倫理』, 法政大学出版局, 2007年, 36頁.
2020年12月22日(火)
若者の歌。
駅のロータリー 立ち話したよね
いなくなった人の事少し話した
話すことが何も無くって
そんな話したこと
家に帰った後で
少し後悔してるんだ
ーーオカモトコウキ, LETTER (2019)
2020年12月21日(月)
作家が書いたものと、その人がどのような人生を歩んだのかを安易に関連付けたり、後者から前者を評価したりすることには慎重でありたい。しかし夏目漱石の作品に出てくる人物の多くを漱石自身と重ね合わせずにはおれないので、彼の臨終の場面を知ることは作品の「その後」を読むことに似ている。
一番早く、臨終の父の枕辺に連れてこられた四女の愛子が、あまり面やつれのした父の顔を見て、急に悲しくなったのか、しくしくと泣き出したのを、隣に坐った母が、泣くのじゃないとたしなめたところ、その声が聞こえたものか、父が眼をつむったまま、
「いいよいいよ、泣いてもいいよ」
と云ったという。私は、父の、この死際の数語のうちに、今まで自分の知らなかった父のやさしさを、そのまま感得するような気がするのである。...父は50年の生涯を閉じるに際して、漸く、その一生を悩まし続けた倫理的な潔癖性と癇癖から解放され、初めてしみじみと、血のつながる子供らを、何のわだかまりもなく意識し得たのではないかと思う。
夏目伸六「父夏目漱石」, 『近代文学鑑賞講座 第5巻 夏目漱石』, 角川書店, 1958年, 324頁.
2020年12月20日(日)
今日は終日生命倫理学会年次大会のファイルを整理。次の実行委員長への引継ぎのため。しかし実行委員長の仕事、きつかったなぁ。他に量・質ともにハードな仕事を抱えていた上に、途中から開催方式が変更になっり、うまく仕事を分担できなかったりと...。まぁもっとうまくやれたのかもしれないけどさ、とりあえずは全力で自分を褒めとく。
富士市のユニバーサル就労支援の取り組み、素晴らしい。
2020年12月19日(土)
メモ。しかしこうしたことをメモしなければならないところに、現在のSDGsの<危うさ>があるように思う。そして同時に、SDGsに取り組むには、自分はもっと楽観的であるか、より強い義務感をもつ必要があるのではないかと悩む...。
企業は、社会課題の解決を図ったり、未来のより良い姿を描きながらも、自社の利益追求も同時達成する必要から、どうしても取り残される人々に目が配りきれない。しかし、自治体はそうではない。SDGsへの取り組みとして、取り残されがちな人々に目を振り向けることは、公共団体の使命でもある。(蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』, 中公新書, 2020年, 190頁.)
2020年12月17日(木)
最近涙腺がゆるくなったな。
何を言ってもダメだった。微笑みながら、絶対に病院には戻らないって言うんだ。手術を受ければAさんはもっと生きられる。そう説得しても、首をたてにふってくれない。結局、僕はAさんを連れ戻すこともできずにスゴスゴと病院に帰った。でも、帰り際玄関にご夫婦が並んで僕にお辞儀している姿を見たら、これでよかったのかもと思ってしまった。…およそ人がさ、生きていく上で、ただ一つの正解なんて決められるはずもないしね。生きることに唯一の答えなんてものはなくって、人は敵と味方、モノゴトは良いことと悪いことに二分できるのではなく、たいていのことはもっと曖昧で不可思議で、それゆえに、人間は豊かで深い人生を生きることができるのだということを僕はこの仕事を通して教えてもらった、と思いたい。(角田ますみ『笑う角田には福が来る 訪問看護で出会った人々のきらめく16の物語』, へるす出版 ,2009年, 110-111頁.)
2020年12月15日(火)
とことん自己嫌悪しながら落ち込む時間、ほんと大切。
冬休みがいつからなのか分からない...。いままで気にしたことなんかないからなぁ...。
2020年12月12日(土)
週末は時間があるから溜まっている仕事をすべて片付けられるはず...という幻想は捨てなければならない。
2020年12月9日(水)
なんかボロボロだな...が、頑張る。
悪い意味で真面目なのがよくない。