日々のことなど

インデックス

2025年2月17日(月)

「社会的課題の解決に向けて人々が行動するには<楽しさ>や<ワクワク>が必要だ」という考えは、メタ倫理学的には異論もあるだろうが、現実としてかなりの説得力をもっている。「この楽しさは社会によって仕組まれたものなのだ」ということを知ったとしても、社会的課題に人々が一定の関心をもってさえいれば、その行為は続けられるであろうし、責められるべき点はまったくない。だが、正しいことをするのに<楽しさ>や<ワクワク>を必要とする環境は、相当程度恵まれたものであることも忘れるべきではない。人は<楽しさ>や<ワクワク>がなくとも、悲惨な現実を前に動くことができる(動かざるを得ない)。ベンガル大飢饉の最中、弱い立場にある人たちが次々と死んでいく光景が、アマルティア・センを動かしたように。

2025年2月10日(日)

昔の感覚を取り戻すべく、色々なものを整理して過ごす。いい感じだ。

2025年2月1日(土)

「本講義で人間の尊厳や人権の有り様を学んだ私たちに絶対知っていてほしい、こう考えてほしいと思うことは何か」という学生からの質問に対する答え。

私たちが人間としての自分たちの価値(尊厳)を誇れるとすれば、私たちが多様な他者を尊重するとともに、弱い立場にある存在に寄り添い、そうした存在を守る能力をもつからです。尊厳と結びつく人間の能力は、<他の存在に向けられた能力>なのだということは覚えておいてください。