人工授精/体外受精に関する基礎資料
2006年の動き
2006年12月28日 | 生殖補助医療の研究指針づくりに取り組む文部科学省と厚生労働省の合同専門委員会が、体外受精で患者からインフォームド・コンセント
(説明と同意)を得る際に、卵子を研究用に提供してもらう手続きの可否について検討する方針を固める。
「研究用に卵子提供依頼 厚労・文科省合同委が可否検討」『朝日新聞』 |
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2006年12月22日 | がんの治療を受ける未婚女性の卵子を凍結保存し、将来の体外受精に備える試みを民間の9不妊治療施設が計画していることが明らかにな
る。
「未婚がん患者の卵子保存 不妊治療9施設が計画」『朝日新聞』 「がん患者、未婚でも卵子保存」『読売新聞』 |
2006年12月12日 | 血液製剤によってエイズウイルス(HIV)に感染している関東地域の30歳代男女が、体外受精か人工授精の実施を荻窪病院(東京都杉
並区)に申請していることが明らかになる。
「HIV感染の男女、体外受精へ…精液からウイルス除去」『読売新聞』 「生殖補助医療 生命倫理で合意形成を」『京都新聞』「社説」 |
2006年12月9日 | 生殖補助医療に使う精子を凍結して保存する期間について、日本産科婦人科学会(理事長・武谷雄二東大教授)が、「精子を提供した夫の
生存期間に限る」とする会告(ガイドライン)案をまとめる。 「精子保存夫の存命中だけ 死後受精認めず」『読売新聞』 |
2006年12月8日 | 「[生殖補助医療]社会要因にも目を向けよ」『沖縄タイムス』「社説」 |
2006年11月30日 | 長勢甚遠法相と柳沢伯夫厚生労働相が、日本学術会議(金澤一郎会長)に対し、代理出産の是非など生殖補助医療に関する審議を要請す
る。 「代理出産:審議、学術会議に要請--法相と厚労相」『毎日新聞』 「代理出産 法整備へ」『読売新聞』 「代理出産など学術会議に審議要請」『読売新聞』 |
2006年11月21日 | 不妊治療として一般的になってきた体外受精で生まれた子供たちの健康状態について、厚生労働省が、2000人以上を対象にした初の長
期追跡調査に来年度から乗り出すことが明らかになる。 「体外受精児を追跡調査…小学生まで」『読売新聞』 |
2006年11月15日 | 「病院の実力 婦人科がん 子宮残して出産成功」『読売新聞』 アイルランドの裁判所が、不妊治療を受けた女性(41)が受精卵にも憲法の保障する生存権が適用されるとして、別居前に精子を提供した夫(44)が反対す る凍結体外受精卵の利用を求めた訴訟で、女性敗訴の判決を言い渡した。 「受精卵の生存権保障せず アイルランドで判決」『東京新聞』 (共同) |
2006年11月11日 | 受精するのに十分な精子を作れない無精子症の男性から取り出した精子細胞(精子になる手前の細胞)の組織を、酵素でバラバラにほぐし
た状態で凍結し、顕微授精させると、従来数%とされていた出産率が約25%に上がることが、北九州市のセントマザー産婦人科医院の治療成績で明らかにな
る。 「無精子症:細胞組織を酵素処理、出産率25%に--北九州の医院」『毎日新聞』 |
2006年11月10日 | 体外受精を5回以上行っても妊娠できなかった不妊症の女性114人に針治療を行ったところ、約4割にあたる49人が妊娠に至ったと、
名古屋市の明生鍼灸院と明治鍼灸大の研究グループが、日本生殖医学会で報告する。 「不妊治療の効果「針で」大幅改善」『読売新聞』 |
2006年11月8日 | 「不妊治療 企業が後押し」『読売新聞』 |
2006年11月5日 | 海外で他人から提供された卵子と夫の精子を使った体外受精によって妊娠した40~50代の女性で、帰国後の出産時に大量出血や子宮摘
出など重大なトラブルが起きていることが明らかになる。 「卵子提供受けた高齢出産 大量出血など事例続出」『朝日新聞』 |
2006年10月19日 | 体外受精などの不妊治療を行っている医療機関のうち、採卵室の清潔さや機器の設置など、日本産科婦人科学会の施設基準を満たしている
のは全体の15%にとどまり、施設によって治療水準にばらつきがあることが、厚生労働省の研究班の調査で明らかになる。資料はこのページからダウンロード可能。 「不妊治療助成に指針 医療機関の質向上はかる 厚労省」『朝日新聞』 |
2006年10月3日 | 細胞内にある小器官「ミトコンドリア」の異常が男性不妊を引き起こすことを、筑波大大学院生命環境科学研究科の中田和人・助教授らが
突き止める。 「男性不妊、ミトコンドリア変異で…筑波大チーム確認」『読売新聞』 |
2006年9月8日 | 「凍結精子訴訟/子を不幸にしないために」『神戸新聞』「社説」 |
2006年9月6日 | 「凍結精子 法の谷間で子を泣かすな」『朝日新聞』「社説」 「凍結精子 社会全体の論議こそ必要」『産経新聞』「主張」 「死後受精 生殖技術に国のルールを」『毎日新聞』「社説」 「「父のない子」に法救済を」『沖縄タイムス』「社説」 「【死後生殖】衆知結集した論議を」『高知新聞』「社説」 「凍結精子出産 国民的議論始める時だ」『京都新聞』「社説」 「凍 結精子児判決 議論深め法整備を急げ」『徳島新聞』「社説」 「凍結精子児判決 子の権利守る法整備を」『中国新聞』「社説」 「死後生殖訴訟 ルール作りをしっかりと」『信濃毎日新聞』「社説」 |
2006年9月5日 | 「速やかな法整備が必要だ 凍結精子出産」『西日本新聞』「社説」 「[凍結精子]「生殖医療の法整備求めた最高裁」」『読売新聞』「社説」 「生殖医療 自主規制に限界」『読売新聞』 「生殖補助医療*どこまで認められるか」『北海道新聞』「社説」 「凍結精子児訴訟 法整備へまず社会的合意形成を」『愛媛新聞』「社説」 |
2006年9月4日 | 父親の死後、凍結保存精子を使った体外受精で生まれた男児が、民法上の父子関係の確認(認知)を国に求めた訴訟の上告審で、最高裁第
2小法廷(中川了滋裁
判長)が、父子関係を認めた2審判決を破棄し、請求を棄却する。判決文(全文) 「死後生殖を認めず 凍結精子認知訴訟で最高裁判決」『朝日新聞』 「死後認知訴訟:凍結精子で誕生の男児、父子関係認めず--最高裁「民法規定なし」 」『毎日新聞』 「死後認知訴訟:最高裁判決・要旨 」『毎日新聞』 「死後認知訴訟 法の不備、浮き彫り」『毎日新聞』「クローズアップ」 「凍結精子で夫の死後出産、父子関係認知せず…最高裁」『読売新聞』 「死後生殖判決「戸籍に父」かなわず」『読売新聞』 |
2006年8月9日 | 石川県小松市のクリニックで、体外受精した受精卵を10年にわたり凍結保存したあと母体に戻し、県外の病院で出産に成功していたこと
が分かる。 「10年凍結の受精卵で出産 石川で国内最長保存例に」『朝日新聞』 |
2006年8月3日 | 非配偶者間人工授精(AID)について、医療機関では、AIDで生まれた事実を子どもに伝えないよう、親に求める傾向が強いことが慶
応大などの研究チーム
の調査で分かる。 「非配偶者間人工授精:「子どもに教えないで」 医療機関、親に求める傾向強く」『毎日新聞』 |
2006年7月7日 | 西日本在住の女性が夫の死後、凍結保存していた精子を使った体外受精で産んだ男児(5)が、亡くなった夫の子として認知するよう国に
求めた訴訟の上告審
で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)が口頭弁論を開く。 「凍結精子認知訴訟 最高裁で口頭弁論」『読売新聞』 |
2006年6月1日 | 体外受精において、30代後半でも受精卵の状態が良ければ、1個だけで複数戻す場合と同程度の確率で妊娠できるとの調査結果を、フィ
ンランドのチームが欧
州の医学誌に発表する。 「体外受精:受精卵が1個でも、複数と同等に妊娠 」『毎日新聞』 |
2006年5月19日 | 米国の精子バンクを利用した4組のカップルに生まれた子供たち計5人が相次いでまれな遺伝性疾患を発病し、調査したミシガン大のチー
ムが、1人の精子提供
者から子に伝わったとしか考えられないとの結論を、小児科学の専門誌に発表する。 「遺伝病:提供精子で5人が--米国」『毎日新聞』 |
2006年5月5日 | 英国南東部イースト・サセックス州の63歳女性が、体外受精で妊娠したことが明らかになる。 「63歳女性が妊娠、体外受精で 英国」『CNN.com』 |
2006年4月22日 | 日本産科婦人科学会が、婚姻届を出さない事実婚カップルへの体外受精も認めることを決める。 「体外受精、事実婚カップルも 学会が指針改定」『朝日新聞』 「体外受精、事実婚カップルも容認」『読売新聞』 「体外受精:事実婚カップルへの実施を容認--日産婦 」『毎日新聞』5月8日 |
2006年4月14日 | 死亡した父の凍結保存精子を使った体外受精で生まれた男児が、民法上の父子関係の確認(死後認知)を国に求めた訴訟で、最高裁第2小
法廷が、男児側、国側
の双方から意見を聞く弁論を7月7日に開くことを決める。 「体外受精:凍結精子の父子関係、最高裁は認めぬ公算」『毎日新聞』 「凍結精子で夫の死後出産 「認知」判決見直しか」『読売新聞』 |
2006年3月7-11日 | 医療ルネッサンス「病院の実力 不妊治療」『読売新聞』 ●「苦闘4年 42歳で成功」 ●「多胎防ぐ「受精卵1つ」」 ●「簡易な方法で75%妊娠」 ●「心にも負担 ケア必要 」 ●「技師の役割も大切」 |
2006年3月7日 | 「不妊治療 「多胎率」に注意」『読売新聞』 体外受精による凍結受精卵を保存している英国の女性(34)が、精子を提供した元婚約者の反対をおして、出産のために受精卵の使用を認めるよう求めた訴訟 で、欧州人権裁判所(フランス・ストラスブール)が、女性の訴えを退ける判決を出す。 「凍結受精卵の使用認めず 欧州人権裁、男性反対で」『共同通信』 |
2006年3月6日 | 「不妊治療 「多胎率」に注意」『読売新聞』 |
2006年2月7日 | ニジマスの精子のもとになる細胞をメスの稚魚に注入すると、その細胞が卵子に成長することを東京海洋大のグループが突き止める。 「精原細胞:オス1匹で子孫 絶滅危機の種、保存に有効--東京海洋大、ニジマスで実証」『毎日新聞』 「精子の細胞卵にも育つ 東京海洋大、ニジマスで実験」『朝日新聞』 |
2006年2月1日 | 凍結保存した男性の精子を使い、男性の死後に行われた体外受精で生まれた女児が、民法上の父子関係の確認(死後認知)を国側に求めた
訴訟で、東京高裁が、
一審に続き女児側の控訴を棄却した。 「凍結保存精子:父子関係の確認、2審も認めず 東京高裁」『毎日新聞』 |
2006年1月27日 | インターネットで妊娠出産に関する情報提供などをしている「ベビー
コム」による不妊治療に関するアンケート結果が発表される。 「不妊治療:半数、病院を中途変更 5年以上の継続者、40%が治療費300万円以上」『毎日新聞』2月5日 |
2006年1月26日 | 電機連合が、2006年春闘で、「不妊治療のための休暇・休職制度の確立」を要求することを決める。詳細はこちら。 「不妊治療で休暇・休職制度、電機連合が春闘で要求へ」『読売新聞』 |
2006年1月9日 | 「医療の主役は:/上 患者が動かす 臨床試験の疑問点ただす」『毎日新聞』 |