人工授精/体外受精に関する基礎資料
2005年の動き
2005年11月30日 |
「ルーツを知りたい=元村有希子」『毎日新聞』「発信箱」 |
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2005年11月26日 |
「子どもが語るAID」と題したシンポジウムが東京都内で開かれ、「出自を知る権利」をめぐり意見が交わされた。 「出自知る権利の法制化を 非配偶者間人工授精の子ら」『共同通信』 |
2005年11月24日 |
北九州市の不妊クリニックが、精子になる前の未成熟な「後期精子細胞」を使用した体外受精で生まれた約150人の赤ちゃんの健康状態を調べ、自然妊娠と比
べて特に差が見られないことを明らかにする。
「未成熟精子で体外受精、出生児に影響なし」『読売新聞』 |
2005年11月17日 |
未成熟な生殖細胞が精子や卵子になる際に起きる「減数分裂」の進行に欠かせないたんぱく質を、東北大加齢医学研究所の松居靖久教授らのグループがマウスの
実験で発見する。プレスリリースはこちら。
「不妊症治療に光、精子・卵子形成の必須たんぱく質発見」『読売新聞』 |
2005年11月14日 |
15歳の少年が、米国のDNA検査会社やインターネットを活用し、匿名で精子を提供した実の父を割り出していたことが分かる。
「精子バンク:米国の15歳少年、提供の実父発見 DNA検査会社・ネット活用し」『毎日新聞』11月16日 |
2005年11月6日 |
韓国・ソウルの瑞草署が、200人以上の日本人に韓国人女性の卵子をあっせんしていたブローカー10人のグループを、生命倫理及び安全に関する法律違反の
容疑で摘発し、関与していた産婦人科4か所を同容疑で捜索する。
「韓国人女子大生ら、日本人249人に卵子提供…ブローカー摘発」『読売新聞』 |
2005年10月12日 |
女児側が、請求を棄却した東京地裁判決を不服として東京高裁に控訴していたことが分かる。
「凍結精子で生まれた女児、認知請求棄却で控訴」『読売新聞』 |
2005年9月29日 |
凍結保存した男性の精子を使い、男性の死後に行われた体外受精で生まれた女児が、民法上の父子関係の確認(死後認知)を国側に求めた訴訟で、東京地裁が請
求を棄却する判決を言い渡す。
「凍結精子による体外受精、子の認知認めず 東京地裁」『朝日新聞』 「死後認知:凍結精子使い出産、親子関係認めず 東京地裁」『毎日新聞』 「凍結精子の死後出産、父子関係認めず…東京地裁判決」『読売新聞』 「凍結精子「父子関係」認めず」『読売新聞』「解説」 人間の受精卵(胚(はい))を使う研究についてルール作りをするため、厚生労働省が、「ヒト胚研究に関する専門委員会」(座長・笹月健彦国立国際医療セン ター総長)を発足させる。 「ヒト受精卵:研究ルール策定で研究委発足 1年かけ議論」『毎日新聞』 |
2005年9月26日 |
人間の精子や卵子に手を加えて行う研究が、国内で過去5年間に304件行われ、うち8件は夫婦間以外の精子、卵子で受精卵を作ったとみられることが、厚生科学審議会ヒト胚研究に関する専門委員会において明らかになる。調査の詳細はこちらからダウンロードできます。
「非夫婦間で受精卵作成8件 不妊治療研究「問題なし」」『共同通信』 |
2005年9月20日 |
精子が卵子を包む透明帯を突破するために使われるたんぱく質分解酵素が入った先端部「先体」が、顕微授精によって卵子内に入ると、受精卵の成長に悪影響を
与える恐れがあることを、米ハワイ大医学部の柳町隆造教授らが確認する。
「精子先端の酵素で悪影響も=不妊治療の顕微授精-「除去を」と柳町米大学教授ら」『時事通信』 「精子の酵素、受精卵に影響 米大教授、除去勧める」『共同通信』 |
2005年9月17日 |
無精子症による男性不妊の原因である「クラインフェルター症候群」の患者でも、35歳未満であれば、8割近くの人で精巣内から精子を取り出せることを、帝
京大学医学部の岡田弘・助教授(泌尿器科)が明らかにする。
「染色体異常の男性不妊症、35歳未満なら8割で精子採取」『読売新聞』 |
2005年9月13日 |
精子と卵子を体外で受精させて子宮へ戻す「体外受精」によって国内で生まれた子供が、2003年の1年間で過去最高の1万7400人に達したことが、日本産科婦人科学会によ
る調査で明らかになる。調査結果はこちら。
「65人に1人「体外受精」で誕生、高齢出産増加も影響」『読売新聞』9月14日 染色体異常による不妊男性の精子細胞をを用いた不妊治療を、北九州市のセントマザー産婦人科医院が試み、5人の子供が生まれていたことが分かる。 「染色体異常の男性不妊、未成熟精子で5児誕生」『読売新聞』9月14日 |
2005年8月23日 |
厚生労働省が、体外受精など医療保険が適用されない不妊治療を試みる夫婦への治療費の助成期間を、現行の通算2年から5年に延長する方針を固める。
「不妊治療助成、5年に延長=少子化対策で厚労省方針」『時事通信』 「不妊治療助成 5年に 少子化対策で延長」『東京新聞』 「不妊治療、助成5年に…来年度から厚労省方針」『読売新聞』 |
2005年8月22日 |
米カリフォルニア州最高裁判所が、ゲイやレズビアンのカップルが人工授精で子どもをもった場合に、異性間の夫
婦の場合と同様の親権を認める初めての判決を下す。
「同性カップルに親権 米加州最高裁 初の判決」『毎日新聞』8月24日 |
2005年8月16日 |
体外受精で生まれた子どもの3.3%に先天異常が見つかったという結果を、日本受精着床学会がまとめる。
「体外受精児、先天異常は3.3% 自然妊娠と変わらず」『朝日新聞』 |
2005年8月5日 |
体外受精をして母胎に戻す受精卵が2個でも、3個の場合と妊娠率はほとんど同じという研究結果を、いわき婦人科内科の菅原延夫院長らが
まとめ、日本受精着床学会で
発表する。
「2個でも妊娠率は同じ 体外受精の受精卵」『共同通信』 |
2005年8月4日 |
北九州市のセントマザー産婦人科医院の田中温院長らが、体外受精した受精卵を、通常より約1日長く培養した「桑実胚」の段階で子宮に戻す新手法によって、
妊娠率が約2倍に高まるという研究を発表する。
「受精卵を1日長く培養し子宮に戻す…体外受精の妊娠率2倍に」『読売新聞』 |
2005年7月25日 |
体重1000グラム未満で生まれた超低出生体重児(超未熟児)の心身の発達障害が増えていることが、厚生労働省研究班の全国調査で分かり、日本周産期・新生児医学会で
発表される。 「超未熟児の発達障害が増加…厚労省調査」『読売新聞』 |
2005年7月6日 | 「習慣性流産に対する染色体検査、複数要因の評価で18%減らせる――オランダ研究」『Med Wave』(要登録)要旨はこちら。 |
2005年7月5日 | 「クラミジアから不妊も」『読売新聞』 |
2005年7月4日 | 「がん治療前の不妊対策」『読売新聞』 |
2005年6月30日 |
出産を希望する女性がん患者の願いに応えるため、白血病など血液のがんの専門医で作る日本造血細胞移植学会が、骨髄移植などの治療を受ける患者に対し、将来起こり得る不妊を回避するために、最新
情報を提供することを決める。学会による発表はこちら。 「がん治療後遺症による不妊防ぐため、学会が情報提供」『読売新聞』 |
2005年6月13日 |
第三者の精子・卵子の提供禁止など、人工授精に厳しい条件を課しているイタリアの法律緩和の是非をめぐる国民投票が行われたが、投票率が25.9%で、成
立に必要な50%を下回ったため、国民投票が不成立となる。 「人工授精条件緩和見送り 伊の国民投票、不成立」『共同通信』 「イタリア:人工授精などの規制緩和争点の国民投票、無効に」『毎日新聞』6月14日 |
2005年6月10日 |
イタリアで行われる、人工授精と体外受精の自由化の是非を問う国民投票に関する記事。 「人工授精:イタリアで自由化の国民投票 賛否両論で物議」『毎日新聞』 日本産科婦人科学会が、学会 倫理委員会の議事録をインターネットの学会サイトで公開することを決める。ページはこちら。 「倫理委議事録をネット公開 日本産科婦人科学会」『共同通信』 |
2005年6月9日 |
民間団体「STD啓発ワーキンググループ」(堀口雅子代表)のネット調査により、若い女性が、性感染症(STD)について関心を持ち、自分の周りの人もか
かっているかもしれないと思っているが、自分自身はかかっていないと考える傾向にあることが分かる。 「性感染症、身近でも「自分はかからず」 20代女性調査」『朝日新聞』 |
2005年6月7日 |
米国で不妊治療として一卵性双生児の姉妹間で卵巣移植を受けた25歳の女性が自然に妊娠、今月健康な女児を出産したことが分かる。発表論文の要旨はこちら。 「卵巣移植の米女性が女児出産 双子の姉妹間で」『朝日新聞』 「早期閉経患者が姉妹からの卵巣移植で妊娠・出産に成功 6月6日の無事出産後、NEJM誌が翌日の電子版に掲載」 『Med Wave』(要登録) 人工授精や体外受精などを実施する医師らが作る日本生殖補助医療標準化機関が、質の高い不妊治療の医療機関として10施設を認定したと発表する。認定施設一 覧はこちら。 「不妊治療の医師団体、「優良施設」を認定公表」『日本経済新聞』6月8日 |
2005年6月6日 |
不妊治療などで三つ子以上を妊娠した女性の4割が、1人か2人の胎児を残して妊娠中絶する「減数手術」を受けていたことが徳島大苛原稔教授の調査で分か
る。 「 減数手術:女性の4割が妊娠中絶--不妊治療などで三つ子以上妊娠」『毎日新聞』 AID児による「子どもの会」に関する記事。 「父親はだれ? 第三者の精子で人工授精」『読売新聞』 メスが排卵するとき卵巣で働く酵素を高橋孝行・北海道大教授らがメダカで突き止め、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表する。 「排卵酵素突き止める、仕組み解明に手がかり 北大教授ら」『朝日新聞』6月7日 |
2005年5月26日 |
第三者からの精子提供による人工授精(AID)で生まれた男性が、日本で初めて実名を公表する。 「第三者の精子使い人工授精、誕生 男性が実名公表」『朝日新聞』5月28日 |
2005年5月12日 | 「【裁かれたカルテ】 不妊治療を受けていた患者が卵巣癌で死亡 2つの鑑定が対峙、早期発見は無理と医師の過失否定」『Med Wave』(要登録) |
2005年5月10日 |
「[人工授精]優先すべきは子の権利
」『沖縄タイムス』「社説」 「【第三者受精】親を知るのは子の権利」『高知新聞』「社説」 「キーワードを読む:同性婚 欧州で広がる合法化」『毎日新聞』 |
2005年5月9日 |
夫以外の第三者の精子を使った非配偶者間人工授精(AID)で、精子を提供した人(ドナー)の3分の2が「子供が自分に会いに来る可能性を言われたら、提
供しなかった」と考え「提供は匿名のままが良い」も90%近くに上ることが、厚生労働省研究班(主任研究者・吉村泰典慶応大教授)の調査で分かる。 「「実の父」開示に壁 9割、精子提供は匿名で」『共同通信』 「「子に会いたくない」続々 人工授精で精子提供の「父」」『朝日新聞』5月23日 |
2005年5月8日 |
米本昌平「ローマ教会と生命倫理」『毎日新聞』「時代の風」 |
2005年5月7日 |
「卵巣表層細胞から卵子への分化に成功」『Wired News』 |
2005年5月4日 |
哺乳(ほにゅう)類の受精卵の着床に高率で問題が起きるメカニズムを、東大薬
学部の新井洋由教授(衛生化学)らのチームが、マウスで初めて解明し、英科学誌ネイチャー電子版に発表する。 「受精卵の着床促すたんぱく質、東大チームが発見」『読売新聞』5月5日 |
2005年4月8日 |
公明党女性委員会の「女性の健康支援推進プロジェクトチーム」が、党本部で会合を開き、慶應義塾大学の吉村泰典教授を講師に、生殖補助医療の現状と課題に
ついて話を聞く。 「吉村慶大教授を講師に 党女性委プロジェクトチームが会合」『公明新聞』 |
2005年4月4日 |
ヨハネ・パウロ2世と生殖医療をはじめとする生命・医療倫理との関係に触れた記事。 「ローマ法王死去:四半世紀、反戦貫き 武力解決の風潮戒め」『毎日新聞』 |
2005年4月2日 |
3胎以上の多胎妊娠の4割で、人為的に胎児の数を減らす減数手術が行われていることが、苛原稔徳島大教授(女性医学)らの調査で分かる。(母体に戻す胚の
数に関する会告はこちら。) 「3胎妊娠の4割で減数手術 体外受精で会告違反も」『共同通信』 「多胎妊娠の減数手術…三つ子で4割、四つ子は7割」『読売新聞』 不妊原因の一つである女性の排卵障害に、生まれたときの低体重が関連しているとする調査結果を、藤田保健衛生大坂文種報徳会病院(名古屋市)の中沢和美教 授らがまとめる。 「低体重の出生、不妊の恐れ 藤田保健衛生大が調査」『共同通信』 |
2005年3月29日 | 「中国の一人っ子政策に抜け道 排卵誘発剤で「双子」増加」『毎日新聞』 |
2005年3月25日 |
「胚盤胞(はいばんほう)移植」という体外受精の手法では、胎盤を共有する特殊な形態の双子を妊娠する危険度が、自然妊娠に比べ11倍以上に増えるという
調査結果を、静岡県浜松市の聖隷浜松病院が発表する。 「胎児障害、高い危険…体外受精胚盤胞移植」『読売新聞』 |
2005年3月10日 |
精子と卵子が融合する際に不可欠なタンパク質を岡部勝大阪大教授らが発見する。 「縁結びのタンパク質を発見 Izumoと命名、大阪大」『共同通信』 「精子と卵子の「縁結び」たんぱく質、阪大チームが発見」『読売新聞』 「妊娠のカギを握るタンパク質、日本の研究チームが発見」『Hot Wired』 |
2005年3月7日 |
エイズウイルス(HIV)に感染した夫の精液からウイルスを除去し、その精子を使った体外受精などの生殖医療で、これまでに国内で27人の子供が生まれて
いたことが厚生労働省エイズ研究班(班長・田中憲一新潟大教授)の調査でわかる。 「HIV除去し体外受精、3大学で27人誕生…慎重論も」『読売新聞』 「【解説】HIV除去 感染者に広がる生殖医療」『読売新聞』 |
2005年3月1日 |
精子の運動能力が低下する「精子無力症」に、細胞を形作るたんぱく質「セプチン」の異常が関係している可能性のあることを、京都大大学院医学研究科の木下専助教授らの研究グループが突き止める。 「男性不妊原因:精子無力症に「セプチン」関与か」『毎日新聞』 |
2005年2月19日 |
日本産科婦人科学会が、
体外受精で生まれた子ども10万人の追跡調査を初めて実施することを決める。 「体外受精児: 10万人追跡調査 産科婦人科学会が実施へ」『毎日新聞』2005年2月20日 「生殖医療の子ども、発達状況調査へ 日本産科婦人科学会」『朝日新聞』2005年2月20日 「高度不妊治療で誕生の子ども 健康状態調査へ」『読売新聞』2005年2月21日 |
2005年2月14日 |
柘植あづみ「研究者の欲求という隠れた要因 「病苦」の社会的側面に目を」『毎日新聞』(夕刊) 武田徹「日本人の生命観②「生命に軽重をつける発想」の根深さ」『毎日新聞』(夕刊) |
2005年2月8日 |
動物の生殖機能障害の原因となる脳ホルモンを、広島大学統合
脳科学プロジェクト研究センターの筒井和義教授の研究グループが発見する。 「生殖機能抑制ホルモン発見=不妊治療に応用も-広島大研究グループ」『時事通信』 「睡眠促進剤摂取で生殖障害? ■ホルモン放出抑える「メラトニン」」『中国新聞』2005年2月9日 |
2005年2月2日 |
中国では排卵誘発剤の安易な使用によって多胎妊娠が増加しており、国家衛生部は、体への負担が大きく、妊娠中毒症や早産などの危険が高まるとして、濫用を
やめるよう呼びかけている。 「排卵誘発剤で多胎妊娠急増、衛生部が警告」『中国情報局』 |
2005年1月27日 |
体外受精によって国内で生まれた子どもが10万人を超えたことが、日本産科婦人科学会の調査で判明した。調査結果はこちら。 「体外受精児:10万人超す 02年は76人に1人」『毎日新聞』 |
2005年1月23日 |
第三者から卵子の提供を受けないと妊娠できない女性患者を抱える不妊治療施設数が、全体の45%にのぼることが日本産科婦人科学会による全国調査で初めて明
らかになる。調査結果はこちら。 「「卵子提供が必要」な不妊女性、45%の治療施設に」『読売新聞』 |
2005年1月20-21日 |
ルーマニアにおける高齢出産の問題点を指摘したレポート 「高齢出産の現実――見落とされがちな「提供卵子」(上) (下)」『Hotwired Japan』 |
2005年1月18日 |
生殖補助医療法案(仮称)が通常国会に提出されない見通しになったことを受けて、関係者二名(野田聖子衆院議員、吉村泰典慶応大学教授)にインタビューし
た記事。 「生殖医療の法整備――関係者に聞く――」『朝日新聞』 |
2005年1月16日 |
ルーマニアにおいて66才の女性が不妊治療の結果、双子を出産する。 「66歳女性が体外受精で出産 ルーマニア、最高齢記録に」『共同通信』 「66歳、世界最高齢出産」『読売新聞』 |
2005年1月12日 |
少子化のなかで国が補助をはじめた不妊治療についてのレポート 「未来が見えますか:人口減時代の日本 第1部・少子化の風景/6」『毎日新聞』 |
2005年1月11日 |
オランダにおいて認められた「出自を知る権利」の現状を報告した記事。 「「匿名」崩れドナー激減 人工授精、他国で受診」『朝日新聞』「世界発2005」 |