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HOME学術集会・教育集会その他の教育集会など > 第3回 家庭医療後期研修プログラム構築のためのワークショップ(2006.1.28〜29)

開催しました

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日本家庭医療学会主催
第3回 家庭医療後期研修プログラム構築のためのワークショップ

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1月28日午前
記録(テープ起こし)版
1月28日午後
記録(テープ起こし)版
1月29日

◆ 期日 : 平成18年1月28日(土)〜29日(日)
◆ 場所 : 都道府県会館 (東京永田町)
◆ 対象者 : 日本家庭医療学会理事(旧運営委員)、若手家庭医部会、現在家庭医療後
期研修プログラムを運営している指導者、または将来立ち上げを計画している指導者
(学会員に限る*)
*非学会員の方は当日入会手続きをしていただけます。

記録(テープ起こし)版
竹村 では時間になりましたので、さっそく家庭医療後期研修プログラム構築のためのワークショップ2日目を始めたいと思います。まず確認なんですが、皆さん、これ、配られたものを持っていますね。また、これに基づいて後ほど議論することになりますので、もし受け取ってない方は、前で受け取って下さい。じゃあさっそくですが、今日は第1部がロジャー・ネイバー先生の3回目の講演とそれに関する質疑応答、そののち、昨日、執行部への宿題としてプログラムのマイナーな修正をしましたが、それを皆様と共に議論して、終わらせましょう。その後、第3部として最後のネイバー先生のご講演、認定医等についてのお話をいただいた後、質疑応答。さらにそれを受けて、我々の将来について皆さんにまたご意見をいただく、ということになると思います。では、さっそくですがネイバー先生の3回目のご講演を。
Neighbour (06.40〜44.34)
葛西 それでは一つ二つ質問がありましたらどうぞ。
○○ あの、先生のティーチャーのスーパービジョンについて、非常に興味があったのですが、実際どんなふうにされているかをお聞きしたいんですが。
葛西 ネイバー先生自身が。
○○ そうですね。イギリスでティーチャーのスーパービジョンをどういうふうにされているのか。具体的に。今の日本の設定だとなかなか難しいんじゃないかと思って。たとえば僕自身がひとりで今やっていて、どうやって自分をスーパーバイズしたらいいのかというのが、構造がイメージできないもので、具体的に何か。
Neighbour (46.00〜49.57)
葛西 じゃあ、もうひとつぐらい質問いかがでしょうか。
藤沼 この講義はネイバー先生がワントゥワンでGPをまさに現場で育ててきたというのがものすごくよくわかって非常に感動しました。というのがひとつと。
Neighbour (50.50〜50.53)
藤沼 ひとつ僕興味があったのが、トレーナー自身がブラインドスポットを持っている場合があって、そこのところが実はティーチングに非常に弱点になっちゃう可能性があって、僕も実はいくつかブラインドスポットがあると自分自身思っているんですが、そのあたりをどういうふうに克服していけばいいのかをちょっと教えていただければと思って。
Neighbour (51.38〜58.28)
葛西 それでは次のテーマに移りたいと思いますので、ネイバー先生にまた大きな拍手を。
竹村 じゃあ45分まで休憩しましょうか。
  ―休 憩―
竹村 じゃあ次のセッションを始めます。これ、皆さんにお配りした資料のいちばん最後のページですね。4番の研修期間というところについて、いちばん最後のゴシックで書いてあるところについてですね。昨日これに関してはご議論いただいたわけなんですが、じゅうぶんな議論とは言い切れなかったので、また、今から残っているのは45分ぐらいしかないんですが、ご意見をいただいて最終的な案に持っていきたいと思います。まずその一番最初、表題がちょっと不適当ということだったので、そこに書かれているように「研修に含まれるべき項目」と変えました。ちょっとその内容について少しリクワイアメント的なものと、それよりも望むべきという表現にした方がいいんじゃないかというご意見がございましたので、これをふたつに分けました。次の領域における研修が含まれていること、これは「必須」という感じですよね。次の2番目が次の領域における研修が含まれていることが望ましいと、努力目標みたいな感じで書かせていただきました。その期間に関して昨日の議論では内科と小児科は絶対という感じでお話がありましたので、内科に関してはここに書かれているように入院・外来病棟でブロック期間最低6か月ということを明示させていただいて、付記というか、総合内科、一般内科、総合診療科または専門臓器別内科と標榜していない施設で行われることが望ましいとなっているわけです。これはいかがでしょうか。・・・よろしいですか。・・・どうでしょうか。・・・ご意見ございましたらば。
○○ あの、この専門臓器別内科を標榜していない施設と入れちゃうと、一般内科や総合内科があっても、臓器別専門内科を標榜していたらそこの施設はだめだ、となりますので、施設ではない方がいいんじゃないかなと。専門臓器別内科だけでは小さくなるということを言いたいわけですね。もうちょっと言い方を何かないかな、と。
竹村 何かありますか。
前野 えっと、標榜という表現は医療法上の標榜というふうにとられると思うんですね。そうすると一般内科をやっているところも循環器科、呼吸器科と標榜していますので、ちょっとこの表現は誤解を招くと。
竹村 ではどういう表現が。どなたか、いい表現は。
○○ 総合内科、または。
前野 この総合診療科で行うことが望ましい、だけでは。ではないということをわざわざ明記するというのが。
竹村 それは昨日のご議論の中で、そういう科じゃない、専門科ではない、専門内科ではないところ、「専門」と標榜していなければ全般的にやるんだろうというようなご意見だったんですね。で、このような表現にしたんですが、何かいいのがあったら。
○○ あの、昨日そういう話があって、たぶん概念的にはわかるんですけど、どうせこれは望ましいという話なのでシンプルでいいと思うんですよ。表現として。だから総合カッコ一般内科、総合診療科で行われることが望ましいと。たぶんそのカッコの中に昨日出たような話が入ってくると思うんですけど、どうせ望ましいというあれなので、その抜け道というか●●●●話がややこしくなるよりは、シンプルでいいと思うんですが。
○○ 昨日この話を出した時には望ましいという議論ではなくて、総合診療部とか一般内科がある場合はそこを回ってもらうということが原則であると。それから専門内科しか名前の出ていないようなところはやめてほしい、ということ。
竹村 望ましいというのは前に書いてあったので置いてあっただけなんですけど。特に深い意味はない。どうしましょう。消しますか。昨日入れた方がいいとおっしゃったのはどなたですか。いいですか。どうぞ。
山田 できるだけ中小病院とか、あるいは総合診療科で研修することということなので、今のご意見に従って、表記の仕方もいると思うんですが、内科兼総合、カッコ一般内科兼総合診療科、内科はご存じだからカッコして臓器別専門内科を除くとか、でないこととか、で行うとか。
○○ すいません。表現は総合内科総合診療科を標榜する組織、または専門臓器別内科を標榜していない組織とするといいのかな、と。
○○ 現在、医療法上では総合診療科を標榜できませんので、標榜という言葉そのものが医療法を連想させますので、ステイトメントしたものではまずい。ですから、後は臓器別の前に専門が付いているのは、家庭医の専門性とかいろんなことでまた混乱を招きかねない。これは臓器別内科では…というのがひとつ。それで、ですから、あとはここをさっき見せておられたのをそのまま書いてもいいんじゃないかなという気がするんです。臓器別内科のローテーションでない、というのを囲むという表現もある。
竹村 総合内科カッコ胃腸内科総合診療科を学ぶこと、ということでカッコ、その次に臓器別内科ではないということですね。
○○ それでは一番最初に内科総合各一般内科、総合診療科で研修するということですね。臓器別内科での研修は認めない、と。
○○ それを、臓器別内科でない方が望ましい、というのを内科の後ろにカッコに入れる。だって総合・一般内科というところがそうではない。
○○ 臓器別内科ではないことが望ましい、ぐらいがいいんじゃないですか。
宮崎 表現の問題と望ましいというのをするのかどうかというふたつの話で、まずその、これ以外例外は認めないのかどうかというお話ですけど、たぶん昨日の話の経緯からすると認めないという時点で研修ができなくなる施設がちらほらあるような印象があったんですけど。臓器別しか研修する場所がないような施設があるという例があがったような記憶があるんですけど。
山田 昨日の意図としては、初期の研修管理型病院のような大きな臨床各科に別れるような、そこでの臓器別内科のスーパーローテートというのは認めない、と。むしろやっぱり小病院だとか中小病院だとか総合診療科とか総合内科とか、そういうところでないと、診療所研修があるにしろ、家庭医の後期研修としてはふさわしくないと思います。例えば循環器内科の専門研修を6か月の中に入れてしまっては家庭医療の後期研修としては問題じゃないかな、と。むしろ一般内科ということで規定した方が全体の総意がまとまるんじゃないか。でも、今の現状で、この中におられる方で、それではプログラムを組めないというような現実であればおっしゃっていだきたいんですけど。
竹村 いかがでしょうか。会員の声を聞く会ですので、何なりと。
原  よろしいですか。愛媛の原です。実質、現実的にいわゆる内科であれば認められる。先ほど標榜の話もありましたけれど、どこで規定するか定義するかの問題にもよるのかな、と。うちの病院では標榜科はやっぱり●●だとか消化器だとかついてしまっていますので、現実問題は本当にひっくるめた一般内科で、それはそれで伝わるんじゃないか。それであれば何の問題もない。
山田 まあ一応、これはプログラム認定ということを後でするという伏線があってこうふうに進めているわけなんで、プログラム認定をする時に実質的にそこでやってみている内科の6か月のたくさんの症例を見ているわけなんで、少なくとも心筋梗塞や狭心症ばっかり固まって研修したのではないということが明らかになれば、その判断基準は決めるのはまたこれから、評価のとこで決めていけばいいと思うんですけど。意図としてはそういったことをここで表現しておけば、最初に日本家庭医療学会の推奨するプログラムに応募してもらう時に、その意図を伝えるためにはこうやって表現しておいた方がいいかな、と。
竹村 どうぞ。
前野? 家庭医療学会は総合診療医学会と仲良くするという意味で、総合診療医学会も何か…。僕が言いたかったのは総合診療学会の会員が一人とかね、そういう形でうまく●●できるような項目になったらいいな、と。そうすると例えば●●推奨型施設であるとか、ここは総合診療学会が●●学べる施設だということを推奨してもらえれば、たとえここの先生が消化器科に所属していたとしても、総合的な研修を保証できる。そういう定期的なニュアンスも含めて。そのあたり、今後●●●●交渉材料になるかなと。
山田 恐らく今日議論している4番。研修期間だとか人材だとか項目のところが、最終的に他の学会、プライマリ・ケア学会や総合診療学会ややほかの団体とすり合わせる時に、ここはそういわずにこうしてくれないかとか、ここはこうしてくれないか、というような話で、恐らくここで基準を決めても多少またフィードバックしなきゃいけない部分があると思います。場合によっては指導医に関する項目もほかの学会、たとえばプライマリ・ケア学会で既にとっている指導医を暫定的に認めてほしいとか、まあ話し合ってそこらが取引というか、交渉後にまた固まってくることになるのではないかと思います。
岡田 確認ですけども、この内科・小児科、後期研修中にっていうのは、これはもう、いわゆる必須になるのかということなんですけど。今年、うちはプログラムの大幅な書き換えをやっていまして、その書き換えたプログラムでいくと、両方これ満たさないんですね。特に初期研修からの一環でやっている場合には、ほか、いわゆる厚生労働省の基準は小児科なんか1か月ですけど、それとは別で家庭医に進むということで、初期研修の2年間で小児科4か月病棟をしてもらったりしているんですね。それで初期研修の間、病棟の小児科の●●をしっかり見たということで後期は外来へ行くという方向へ進む、集中するということを考えているので、そのあたり、後期研修でと明記されるとつらい部分はあるのは事実です。そのへんをいわゆるその、初期研修中の経験に応じてというようなことを考えてほしい。余地があればなと思います。
竹村 えーと、これは一応書き直していませんので。あの、後期研修と昨日も書いてあったので。
山田 昨日も議論になって、やっぱり初期研修の内容によってその人の習得というか、違うでしょうから、先生が言われるのはもっともだと思います。ここででも社会的にアピールしたいのは初期研修がどうであれ後期研修は必ずさせますということ。3か月以下という人は絶対にいないはずだ、ということが保証されますので、その中でたとえば初期研修をカウントしてどうこうということを将来というか、カウントしてもいいのかも知れませんし。先生が言われたのは病院研修がないだけで、小児科の外来研修というのはあるんですね?
岡田? はい、もちろん。
山田 それは何か月間かあるんですか?
岡田? 入院●●ですか?じゃあ全然問題ないです。
○○ ちょっとあいまいな表現にしてあるというか。入院というより小児科研修が入院も含めて3か月しっかりやってください、と。だからこのプログラムでは必ず前期、初期であれ後期であれ3か月の研修は全部このプログラム。
岡田? すいません、勘違いしていました。外来でもオッケーということであれば全然大丈夫。
竹村 内科の方はよろしいんですよね? 6か月?
○○ これも外来、それは全然。いわゆる内科を回れと言われると困るんですけど。要するに診療所の●●●●3年間●●小児も大丈夫ですから。ブロックで回れと言われるとまた困るんです。
山田 まああの、ここで表現しているのは入院機能を模したところでの内科研修というか、あるいは小児科の方も入院機能を持った病院での研修ということで、いわゆる単独だけで小児科を標榜している診療所での小児科研修というのじゃなくて、入院機能を持った病院での、どちらかというと病院研修の中でこれをやってほしいという意味合いから出てきたものだと思うんです。ですからあんまり細かくまだ規定がないんで、運用上でルーズになった方がいいということであればあれなんですけど、いわゆる中小病院、一般病院で標榜しているところの内科、入院機能を持った内科・小児科で3か月、6か月の研修をして欲しいというのが元々の意図だったと思うんです。
竹村 また、ここに戻りますか。昨日、なんか、かなり強い意見が。
宮崎 昨日の話では、小児科の3か月というのは入院ブロック研修という話だったと思うんですけど、そうすると例えば亀田の場合は初期研修から続けて、最初から家庭医科に行くという前提で初期に4か月びしっと入れているわけですよね。それは多分、家庭医研修をちゃんとやるというプログラムを組んであるので、それは抜け道ではないと思うので、初期でそういうことを意識してやっているのだったらいいという除外項目を載せればいいと思うんですよ。そうじゃなくて普通の初期研修だったらたぶん1か月しかやらないと思うので、そういう場合はちゃんとブロックをやりなさいということでしたよね。昨日の話だと。そうするとやっぱり初期でどうのこうのという除外項目を入れる分には、入れるというのが対応だと思うんですけど。
大西 やっぱりそういうふうに考えていった時に、プログラムというのは個人個人の研修医にやっぱり属していて、初期でかなりいい経験をしてきたという場合に、もう3年目以降は外来だけでも研修が完結するような形でですね、そのプログラムの認定は個人個人に対して学会が出すというような。事実、一戸先生に聞いていますと、そういうことがずいぶん弾力的に行われているというふうに聞きましたので。やっぱりそういうのが近いんじゃないかなという印象をもちました。
竹村 いかがでしょうか。
前野 まず、今小児の話が出たので小児科からなんですけど。先ほど初期研修は1か月という話でしたが、ここで3か月以上というふうにしておけば初期で1か月だったところを後期でブロック研修をやらざるを得ない。自動的に。岡田先生の初期で4か月やられたところは、今大西先生の言われた個々の到達論に合わせて変えることができるので、初期後期と断言しなくても3か月と書いてあれば1か月しかやってないところは正直にブロック研修が入ることになるのかなと思うので、あえてここで後期研修中にということを断定してステイトメントに載せるのは、ちょっとなんか、選択肢が狭まるような気がします。それが一点。それから、外来研修だったらいいと。これは入院or外来なんだ、というところを緩めるよりは初期後期でもきちんと病棟のあるところでやってください、というほうが●●という気がしました。それからあと、内科研修なんですが、例えばうちは来年から2ヶ月ずつ、1年かけて6科の内科をまわそう、という構想でやっているんですが、するとその1年間は全て、この内科研修にはカウントされない、という解釈ですね。中には8科を全部2か月ずつ、4か月、2年かけて回りたいという人がいるんですけど、その人の場合はこの2年間が内科としては全くカウントされないということになるわけですか。それは学会としてはそういう見解ということでよろしいでしょうか。
山田 それは内科専門医をとるための研修だとか、総合内科を取るための研修であればいいと思うんですが、家庭医の研修のためにはやはり総合診療科を回って欲しいとか、あるいは総合内科を回って欲しいということをむしろ伝えた方が、僕は適切だと思います。
前野 そうすると、もちろんその後に総合診療科も1年やるんですけど、つまりこの内科領域の、それは総合診療科の研修としてわかるんですけど、研修に含まれるべき項目の中の内科にもあたらない、ということになるのかな、というのがちょっと違和感があって。で、これはたぶん●●先生がおっしゃったように総合診療学会とかの議論で出てくると思うんですけど、内科研修として、臓器別の内科のところは内科ではない、というようなとられかたをすると、なんだよ、て言われないかなと。
竹村 はい、どうぞ。
山下 あの、ここのところなんですけど、これは最低の、内科研修の最低のブロックなので、その下にもうちょっと詳しい説明が必要だなと思うんです。この表記だと。なので、前野先生がおっしゃっているとおり、その下にはこういう分野の内科の中のこういう分野においてのことを習得すること、というのを●●しなきゃいけないので、そこには多分、臓器別内科というのが入っているんでしょうし、それはどういうかたちでその後補完するか。ただ、最低限うちの学会でやらなきゃいけない入院ブロック研修は、ここの部分はやってくれということで、ここのやり方でいいんじゃないかなと思いますが。
竹村 他はいかがですか。はい、どうぞ。
○○ 今のお話だと多分、内科の中に話を入れちゃうと、循環器内科は内科じゃないのかと言われそうなので、今山下先生が言ったように、たとえばプログラムの中で入院で絶対必要なのは総合内科が6か月以上、小児科が4か月以上、とかそういう何か入院研修ブロックのように分けた方が問題にならないような気がちょっとしたんですけど。
山下 か、もしくはテイジンのケア。で、どーんとやって、こういうふうに。
山田 おっしゃることはよくわかるんですけど、一般の人や他の研修施設が理解しにくということがあると思います。家庭医が持つ医学的な知識と技術のところでは成人の健康問題とかありましたんで、ここではどちらかというと、プログラムを組む時にそれを含んでほしいというメッセージで、内科とは書いてありますけど、昨日の議論でも再三あったように、この内科はぜひ中小病院の内科。特に地域の病院の内科に誘導させたいという強い意図があるということを理解してほしい。だから大きな何か、あるいは大学病院で転々とローテートすることを推奨しているのではないということを強く言いたいということです。専門内科を否定しているわけではないですけれど、プログラムを組む時に、この意図としては総合診療科か、大きな病院だったら総合診療科。そうじゃなければ小さな病院の内科でやってくださいと。そういうことです。
中村? はい、すいません。それだったらたとえばそこをもう、総合内科とかいう名前にしたらどうなんですか。
○○ 1番自体を。
中村? 1番自体を。それはまずいですか。一般内科とか。
山田 小さい病院だと内科という標榜しかしてないんで、あえて総合内科と書いていないということは地域へ行けばすぐわかると思うんですけど。入院が50床、70床、80床などというところは内科としか書いてないんですね。そういった病院でぜひ働きなさい、と。
岡田? すいません。細かいですけど、うちの病棟は家庭診療科というのでやっていますので。総合内科も総合診療科もまわってないことになりますので。両方ともしっかりやっています。
山田 何ていうの?
岡田? 家庭医診療科の病棟です。
竹村 家庭医診療科には、病床はどのぐらいあるんですか?
岡田? 病床は特に決まってないんですけど、常時6名。
竹村 そのような認識でいいですかね。一般内科というのは。
山田 恐らく僕らの施設でも地域家庭診療科とか、いろんな名前を付けているところがあるんで。それはもう、運用上総合診療科に含めるとか、それは全然問題なくて、その時対処できればそれで全然問題ないと思います。
竹村 名前、付けます? それとも、これでいいですか? 名前に関しては。
○○ 中身を表すような但し書きか何かがあればいいですね。
竹村 じゃあ、その他総合内科的な診療をする科とか。
○○ 科を断定しなくて、臓器別内科ではなく、一般的に内科全般を見られる病院、病棟であることが望ましい。
竹村 じゃあ、どうしましょうか。あ、どうぞ。
北西 以前は総合診療的なことをやっているところを総合診療部門とか言っていたと思いますが。
○○ あの、必修化ではそうなっています。総合診療科など、と書いてあります。
竹村 はい、どうぞ。
○○ あの、だいたい内容については皆さんこういうことをやるので、後は表現の問題だと思うんですけど。あと、ひとつは政治的な問題があって、どうせ3学会の時に出てくると思うんですけど、ひとつは他の臓器別内科の循環器医がちょっと家庭医の認定も取りたいと言った時に、それが簡単に取れるようなシステムはやっぱり良くないと思うんですね。それが、ちゃんとそういうマインドを持った教育の中で、ある程度の教育を受けた後期研修。それがなされてないといけないと思うので、まあ、ここにいる人は皆さん内容が分かっているので、後は、他の人から見てどう見えるかというところをちゃんと考えてやらないと。あと、さっきの小児科の話もそうなんですけど、実力的にも外来で診られるようなレベルになれば初期研修、後期研修どうでもいいんですけど、我々は小児も3ヶ月以上ちゃんと研修に組み入れていますよ、というアピールの意味もあると思うので、その辺を考慮して、これから総合診療学会とかプライマリ・ケアと話す前の段階で家庭医としてどういうふうに書くかということで、ここはだから、どうせ変わるんだから、ある程度いいんじゃないかと思います。
竹村 内容に関してはじゃあ、よろしいですか。いいですか。問題があれば、また。あと、期間のお話ですけど、これ一応、後期研修中に3か月、初期と別にということだったんですが、これ、どうしましょうか。
○○ 昨日言ったかどうかよく覚えてないんですけど、個別にプログラムが、その人が初期研修の間に相当部分終わらせているということであれば、短くてもいいと思います。というようなことを別に決めたらいいんじゃないかと。
山田 家庭医研修の中に研修期間全期間5年間としたんで、初期研修と同一プログラムというか同一施設でやる場合に、トータルでそういったことが保証されている場合に初期研修が1か月以上なので、後期研修が3か月を謳っているわけですから、4か月以上の研修が保証されていて、それがあれば特に問題ないと思うんですけど、研修場所が移った時というのは、初期研修を全然どこでやったかわからない。ずいぶん変わる人も多いんで。そういった場合には3か月以上を明記しておいた方がいいかな、と。後期研修を謳う場合ですね。で、たたき台を作るんだったら、初期研修と同一の研修を行って、かつ期間が4ヶ月を越す場合は見込めるということになるんじゃないかな。精神として。あとは場合によっては初期研修のことを評価するシステムというか、独自に家庭医療学会でここの初期研修だったら2か月、ここだったらあてにならないから半年とか、それはあり得ることですよね。地域保健実習だって保健所だけ行って見学しただけで地域のことがわかったと言われたんじゃ、それは全く話にならないわけで、初期研修についてもある程度学会が評価というか、独自に判断をしていくということも、将来ですけど必要になるんじゃないかなと思います。
○○ 今、山田先生が言った後半の部分は僕も全く賛成なんですが、僕の本職の臨床研修の立場から言いますと、学会が初期後期を合わせたかたちでの視野に入れたかたちで組むというのが、あまりこう、例えば皮膚科医になるための初期研修とか、病理医になるための初期研修とか言うのは、基本的にはあまり言うのは望ましくない。それは、さっき先生が言われたように初期研修でやったことを学会が評価するというのはすごくいいことだと思うんですけど、初期後期通してやった場合はokとか、そういうのはあまり学会のステイトメントとしてしないほうがいいかなと。
山田 専門各科にとって初期研修は僕は何のためにやっているのかよく分からないんですけど、その、必修化になった経緯もいいのか悪いのか。初期研修の今のゴールがどういったことに設定しているのかということも、非常に僕にとっては曖昧なんですけど、ただ、これから考えようとしている家庭医の研修にとってはスーパーローテートというのは必須で、この初期研修がたとえ制度上廃止になっても、家庭医療学会としては初期研修のスーパーローテートは続けていかなきゃならない、非常にバイタルなものだと思うんですね。ですから、今のところ妥協してというか必修化で担保されていると理解はしているんですけど、それが本当に質が保たれるのか。家庭医としてのスーパーローテートとしてちゃんとなされているのかどうかは、家庭医療学会がむしろ声を出していくのは、僕は非常に重要なことで、ただ他の研修にまで関わるような、ことを表現しようとは思ってないです。将来総合診療科あるいは家庭医、プライマリ・ケア医になる人たちの初期研修については、ある程度表現をして意見を言ってもいいのではないかと僕は思っています。
○○ 先々のことを考えるとおっしゃる通りだと思うんですが、ただ、初期研修に関しては前野先生と同じ意見で、一応ほぼ、内実はともかくとしてある程度の線にいっているということを認めるという態度を公的には表明していく手があるんじゃないかと思います。その人個人にとってどうかということは、学会じゃなくて、プログラムがその人について認証すれば、プログラムを主体的に運営する側がこの人だったらこれでいいとなれば、それで充分じゃないかと。プログラムは研修医自身とプログラム自身に属しているという考えで、外的には決めなくていい。
竹村 その場合、どうですか。たとえば亀田のように4か月小児科やっていた人たちはもう一度参加できるのか。4か月。
○○ それは後期プログラムの名前として亀田でやっていた人でも参加できない人はいるし、よそでやっていてここではもう2か月、という人もいる、というふうに個別に決めてあげればいいんじゃないか。その後期研修プログラムが個別に決めてあげればいいんじゃないか。それを例外としてここに書けばいい。プログラムごとに個人が●●を決められる。
竹村 そういう通路を作りましょうか。
○○ あの、個人で決められるではなくて、研修医、研修を予定している者と指導医の間で議論し、そのプログラムを学会プログラム委員会に提出したのちに承認を受けるということが望ましい。
竹村 いかがでしょうか。どうぞ。
一戸 私もそっちの方向がいいんじゃないかと思います。というのはイギリスが、昨日ネイバー先生がおっしゃった●●●ショナル・トレーニングというのが、これから家庭医療を目指す人●●●というのと、同時に、実は裏にセルフコンストラクトプログラムというのがありまして、それは個人的に、たとえば自分は内科で10年やってきたから、でも家庭医になりたい、といった人が個人的にRCGPとかに●●して、●●実は2本立てに、そういう感じなのかな、と。
竹村 はい、どうぞ。
○○ このカリキュラムの中に示すものが、目的が何かということだと思うんです。つまりその、正しい研修を全ての人に与えることができればあまり細かいことは書かなくていいというか、個別の研修を与えることができれば細かいことは書かなくていいんですけど。ただどうしても、その、つまり性善説か性悪説か、悪くとってカリキュラムの抜け道を使って簡単な研修をすますことは避けたい、というのが一つあるのと、あと、できるだけでもできている人には優遇した研修をやらせてあげたいというのもある。そのふたつを両立させなきゃいけないのがある。個別のカリキュラムを作ると皆さんおっしゃっていますけど、多分それをやり出すと一人ひとりの●●をどうするかが大変になってきて、結局その悪く、悪く、例えばディレクターが悪意をもって操作すればそういうことは可能になってしまうと思うんです。そのあたりを、やっぱりどこかに規定を設けておきたいというのが、たぶん今の家庭医療学会のカリキュラムを引っ張っている方々の考えなのではないかと。ただ現場としてはもう少し優遇措置も欲しいというのが、そのあたりを全部、抜け道もなくして、なおかつ全ての人にベストな研修をやろうというのが最初からちょっと無理なんじゃないかなというのが感想です。つまり個別の研修をやり始めるのも可能なんですけど、多分段階的に今はまだそこはできない。けれども数年後になったら個別の研修にどんどんもっていくとか、そういう段階的処置がたぶん必要なんじゃないかと思います。
山田 昨日も話したと思うんですけど、ここで後期研修3か月を出したのは、その人の研修のためもあるんですが、もう一方で卒後3年目以上の人が、研修期間とはいえ3か月小児科診療に携わるということも意味が大きいと思うんですね。初期研修とは違って、スーパーローテートも終わってある程度臨床的に一人前に診療できるようになった人が家庭医療学会のコースを選ぶと3か月間は小児科のブロック、小児科の一員として働くということになる。今、非常に小児科医が不足しているところで、病棟の管理も含めてそういった人たちが3か月貢献できるというのと、全然来ない、あるいは1か月しか来ないというのとではアピール度がずいぶん違って、3か月、3年目以降の人が小児科診療を受け持つということ自体が世間的に価値がある、アピールが高いんじゃないかなという気はするんです。そういったことも含めて考えてもらうと、たとえ4か月やった人がいるかもしれないんだけど、その人が後期研修でまた3か月やっていると非常に経験が豊かで、場合によっては指導もできて、家庭医療学会が選んだ研修医が非常に小児科医として社会に貢献できるというようなところも考えて欲しい、そういう視点も持って欲しいと思うんですね。ですから、研修医にとってはメリットもデメリットもあるでしょうが、後期研修の枠で地域社会に貢献する。場合によってはへき地じゃないですけども、今、中小病院にシフトしているのは、そういった意味合いを持たせているというか、社会ニーズに対応しようという意図があるのです。研修と称して社会のニーズにも応えているということが果たせると、学会としては社会に対して非常にいいインフォメーションを与えることができると思うんですけども。
竹村 どうぞ。
東  内科のところで総合ということにこだわっているにもかかわらず、小児科のところで総合性というのが全然出てこないんですけど、下手したら大学病院で小児治療ばっかり3ヶ月では困るし、初期で3か月経ったからいいじゃないかとなっても困るので、コモンプロブレム全般に対応できる研修という縛りを入れて、それを初期にやっていればよしとする、としてもいいんじゃないかなと思う。
竹村 この点は問題ないですよね。総合的に小児科を研修すると。それがいいですよね。内科と同じですよね。どうぞ。
○○ そういう意味では、さっきの話をむし返して申し訳ないんですけど、内科と小児科というところに書いているところについては外科●●●●(ほとんど聞き取れません)   上のところは内科でどういうところをまわるのか。こういうことを習うんだということをここに書いておかないと、●●●●、個別の話なんですけど、あるシステムを設けて例外事例については審査をする、ということでいいと思います。認証する時にそういうケースに関しては別個。その基準はまた別。この領域に該当するような研修ができている●●●●。
竹村 ではですね、いかがでしょうか。原則として、期間に関しては原則として内科は6ヶ月で、小児科も後期研修中に最低3か月。で、このことに関して、特殊事情があれば善意に基づいて学会側に報告して個別に審査。あと、内容に関してもそういうことを付記しておきましょうか。学会で各々審査する、と。いかがですか。
宮崎 内容に関しては、これの前のところに研修目標がありますよね。だから、次の領域における研修が含まれていること、という一番上のところに、それぞれの領域で目標を満たすこと、という、たとえば小児研修で血液ばかりやっているのは認められないというのは全体のバランスで満たされると思うんですけど。多分、それをやり出すと全部の項目で但し書き、但し何とか、但し何とか、となる。
竹村 じゃあ、どうします? 考えますか、今から、それを。
山下 病名まで書いてこれをやれ、というのではなくて、さっき先生たちが言ったような、小児であればコモン・ベビー●●と小児保健についての研修が行われるという、そのぐらいのまとめでいいと思うんですけど。●●●●その内科が何をさしているのかが分からないし。
竹村 これを書くべきかどうか。その前にも書いてあるので。
山下 前に、これ。
竹村 昨日の議論ではこうやって書く必要はないということで●●たんですが。
山下 前のところに書いてあるとなると、ややこしいのは、前の書き方がフォーマットが違うんですよね。そうすると、読んでいる人が●●(このあたり、聞き取れません)ということになる。こっちには医療小児●●のケアというのが書いてあって、それは多分、ここにある内科研修とか、そういう研修が含まれているというのは、他のところが内包、なんかオーバーラップされている●●●。こっちはこっちで、そういう研修をするという意図だと思うので。
竹村 内容に関しては皆同じことを考えているのであれば。じゃあ表現に関しては、どうですか。こちらの方で考えるので・・・。内容はまさしく山下先生がおっしゃるようなことをみんな考えているんだろうなと思うんですけど。いいですか。
○○ どうせなら一行ぐらい入れてもいいと思うんですけど。たとえばテイジンのコモン●●のケアを●●するとか。
竹村 多分、必要条件だけ書くと、少ない、これは要らない、という議論になるかと思うんで。できるだけ包括的かつ必要な内容を明記する●●●●にならないと。内容に関しては皆さん同じことを考えていらっしゃると思うので、表記に関してはこちらのモデルでよろしいでしょうか。次にですね、・・・まず外科、産婦人科、精神科、救急、整形外科、外科、これはここに入れてありますが、いかがでしょうか。
  はいどうぞ。
北西 外科と整形外科が別々に表記していますが、外科または整形外科とか、項目を分けなくてもいいのではないか。外科の研修の目的が外傷とか小外科ですと、どちらでもよいと思います。腰痛などの筋骨格系の問題は別ですが・・・。
○○ 外科を回っていれば整形外科を、整形外科を回っていれば外科を●●。
宮崎 精神の問題。ポリシーとして外科と整形外科、家庭医の●●すると●●腰痛ケアだったり、あまりボーダーが実際はなくて、外科と整形を分けるのは既存の枠組みがあるから別れているのであって、あえて一緒に書くほうがこちらの方の気持ちが伝わるというのはあると思うんですけど。最初現場ではあんまり別れてないというか、特に家庭医には必要ないというかオーバーラップしているというか、そういうのを精神科あるいは心療内科という表記にしたり。
山下 表記のところで外科、整形外科をまわるというイメージで考えるプログラムと、その領域を診療所で学ぶということもあると思うんで、そういう時間を最低限で決めるのか、それとも症例で決めるのか。それをやるのが望ましいのか、望ましいのが含まれているのかということなんですけど。その部分はどうでしょう。
山田 これは、他のたとえば診療所で整形外科を学んだというよりは、ここで意図したいのは中小病院で、その科のところで研修をするというか、プログラムを作る方としてはこれを見てプログラミングしなきゃいけないんで、こういった科に一応短期でもいいから研修することが望ましいと。ただ、僕は精神科はあまりない病院が多いんで、ここに入れない方がいいんじゃないかなとか、あと、ここに入れとくのは今お話のあった外科・整形外科、産婦人科、救急医学、その3つぐらいで、あとは皮膚科、精神科はちょっと2の方に入れた方がいいんじゃないかなという印象は持っているんですけど。これはちょっと議論していただければありがたいです。
○○ この表題のところは、次の病院における研修が含まれているので、この解釈というと、それは場はどこでもいいということだ思っていたんですけど、各専門科のとこにとか、その場に行かなきゃいけないというのは個別に内科が何ヶ月とか書いてあって、書いてない分に関しては、別にどこでやってもそれが内容として習得できればいいという解釈なのかな、と。この表記からは思っていたんですけど。
山田 内容でしょうけど、要するに診療所で内科の人が小外科をやってくれれば外科研修になっているというのはちょっと認めにくいんじゃないかなと思うんですけど、どちらかと言うと、一応もっぱら外科としてやっている人のところで外科を研修したということをある程度プログラムを評価する時にそういうことでないと、みんな診療所にいれば認めてしまうということになり兼ねないかなと。
○○ それは、その場に行かなきゃいけないのか、内容が習得できればいいのかというのは分けて書くべきだと思うんですけど。例えば外科だったら小外科をちゃんと連続的に研修できるような機会のある場所に行かなきゃいけない、とか。
山田 そういう意図だったら、ここに、ちょっとお話したように外科と産婦人科と救急医学。というようなことぐらいに絞った方がいいんじゃないかなと思うんですけど。そういったことをセクションで学ぶというか。
○○ 今、山田先生がおっしゃったように、中小病院に精神科がないところが多いので外すとおっしゃってたんですけど、そうするとプログラムの意図がおかしくなっちゃう気がちょっとするんです。回るべき必要なところを先に決めた方がよくて、回りやすくないから、回りにくいから省くというのはちょっとよろしくないかなと思ったんですが、特に精神科とかもやはり、そういう意味では必要かなと思うので、その必要な科というのを、ちゃんと場であって回りにくい、回りやすいにかかわらず、先に決めた方がよいような気がしました。
山田 それはもうバランスの問題で、ぜひとも後期研修の中で長く設定した方がよいというのが強ければ、当然それだと思います。ただそれがプログラムを組む人に非常にどうかなと思っただけで、望ましい方に入れた方がいいのか、それともなんか表現形が他にあるのか。ただこういうふうに書いちゃうと、一般的には外科も入れなきゃいけないなとか、後期研修の中にちょっとした項目も入れなくちゃいけないというふうにと思われるでしょうから、その時に同列に精神科があったりすることでどうかなと思っただけです。後期研修の中でも精神科をまわってもらおうと、要するに今これからプログラムを作ろうとしている人たちにとって、それがあまり支障がなくてそれ以上に必要性があれば僕はそれはそれで賛成です。
竹村 確認というかですね、内科、小児科の次に以下の項目は研修プログラムごとに施設と期間を設定できると一応書いてあるので、この辺でも何となくできるかな、と。実はこのコアの中に1、2、3以下は別になっています。じゃ、まず。
岡田 今、山田先生がおっしゃられた、対外的に小児科を意図して●●でも●●を提供するという視点が抜けていたので、それは非常に大事なことかなと思いました。もう一つは、今家庭医の認定を受けたい医師が少ない状況ではしかたないのかもしれませんが、将来的には、例えば外科は外科を回らないと、小児科は小児科を回らないと、という話になると、それは●●として、結局その道の専門家から学ばないとということをアスセプトすることになると思うので、要はその、子どものケアを優れた子どもを診られる家庭医がいれば、そこから学ぶ方が多分理想的なわけで、それを何科を回らないと、という書き方は、今意向としては仕方ないかも知れませんが、それは将来的にはあくまで意向であるということを対外的に示さないとして、明確にポリシーとして持っておく必要があると思うんですね。やはりアメリカのRRCリクアイメントなんか読んでいると、一つはその、領域によってブロックとして何ヶ月と書かれているものと、ブロックじゃなくてもいいのでトータル何週間もしくは何時間と書いてあるものとが明確に区別されています。で、それは、ブロックのものはその科を回りなさいということではなくて、ある程度集中してやった方がいいものをブロックとして明記してあるだけで、ブロックでやることが望ましいが、たとえばページング・ケアにおいても、内科をまわるとは書いてなくて、家庭医がきちっと認定したサービスを提供しているところであれば、そこでブロックでやればよろしいというようなことが書いてありますし、すごくその、アメリカのRRCリクアイメントに明記されているのは遠いほど、どの領域においてもどこへ回っていっても家庭医としてのケアの仕方を失わない努力が必要とされるというのが明記されていますので、ちょっとその辺を書く、書かないは別として、将来的には、最終的に、それこそ、小外科を診療所で学ぶのは望ましくない、という言葉で我々がいると、いつまでも我々の地位は上がらないと思います。
竹村 一方で先生、先生のおっしゃることはよくわかるんですが、先生のような施設ばかりではなくて、施設のマジョリティは違うんじゃないかと思うんですけど。理解できないかもしれない。このコンポーネントは必要なんだというようなかたちで議論、認識していただいて、表現はもう施設のプログラム責任者が決めるというかたちでいかがでしょうか。というのは昨日の議論と同じくまたこのシステムで表現するか否かを議論することは、また振り出しに戻っちゃうと……。
○○ それは先ほど山田先生がおっしゃった、プロックとしてないと、という話が出ると、やはり厳しい部分があるんです。
山田 はい、あの、先生がおっしゃることは僕も全く同感です。だからいずれはかなりエッセンスというか家庭医から得られることの方が大きく、実は家庭医のプログラムが初期研修も含めてかなりもっと洗練されたものになれば、こんなふうな書き方をしなくても、臨床各科に委ねるような媚びるような書き方にしなくても充分だと思うんですけど、本当に過渡的な意味で、一応今の現状の社会、対社会との意味で、こういった内科、小児科は表記するのが適当だと思いますし、それ以外のところは基本的に対応が学べればいい。ただ、一応臨床各科の名前を書いておかないと、プログラムを組む方が非常に悩まれるんじゃないかな、ということで、こういうふうにとりあえずは表記するというところだと理解しておいてもらいたいと思います。
葛西 あと、あの、狙いとしてはですね、家庭医療はまだまだ日本の中ではマイノリティなので、このようなかたちで最初各科のドクターたちと一緒に後期研修プログラムを作っていくというところも、ひとつの大事なことです。いろんな人と、いろんな各科の人たちの協力を得ながらやっていく。で、その協力の得かたは、それぞれの中で、ディレクターやトレーニングの人たちが考えていけばいいと思いますので、特にこの3以下のことに関しては、例えば診療所をベースにした家庭医のトレーニングをして、週に1回、半日整形外科のクリニック●●。そういうことでもいいですし、たとえば我々のセッティングだと、地域のクリニックに週1回、精神科医がやってきますけれども、その精神科の先生のクリニックにあてます、ということで精神科を学んでもらうと。まあ、こういうやり方もありますので、ぜひ各科専門医の人たちと協力しながら、そうすると家庭医ってこんなことやっているんだなあと、だんだん日本のメディカルソサイエティーにもくるんじゃないかと思うんですけど。
○○ さらにこの前、Saultz先生がおっしゃったと思うんですけど、各科をまわることは知識を得るだけじゃなくて、人間関係とか言葉、雰囲気を知るのに非常にいいということもおっしゃっていたので、なしにする必要はないんじゃないかと思うんですけどね。先生。
大西 いいですか。あの、科の名前を入れるのか、あるいはもうちょっと、何を学ぶべきかというふうなところに視線を落とした内容を書くべきかというのはやっぱり僕も悩んでいて、例えば外科に行ってもやっぱり小外科的なこととかをやってほしい、あるいは●●●でも●●ケア、そういうのを学びたいということであれば、そっちを書いて小外科に●●のケア、精神科救済領域、救急一次、二次対応、整形外科、皮膚科、コモンプロブレムが学べるようなプログラムが望ましい。そういう書き方の方が、より明確になるんじゃないかなと思います。
○○ 今の大西先生の件に関してなんですが、それで、この枠組みの書き方を、たぶんこの全体を見た時に、多分この研修プログラムのとこだけ結構みんな見る人が多くて、その時に内容のところで診療所の6ヶ月研修というのは入ってないんですね、ここ。上の方には書いてあるんですけど、パッと見た時に、それがやはり全面的にアピールの意味も含めて以下の項目がブロック研修として回らなきゃいけないということで、診療所6か月、総合内科6か月、小児科3か月。で、さっき言ったように以下の内容をどこどこの施設で学ばなきゃいけないということで内容を作った方が見る人が分かりやすいし、我々の意図も伝わりやすいと思うんですけど。
竹村 今の意見は皆さんいいですよね。じゃあ一番上のところに、診療所での研修6か月。
○○ ちょっとお聞きしたいんですけど、精神科・心療内科というのは外来研修が望ましいということでよろしいでしょうか。恐らく2か月病棟に行っても何も学ぶものはないんで。
山田 今の議論で、プログラムのところがやっぱりどうしても具体的には注目されるということで。昨日の議論にもあったと思うんですけど、代表例というか見本例みたいなものを、執行部でも考えようと思って、今日は提示してないんですけど。ここのところはそれこそ、できればまたグループごとに一つずつ、設計例と称して合意が得られたようなものを、これをクリアするような典型例を診療所班、大学病院班、それから地域病院班1・2、一つでも二つでもいいんですけど、それぞれ、この間のメーリングリストというかあれを使ってご提示いただけるとありがたいなと思いますけど。
竹村 じゃあ、この件に関してはどうですかね。まず一番上に研修所での診療が入って、内科はこれ、よろしいですよね。小児科もいいですね。で、以下の項目に関しては期間、施設は皆さんで考えていただくということでよろしいですね。この次の領域における研修が含まれているのが望ましいの方は、過不足。あ、どうぞ。
中村? すいません、この2の2の在宅に関してなんですけれども、これは上にあげた方がいいんじゃないかと思うんですけど。あとは、ごめんなさい、ちょっと議論が一個前に戻っちゃうんですけど、ブロック研修でまとめたとしたら、外科一個のやつはブロックでなくていいということがもうちょっと分かるように、あ、ブロックじゃなくて結局よくなった、それが分かるような形で書いた方が分かりやすいかなと思ったのと、あと、在宅を上にあげた方がいいと思います。
竹村 まずブロックは受けなくていい、と書いていいですか。
○○ いいです。
竹村 じゃあ、それをまず書かせていただいて。在宅、いかがでしょうか。はい、どうぞ。
森  岐阜の森と申しますが。岐阜のような診療所で仕事していいますと、家庭医療=老人医療というか老年科医療ということになるんで、今の在宅医療のところと関係しますが、2の2のところに、老年科とか老人という言葉がないのは、まだ、今日本では大学病院を含めて全ての大学の中にも老年科とか老人医療科という科がないからここに載せていないのか、それとも内科の中に老年科とか老人医療科が含まれてしまっているので、ここに入っていないのか。それともひとつ前の目標のところに高齢者のケアという言葉が入っているので老年科という言葉が入っていないのか、どういうことか分かりませんが、やはり家庭医療をしていく上で特に地域の診療所で研修していく上で、小児科よりもひょっとしたら臨床的には老年科、老人医療科の方が圧倒的に仕事量もニーズも高いと思うんですが、ぜひ老年科とか老人医療科とかあるいは高齢医療科とか、大学によって名前は異なるかもしれませんが、そのような言葉をぜひ入れていただけたらなと思います。
竹村 どうぞ。
藤沼 多分だから、●●●●というのと、たぶん精神科というのは臨床内科●●●ですよね。本当の精神科じゃないだろうというのは皆さん一致しているんですけど。日本ではあんまりそういう標榜がないというか見本がないので、そういうふうに書かれているんだろうと思うんです。実態としてはたぶん地域の中小病院で内科は皆高齢者だろうという話になってくると思う。●●●って、確かにすごい、そういうのなしで、本来はそういうのがないとだめよ、とメッセージを書くのがいいと思うんですけど、大学の老年科部門って、●●内科ですから。たぶん先生のイメージしている老年科とは全く違うものなので、実態としてないんですけどね。それがちょっと厳しいかなと思いますけど。
竹村 はい、どうぞ。
宮崎 そうすると、この2の1とか2の2とかの分け方は、既存の枠組みにすると当てはめるとどうなるかというのを今やっているわけで、さっき山下君が言ったように、各項目のところに一行ぐらいなりで注釈をつけると。たとえば内科を上に持ってきて、内科、特に老年、高齢者の在宅ケアを主に、ということですよね。それぞれに注釈をつける。精神科、心療内科も結局は行動科学的なことなんで、そういうのを一行でぽんと、それぞれに表現すればまあいいのかなと。それをまた、最初の枠組みを元に戻すとぐちゃぐちゃになるんで、とりあえず最初のお題目は既存のものにしておいて、その中に1行ずつ注釈を入れていくということでどうでしょうか。
竹村 まず老年科の話をまとめましょうか。老年科はあまりコモンではない。主流ではないということ、前のところには文言として書かれているということで、再度ここで書くのはやめとこうかなという意見もありますが・・・、明記した方がいいんじゃないかな、誤解を生むかもしれないかな、という意見はございませんか。いかがですか、これ。
山田 先生と全く同意見で、ここにも在宅医療だとか介護老人福祉センターだとか、これはみんな老人のことなんで、老人のケアに集中しているということは文面として理解していただいて、老人科と書いてしまうと、本当に老人科を持っている病院で研修させる方が相応しいんじゃないかなという誤解を招いてもいけないので、僕は入れない方がいい。このままの表記がいいのかなと。
竹村 じゃあ、どうぞ。
中村? すいません、何度も議論されたところに戻っちゃうかもしれなくて申し訳ないんですが、老人とか高齢者とかいう言葉がやっぱりいっぱい出ていた方が世間にアピールするという意味でも良いとするならば、やっぱり山下先生●●領域を小児のケアとか成年のケアとかにして、科を中に入れてしまった方がいいような気がどうしてもしてしまうんですけど、もうそこには戻るなって感じですよね、でも。
竹村 これ、一度作ったらダメというよりも、リバイスが何回もあるので、良いものをだんだんと構築する、我々がもっといい家庭医になったら、またどんどんとこれを変えていくと思うんです。その時にまた、その人たちが作るということで、まず最初はいかがでしょうか。皆の合意が得られたようなところで。
中村? はい、わかりました。ごめんなさい。
○○ 僕も老人が大事だというメッセージは伝えた方がいいと思うんですけど、科としては老年科というのは違和感があるので、老人医療とか老年期医療とか、在宅のところで一緒にナントカ医療ということで出す分にはいいんじゃないかと思うんですけど。
○○ 1番なんですけど、内科のところに大きく老人の医療というのを説明のところに入れて、そこに在宅を、今学ばれている在宅というのをひいて、そこは老人の医療と在宅の医療と成人の医療を、内科のところだけもうちょっと詳しくだけこう、在宅を。で、上は必須ですよね。だから在宅の経験が入るように、内科の中に入れておくっていうのはどうでしょうか。
竹村 感じとしてはですね、この議論、何を入れるかどうかというのを議論し続けられるか考える必要があるかもしれません。、ソールツ先生も言っていました、これをやるのに僕たちは8か月かかったところを君たちはたった3回のワークショップでやるのはすごいことだ、と。確かにそう思いますね。そう考えると、もちろん、将来的には内容をどんどん膨らませていくことは必要だと思うんですが、さしあたりまずプログラム案を構築することが先決で、このことがよいプログラムを作成する精神と異なることはないんじゃないかと思うんですけど。皆が共有している考えは同じことなんで、であればそれでまず核となるプログラム案を作って、それ以後は、例えばこれに関するワーキンググループで議論するとか。その中でこれは要る、要らないという話を、じっくりとみんなで議論して、よりよいものを作る必要があると思うんですが。現在、この、なんていうかな、手っ取り早くパッパッパッと作っちゃうのがあまりにもったいないというか、きちんとした議論を、将来した方がいいことじゃないかと思うので、どうでしょう、今回はパッパッパッとと作るんじゃなくて、精神は皆分かってくださっていると思うんで。
前野 すいません、ちょっと違う話になっちゃうかもしれないんですけど。この、あの皮膚科までが必ずで、泌尿科からが望ましい。この線の部分ですね。これ、うちの泌尿器科の教授の怒る顔が目に浮かぶようなんですが、確かに今後ブラッシュアップしていけばいい。だけど、やっぱりサンプルにせよ学会によるステイトメントだとそれなりに社会的なものが伴うと思うので、ここで線を引いたとしたらその根拠みたいなものは、何かあるといいなと思います。で、泌尿器科はこれからすごく大事。それから在宅を上げる下げるも同じなんですね。結局どこまでを必須にしてどこからを選択にするか。これは政治的にもセンシティブな面じゃないかなと思うんですけど。
竹村 根拠はないんですけど。それを皆さんでご議論いただければ。
前野 いや、あの、ですから、さっき領域っていう話がありましたよね。だから、その中でこのブロック研修は絶対だ。ここはその目標が到達できるような研修を組んでください、と。例えば前立腺肥大症とか、そうのが入れば、もちろんこれはクリアできると思うんです。ただあんまりやると、これはさっきから議論になっている骨抜きと同じで難しいと思うんですけど。
○○ ひと言だけ。2の2のところに臓器別内科を入れといた方がいいかも知れない。
竹村 2の2のところに臓器別の内科、いかがでしょうか。いいですか。じゃあ入れさせていただきます。
東? 障害児、障害者医療はどうですかね。
竹村 いかがでしょうか。
○○ 意義は分かるんですけど、それはきりのない議論になりそうなので、1の1と1の2のところの頭にですね、カギカッコ家庭医療、家庭医が持つ知識と技術とか、努力目標とか●●とかいった部分を踏まえ、と付けて、この以下の部分の科を表すか領域を表すかは別にして、その領域をふまえ、●●なり●●なり項目内容を踏まえて理解するという限定をつければ、山下先生が言ったように、それぞれ●●を付けなくても全体が理解できていいんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか。そういう言い方で。
竹村 1の1に関してはいかがでしょうか。1の1はブロック化という話があったので。
○○ それはブロック科じゃなくて1の1も1の2もそうなんですけど。そちらも必修か望ましいか、両方とも。そうですね。研修に含まれるべき項目、ということで全体にかかるという条件を付けて、この研修に含まれるべきというのは前の目標なりそういった特色をふまえた上で理解してくださいっていうのを付ければ。
竹村 文言の中に診療科ではないっていう、これ、まさしくそうなんですけど、診療科ではなく領域ということで。ただ先ほどの議論の中で内科と小児科に関しては精神だけではだめだ、というような部分もあったのかな、と。病棟を回る、病棟がある研修、小児科、ということであれば、これ、1の2の方にそれを付けてはいかがでしょうか。
○○ まあ、それはそれでもいいです。
竹村 どちらでもいいですよ。
○○ どちらでも。
山田 先ほどの1の1や、2の2といったところなんですけど、あんまりこれは、あんまり根拠がやっぱりなくて、ただまあ、整形外科、皮膚科に関することは外来的には比較すると一般の診療所では圧倒的に多いかなということだけですね。なおかつスーパーローテートの中で研修が保証されていないということもあって、この二つを取り上げたという経緯じゃないかなと思います。泌尿器科や耳鼻科の先生が見れば、なんで俺がないんだと、たしかにそういういうこともあるかと思いますけど、今●●先生が奇しくも言ってくれた家庭医療の研修のあり方を考えてこういったことにしました、という注釈を上につけることは賢明だと思います。
○○ すいません、あの注釈を付けることじゃなくて。
竹村 関係することですか?
宮崎 あの、注釈を付けることはさっきから出ている意見でいいと思うんですけど、それだけだとここしか見ない人がいるので不十分だという意見があって、まあ、それぞれに付けようという。まあ、もともとこういう既存のこの切り口にアレルギーがある人もいるので、折衷案的に、それぞれにこう注釈をつけていこうというのがさっき出ていたと思うんですけど、それはどうなんでしょう。
竹村 それは今この場ではなくて、また今後ワーキンググループを作って、きちんと、いいかげんにならないように。
宮崎 注釈に関しても。
竹村 注釈って、あの、さっき言っていたひとつひとつの疾患のことでしょ。
宮崎 疾患じゃなくて、たとえば精神科または心療内科だったら、いわゆる病棟研修とかそういうことじゃなくて、家庭医が学ぶべきそういう診療。
竹村 家庭医が学ぶべき診療というのは皆さん、いかがですか。よろしいですよね。これは家庭医が学ぶべき領域をカバーする必要があるということで。よろしいですね。
宮崎 それぞれに関して、なんか1行ずつ、こう、サブタイトル的に。たとえば産婦人科だったら外来における、そういう何とか何とかケアとか。
竹村 何とか何とかケアが●●。
宮崎 それは1行ぐらいで付けたらどうかという意見がさっき出ていて。そうしないとそこしか見ない人は、あ、小児科まわせばいいんだ、外科まわせばいいんだ、とかとられるんじゃないかという。
竹村 両方書けばいいと思います。
宮崎 ええ、私は両方書けばいいと思うんです。最初に注釈をつけておいて、それぞれのところにも1行ぐらいずつつけるべきじゃないかと思うんです。
葛西 えーとですね、今までのディスカッションで、教育プログラムの中での内容と、それから構造とをごっちゃにしているんですよね。ですからまず内容については、前に家庭医が持つ医学的な知識と技術。これほんとにちょっとしか書いていませんけど、実はもうちょっとここに、すでに発表しています当センターのやつがありますけど、あれを皆さんのコンセンサスを得て今後、もうちょっと盛り込んでいくということになりますね。で、この研修期間のところでの、今診療所研修で内科とか小児科とかいろいろありますけれど、これはあの、構造、ストラクチャーなんで、ここでもうある程度の合意を得て、あとはこの構造を使ってここに盛り込んである内容を教育できるように考えていくのは、これはプログラムディレクターの役割ですよね。そしてその各プログラムディレクターが智恵をしぼってどういう構造でこの内容をだいたい網羅できるのか、ということを決めていく。そして学会としてそれを早い時期から推薦しレビューコミッテイのようなものを立ち上げて、学会として各プログラムのディレクターの判断が正しいか。それからトレーニング、パフォーマンスがちゃんといけているのかどうか。ということをまあ評価していく。で、その評価する過程で日本の家庭医の学ぶべき内容としてもうちょっとこんなのが必要じゃないのか、ということが、また出てくる。そういうワーキングプロセスが非常に大事だと思いますので、その構造と内容ということを大まかに決めてスタートしたらいいんじゃないかと思います。
竹村 今、葛西先生がおっしゃった、昨日お示ししたスクリーンに示しているこんなやつですね。あまりにいっぱいあるんですが。こういうものが将来的には皆で議論する、ワークショップを作って議論すべき項目ということだと思います。目次だけとってもどれを入れるのかというのは大きな問題になるんじゃないかと思うんですけど。今後このへんもワークショップ、ワーキンググループを作って議論すべきかなと思われます。
山田 ●●先生が言われたように、ここに明記してある、あるいは用法としてわかりやすく出てくるものであればよしとすればいいと思うんですけど、まあ、今先生が言ったように何を選ぶかとか、最終的にどこの文言がいいかというのは、また議論が分かれるかもしれないんで、ひょっとすると、今日整形外科の時にどういう治療に携わるかというのをまた皆で話し合っても、ちょっと時間の無駄遣いになっちゃうんじゃないかなと思いますんで、場合によっては前に使ったメーリングリストの中で多少意見を求めてもいいと思います。それまでに表記ができれば、簡単な、皆が、ああ素晴らしいと思うのができればそれでいいと思いますし、それが決まらなければとりあえずこの科と、こちらで表記した研修目標をもう少し、医学的な知識というところで、これだけの十項目だけの表現ではなくて、もうちょっとわかるように表現する、どっちかで担保したいというふうに思います。これについては執行部にお任せいただきたいなと思います。
竹村 前野先生がおっしゃったことは、まさしく今後のされることです。される予定ではあるんですが、ただ、今この場でということではないかな、と。まず一歩出ないと進まないので。えーと、よろしいでしょうか。一応ここまでで終わって、はいどうぞ。
○○ ●●●在宅は(声が小さくほとんど聞き取れません)
竹村 えーと、いかがでしょうか。
中村 あの、在宅医療というのは構造なんです。
竹村 どうしましょうか。じゃ、これ、上に含めるでよろしいですか。じゃあ、必須のほうということですよね?
中村 はい? はい?
竹村 内科の並びということですよね。
中村 あ、そうです。内科というか、そこの必修化のところに含めるというか。
竹村 診療所研修の中に入っている。
中村 それだったらそれが分かればいいんですけど、2の2に入っているのが何か不自然な気がして。
竹村 取ります?
中村 逆に取って、診療所に含めるということであればよろしいと。
竹村 じゃあ、取って。内容に関しては前の方に出ていますので。他はよろしいでしょうか。その後関わったのは、研究というのを入れてほしというのがあったので研究が入っているということと。よろしいですね。どうしても嫌なことがあったら言ってくださいね。どうぞ。
岡田 中村さんの意見と同じで、在宅と同様に地域保健医療管理介護老人保健施設というのが望ましいというところに入っているとすごく違和感があるので、これはやっぱりやるべきだと思うんで、その診療所っていうところの中に含むんだとは思うんですが、何となく望ましいというところに入っていると、なくていいんだと解釈する人が。
竹村 地域保健。
岡田 介護老人保健施設とか、地域保健とか、医療管理。
竹村 なるほど。じゃあこれも消しておきますか?
岡田 望ましいと書いておくと、必ずなくていいんだと解釈する人が出てきますから、ほかのところで、構造ではなくて、3年間の診療の中でやるはずなので、何らかの形でやるという方向で入れた方が。それをいわゆるブロックでなくていいということだと思うんですけど。
竹村 消しましょうか? 消します?
前野 この次の領域における2の2は、望ましいというのはさっき岡田先生が言ったように多分やらなくてもいいというふうに絶対取ると思うんですね。すると、お聞きしたいのは、研修目標というのが前に到達すべき内容であがるわけですね。それはやらなければいけない。だけど、この領域における研修はやらなくてもいい、というふうに取られないかなというのがちょっと心配なんですけど。だから、さっき葛西先生がストラクチャーという話をされましたけど、それはストラクチャーを書くならストラクチャーとして必須のことを書いて、それ以外は到達目標にあがっているんだから、どこかで●●するのが当然だろうということになりますので、極論を言えばこの2の2は全部なくてもいいんじゃないかなと。必須だけ記載して、あとは到達目標をちゃんとするためにやってくださいというかたちでも。どれを消す、どれを消さないということになると、ちょっとあれかなと。
山田 そういう意見も分かりますが、突然眼科、泌尿器科、皮膚科までを肯定して、そのあとがまったく触れないと不自然かなと思ったんで、まああの、やらなくていいというのではなくて、条項が望ましいと書いてあるわけですから、その文面通り受け取ってほしいということで表現したらいいんじゃないかなと思います。
宮崎 これ、ストラクチャーとしてと内容とがごっちゃになっているんですけど、分けるとしたら、今の前野先生のご意見をふまえると、1の1の、内科と小児科とをまわる診療所が、いわゆるブロックとして必須だと言ってるわけで、それ以降はもう全部同列でいいと思うんですけど。だから2の、1の2として以下の項目は研修プログラムごとに決定できるというふうに全部同列に、外科、精神科、産婦人科、全部一緒でいいと思うんですけど。その、眼科も。そうしないと前立腺肥大は診なくていいとか、そういう話になっちゃうんで。内容さえ確保されればいいというのが1の2で、1の1はブロック化しておく。
竹村 そこで一応ですね、分からない人もいっぱいいると思うんで。我々は分かっているんですよね。皆分かっている。ただ、我々じゃない人は分かんない可能性が大なので、先生がおっしゃっているようなご意見を考慮しつつ、施設と期間は決定できるようにしましたので、いかがでしょう。はい、どうぞ。
○○ 領域っていう言葉がちょっと混乱を招く気がしていて、領域を何か場所にすればいいような気がするんですけど。2の2も、次の領域における研修医が含まれているということを書いてしまっているので、そこの言葉を変えれば、少し。
竹村 例えば、どのようにすれば。
○○ 場。施設とか。
竹村 何かいい案があれば。
○○ 施設か科か。何か場の言葉に変えれば。
○○ 以下の領域は研修することが望ましいが、ブロックにする必要はないという言い方とか。ローテーションとしてやる必要はないとか。●●●。
○○ 以下の診療科での研修をすることが望ましい、というのはどうですか。以下の診療科。診療所はブロックとして入っていて、入らないところの以下の領域は…。
竹村 例えば診療単位とかはどうですか。以下の診療単位における研修が含まれていること。いかがですか。いいですか。・・・言葉の問題なので、後でまたブラッシュアップしますので、一応それで。じゃあ、そういうことで。あ、ごめんなさい。どうぞ。
○○ さっきあの、宮崎先生が言われた2の2って切らないでくっつけたらという案はどうなったんですか、その後。何となく流されちゃったような気がしたんですけど。2の2の皮膚科、眼科、耳鼻科、放射線科を上にくりあげちゃったらどうか、という話が出ましたよね。それでいいような気がするんですけど。
竹村 これはどうでしょうか。昨日の議論では全部一律ではなくて多少ランクづけした方がいいんじゃないかというご意見があったので、こちらの方で変えさせていただいたんですが、また元に戻す方が良ければそちらの方にしますし、執行部案になっちゃいますが。
○○ もともとの執行部案は全部一緒。
竹村 全部一緒だったんです。
○○ 分け方としてはさっき言われた、診療所、内科、小児科でひと区切りで、そこから下は一緒くたでいいような気がするんですけど。何となく下の4つ、5つだけぱーっと浮いているような気が。
○○ 場合によっては内科、小児科をまわって終わりという人がいるかも知れない。そんなところはないですかね。
山田 北海道家庭医学センターの山田です。ストラクチャーとしてどうしても必須なのが診療所と内科と小児科だということは皆さんの総意が得られています。あと、他の科に関しては、どっちかというと回って欲しいけど回って欲しくないというか、ごちゃごちゃしているところがあって、ほかの科に部分関しては研修目標が到達されているかどうか。これから作られるであろうRRCが評価するので、ちゃんと研修はちゃんとすることってちゃんと言っておけばいいと思うんですけど。
竹村 じゃあ一緒にしますか。一緒で。上の3つだけは必須と書いて、あとは望ましい、ということにしますか。それでよろしいですね。じゃあ、そういうことにしましょう。さて長い間議論して、だいぶ時間がオーバーしておりますが、一応ここまでのところで同意が得られたということで。もちろんさっき山下先生が言っていたようなことは、今後ワーキンググループを作って、さらに詳細なところまで入っていく予定ですが、まず我々が第一歩を踏み出さなければならないということで、大枠に関しては皆さん同じことを考えていると思いますので、この辺で妥協していただきたいということでよろしいでしょうか。そういうことで、ここまでのセッションは終わりにいたしましょう。休憩は5分、私の時計で30分。皆さんの時計でも30分まで休憩することにしましょう。(2.43.06)
  ―休 憩―
  (02.51.07)
竹村 では時間になりましたので、最後のレクチャーをしていただきます。これは将来認定医という話が出てきた時に我々が考えるべき内容ですが、将来を考えながら皆さんお聞きください。
Neighbour (02.51.41〜02.54.20)
葛西 評価することができる。これから最後の日程を終わったということもありますが、プログラムをどう終わったかということを評価できる、アセスメントできるプログラムを最初から作っていかなければならないということですね。
Neighbour (02.54.43〜03.43.34)
葛西 治験のラクライする率ですね。それをどの低さで耐えられるのか、どの高さで耐えられるのか。これを設定しようということですね。
Neighbour (03.43.46〜03.44.20)
葛西 今度は点数の点から、いちばん低い点はどこで合格できるかということですね。
Neighbour (03.44.27〜03.45.06)
葛西 まあ、点数がどの高さまで設定し得るかということですね。これ以上●●●だと●●●7割●●●。どの高い●●でどこまで耐えられるかということですね。
Neighbour (03.45.20〜03.46.46)
葛西 それでは時間もほとんどありませんので、というか過ぎましたので、何か聞いておきたいということがあれば大西先生から、じゃ、これ最後の質問ということで。
大西 (03.47.01〜03.47.12)
Neighbour (03.47.13〜03.48.08)
葛西 はい、どうもありがとうございました。最後のセッションは我々の日本家庭医療学会にとってはまだ先の話でもあると考えたんですけど、またここでせっかくこれから作っていく、プログラムを作っていく、実際に指導していく、プログラムを運営していくみんながここで聞いておくことは非常に大事だろうなと。ネイバー先生が言われたように、3年後にはこのプログラムを卒業していく人たちの認定試験をしていかなきゃいけないわけですね。そういったことは今の日本の学会とかでも、ほとんど考えられていない、そういうテクニカルな面もありますけど、こういうレベルでやるんだというのを聞いておきたいと思いましたし、それからネイバー先生はこうしたMRCGP、イグザミナを20年間やっているということで超エキスパート。最後の5年間ぐらいは●●ターミナルということで、首席治験官。イグザミナのインセンティブのところにもありましたけど、イグザミナ中のイグザミナだったんで、こういうことで力も入って30分か1時間ぐらい話してしまいましたけど、まあ、彼の力の入れぶりも我々も影響を受けたいと思います。いろんなことをまた教えてもらえると思います。1日半で4つのレクチャーをやってしまう。金曜日には長いレクチャーもやってくれました。非常にエネルギッシュにやってくれましたネイバー先生に、もう一度あたたかい拍手を。
竹村 最後に皆さまにお配りしました紙に、この2日間ワークショップに出られた感想、質問、ご意見などがありましたらお書きいただきたいと。今後のことについて会長の山田先生の方からお話がありますので。
山田 どうもこの2日間、大変にタフな仕事でごくろうさまでした。執行部の準備不足ということもあって、なかなか急ぎ足ということになってしまって、最後、ちょっと、本当に充分な議論ができなかったということもあったと思いますけれど、これはまあこれからかたちを作っていくということで、また今度、お力添えをいただきたいというふうに思います。ただ、まあ3回やってきて、それなりに皆さんのコンセンサスというか、非常に家庭医療の研修プログラムを作るということに関して非常に熱いものを我々も感じましたし、非常に民主的といいますか、みんなの意見を取り入れてこんな作業ができたことは本当に、ネイバー先生が言われたことでもありますが、ひとつの歴史を一緒に分かち合ったというふうに感じることができるんじゃないかと思います。今日皆さんの感想を書いておいていただければいいんじゃないかと思いますが、昨日、今日の議論でもあったとおり、これから研修プログラムを充実させたり、あるいはインセンティブ等々を考えていく上で、いずれにしても今日のお集まりの皆さんが仕事をシェアしてやっていただかざるを得ないと思いますんで、特に研修施設のプログラム責任者の方の会は早々に集めてですね、そこからいろんな活動を進めていかざるを得ないと思います。このワークショップはもちろんフルに来られた方あるいは部分参加の方を含めて、今後プログラムの責任者としてやっていただく方には我々の方からまた、ご通知をいたしますんで、ぜひ仕事を進めていきたいなというふうに思っています。それともう一つは議論でも出たFDといいますか指導医養成ということでも進めていかないといけないと思いますので、それについての段取りは理事会も含めて、ある程度議決をして進めていきたいと思っています。そういうことで、今回プロダクトして一応提示できる、まあまだまだ若干、公表するには手直しをしますけれども、この上でのことは早々に、来月に理事会もありますし、そこで見ていただいた上でということになるかもしれませんけれど、ホームページ上あるいは他の手段を使って、家庭医療学会がオープンにして、こういう研修プログラムの骨子ということでいろんなところで公表したいというふうに思っています。ということでほんとに1日半、金曜日から来ていただいている方もおられるので3日間、本当に実りのある作業をしていただいて、本当にありがとうございました。今日は本当にご苦労さまでした。
竹村 では、最後に出席、3日間ですね、金曜日、土曜日、本日と、このワークショップにご参加いただいて、しかも日本語が分からないにもかかわらず参加していただいたドクター・ネイバー先生に学会の方からわれわれの感謝の気持ちをお伝えしたく、山田会長の方から記念品を贈呈したいと思います。
Neighbour (03.54.07〜03.54.11)
○○ では、書き終わった方から。あっ、最後に記念写真をみんなで撮ってから解散ということにしたいと思いますので、少々お時間いりますかね。書き終わりましたら前の方に。(03.54.39)

参考 : 第2回 家庭医療後期研修プログラム構築のためのワークショップのページ

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