受診案内
糖尿病・肥満リエゾン、減量手術リエゾン
糖尿病・肥満を対象としたチーム医療
糖尿病・肥満の発症・経過には、ストレスや様々な心理社会的因子が関わっていることが明らかになっています。また、最近の肥満に関する研究では、単に体重を下げるということよりも、治療をいかに続けられるか、減量した体重をいかに維持するかが治療の成功に重要であることがわかっており、それらに心理社会的因子が強く関わっていることが報告されています。さらに、肥満の患者さんの一部には過食性障害や夜食症候群といった摂食障害を伴っていることが明らかになっています。
心療内科では、心身医学・行動医学という学問に基づき、患者さんの現在の状態を心理社会的な側面から評価し、治療を行っています。肥満に対しては、治療の継続や減量した体重を維持することにも研究で効果が示されている「認知行動療法」という治療も行っています。
活動内容
糖尿病・代謝内科の入院カンファレンスに参加し、心療内科的な視点からディスカッションを行い、心療内科からの早期の介入が必要な症例に積極的に関わっています。入院中の往診だけでなく、必要であれば退院後の外来でのフォローも行っています。もちろん、糖尿病・代謝内科の外来から心療内科の外来への紹介も随時受け付けています。
減量手術におけるチーム医療
肥満に対する減量手術は、減量に対する効果だけでなく、2型糖尿病やその他の代謝疾患の寛解や減薬、心筋梗塞の発症の抑制、QOLの改善、生命予後の改善などの効果が報告されており、近年世界的にも急速に普及しています。本邦では、2014年に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が保険収載され、東大病院でも2018年7月より行われております。
近年、減量手術後の経過に心理社会的因子が深く関わっていることが報告されていおり、減量手術前の心理社会的評価や術後の心理面のサポートが重要と考えられています。実際、米国では80%の減量手術プログラムで心理社会的評価が行われていますが、本邦ではまだまだ広く行われていないのが現状です。
活動内容
術前より、胃・食道外科、糖尿病・代謝内科、管理栄養士などとともに、チームでサポートいたします。減量手術が上手くいくためにどんなことに注意する必要があるかを術前に患者さんやその他の医療スタッフと話し合い、術前の減量サポートから、胃・食道外科入院中の往診、術後の外来でのサポートまで行っています。