学術雑誌塾

学びの場としての学術雑誌塾 1985-90(電子版、PDF版)

 1985年11月9日、4名の塾生で学術雑誌塾を始めました。きっかけは、同年夏の「医学図書館員研究集会」(JMLA)でした。そこで知り合った若い人達と、学術雑誌を対象にした自主的な勉強会を立ち上げることにしました。
 医学系図書館で働くと、学術誌とそれを取り巻く科学コミュニケーションに関する知識の必要性を実感します。第1回の塾では、今後1年間の学術雑誌研究の予定が示され、歴史と生態学的な視点から接近を試みています。プログラムのモデルは、慶應義塾大学大学院で受けた津田良成先生の情報メディア論であり、「キー論文の訳読、調査、論文作成、発表」を行う内容としました。6回目になると3名の女子塾生が加わりました。塾は毎月の例会だけでなく、合宿を行い、例会後の飲み会を含め交流の場としました。塾での成果は、できるだけ医学情報サービス研究大会などで口頭発表し、最終的には論文化することを、あたりまえとして取り組んだものです。また、私の付き合いの範囲ですが、異なる世代の人々や異なる業種の専門家と出会う機会も企画しました。この塾は5年間の活動の後、休止となりました。塾生が増えるにつれ、勉強を目的としない参加も出てきたこともあり、自主的な学びの場という前提を確認する必要もありました。
 塾を振り返り、通信や塾報、塾訳などを読み返し、純粋で大切な時間を過ごせたと思います。愛知淑徳大学の大学院やゼミは、塾の経験を発展させたもので、教育の原点であったと思います。今回、学術雑誌塾の全仕事をまとめる機会を得ました。私たちは何を考え、どこまで歩いていこうとしたのか。そして、どこまで歩いたのか。この電子版は、次の世代へ問いかけるための素材を提供しています。

2019年7月21日
学術雑誌塾塾長
愛知淑徳大学名誉教授
山崎 茂明

学びの場としての学術雑誌塾 1985-1990 電子版

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