VENUS

VENUS CS(Case Study)


ケアの意味を見つめる事例研究

VENUS CSとは?

  • 本研究では、優れた看護ケア実践の暗黙知を共有・伝播可能にするための一手法として、「ケアの意味を見つめる事例研究」方法を開発している。
  • この「ケアの意味を見つめる事例研究」方法を用い、訪問看護ステーション・病院・高齢者施設などで働く看護職を主な対象とし、日々の実践を振り返り、その暗黙知を可視化する取り組みをすすめている。
  • 研究手法の開発だけでなく、事例研究を行いたい実践者への研究サポートや、事例分析会の開催、セミナーの主催などを行なっている。
  • 事例研究を通し、現場で働く看護職が自分たちのケアに自信をもち、気持ちが元気になりいきいきと仕事ができ、さらに自分たちのケアをより高めていこうという好循環が促進されることを、本研究では狙っている。

この研究の主要な目的

  • ケアの実践知を共有可能にする「ケアの意味をみつめる事例研究」方法を開発すること
  • 看護師が行っている優れたケアの暗黙知を可視化すること

この研究の重要性

  • 本研究で開発した「ケアの意味を見つめる事例研究」方法を用いることで、優れた看護ケア実践の暗黙知を共有・伝播可能な形にし、看護の質の向上・標準化に役立つだけでなく、看護学の学術を前身させることにつながった
  • 従来の事例研究は淡々とした事例の記述が特徴で、ケアの本質的な意味やコツが明らかでなくケアの知を共有する上では限界があった。
  • 我々は既存の質的研究方法に立脚しつつ、看護ケアの知を共有する目的に特化した新たな事例研究方法の開発を進め、実践者が自験例からの学びを広く共有・伝播可能にする方法を作っている。
  • 何らかのケアを受けつつ長い人生を生きる人々が多くなった現代社会に、ケアの暗黙知の共有・伝播を可能にする本研究は、広く国民が優れたケアを享受できる社会を作るうえで意義あるものである。

研究の主要な結果

  • ケアの実践知を共有可能にする「ケアの意味をみつめる事例研究」方法を開発した。
  • 研究手順は意識化・言語化、メタファー化、ナラティブ化の3段階にまとめた。実践の意味とコツという2つの抽象度に事例をまとめ、実践の意味ごとにナラティブを付して読者が追体験しやすい形で論文化する。事例論文を読み実践を追体験した読者は、触発され、間主観的な理解と自経験との類似性を手掛かりに、自経験を再構築し新たな意味パースペクティブを得る。そのような再構築が広く起こることでケアの知が普遍化される。
  • 「ケアの意味をみつめる事例研究」は、既存の質的研究に立脚しつつも、徒弟制的でないケアのアートの共有を可能とする新規性を持つ。
  • 現在、年に2回の事例研究セミナーを主催しており、日本全国から毎回100名以上の参加希望者が集まっている。

事例研究

日本看護研究学会第51回学術集会で講演した『「事例検討」を「事例研究」にする』(和文誌編集委員会)で使用した資料を公開します(2025.8.31)

第17回国際家族看護学会(IFNA)発表した “Case Study to Focus on the Meaning of Care (CMC) : A new method to knowledge development in family nursing” で使用した資料を公開します(2025.6.19)


事例研究ご使用いただける、看護実践を示す経過表を掲載します

事例研究でご使用いただけるワークシートをダウンロードいただけます

事例研究セミナーで用いている看護実践を示す表を掲載します

尚、ワークシート・表を用いることがある場合は、以下の点を教室代表アドレスまでメールでご連絡いただきたく、ご協力お願いいたします。
・使用目的
・使いやすい点、使いにくい点
・(もしあれば)改善点
・全体的なご感想