大会長挨拶

第40回 国立大学リハビリテーション療法士学術大会長
筑波大学附属病院 リハビリテーション部 鈴木康裕

 会員のみなさまにはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 第40回国立大学リハビリテーション療法士学術大会を平成30年5月26日(土)・27日(日)の両日、つくばにて開催する運びとなりました。
 現在の日本社会は、個人の価値観が尊重され、多様性が認められる流れがあります。この流れは、最近、ダイバーシティという概念で紹介され、働き方、教育、子育てなど人生全般に大きな影響を与えています。リハビリテーション領域においては、ダイバーシティより一歩先に、ノーマライゼーションやユニバーサルデザインという概念ですでに展開かつ浸透されており、ようやく「時代が追いついた」とも考えることが出来ます。今こそ我々は、これまで培ってきたノウハウや知識を社会に還元する責任があります。
 我々は、多様化した個人の価値観に合わせた情報文化やシステムに、社会が切り替わる潮目が近づきつつあると考えます。そのため、このテーマに沿った内容を選択し、学会の特別講演は、国立大学法人筑波大学システム情報系教授、鈴木健嗣先生に依頼し、『リハビリテーション工学』についての講演していただく予定となりました。今回の講演では、システム変革による新しい社会とリハビリテーションの在り方をご提案いただき、変革の時代の中で我々がマネージメント力を獲得するために何が出来るか、何をすべきかを先生方と共に討議する場となれば幸いと存じます。
 日本理学療法士協会全国学術研修大会は、日本理学療法学術研修大会に名称変更され春の開催となります。国立大学リハビリテーション療法士学術大会は、前述の学会と同時期の開催であるため本学会も春開催となり、さらに第40回の記念大会となります。つくばでの開催は2回目となりますが、我々は、前回以上に科学のまちつくばならではの魅力ある「おもてなし」を心がけます。多くのみなさまの御参加を心よりお待ちいたしております。どうぞ宜しくお願い致します。