第43回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウム

ご挨拶greeting

山口 敬介

第43回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウム 世話人代表
順天堂大学医学部附属 順天堂東京江東高齢者医療センター
麻酔科・ペインクリニック

畑 三恵子

このたび、第43回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウムの代表世話人を仰せつかり、2024 年8月30日(金曜日)と31日(土曜日)に、順天堂大学お茶の水キャンパスにおきまして、本シンポジウムを開催させていただく運びとなりました。

本シンポジウムの母体であります鎮痛薬・オピオイドペプチド研究会(JNRC)は、International Narcotics Research Conference (INRS)の日本チャプターの役割を果たしており、本邦でも蒼々たるメンバーの基礎研究者と臨床医が集う歴史ある会であります。年に1回開催されるシンポジウムでは、オピオイド鎮痛薬、その他の鎮痛薬や関連薬物、疼痛機序の解明、脳機能との関連性、さらに遺伝子学的な疼痛の難治化や薬物感受性との関連性などについて、基礎研究分野における最新の知見に触れることができる場でもあります。また、臨床分野においては、がん性疼痛、非がん性疼痛の両者において、疼痛治療薬の知識のアップデート、臨床での治療効果や現状における問題点、創薬へのヒントなど、国内外における最新の知識を得ることができます。さらに一般演題では、若手研究者や臨床医が活発に議論して、新しい発見や相互理解を得る機会となることを期待しております。

第43回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウムのテーマを「痛みの多重性・多様性への対応」といたしました。新たに痛覚変調性疼痛の概念が提唱され、痛みのメカニズムが多様化・多重化していることが解明されつつある一方、基礎、臨床の両面でのさらなる対応を迫られております。本会が日々生じる問題点・課題を、基礎および臨床研究の双方向からのアプロ―チで新たな治療戦略を考える機会、将来を見越した本質的な議論の場になれば喜ばしい限りです。

まだ残暑厳しい頃かと思いますが、活発な情報交換と熱い議論を行うとともに、会員同士の親睦を深めていただき、本会が皆様のご研究のさらなる発展にお役に立つことを祈念しております。本邦の疼痛医療の発展のため、また社会貢献のためにも、多くの方々のご参加、ご協力を心よりお待ち申し上げます。

末筆ながら、鎮痛薬・オピオイドペプチド研究会が、今後さらに発展することを祈念しております。

2023年11月吉日


2023 ©第43回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウム