タイトル: Drug treatments for mild or moderate covid-19: systematic review and network meta-analysis (軽症または中等症のCOVID-19に対する薬物治療:システマティックレビューとネットワークメタアナリシス)
Guillermo Prada-Ramallal氏らが執筆した「Bias in pharmacoepidemiologic studies using secondary health care databases: a scoping review」というタイトルの論文で、BMC Medical Research Methodology誌に2019年に掲載されたものです。
調査方法としては、2000年から2018年までの科学文献をMEDLINE、EMBASE、Web of Scienceで自動検索し、さらに参考文献リストの手作業による相互チェックで補完したスコーピングレビューが行われています。対象となったのは、二次データベースを用いた医薬品疫学研究における何らかのバイアスの存在を指摘することを主目的とした、意見論文、方法論的レビュー、分析研究、シミュレーション研究、編集者への手紙、または撤回論文です。
イモータルタイムバイアス (Immortal time bias): 観察期間中に「生存している」ことによってのみ曝露される期間が生じ、それが観察期間中に「死亡する」といったアウトカムから保護されるように見えてしまうバイアス。これは特に、薬剤曝露の開始時点とアウトカムの観察開始時点の定義が不適切だと発生しやすくなります。論文の参考文献にも “Immortal time bias in observational studies of drug effects in pregnancy” (Ref. 167) や “Understanding and avoiding immortal-time bias in gastrointestinal observational research” (Ref. 166) といった記述が見られます。
不測の期間バイアス (Immeasurable time bias): 病院での入院期間など、特定の期間がデータとしてうまく捕捉できないことによって生じるバイアス。参考文献にも “Immeasurable time bias due to hospitalization in medico-administrative databases” (Ref. 165) とあります。
追跡期間の不均一性 (Heterogeneity in follow-up time): 患者によって観察期間の長さが異なることによって生じるバイアス。