陸上競技とは

陸上競技はタータンのトラック上で行われるトラック競技と、それ以外の部分で行われるフィールド競技に分かれます。東医体を含む一般的な大会で開催される種目を以下に示します。

性質的には短距離およびフィールド種目(短フィーと呼ばれる)と中長距離に分けられることが多くあります。短フィーは主に瞬発力、中長距離は主に持久力が求められます。

※医学部系の大会では開催されませんが、歩くタイムを競う競歩や複数種目の合計点を競う混成競技などの種目もあります。

短距離

100m 200m 400m 100mH(女子)/110mH(男子) 400mH

一瞬の中に光る技術。
短距離走の速さは才能だと思われがちだが、強い力で地面を押すフィジカル、そこから推進力を得るフォーム、後半でもスピードを落とさない体力などが要求され、練習でそれらを身につけていく。

適性
・足の速さに自信のある人
・他人と競走するのが好きな人
・速い人のフォームなど、物事を分析・研究するのが得意な人


100m

陸上の花形種目。
100mという短い距離の中でも、スタートの得意な先行逃げ切り型と加速が得意な後半追い込み型に分かれ、自分に合った走り方を伸ばしていく。


400m

トラック1周を駆け抜ける。
短距離のスピードはもちろん、1周耐え抜く持久力も必要。
ラスト100mには想像もできない過酷さが待っているが、それを乗り越えて勝ち切る快感は計り知れない。

100mH(女子)
110mH(男子)

男子は106.7cm、女子は83.8cmのハードル10台を越えていく。
走りながら越えるには高く、空中動作の正しいフォームおよびそれを実現するための身体の柔らかさが鍵を握る。

中長距離

800m 1500m 3000m障害 3000m(女子)/5000m(男子)

負けないという思いで、体力の限界を超えていく。
持久力はもちろん、距離が短いほど短距離走のスピードも要求される。
他の種目と異なり、どこで体力を使うかなど他の選手との駆け引きの局面も多い。

適性
・持久力に自信のある人
・練習をコツコツと継続するのが得意な人
・その場の状況に応じて戦略を組み立てるのが得意な人


800m

トラック2周。中距離走に分類されるが、400m同様持久力とスプリント力の両方が要求される。
ポジション争いや駆け引きが激しく、「陸上の格闘技」と呼ばれる。戦略性にも富んでおり、過酷な種目ながらその魅力に取りつかれる者も多い。


3000m障害

ハードルと長距離を組み合わせた種目。1周5台ある障害のうち1つは着地点に水濠があり、体力を奪う要素の1つである。高い持久力、障害を越える技術の両方が求められる。

3000m(女子)
5000m(男子)

東医体などで開かれる最長距離種目。
持久力の戦いになるが、消耗しやすい単独走を避けるため、他の選手との駆け引きが発生しやすい。時には最終周まで牽制しあい、ラストスパートで勝負が決まることも。

跳躍

走幅跳 三段跳 走高跳 棒高跳

踏切時に受ける地面からの反発力を活かして、自分の身体を遠く、高く跳ばす。
この能力は「バネ」と呼ばれ、この強さが跳躍力に直結する。
地面からの力は人間の筋力よりも圧倒的に強い。バネを活かすためには、力まないことが肝。

適性
・跳ぶことが得意、好きな人
・運動時、力みの少ない人
・走ることが得意、好きで、それを他の運動に活かしたい人

走幅跳

助走をつけて遠くへ跳ぶ。バネだけでなく助走のスピードも大きく記録に影響し、100mと走幅跳をともに専門とする選手も多い。

三段跳

助走をつけてホップ・ステップ・ジャンプと三回跳び、その距離を競う。跳ぶ回数が多いため、走幅跳よりも強いバネを要する。

走高跳

助走をつけてバーを落とさないように高く跳ぶ。助走のスピードを上向きに変換した上で、バーを越えるための繊細な背面跳びの技術が求められる。

投擲

砲丸投 円盤投 やり投 ハンマー投

パワーとパワーがぶつかり合う。
他の種目と異なり自分の身体ではなく物を扱うという特性上、体重の重い選手がやはり有利。しかし身体の小さい人でもトレーニングを継続すれば十二分に戦える。
練習は他の種目に比べマイペースに進められるが、その分正確なフォームを徹底的に追求することが求められる。

適性
・トレーニングを継続的に行うことのできる人
・正しいフォームを求めて試行錯誤できる人
・物を投げてストレス発散したい人

砲丸投

男子7.26kg、女子4.0kgの鉄球を押すように投げる。7.26kgはボウリングの一番重い球16ポンドに相当する。
投擲動作は最も短いが、重い球を遠くに飛ばすための技術が詰まっている。

やり投

男子800g、女子600gのやりを助走をつけて投げる。
投擲種目の中では痩せ型の選手も比較的多く、技術要素の強い種目となっている。

ハンマー投

砲丸投と同じ重さの金属球にワイヤーがついたものを回転して投げる。
強い遠心力に耐えながら自分の身体とともにハンマーを加速させてゆく。

リレー

4x100mR 4x400mR

陸上競技における、唯一の団体競技。
単なる走力の足し算ではなく、バトンや走順などが勝負に大きく影響する。

4x100mR

通称「4継」
日本のお家芸でもあるこの種目は、バトンの上手さが鍵を握る。
カーブ走が上手い選手を1,3走、直線の得意な選手を2,4走に置くことが多い。

4x400mR

通称「マイル」
大会最終日の最後の競技として行われ、競技場全体で大きく盛り上がる。
速い選手から順に並べるか、最後に競り勝てる選手を置くかなど、走順の戦術はチームによってさまざま。